富士 青い富士山を見ながら鬼ヶ岳から王岳を歩く     Mount Onigatake in Fuji-Hakone-Izu National Park

Friday, September 15, 2017
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まさに嵐の前の静けさ、台風18号が上陸する前日に富士箱根伊豆国立公園の北、御坂山塊の鬼ヶ岳から王岳を歩いてきた。
台風の影響で朝から雲がたれこめていたが、時間が経つにつれて雲の切れ間から富士山が顔を出してくれた。 174.png




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<マイカーの場合>
中央自動車道河口湖ICで降り、国道139号線(富士パノラマライン)で西へ走る。
森の駅風穴の信号 “富岳風穴前” から2kmほど西へ走った三叉路を右折して県道21号線に入る。
県道を4kmほど東へ走れば西湖の西端にある無料パーキング(西湖根場浜駐車場)に着く。
綺麗な公衆トイレもあり、30台くらい駐車可能なパーキングである。




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パーキングの前にあるバス停(漁眠荘前)から漁眠荘の前を通って北へ向かう。
漁眠荘の隣にあるキャンプ場の脇を通りぬければ “鬼ヶ岳登山道入口” の道標がある。
小川(東入川)に沿って、ススキの生えた林道から山路へ入って行く。
正面に見えるはずの雪頭ヶ岳(鬼ヶ岳の南方にあるピーク)は雲の中で見えない。 134.png




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林道はすぐに堤防に突き当たり、堤防を左からまわり込んで川の右岸(川下に向かって右)を行く。




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林道は沢に吸収され、さらに大きな堤防が現れる。
この堤防の下流を渡り右手のヒノキ植林地から堤防の左岸へ登る。




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ヒノキ林をひと登りで堤防の高さに達する。




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ヒノキ林からカラマツ林へと変わり、しばらく薄暗く急な登りが続く。




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Wow! 苔の切株にキノコの花が咲いている。  150.png




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植林帯を左へトラバースしながら斜上していくと、雪頭ヶ岳の西尾根上に出る。 
そして、あたりがブナなどの自然林に変わる。




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山腹には見なれない花が・・シモバシラというシソ科の花らしい。  178.png
冬になると枯れた茎に霜柱が出来ることでついた和名のようだ。 
私はまだ茎にできる霜柱(氷柱)を見たことは無い。
私が知っている霜柱は、地中の水分が凍結して地表が盛り上がる霜柱のほうだけだ。
幼い頃は、その霜柱を踏みつけて、足の裏でサクサクとなる音と感触を楽しんだものだ。 110.png




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やがて、ブナ林に岩や石が増えてくれば稜線は近い。




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おや、この花も初めて見る花だ。  178.png
細い枝の先に花を付けるハンカイシオガマという花のようだ。




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樹林帯が終われば雪頭ヶ岳の南斜面に飛び出る。
南側の展望が開け、振り返れば西湖が輝いて見える。  177.png




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朝は雲に隠れていた富士山も “頭を雲の上に出し~♪” の歌詞通りだ。 169.png
なお、雪頭ヶ岳のピークは狭いうえに展望もイマイチなので、この雪頭ヶ岳直下の草原で富士山を見ながら休憩する方が良い。  181.png




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しかも、このあたりは夏から秋にかけては高山植物が多く見られる場所だ。 178.png
ウメの花を思わせるウメバチソウを見ると、 “あ~もう夏が終わるんだな~” と淋しく感じてしまう。 139.png




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同じ秋の花でも、こちらのマツムシソウは素直に秋の訪れを感じることができるのは何故だろう・・  154.png




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おや、またまた初めて見る花だ。  150.png 178.png
オオナンバンギセルという葉緑素を持たない寄生植物で、ススキなどのイネ科の植物の根に寄生する珍しい花らしい。




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展望地を過ぎて、フィックスロープのセットされた岩場を2カ所ほどこなせば雪頭ヶ岳(1710m)に着く。 166.png
雪頭ヶ岳山頂はとても狭い岩頭であるが、東側の十二ヶ岳方面がよく見える。  177.png

2014年に毛無岩から十二ヶ岳を歩いたことがあるが、なかなかスリルのある岩場が続いていた。 
鬼ヶ岳と王岳は、その十二ヶ岳から西側へ連なる稜線である。





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雪頭ヶ岳から一旦ギャップに降り、ハシゴのセットされた岩場を登り返す。




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岩場の上に立つと、これから向かう鍵掛峠から王岳への稜線が見える。  177.png




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岩場の先でガレたヤセ尾根を慎重に越え、樹林の中を少し行けば鬼ヶ岳の山頂はすぐだ。




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大きなボルダーが中央にある鬼ヶ岳(1738m)の山頂は、甲府盆地を取り巻く山々がよく見える。




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ピークの端には一角獣の角のような岩が天を刺している。  114.png




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さて、鬼ヶ岳のピークで遊んだ後は、王岳への縦走路へ進もう。




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適度な陽当たりがある樹林帯が続き、トレイル脇にはトリカブトの群落が多い。  178.png




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ミヤマママコナの花も多い。  178.png
ハクサンフウロと、ハナイカリ(写真)がポツリポツリと咲いている。
私は、このハナイカリは春に咲くイカリソウと同族だと思っていた・・が、違ったようだ。
イカリソウはメギ科の多年草で、このハナイカリはリンドウ科の一年草なんだね。




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鬼ヶ岳と王岳のほぼ中間地点にある鍵掛峠までは、岩場の多いアップダウンを繰り返しながら250m程の下降となる。




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岩場の上から振り返って鬼ヶ岳を見る  177.png




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岩場の下りにはフィックスロープがセットされた個所もある。
南側は絶壁なので、特に下りの場合は注意してね。 




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大きなボルダーが行く手をふさぐが、お助けロープを使ってボルダーの右側のクラックを登る。




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ツキヨタケと思われるキノコが古木に鈴生りになっていた。 150.png
以前、戸隠山でも見かけたが、やはり鈴生りだった。





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そして、鬼ヶ岳から約1時間で鍵掛峠に着いた。 
ここから左(南)へ分かれるトレイルは本沢川沿いを歩いて根場まで行く路だ。




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Wow! 久しぶりに綺麗な形のトモエシオガマを見る。  178.png




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鍵掛峠から王岳へは小ピークをいくつも越えて行く。
そのひとつのピークがここ、1589mピークには標石がある。
木の枝に “鍵掛” と書かれたテープが巻かれ、マスコットが掛けられていた。  110.png




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その後も、ただの稜線の小突起に “吉沢山” とマーキングしてあったりして、御丁寧なことだ。
吉沢さんちの山なのかしら? ( ◠‿◠ )クスクス
ブナの木も多く残る稜線であったが、王岳へ近づくにつれササがトレイルを隠すようになる。  140.png




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吉沢山?あたりからは西湖が左下に今までとは違う角度で見えるようになる。  177.png




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そして、三角点と石祠のある王岳(1623m)に到着。  166.png
鍵掛峠から1時間40分、結構長い縦走路であった。




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ピークの北側は樹林帯で展望は無いが、南側は切り開かれていて青い富士山が良く見える。  177.png




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王岳で休憩した後は、西へわずかに降った所から西湖根場浜へ下山する。
直進する路は、五湖山から精進湖方面への縦走路である。




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分岐を左に曲がり南斜面(王岳南稜)に入ると、上部は足場の悪いササ原の急下降となる。 140.png
足を滑らせないように慎重に降ると、やがて広いササ尾根となる。




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尾根路は途中から(道標あり)西入川の上流を絡めたスイッチバックのトレイルになる。
急下降が終わり、涸れ沢を渡れば林道に出る。




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荒れた林道をひたすら降れば、手入れのされた植林帯から里道へ出る。




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里道を直進すると左側に “西湖いやしの里根場(野外博物館)” の茅葺屋根の集落が見えてくる。 
右側は、いやしの里のパーキングで、登山者用のパーキングも併用されている。
いやしの里パーキングの出店で買い物をしたり、トイレ休憩したりして民家の脇を通って西湖根場浜のパーキングまで歩く。




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里はコスモスが咲き、ススキの穂が秋風にそよいでいた。 秋だな~  

トレイルの面白さは、以前に登った毛無山から十二ヶ岳の方が俄然エキサイティングである。
また、鍵掛峠から王岳、王岳から西入川への下りは、夏季はササが伸びているので初春や晩秋の方が歩き易いかもしれない。 
ともあれ、台風が上陸する前に、富士山を見ながらのハイキングができて良かった。

本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆


私のこのトレイルへの評価: 3★ 初級~中級者向け
距離:約10km/ 所要時間:休憩込で約7.5時間(根場P 7:00‐雪頭ヶ岳 9:30‐鬼ヶ岳 10:00‐鍵掛峠 11:00‐王岳 12:30/13:00‐林道合流 13:40‐根場P 14:30)
標高差: 約830m(累積高低差 約1170m)
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# by dream8sue | 2017-09-15 01:20 | 富士箱根伊豆 国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 新穂高温泉から黒部五郎岳で見た花     Mount Kurobegorō in Chūbu-Sangaku NP

Wednesday, September 6, 2017
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9月の上旬、3日間の新穂高温泉から登る黒部五郎岳で見た花の一覧。  178.png  179.png

なお、文中の植物名については備忘的に書いているだけなので、種名に関しては定かではありません。 間違った記載などあれば教えていただけると嬉しいです。 (^_-)-☆




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新穂高温泉から登る黒部五郎岳のハイキングは、2日間の晴天の下に雄大な展望を楽しむことができた。 
しかし、3日目は天気が悪く朝から雨の中の下山となった。  143.png
黒部五郎小舎からの三俣蓮華岳への登りは、小舎の裏手の樹林帯の急登で始まる。 
この路が流水溝のようなトレイルで、雨降りでは、まるで沢登りのようだ。  148.png
同ルートの下降なのでルートガイドは前記を見てね。 




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まずは、新穂高温泉から鏡池までの標高1000mから2000m付近の花。
って、いきなり園芸種じゃん!
新穂高温泉バスターミナルから舗装道路を歩いて、車止めゲートの前に咲いていた花で、ルドベキアという外来種。 
高山植物じゃないけれど、小さなヒマワリみたいで結構インパクトがあった。




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新穂高温泉から蒲田川左俣沿いの林道を4.5kmほど上流にあるワサビ平のブナ林で見つけた花。
キキョウ科のツルニンジン。
外側が白緑色で内側に紫褐色の斑点があるのが面白い。




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林道から左俣谷の右岸を行く小池新道は花盛りだ。 
ピンク色の細長いベル形をしたジャコウソウ(シソ科)




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こちらもシソ科の花だけど、、何だろう?
 



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もうひとつ、こちらもシソ科のミソガワソウ。 皆な似ているね。




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おや、変形したサクランボ? と思ったら・・ツリバナの実のようだ。 




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3枚の花弁が反り返り、象の鼻のように曲がった雌しべが特徴のミヤマホツツジ。




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アザミの花はトゲが痛いので好きではないが、ここのアザミは葉の切れ込みが浅く、トゲが目立たないタテヤマアザミ。




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背高のっぽのサラシナショウマ。




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この赤い2つの実は、トウヘンボク・・じゃなくて・・スイカズラ科のオオヒョウタンボク。




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やはりいました! 悪魔の植物トリカブト。




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標高約2300mの鏡池はほぼ森林限界である。
湖畔に生えているオオシラビソが湖面に反映している。
他にも、登山口からこの標高までに見られた花は、ヒヨドリバナ、クロトウヒレン、クルマユリ、ハクサンフウロ、ウラジロタデなどもあった。
鏡池から稜線にかけて植生も変わってくる。




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ウメバチソウは今が旬だね。




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秋の代表花、オヤマリンドウ。
トレイル脇には蕾のまま咲かずに枯れている株も結構ある。 おやま~ ( ◠‿◠ )




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アキノキリンソウもここでは小ぶりのミヤマアキノキリンソウかな。




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ウサギギクはもう枯れている株が多かったけど、ピチピチの株をみっけ!  




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Wow! なんて大きなミヤマシシウドの花。 150.png  まるで大輪のキクの花みたいだね。




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真っ赤なナナカマドの実がグリーンの葉と紺碧の青空に映えていた。




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ベニバナイチゴは鏡池から上の稜線や、五郎カールでも見られた。
大きな実は一見すごく美味しそうだけど、実際はまだ渋みが強い。 141.png




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こちらもイチゴだけど、地べたをはっているノウゴウイチゴ。 
実が生っていないのか?って・・美味しいので誰かが食べちゃったのかも・・ ( ◠‿◠ )クスクス
私は北海道の南暑寒岳に登った時に花を見たよ。 




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今回は久しぶりにハイマツの海を見た。 
稜線の西側斜面には高山帯のハイマツ低木林が広がっている。




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ハイマツの低木林の縁にはコケモモやガンコウランなどが生えている。
おや、ゴールドのキノコだ!  104.png




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双六岳(2860m)の砂礫台地では、トウヤクリンドウが広範囲で群生していた。




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ここまで多くのトウヤクリンドウを見たのは初めてだ。




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三俣蓮華岳から黒部五郎岳へ向かう稜線に咲いていたイワギキョウ。




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アオノツガザクラの実。 花は下向きなのに、実は皆な上を向いている。




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チングルマは、すでに花穂になっているものが多いが・・




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所々でまだ花も咲いている。
 



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ハクサンイチゲも咲いていた。
今年はこの花を上信越高原国立公園の平標山でたくさん見た。




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そして、ハイキングの目的地、黒部五郎岳(2840m)周辺は花の宝庫だった。




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黒部五郎岳の稜線ルートで見たセリ科の白花はシラネニンジンかな?




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ミヤマリンドウも多い。




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一際鮮やかなイエローの花は・・? う~ん・・高山の岩場に咲く小葉が3枚ってことでミヤマキンバイかな?




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ヨツバシオガマだね。




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五郎カールでは雪解け水がたくさんの植物を育んでいる。 ミヤマダイモンジソウ。




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モミジカラマツが清流の近くに咲いていた。




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ミツバオウレンもフレッシュだ。 
他にも花後ではあるがイワイチョウやコバイケイソウ、マイヅルソウ、ヒロハナユキザサ、ゴゼンタチバナ、タケシマラン、ミヤマダイコンソウなども見られた。
下山日は雨の中だったが、同ルートのピストンだったので、往路で見た花を再度チェックしながら歩いた。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆
 

私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
距離:約18km/ 所要時間:休憩込で約10時間(黒部五郎小舎 6:00‐三俣蓮華岳‐双六小屋 9:30/10:00‐弓折乗越11:00‐鏡平山荘 11:45/12:20‐わさび平小屋‐新穂高温泉 16:00)
累計標高差: 約+520m / -1780m

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# by dream8sue | 2017-09-06 23:24 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 新穂高温泉から登る黒部五郎岳(後編)     Mount Kurobegorō in Chūbu-Sangaku NP

Tuesday, September 5, 2017
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北アルプスの懐深くに位置する黒部五郎岳へのハイキング2日目は、双六小屋から双六岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳の三座を登り、締めは黒部五郎岳のカールで遊ぶ。 
黒部五郎岳の稜線ルートは思っていたよりルート整備がされていて、中級クラスのハイカーなら問題なく歩ける。 
何よりカール壁の上を歩く爽快感は抜群だ。 
そして雪解け水の流れるお花畑の五郎カールはまさに自然庭園そのもの。 




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標高2550mの双六小屋の朝は、キリっとした空気に包まれている。




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双六小屋からは、朝陽を浴びながらハイマツの群落の中を急登して台地に出る。
ここから三俣蓮華岳へは、右に水平な巻き路、中腹を行く近道、左の稜線に出て双六岳を経由する3つのトレイルに分かれる。




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天気が良いので、展望のよい稜線コースに進む。
いきなりの不安定なガレ場?岩場?の急登で双六岳南稜?南東尾根?に上がる。




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双六岳の南稜に出ると南西方向に笠ヶ岳の秀峰が見える。 
笠ヶ岳ってこんなに綺麗な山だったのかと改めて思う。 




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双六岳南稜の広い稜線台地は、私のような凡人にはただの石ころのトレイルにしか見えないが、
実は砂礫の並び方など雪の凍結融解によって砂礫が動く寒冷な土地での独特な地形現象がみられる・・・らしい。 
なるほど~ 自然って面白いね。 




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トウヤクリンドウの群落を見ながら、緩やかな登りで双六岳(2860m)山頂に着く。 166.png 
山頂は360度の大パノラマが楽しめる。 110.png




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双六岳から三俣蓮華岳へ向かう稜線は、展望も良く、花も咲き、自然と心がウキウキしてくる。 169.png




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双六岳から広い稜線を少し降った所で、右(東)から中道からのトレイルが合流する。 




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さらに北へ進み2854mピーク(丸山)を登る。 
振り返り双六岳方面を見れば、双六岳のバックに笠ヶ岳が頭を出している。 
槍みたいでカッコいいね~ 




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東側には、本物の槍ヶ岳が逆光の中に黒いシルエットを浮かべている。




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2854mピークから水俣蓮華岳へ伸びる稜線の東側にはまだ残雪がみられる。




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双六岳から1時間強の登行で、三俣蓮華岳のピークに到着。  166.png
三俣というネーミング通り、ピークの東は長野県、北は富山県、南西エリアは岐阜県である。




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三俣蓮華岳からの展望は素晴らしい。
北側には北アルプスの庭園、雲ノ平から水晶岳や鷲羽岳が手の届きそうな距離に迫る。
眼下には三俣小屋がミニチュアの家のようだ。  




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三俣蓮華岳の展望を楽しんだ後は、黒部五郎岳のベースとなる黒部五郎小舎へ向かう。
三俣蓮華岳の道標に従って西側のハイマツ林のトンネルへ進む。




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三俣蓮華岳から西へ降ると、右へ三俣山荘方面へのトレイルの分岐がある。
ハイマツ林を直進して行けば、黒部五郎岳が真正面に見えてくる。




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右(北)側には雲ノ平の南面の尾根が、まるでスカートの裾のように黒部源流へ落ち込んでいる。  153.png




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雲ノの平の台地には雲ノ平小屋がポツリと建っている。  
この風景を見て、眼科のオートレフという視力検査機の赤い屋根の家を連想するのは私だけ?  ( ◠‿◠ )クスクス




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遠くから見た黒部五郎岳は隣の薬師岳と比べて見劣りがしたが、近くで見ると、なかなか立派な山容だ。  127.png
黒部五郎岳の東面はスプーンですくったようなカール地形になっている。 




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その黒部五郎岳の肩越しの遠くに見える山は白山だ。 いつか登ってみたいな~
  



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黒部五郎岳が真正面に見える丘の西側から、五郎平(カールの末端に広がる平野)へ一気に300mほど下降する。
流水溝のような岩床のトレイルで、大雨の時などは水が流れ込んでくるだろうな~と思いながら下降したが、翌日は見事にその通りになった。  
Oh My Gosh! ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!!




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大下りして五郎平に建つ黒部五郎小舎に着く。 
秘境気分の味わえる静かな山小屋が今夜のねぐらだ。
まずはチェックインして、余分なに荷物をデポしてから黒部五郎岳へ向かおう。




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黒部五郎岳へは、東面のカール(五郎カール)に付けられたトレイルで登るのが一般的である。
が、今回は展望のある稜線ルートから登り、下山で五郎カールを通ることにした。




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黒部五郎小舎のキャンプ場の脇から灌木の沢筋に入る。
灌木帯はすぐに小沢の草原に変わる。




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小沢から石の多いガレをひと登りすると・・
“ここはチングルマの畑ですか!” というほどのチングルマの群落が現れる。 




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その先で黒部五郎岳から伸びる2518mの小ピークへ飛び出す。
稜線に出たら、しばらくはミヤマリンドウの咲きほこる緩やかな稜線歩きだ。




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穏やかな稜線は徐々に露岩の突き出た稜線へと変わっていく。




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稜線からは、東面のカール地形が一望できる。
ピークから切れ落ちているカール壁がすごい!   150.png




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カールの末端は五郎平と呼ばれ、五郎沢(黒部源流の一支流)へと大草原が広がっている。 
上級者向きになるが、五郎沢から本流を遡行して三俣蓮華岳の北側巻き路から五郎小舎へ戻るループも面白そうだ。

そういえば、昔、黒部源流(上ノ廊下)の遡行を計画して入山したが、台風のため高天原新道(その頃ですでに廃道化していてササの藪漕ぎなどのある不明瞭な路であった)の縦走に変更して、高天原から雲ノ平~水晶岳~野口五郎岳~烏帽子岳と縦走してブナ立尾根を降ったことがある。
憧れの黒部源流遡行はついにかなうことがなかったな~   (ノω=;)ぅぅ…




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稜線の左(南)側は、岐阜県側で双六川の源流を挟んで、笠ヶ岳や乗鞍岳、さらに遠くには2014年に火山災害のあった御嶽山までも見える。
あの噴火は今頃(秋)の出来事だったような・・亡くなられた方のご冥福を祈ります。




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トレイルは、カール壁の際をハイマツと岩場を縫うように高度を上げる。
途中ですれ違ったハイカーたちは、ライチョウと出会ったようだが、私達は残念ながら見ることはできなかった。 134.png




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そして、最後の岩場の登りをこなせば黒部五郎岳の山頂は近い。




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黒部五郎小舎から休憩無しの約2時間で黒部五郎岳(2840m)に到着。 166.png
可愛らしい地蔵と山名板だけが、岩だらけの山頂に置かれている。




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山頂からの360度の展望。 
東側には槍ヶ岳から穂高連峰の山並みがのぞいている。




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南側にそびえる笠ヶ岳が気になる。 
う~ん・・もう登るしかないな~  GO!!GO!!ヾ(>∇<*)o!!




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北側には鹿島槍ヶ岳や白馬岳、立山方面の山々が見る。

さて、下山はピークから左(北西)へ200mほど降った黒部五郎岳の肩(北西側へ太郎平への路が合流している)から、東側のカール壁に見えているトレイルを降る。




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黒部五郎岳の肩から、コバイケイソウの生えた斜面を降ると大小のボルダーが転がるカールの底に着く。
カール底に流れる雪解け水のせせらぎには、池塘やお花畑が広がっている。 Lovely!  110.png
ダイモンジソウにモミジカラマツ、ミツバオウレンもまだ咲いていた。   178.png




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五郎平へは右手のカール壁の下を右へ右へと行く。
先ほど歩いていた稜線は、このカール壁の上になる。 
壁の下はお花畑が広がっている。 178.png




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イワイチョウやイワカガミ、コバイケイソウの花期は終わっていたが、ここでもベニバナイチゴが真っ赤に実っていた。  178.png




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カールの中には個性的な岩塊がゴロゴロしている。 カミナリ岩は真っ二つ! 150.png 




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かつて日本が大陸だった頃(って、どんだけ大昔?)、このカールは氷河だったことに思いをはせる。
久しぶりに地球という惑星のエナジーを感じる山行だ。 
これも北アルプス最奥の地だからこそ感じる自然なのかもしれない。
もっとゆっくりと、いつまでも自然を体感しながら五郎カールに留まりたいが・・名残惜しい気持ちでカールを振り返る。

そういえば、もっとダイナミックな形での地球のエナジーを感じた場所があったな~
そこは生命体を寄せつけないような、まさにデビルしか住めないDevils Chair(悪魔の椅子)だ。





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五郎平までは、湿地帯の草原を降り・・




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ダケカンバの林を抜け、小さな沢をいくつか横切れば・・・




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今夜の宿である黒部五郎小舎が見えてくる。

2日間で出会った多くの高山植物は最後にまとめて記載してあるので、植物に興味のある方はそちらをチェックしてね。 109.png


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 


私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
距離:約11.5km/ 所要時間:休憩込で約9時間(双六小屋 5:30‐双六岳 6:40‐三俣蓮華岳 8:00/8:20‐黒部五郎小舎 9:40/10:10‐黒部五郎岳12:15/12:45‐黒部五郎小舎 14:20)
累計標高差: 約+800m / -1020m

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# by dream8sue | 2017-09-05 11:37 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(2)

中部山岳 新穂高温泉から登る黒部五郎岳(前編)     Mount Kurobegorō in Chūbu-Sangaku NP

Monday, September 4, 2017
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北アルプスのほほ真中に位置する黒部五郎岳周辺は高山植物とカールの見られる美しい場所だ。 
今回は、そこへ黒部源流の最短ルートの小池新道から訪れた。 

初日は新穂高温泉から双六小屋(前編) 
2日目は双六岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳の三座を登る(後編) 
たくさんの高山植物は最後にまとめて記載する。(花編)




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<マイカーの場合>
北アルプスの岐阜県側の登山基地、新穂高温泉へ。
群馬県からは長野経由が一般的で、国道18号(または上信越自動車道東部湯の丸IC下車)で上田市から丸子町の三才山トンネル(有料)を越えて松本市へ入る。 
松本からは国道158号線で上高地方面へひたすら走る。
中ノ湯(上高地への釜トンネル入口)で安房峠道路(有料)に入り平湯IC口で国道471号線に合流し北上する。
しばらく山道を走ってから、奥飛騨温泉郷の大橋を渡り三叉路の “栃尾” の信号を右折して、県道を10分(約7km)ほど走れば新穂高温泉である。
無料パーキングは、観光案内所のあるバスターミナルより約1km弱手前、左側にある深山荘の隣にある。




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無料パーキングから新穂高温泉バスターミナルまで川沿いの道を歩き、観光案内所から橋を渡って蒲田川左俣沿いの林道に入る。
10分ほど舗装道路を歩くと、登山ポストのある車止めゲートがある。 
ここから約4kmの林道歩きでワサビ平のブナ林に着く。
途中には北陸電力の取水小屋があり、笠ヶ岳へ登る笠新道の登山口を左に見る。




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サワビ平では美しいブナ林を眺めながら、わさび平小屋で一休み。




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わさび平小屋から上流へ1kmほど歩くと、奥丸山方面へ行く橋(進入禁止のロープが張られている)の手前から左に入り、左俣谷の河原へ伸びるトレイル(小池新道)に入る。
ちなみに、奥丸山は蒲田川を左右に分ける中崎尾根上のピークである。 奥丸山から西鎌尾根の千丈沢乗越へ通じるルートがあるようだ。




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ヒヨドリバナが咲き乱れる河原からダケカンバやナナカマドなどの低木林の斜面に入る。
所々で岩礫の崩壊地などを横切り、木橋のかかる秩父沢へ向かう。




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小池新道入口から1時間ほどで秩父沢に着く。秩父沢の先で出合う秩父小沢で美味しい水を補給しておこう。




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その先の “イタドリヶ原” にはイタドリがいっぱい。
小池新道は弓折岳の稜線の東側なので冬の北西風がもたらす多量の積雪のため背丈の高い針葉樹は成長できない。
見られるのは雪圧に耐えられるダケカンバなどの低木林である。
さらに、雪が多くて低木も生えない谷筋や斜面は草木植物の世界である。
イタドリヶ原やシシウドヶ原などはまさにその見本である。




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イタドリヶ原の先の “シシウドヶ原” まで広大な草原の急な登りが続く。




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シシウドヶ原から右へ曲がり、弓折岳の東面に位置する鏡平へ向かう。
途中には “熊の踊り場” などの湿原がある。ここは雨で増水すると川になる。 ォォォオオ(・д・oノ)ノ!! 




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やがて、標高約2300mの鏡池に着く。 
休憩テラスにはベンチもあるので、ゆっくりとランチ休憩をしたい場所だ。




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槍ヶ岳から穂高連峰が湖面に映る光景は “amazing!” の連発だ。
 



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鏡池から100m先に鏡平山荘があり、山荘の周りにも小池や池塘がある。




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こちらの池には、弓折岳が反映している。 
これから登る弓折乗越へのトレイルも見えている。




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東側には槍ヶ岳が大きくそびえて見える。




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弓折乗越へは、山荘から一旦、西へ進み、中段まで登ってからスイッチバックして北へ登る。
中段から上は、トレイル脇にたくさんの高山植物が咲く明るく開けた登りとなる。




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鏡池から1時間ほどで弓折乗越に着く。
東面の景色が最高だ。 まさにこのルートは槍・穂高の展望台だ。
眼下には鏡池や山荘が小さく見える。




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槍ヶ岳の穂先をズームして見れば、北鎌尾根の西壁が圧巻である。




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稜線に出て南側に目を向ければ、抜戸岳から笠ヶ岳への稜線が続いている。




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双六小屋へは北の稜線を進む。
休憩用ベンチが置かれた “花見平” の砂地が現れる。 
名前が示す通り、周辺はお花畑である。




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槍ヶ岳と穂高連峰の雄姿を右手に望みつつ、足元の高山植物を愛でながらのラブリーな稜線漫歩である。
それにしても、こうして見ると槍穂の大キレットのギャップは本当に大きい。
先週、南岳まで迫っておきながら悪天でまだ大キレットを越えていないんだよな~





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右手東側のお花畑に対して、左手の西斜面にはハイマツの低木林が樹海を形成している。
これほどまでのハイマツの群落を見たのは久しぶりだ。




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花見平の先にある池塘群の周辺はナナカマドの群生地で、真っ赤な実を付けたナナカマドが見事であった。




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やがて、右手の稜線が迫って来る。 
双六小屋から槍ヶ岳へ続く西鎌尾根だ。
ちなみに、私は昔、積雪期に硫黄尾根から西鎌尾根に這い上がり、槍ヶ岳まで登っているので、西鎌尾根の半分くらいは歩いている。




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さらに小さなアップダウンがあり、鞍部には “くろゆりベンチ” が見えてくる。
くろゆりベンチと言うくらいだから、きっとクロユリが咲くのだろう。
まだ見たことがないが、いつか見てみたい、恋の花・・クロユリを。




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午後になり槍ヶ岳に霧が湧いてきた。




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そして、ようやく双六岳南峰直下の谷間に双六小屋が見えてきた!





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双六山荘が建つ凹角状の谷間は、かつて氷河が存在したと思われるカール地形である。
それにしても鷲羽岳が素敵すぎる!  ワ━(〃゚∀゚〃)━オッ♪




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小屋の前には双六池があり、高山植物の花園となっている。
コルなので風通りは非常に良い。 っていうか、寒い!
外は寒いければ、今夜は双六小屋に泊まってヌクヌクだ。 110.png

本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 


私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
距離:約13km/ 所要時間:休憩込で約9時間(新穂高温泉 6:00‐わさび平小屋 7:40/7:50‐秩父沢 9:15/9:45‐イタドルヶ原 10:30‐シシウドヶ原11:20‐鏡池 12:15/12:45‐弓折乗越13:45‐双六小屋 15:10)
標高差: 約1470m

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# by dream8sue | 2017-09-04 17:59 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 南岳から天狗原を下って上高地へ     Tenguhara to Kamikōchi in Chūbu-Sangaku NP

Tuesday, August 29, 2017

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8月下旬の台風一過の好天をみこして、中房温泉から東鎌尾根を越えて槍ヶ岳山荘、さらに南岳まで縦走した。
しかし、天気が良かったのは初日だけで、2日目の午後からくずれてきた。 

縦走3日目は、あわよくば大キレットを越えて穂高連峰までと考えていたが、悪天のため南岳から天狗原を経由して槍沢ルートで上高地へ下山した。 

後半の天気はあまり良くなかったが、天狗原から槍沢ルートは花ロードで、たくさんの花に癒された山旅であった。





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南岳小屋は、大キレット越えの拠点となる。 (写真は前日の残照に染まる南岳小屋)

残念ながら朝から霧と風で大キレットを諦める。 





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天狗原から槍沢ルートで下山を決める。 

南岳を登り返し、ピークを越した先の天狗原分岐で右(東)へ折れ横尾尾根を下降する。





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横尾尾根の下り口は、急なやせた岩稜でクサリやハシゴがセットされている。





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しばらく降ると、広い鞍部(横尾尾根のコル)に降り立つ。 
コルから尾根に沿って踏み跡があるが、これは冬の横尾尾根ルートなので、夏は入り込まないように気をつけよう。
夏道は矢印に沿って左へ曲がり、カール状の氷河公園の中へ入っていく。





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残雪やボルダーがゴロゴロする路を進み、カールの底にある天狗池まで行く。
この池は7月中旬くらいまで雪渓の下に姿を隠している。
天気が良ければ、天狗池に映る槍ヶ岳や、お花畑から見上げる穂高の峰々が素晴らしいだろう。


私は昨年の10月にも、横尾谷から天狗原へ登り上高地まで歩いているが、雨の中の強行軍であった。 

氷河公園と呼ばれる天狗原とは、どうも相性が悪いようだ。






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雪渓の消えたトレイルにはチングルマやミヤマキンポウゲ、ヨツバシオガマなどの花が咲きほこっている。
ミヤマリンドウの花は陽射しを受けないと開かない。 





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コンロンソウに似たこの花は何かな?





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アオノツガザクラも霧に濡れてとても綺麗だ。





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天狗池から槍沢までは、北側の草付き斜面を登り灌木帯に入る。 
灌木帯を通って、お花畑になっている中岳の東斜面を槍沢へ向かって大トラバースする。





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最後はチングルマの生えた台地を横切れば槍沢ルートへ合流する。





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槍沢ルートの分岐を右へ曲がり、槍沢を右手に見ながら降る。
大曲で前日歩いた東鎌尾根の水俣乗越へ登るトレイルを左に分ける。





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しばらく下り槍沢のU字谷の底に入ると樹林帯となり、石積みの残るババ平(槍沢小屋跡)のテント場に着く。 





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ババ平から樹林帯に入ると、植生も変わってくる。 ソバナかな?





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シソ科のこの花が群生している。 カメバヒキオコシかな?





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ババ平から30分くらい樹林帯を降れば、ヘリポートのある槍沢ロッジに着く。





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槍沢ロッジを過ぎると、槍沢の流れに沿って延々と歩くことになる。 





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水辺には花が多いので、水辺を歩くのは好きだ。 久しぶりに見たセンジュガンピ。





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アキノキリンソウかな?





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燕岳から始まったこの3日間の縦走で、トリカブトを見ない日は無かった。 
トリカブトの毒は植物毒としては最強で、天然毒としてもフグ毒に次ぐとも言われている。
そんな“悪魔の植物”であるが、鑑賞するぶんにはユニークな形で興味深い。





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槍沢に沿ってドンドン降って、二ノ俣谷、一ノ俣谷と橋を渡って行く。





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Wow! 赤いヘルメットが地面から生えてきた! 触ってみたらとても固かった。 





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林床には、ホラ貝に似ているのでホラガイソウの別名があるキツリフネがたくさん咲いている。





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支流のワサビ沢を過ぎたあたりから小さな沢がいくつも本流に流れ込むようになる。 





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Wow! セリ科の花だけど・・なんか色覚検査表みたい。。102.png





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おや、可愛いツル性の花が咲いている。 ミヤマニガウリのようだ。





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湿地の原生林の中を南下すれば、横尾山荘まではもうすぐだ。





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急にあたりが開けて明るくなったところが横尾である。 
横尾からは涸沢や蝶ヶ岳からのハイカーも合流する林道(梓川街道/10km)を上高地までひたすら歩く。 





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梓川街道は、一般観光客の散策姿も目立つ樹林帯の幅広いトレイルだ。 
単調な林道歩きで、特記することも無いのでコース詳細は割愛して、見かけた花だけ書いておこう。






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足元の草むらにミヤマモジズリと思われる花を発見。
クライミングのメッカ、小川山にたくさん咲いていたな~




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ミゾソバの可憐な花が路肩いっぱいに咲いている。
花は小さくて目立たないので、ほとんどのハイカーは気にもかけないで通り過ぎて行くけど、とても綺麗な花だよ。




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この時期、里山でもよく見かけるゲンノショウコだけど、赤花のゲンノショウコを久しぶりに見た。




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徳沢と明神の間にある古池の水は限りなく透明で鏡のようだ。 
よく見れば湖底に小さな穴がいくつもあり、そこから気泡が湧き出ている。
その気泡が湖面で波紋を創り出している様はいつまで見ていても飽きない。




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シェイプが美しいトカゲが砂地で微動だしないでいた。
タスマニアで休憩用の岩をシェアしたトカゲはもっとがっちりしたシェイプだったな~




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明神の少し手前、白沢を横切るところで、徳本峠へのトレイルを左に分ける。 
ここから見える明神岳は、やはり秋の風景の方が良いな~





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縁どりの模様が特徴的な笠のようなキノコ。 キノコ鑑賞も楽しい。




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苔の布団に埋もれている白いボタンのようなキノコ。 自然は面白い。




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明神から上高地への路では美しい原生林が続く。




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そして、小梨平のキャンプ場に出れば、上高地に着いた気分になる。
小梨平から観光客やハイカーで賑わう河童橋の脇を通って、上高地のバスターミナルまではすぐである。

表銀座から槍ヶ岳を経由して上高地というベタなルートであるが、私は積雪期に登ることが多かったエリアなので、夏の高山植物を見ながらのこのルートは新鮮だった。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 



私のこのトレイルへの評価: 4 中級者向け
距離:約19km/ 所要時間:休憩込み 9時間(南岳避難小屋 6:00横尾尾根分岐 7:00天狗池 7:20槍沢ルート合流7:50ババ平 8:30槍沢ロッジ9:00/9:10 横尾 11:00/11:20徳沢明神上高地バスターミナル 14:50
標高差:
1530m



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# by dream8sue | 2017-08-29 02:51 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 東鎌尾根を越えて槍ヶ岳・南岳     Mount Yari to Minamidake in Chūbu-Sangaku NP

Monday, August 28, 2017

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表銀座(思いっきり昭和のネーミング 102.png)と呼ばれる中房温泉から槍ヶ岳までの2日目は、
大天井ヒュッテから東鎌尾根を越えて槍ヶ岳山荘まで登り、さらに南岳まで縦走した。





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なお、中房温泉から燕岳、大天井ヒュッテまでの道のりは下記をチェックしてね。↓


大天井ヒュッテは大天井岳の西側鞍部に位置する静かな山小屋である。

テント場は無いが、東鎌尾根へ向かうトレイル上にあるので、大天井岳に登る必要がなく便利である。





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大天井ヒュッテの庭から南側の谷を望む。
静寂に包まれた日の出前の気配って好きだな~。 




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さあ、今日は東鎌尾根の登行だ!
大天井ヒュッテからしばらくは牛首岳南面のダケカンバの山腹を巻く。 




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花の多いトレイルから尾根上に出ると、高瀬川を挟んで野口五郎岳などがある裏銀座の稜線が眼前に現れる。

その手前には、昔登ったことがある硫黄尾根や北鎌尾根が屏風のような側壁を横たえている。





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北鎌尾根の南面は、槍ヶ岳のピークから間ノ沢や北鎌沢が天上沢へと雪渓を落としている。  絶景だ!
元祖ソロクライマーの加藤文太郎が亡くなったのが、この天上沢だよね。




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振り返り北側へ目を向ければ、牛首岳と、そのバックには、前日にターゲットして歩い大天井岳の白いピークが悠然とそびえている。





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絶景を堪能した後は、赤岩岳とヒュッテ西岳を目指して南の稜線(喜作新道)を行く。





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右(西)側に槍ヶ岳の展望を見ながら、左(東)側にお花畑と大天井岳から常念岳の展望を見ての贅沢な稜線散歩である。




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前日の燕岳周辺にもたくさん咲いていたトリカブトが、ここでも花盛りである。 



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おしべがとっても長いオトギリソウは、シナノオトギリかな?



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やがて赤岩岳を通過。  バック右の秀峰は常念岳。




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赤岩岳から先は、稜線の左(東)斜面を横切って行く。




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すると、西斜面が崩壊した西岳が眼前に現れる。 西岳も東側の山腹を巻く。




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巻き路の途中から西岳ピークへ登る分岐を右に見て、直進すればヒュッテ西岳が眼下に見えてくる。
バックには穂高岳の山々が、本場ヨーロッパアルプスの山のように見える。

ちなみに、西岳は稜線から往復30分程度らしいので、時間と体力に余裕のあるハイカーは空身で行くと良い。




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ヒュッテ西岳でひと休みしたら、ここから90度右(西)に曲がり、東鎌尾根に入る。




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まずは水俣乗越まで急なハシゴやクサリ場を通って200mの下降である。
しかし、意外にもそこは高山植物が咲き乱れる花ロードであった。




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ハクサンフウロやアキノキリンソウ、ミヤマママコナ(写真)などの花を愛でながらの下降である。




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やがて、水俣乗越が眼下に見えてくる。
ガレ場の急下降なので浮石に乗ったり、落石しないように用心して降ろう。




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足場の狭い場所には添え木が渡してある。 




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小さなアップダウンがあって、最低鞍部の水俣乗越に到着。
左は槍沢へのトレイルが下っている。 悪天候時のエスケープなどに使えるので覚えておこう。
昔は右の天上沢へも路があったらしいが現在は完全な廃道になっている。




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水俣乗越を過ぎると、いよいよ東鎌尾根の登りになる。
ヤセ尾根にはいくつもの階段がセットされているので意外と歩き易い。
東鎌尾根は、昔、5月の残雪期に歩いているのだが、まったく記憶が無いので、初めて歩くような新鮮な気分である。 




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灌木の生えた尾根上には、狭いながらもビバーク可能なスペースが何カ所もある。




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モミジの実かな? ブーメランのような羽形がユニークだね。




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やがて、一際長く急勾配のハシゴがヤセ尾根に掛かっている。このあたりが東鎌尾根の核心部分だろう。




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そして、核心を越えたあたりから槍ヶ岳がいっそう大きく迫ってくる。  




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槍の穂先から右へ続く尾根が、往年の岳人なら誰もが憧れた北鎌尾根。
この尾根の反対側(西側)の千丈沢で松波明の遺体が見つかった。
彼の残したメモは“風雪のビバーク”として多くの岳人の心を打った。 私もその一人である。
そのリアルなメモは、大町山岳博物館に展示されているらしい。


ちなみに、クライマー名塚秀二(故人)が登頂時にもってきた8000m10座の石も展示されているので、大町山岳博物館に行く機会があればご覧ください。 




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トレイル脇に咲くウサギギクやオヤマリンドウ、ミヤマダイコンソウ(写真)などに励まされながら、岩稜をひたすら登る。  




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おや、快晴の空のもと、槍ヶ岳のピークに生き物のように絡みつく一陣の雲が・・




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と・・一瞬のうちにあたり一面が霧に覆われてしまった! ヒュッテ大槍に着く頃は風も出てくる。




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ヒュッテ大槍から尾根の左(南)斜面を巻きながら高度を上げて行く。
途中から左下へ殺生ヒュッテへのトレイルが分かれている。




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殺生ヒュッテへの分岐を直進して石だらけの岩稜を行く。
すっかり霧に包まれてしまって、楽しいはずの岩稜歩きなのに高度感がまったく無くて残念だ。




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トレイルは、槍沢源頭のガレ場でもあるが、たくさんのイワギキョウが霧の中に、そのバイオレットの色彩を放っていた。




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これはイワベンケイの実?かな。




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やがて槍沢ルートと合流すれば槍の肩まではすぐである。
肩の小屋(槍ヶ岳山荘)で霧がはれるのを待ったが一向にはれそうもない。
展望の無い槍ヶ岳のピークに登ってもナンセンスなので、小屋での休憩後はさっさと南岳への縦走に取りかかる。




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肩の小屋から県境尾根を南に進めば、テント場の先に日本で一番高い峠である飛騨乗越(3010m)がある。
ここで右(岐阜県側)へ行くトレイルは飛騨沢から槍平への路だ。




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飛騨乗越を南へ直進し、稜線の右(岐阜県側)に付けられた路を登る。 




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岩稜帯の間をハシゴを登って越える。




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どこがピークなのかよくわからない大喰岳から中岳との広いコルへ下り、岐阜県側、長野県側と稜線を絡めながら進む。
肩の小屋から約1時間30分、霧で視界が悪く、意外と長い稜線歩きに疲れてくる頃、ようやく中岳のピークに着く。




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中岳のピークからは、やや東寄りに稜線をたどる。
時々、霧がはれて左(東)側に梓川を挟んで常念岳などの山並みが見え隠れする。




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稜線の東斜面には雪渓が残っていて、うっすらと踏み跡がある(水を補給するためか?)が、踏み込まないように注意しよう。
しばらく行くと左(東)側に横尾尾根が見えてくる。
そういえば、冬期の北鎌尾根を登った際に、この横尾尾根を下降した記憶がある。


また、夏は横尾尾根の途中から氷河公園と呼ばれる天狗原を経由して槍沢へ下るルートがある。

翌日、私は悪天のため、大キレット越えを諦めて、こちらのルートを降ることにした。




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横尾尾根分岐(天狗原分岐)を左に分け、南岳の岩場を左(東)から巻き上げれば南岳である。




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南岳から緩やかに降った所に、南岳小屋がある。
ここから岐阜県側にある槍平小屋へ続くルートもあり、手っ取り早く南岳に登るには便利なトレイルである。
西側(岐阜県側)から強風が吹き上げてくる中でテントを張る。 (1000/1人)
今夜はここで翌日の天気を祈ろう。
夕方になり霧がはれ、南岳小屋が残照に染まった。



本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 




私のこのトレイルへの評価: 5 中級者向け
距離:約10.5km/ 所要時間:休憩込み 10.5時間(大天井ヒュッテ 5:10ヒュッテ西岳 7:10/7:30水俣乗越 8:20ヒュッテ大槍10:30槍ヶ岳山荘11:30/12:30中岳14:00横尾尾根分岐-15:00南岳南岳避難小屋 1540
標高差: 620m (累計標高差は820m以上)


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# by dream8sue | 2017-08-28 21:52 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 中房温泉から燕岳・大天井ヒュッテ     Mount Tsubakuro in Chūbu-Sangaku NP

Sunday, August 27, 2017

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燕岳も槍ヶ岳も過去に何度か登っているし、今更ハイカーで混雑したエリアに行かなくてもいいかな~と思っていた。 
しかし、どちらも冬期や残雪期に登っているので、夏の高山植物が咲く頃に一度歩いてみたいと思っていたので、意を決して行くことにした。 

さて、そうなると気がかりなのは天気だ。 

3日間の好天が欲しいところであるが、2日目の昼から天気が崩れ始めた。 

Day1中房温泉から燕岳に登り、大天井ヒュッテまで駒を進めた。 

Day2は東鎌尾根を越えて槍ヶ岳山荘まで登り、さらに南岳まで縦走した。 

Day3あわよくば大キレットを越えて・・なんて考えていたが、悪天のため南岳から天狗原に降り槍沢ルートに合流して上高地へ下山した。 





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<公共交通の場合>

JR大糸線の穂高駅から登山口の中房温泉までは安曇観光タクシーの乗合バス(4月~11月運行)で1時間ほどだ。(¥1700/片道) 

運行時間は期間中にばらつきがあるので事前に確認が必要だ。


穂高駅周辺の登山者用パーキング(穂高駐車場)は穂高駅の南側にある。 穂高駅の駅前の信号“穂高駅前”を南に曲がり(駅を背にして右折)約600mで三叉路になるので左折し、約100mで次の三叉路を右折した突き当たりが広いパーキング(無料)となっている。 

中房温泉行の乗合バスが止まるパーキングなので、マイカーと公共交通を利用した縦走には便宜性がある。




中房温泉の登山口には登山相談所などもあるので、情報収集に役立てよう。 
また、長野県の登山条例(長野県登山安全条例)は、群馬県の谷川岳遭難防止条例や富山県登山届出条例などのような違反者に対しての罰則規定はないようだが、万が一の時に自分に返ってくるものなので必ず提出しよう。 
時代的に電子計画書の提出が便利である。


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中房温泉の公衆トイレの脇から、すぐに合戦尾根の急登が始まる。 
合戦小屋までは針葉樹林の似たようなスイッチバックのトレイルである。 
しかも、表銀座(って、思いっきり昭和のネーミング!笑)と言われるだけに、週末ともなるとハイカーがうじゃうじゃいて、人あたりで気分が悪くなりそうだ。 122.png




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急登には第1ベンチ、第2ベンチ.第3ベンチ、富士見ベンチなどの休み場がある。 
大1ベンチの後ろ10m下に水場があり、岩の下からコンコンと冷たい清水がわいている。 



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針葉樹林の下はクマザサで覆われている。 
退屈なトレイルを、他のハイカーとシェアしながらひたすら登る。
ハイカーの多さにうんざりしながらも、路肩に小さなキノコを発見して一人密かに喜ぶSue



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合戦小屋あたりから樹林帯が灌木帯に変わり、陽当たりが良くなる。



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登山口から約4時間、ようやく合戦小屋に到着した。 
合戦小屋は休憩のみの山小屋であるが、荷揚げ用ケーブルが今も現役で使われている。 
その恩恵で、最近では人力では荷揚げが大変なスイカが名物?になっているようだ。 
スイカもいいけど、水をもっと安く売ってくれないかな~



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合戦小屋でスイカ休憩の後は、森林限界を超えて、ひと登りで合戦ノ頭に着く。 
西側には槍ヶ岳や大天井岳などの素晴らしい展望が現れる。



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合戦ノ頭を過ぎると、傾斜も緩やかになり、明るい風景が広がる。 
トレイル脇のお花畑を楽しみながら歩ける。 
アキノキリンソウやウサギギクなどのイエローの花が目立つ。 
写真の花はミヤマコウゾリナだね。 
よく似たカンチコウゾリナ(タカネコウゾリナとも言う)と比べて花全体が柔らかな感じがする。



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秋の使者、オヤマリンドウ。



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前方には燕山荘の建つ主稜線が見えている。 
ちなみに、燕山荘は“えんざんそう”って読むんだね。 
ずっと“つばくろさんそう”だと思っていた。 ヽ(-´ω`-)kekeke



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おや、この花は何かしら?



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燕山荘の直下にもお花畑が広がっている。



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存在感のあるトリカブトもたくさん咲いている。 



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ヤマハハコの群落。



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燕山荘のテント場を抜けて主稜線に飛び出す。 
そして、そこに広がる360度の展望が、まさにこのルートを銀座(平成の新宿?六本木?)にしている人気の理由だろう。



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燕山荘にザックをデポして空身で燕岳まで往復しよう。 
花崗岩の白砂とハイマツの庭園の中を歩くのは、もうそれだけで楽しい。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪



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左(西側)に裏銀座の山々の壮大な眺めが展開している。 前方(北側)には花崗岩群が現れる。



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これが、いつの間にか有名?になったイルカ岩。 
昔は誰も騒いでなかったけどな~。 これもネット社会の産物ってやつだね。 
でも、本当にイルカに似てるね。 
バックには槍ヶ岳が、イルカの口ばしの様に天を向いている。 



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白砂庭園の中には、盛りを過ぎたコマクサや、今が旬のトウヤクリンドウがたくさん咲いている。 
このバイオレット色の花は産毛が生えているからチシマギキョウのほうだね。 



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この赤い実は、コケモモかな? コケモモの実はジャムや果実酒にすると美味しいらしい。



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山頂まで、あと少し!



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おっと、山頂岩群の近くに“メガネ岩”なる岩塔がある。 
以前は登れたようだが、現在は登ることは禁止になっている。 

こういったオブジェのような岩は、私にカリフォルニアのトレイルを思い出させる。 

さしずめ砂漠の中にあるJoshua Tree National Park(ジョシュア・ツリー国立公園)のアーチロックかな・・



メガネ岩というネーミングから連想したのは日光国立公園の庚申山にあるお山巡りのメガネ岩だ。





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燕山荘から40分くらいで燕岳2763mのピークに着く。 
ピークから北へは、北燕岳を越え、北アルプスに残されたスペシャルエリアの餓鬼岳への山並みが続いている。 
山好きには魅力的なルートだ。 いつか行ってみたいな~



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この日は、東側の大町や穂高町の上空は雲海で覆われていた。



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ピークハントの後は、燕山荘へ戻り休憩しよう。 
燕岳のピークハントは、健脚ハイカーなら燕山荘から往復1時間くらいだろう。



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さて、休憩の後は、燕山荘で水を買って(200/1L)表銀座の縦走を続ける。 



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燕山荘から南へ、しばらくは起伏の少ない風化花崗岩の稜線を行く。



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常に槍ヶ岳を見ながらの稜線散歩は楽しいに決まっている。 
足元にはたくさんの高山植物がみられる。 ウラシマツツジは早くも紅葉していた。 



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数週間前に行った白馬大池から朝日岳の縦走路で初めて見たイワツメクサがここでも咲いている。




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やがて巨大な岩塔群にさしかかる。



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蛙岩(げえろいわ)の門のような狭い岩の隙間をすり抜ける時、The Lord of the Rings映画のワンシーンを思い出すのは私だけ?  O(*゚∀゚*)oワクワク! 



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岩の門を無事に通り抜け(って、普通に通れるけどね・・106.pnghahaha)、ふり返ってみれば、先ほど登った燕岳の白い頂が美しい。



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“もう結構です”というくらいトウヤクリンドウがあちらこちらに咲いている。




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午後になり、稜線を境にして東側から霧が上がってきた。 




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振り返って蛙岩の方を見れば、霧の中に浮かぶ岩塔が本当にファンタジーの世界のように見える。




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そんな自然と幻想に酔いしれながら1人の山旅にひたっていると、やがて大下りの頭に着く。 




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ここから花崗岩砂のザレた路の下降となる。   




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山稜の左側(東側)の巻き路に入ると霧の中となる。 
東側に霧が発生するのは常のようで、程よい水分が高山植物を育てている。




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とても小さなミヤマコゴメグサがいっぱい!




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大下りの後は、大天井岳への登り返しとなる。 
山稜の右側(西側)には部分的に保護ロープが張られている区間があり、そこにはコマクサの大群落がある。




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時期的にほとんどのコマクサは花期の盛りを過ぎていたが、遅咲きの株がちらほらと残っていた。




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岩にへばりつくように生えている小さな葉は、未だに花を見たことがないイワウメかな? いつか花の時期に見てみたいものだ。




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前夜発の寝不足と、気圧の薄い高山の登りで、やたらと眠い。 
疲れも出てきて、ここから大天井ヒュッテまでが思った以上に長く感じる。 
眼前には大天井岳が大きくそびえている。 
基部で大天荘から常念岳へ行くルートと、大天井ヒュッテから槍ヶ岳へ行く2つのトレイルがくっきりと分かれているのが見える。




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コマクサ群落を過ぎてしばらく行くと、クサリがセットされた切通岩(きりとおしいわ)が現れる。 
クサリとハシゴを降りれば、このルートの開拓者である小林喜作のレリーフが岩にはめ込まれたコルである。 
喜作さん、なかなか愛嬌のあるお顔ですね。 (◠‿◠)クスクス




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コルから階段を登って少し行くと、大天井岳から大天荘へ行く分岐がある。 
大天井岳のピークハント並びに、テント泊の場合は左の急坂を登って大天荘へ行かなければならない。(大天井ヒュッテにはテント場は無い) 
当初はテント泊する予定であったが、ここで心が折れた。 (*_*;  
東鎌尾根へ進むには遠回りになるし、ここに来て最後の登りが辛そうだ。 
迷わず右の緩やかな巻き路へ進む。 
このあたりから霧が山全体を覆うようになる。




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巻き路のザレた斜面には、風にあおられて花柱を逆立たせたチングルマがたくさん見られる。




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巻き路は、西側へ行くにつれて急傾斜のトラバースになる。 
谷側が切れ落ちた狭い岩棚トラバースもある。 




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足場の悪いクサリ場もあるので、最後まで気がぬけない。 




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喜作レリーフから約1時間、巻き路が下り坂になると、ようやく霧の中に大天井ヒュッテの赤い屋根が眼下に見えてくる。 
疲れた~! 今夜はここで小屋泊としよう。

休憩時間を除いた実動時間で、中房温泉から燕岳までの6時間の登りに加え、燕岳から大天井ヒュッテまでの縦走に4時間弱かかった。 

特にテクニカルで危険な場所は無いが、体力的にはストレニュアスである。 



本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 




私のこのトレイルへの評価: 5 中級者向け
距離:約10.6km/ 所要時間:休憩込み 11.5時間(中房温泉登山口 6:20 1ベンチ 6:50/7:102ベンチ 7:40/7:50- 富士見ベンチ 9:10/9:25合戦小屋10:00/10:30燕山荘12:00燕岳12:40燕山荘 13:30/13:50大下りの頭14:50喜作レリーフ大天井ヒュッテ 17:50
標高差: 1300m





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# by dream8sue | 2017-08-27 01:44 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

秩父市 浦山川水系冠岩沢で沢登り     Stream Climbing at Kanmurizawa in Chichibu, Saitama

Sunday, August 20, 2017
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関東はまるでレイニーシーズンに逆戻りしたかのような8月である。 天候不順のせいで日数を要する高山には足が向かない。 そんな折りには展望を見るだけのスタティックな山行では無く、自らのフィジカルパワーを駆使したアクティブな山行に切り替える。 暑い夏には最適な沢登りを楽しんじゃおう!ということで、やってきたのは関東近郊で日帰り可能な秩父の沢、浦山川の支流である冠岩沢だ。 連日の降雨で沢が増水していて迫力ある沢登りとなった。




f0308721_16304079.jpg <マイカーの場合>
秩父市街から国道140号線(または140号線の西を走る県道72号線で南下して “久那橋入口” の信号を左折して140号に合流する)で浦川ダム(秩父さくら湖)へ向かう。 浦山ダムの道路標識を見たら左折し(県道73号線に入る)ダムサイトに沿って南東に走る。 
いくつかのトンネルを越えて行くと浦山大日堂がある。 
県道は浦山大日堂から1kmほど先で左に曲がっているので左折し、さらに1kmほど走れば、路肩パーキングが数台可能な“冠岩橋”である。 
冠岩橋手前から左折して冠岩沢沿いの冠岩林道に入るが、林道は土砂崩れも多く、ダートに強い車以外は冠岩橋にパーキングすることを強くお勧めする。 
冠岩橋から林道終点まで歩いても20分くらいだろう。 
林道終点(2台くらいパーキング可能)には、朽ちたトタン屋根が残置されている。 

f0308721_16355055.jpg連日の降雨でトレイルもだいぶ水が出ている。 
入渓ポイントまでさほど離れていないので、初めから沢靴に履き替えて出発することにする。
冠岩沢にかかる鉄橋を渡って、トレイルを10分ほど登れば、冠岩集落の廃屋に着く。
廃屋の裏から悪い急斜面(踏み跡あり)をトラバースして冠岩沢へ降る。




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さあ、入渓だ! と、ルンルンで入渓したが・・すぐに5mくらいの滝が現れ・・




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しょっぱなからド迫力な激流に意気消沈・・2条滝を分けている中央の岩に取りつけば滝を突破できそうだが、なにせ水量が半端ではない。 “え~!いきなりシャワーするんですか! ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!! ”ってことで・・パス!




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巻きは右岸でも左岸でも行けそうだが、右岸の古いパイプラインが目に入ったので、右岸から巻いた。 でも、急傾斜なので高巻き過ぎない方が良い。 
【補足】沢登り用語で右岸と言った場合は、川下に向かって右側の事である。 単に右壁と言った場合は滝に向かって右側の壁ということなので混同しないようにね。




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一見浅そうな瀞でも、ゆうに腰くらいまで浸かる。 でも、広い沢なのであえて流水通しに行かなくてもゴーローを歩けばよいのだが・・・いきますか~・・激流に逆らって・・いきますか~・・ 106.png




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その後も小滝が続くが、難しいものは無く、ほどほどに楽しい。




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あたりは保水力の弱いスギ林なので、通常なら水流など無い両岸のルンゼからも、最近の降雨により地中にたまった水が本流へ流れ込んでいる。




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沢には古い桟橋なども崩れ落ちていて、だいぶ荒れている感は否めない。 148.png




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おまけに、沢筋には倒木や流木も多い。 そんな倒木をまたいだり、くぐったりしながら、またまた激流に逆らっていきますか~ 106.png




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これはひどい! 奥に美しい滝があるのに倒木が完全に塞いでいる。 あえて取付く気にもならず、この滝もパス! 思っていたより汚い渓相にがっかりだ。 (*_*;




f0308721_16515609.jpgf0308721_16523650.jpg
でも、沢の中にも花は咲いている。 涼し気な白い花は奥多摩の払沢の滝に行った時にみた夏風邪?・・じゃなくて・・マツカゼソウ(写真左)かな?  それとは対照的なエグイ赤い実をつけた花はマルミノヤマゴボウ(写真右)という花らしい。 私は初めて見たが、このマルミノヤマゴボウが沢のあちこちに咲いていた。 178.png




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それでも徐々に標高を上げていくと、あたりが自然林になってくる。 小滝も苔むしたものが多くなる。




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そうこうしているとゴルジュ帯が始まり、三連の滝が見える。 一番奥に見えるのが15m滝だ。 15m滝の下流の小滝も滝の右壁を攀じ登るのだが、苔が滑るので慎重にね。




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15m滝は左壁を登る。 Ⅲ級程度でホールドも大きいが高さがあるのでロープ確保して登る。




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残置ハーケンと立ち木でランニングをとり、滝の落口にある立ち木でアンカーをとる。 




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15m滝の落口。 このあたりがこのルートの中で最も美しい場所かもしれない。177.png




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15m滝の上流には2条2段の滝が控えている。 下段は右壁をフリーで越えられる。 




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上段は左壁から右上して、2条の滝の左側の流水へ突っ込む。 悪い部分は短いが落ちれば下段の滝下まで落ちるので安全第一でロープ確保する。




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続いて現れるトイ状の滝5mや小滝や小ナメを楽しく登って行くと・・




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思ったより早くに大物が現れた。大きい! 樹林に囲まれた薄暗い中に25m滝の白いしぶきが際立っている。 150.png




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滝の基部には、大きなブナの木が横たわっている。




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基部に立つだけで全身ずぶ濡れになってしまうので長くはいられない。 さっさと左岸を高巻くことにする。 湿った岩場の急斜面を木の根につかまりながら四つ足で攀じ登る。 登り上げた小尾根にはタマゴタケの赤いキノコがたくさん生えていた。 キノコ好きの同行者はさっそくキノコ狩をしていた。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪




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小尾根を50mほど登ってから、左方向へ落葉の積もった急斜面を斜めトラバースするように川床へ向かって降りる。




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25m大滝の落口をのぞき込んでみた。が、直角におちている滝の下流は藪に邪魔されて見えない。 怖くて、これ以上は滝の落口へは近づけない。 105.png




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大滝の上流は緩やかな流れが続く。 しかし・・Oh My God! ここのところの降雨で倒れたと思われる青々した倒木が行く手を遮っていた。 大きな滝があって面白い沢であるが、この倒木の多さでは2度目は無いな~。 148.png




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入渓から3時間、ケルンが積まれた広めの場所があったのでランチ休憩する。 180.png




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核心部の大滝が終わっても稜線まではまだ300mの標高差がある。 ガンガン行きましょう!  “もう面白い滝はないのかな?” と思っていたら、そこそこ楽しい2段6m滝が現れる。 上段は流水の左右どちらからでも越えられる。 169.png




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続いて現れた三連の滝が美しい。 最上段が8m滝だ。




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8m滝に向かてGO!!GO!!ヾ(>∇<*)o!!」169.png




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実質的にはこの8m滝が最後の滝だ。 この滝も近くに寄るだけでしぶきがかかるので、登るならシャワーになる。 水流の右のラインが登れそうだが、陽差しどころか霧もでてきて、とてもシャワーする元気はない。 ということで迷うことなく左岸を巻く。





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f0308721_17123530.jpg左岸の岩塊を右から巻き、左のルンゼに入りコルまで詰めて本流に戻る。 
そのまま本流を少し詰めれば奥の二俣に着く。 
左側には大きなボルダー(写真左)があるので目印として覚えておくと良い。 
左俣は大持山のピークへ向かう。 
右俣は大持山の南東にある1197mピーク(横倉山)へ向かう。 
すっきりした渓相の左俣へ行きたくなるが、大持山ピークには行かずに、あえて藪に覆われた右俣へ進む。




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二俣を過ぎると源流の詰めになるが、おそらく普段ならただの落葉の詰まったルンゼだろうが最後まで流水があった。 ハング気味の小滝を越えてから右寄りに山腹の斜面を登る。




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藪漕ぎなどはなく、すぐに作業路と思われる踏み跡が現れる。  




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山腹にはこの時期になると食用のタマゴタケ以外にも、得体の知れないキノコがニョキニョキと姿を現すね。 う~キモイ! 141.png




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踏み跡を追って右へ右へと行ってしまって、さすがにおかしいと思い斜面を直登した結果、横倉山(1197mピーク)にでた。 数週間前に登った大持沢遡行の時と同じく稜線はやはり霧だった。 → 





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横倉山周辺の稜線にはミヤマナナコナが花盛りだった。178.png 下山は、横倉山から一般ハイキング路を鳥首峠経由で冠岩集落まで戻る。 




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霧で視界のきかない路を20分ほど降れば、神の化身の鵜が住む沼があったという伝説の地、ウノタワに着く。 私は以前、晩秋の静かなウノタワを訪れたことがあるが、霧のウノタワも幻想的でいいね。 → 





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ウノタワは、まるで白黒写真のようなモノトーンの世界が広がっていた。  WOW! 神の化身か!ウノタワの精霊か! いえ、ウノタワのトレイルに立つ古木です。 う~ん、やはり伝説の地には魔力がある。 151.png




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ウノタワから鳥首峠までは、急なザレ路から植林の尾根を降る。 途中で鉄塔が建っていた跡地を通過するが、今は、鉄塔は撤去され4つのコンクリートのファンデーションだけが残されている。




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ウノタワから40分ほどで鳥首峠である。 ここから右(西)へ曲がり、薄暗く面白くない植林の作業道を降る。




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植林と自然林が混ざる辺りから沢筋に降りて行く。 途中で水が流れる沢(小文沢)を横切り、鳥首峠から40分ほどで、入渓地点の冠岩集落の廃屋に着く。 

水量も多く、滝もダイナミックで素敵だった。 ただ、倒木や流木が多いのがNGだ。 でも怪しい空模様の休日山行にしては、雨に降られることもなく、幻想的なウノタワも見れてナイスな1日だった。

本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのルートへの評価: 3★ 沢登り初級者~中級者向け
距離:約6km/ 所要時間:約7時間(冠岩林道終点 8:30‐冠岩の廃屋‐入渓9:00‐25m大滝 11:20- ケルンで昼食 11:50/12:10‐横倉山13:30/13:50‐ ウノタワ 14:10‐鳥首峠 15:00‐冠岩の廃屋‐乾岩林道終点15:40)
標高差: 約600m

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# by dream8sue | 2017-08-20 16:29 | Stream Climbing | Trackback | Comments(2)

中部山岳 残雪と花の山 Day3 朝日岳から蓮華温泉     Mount Asahi in Chūbu-Sangaku NP

Friday, August 11, 2017
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中部山岳国立公園の最北に位置する朝日岳を巡る山旅の3日目は、朝日岳のお膝元の朝日平から始まる。 蓮華温泉から時計回りに白馬大池~三国境~雪倉岳~朝日岳と回るループトレイルの最終日である。
本日は朝日岳から五輪尾根を通りカモシカ平や兵馬平などの湿原を抜けて蓮華温泉まで降る。 下りがメインと言っても思った以上に長いコースなので、なるべく早く出発したい。
この2日間ですでにおそらく100種類くらい高山植物に出会っているが(アップした植物の写真だけでも60枚あるので・・)、最終日もまだまだ花ロードは続く。 初めての花に出会えるかな?

なお、文中の植物名については備忘的に書いているだけなので、種名に関しては定かではありません。 間違った記載などあれば教えていただけると嬉しいです。 (^_-)-☆



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朝日平周辺は湿原地帯で、いくつもの池塘があり湿原性植物の宝庫である。



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朝日平から西にのびるトレイルは、前朝日からイブリ山を越えて富山県側へ続く路だ。



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さて、今日は朝一から朝日岳の登りである。 朝日平から東へ水谷乗越まで降り、右に水平道の分岐を分け、朝日岳の登りとなる。 オオシラビソの林を抜け、雪の残る沢沿いではライチョウのつがいに出会った。 前日の雪倉岳でも子連れのライチョウをみたが、2日続けてライチョウに会えるとは思わなかった。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪



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氷河地形を思わせるような沢筋のガラ場には高山植物が咲き乱れていた。  シナノキンバイやミヤマキンポウゲなどのイエローの花が目をひく。 イエローの花と言えば、このウサギギクは花も名前も可愛いね。



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アオノツガザクラの大群落には驚いた。 斜面がツガザクラで真っ白だ。 ォ━━ヾ(o・∀・o)ノ゙━━オ!!  



f0308721_11141503.jpg朝日平から1時間強で、霧に包まれた朝日岳に到着。

朝日岳からは、しばらく下り一辺倒となる。

富山県との県境尾根を北東に降ると、すぐに前日に通った水平道への分岐を右に分ける。



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分岐の先はザレ場の広い尾根で、チングルマなどのお花畑が広がっている。 この先からず~と花だらけ! 101.png 178.png



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ウツボグサもここではタテヤマウツボグサかな。



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こちらもツリガネニンジンの高山型でハクサンシャジン。 草地や砂礫地ではよく見かける。



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朝日岳から1時間弱で吹上のコル(朝日岳の北側のコル)に着く。 トレイルはここで二手に分かれる。 



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北へ主稜線を行くのが栂海新道で長栂山、犬ヶ岳を経て日本海へ抜けている。 こちらも静かで良さそうなルートだな~



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蓮華温泉へは右の坂を降って、眼前に見える五輪山の山腹を巻いて白高地(しらこうち)沢まで行く。 長いな~・・



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でも、コルから五輪の森までの残雪地帯がお花畑になっていて楽しい。



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雪解け水も豊富で、当たりは池塘などがある湿原となっている。



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残雪の前にはイワイチョウの群落が・・



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谷側の湿原はパープルの花で埋まっている。 ハクサンコザクラだね。



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おや、ハクサンコザクラにしては花が大きいな~ おそらくオオサクラソウだろう。



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五輪尾根には岩塔がいくつもあり、その下のガレ場や、場所によっては沢の中を歩く。



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吹上のコルから1時間弱ほど降った所に、休憩に最適な板張りのテラスがある。 朝日平を出発してから約3時間なのでここで大休憩する。 見上げれば山腹に飛び出た岩塔が見事である。



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その左(西側)には朝は霧に覆われていた朝日岳のピークがくっきりと見えている。



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板張りテラスの先も湿原の下りが続く。 ヒオウギアヤメやオタカラコウといった水を好む花が多く、休憩用のベンチなども置かれていて、脇には冷たくて美味しい水場もある。 



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こちらは小さいけれど大きな存在感のあるタテヤマリンドウ。 あたり一面のタテヤマリンドウに歓声を上げる。 ワ━(〃゚∀゚〃)━オッ♪



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こちらもお初のオニシオガマ。



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これは、オヤマリンドウかな? う~ん、早くも秋を感じるね。



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ひとまず湿原地帯が終わり、ニッコウキスゲの咲く草地から五輪の森の樹林帯へ入って行く。 ふり返れば、先ほどまで霧に隠れていた雪倉岳や赤男山の山並みが顔をのぞかせている。



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さて、似たもの3種類は何だろう?  カンチコウゾリナ(別名タカネコウゾリナ)かな? 

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同じようなイエローの花は、ニガナの高山型でタカネニガナかな? そして、白いのはシロバナニガナだよね。



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五輪の森はシラビソの森だ。



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五輪の森を抜けると、ようやく五輪山のトラバースが終わりカモシカ原に出る。  カモシカ原は大きな湿原の窪地で、その窪地の縁を巻くように木道が付けられている。 



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ここでも湿原性の高山植物がてんこ盛りだ。 湿原では、お馴染みのキンコウカ。



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パープルのネギ坊主だ! シロウマアサツキというらしい。



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おや、こちらも初めてみる花だ! ムシトリスミレという名前から分かるように可愛い顔して肉食系の花だ。  食虫植物と言っても、唇花型の花弁でパクリと食べるわけでは無く、葉の表面にある粘液の腺毛で虫を粘りつけて消化吸収するらしい。 だから、花の前で蟻を餌に差し出してじっと待っていてもダメだよ。 誰かやりそうだよね~って、私、モウセンゴケ(食虫植物)の前でやりました。 (^◇^)hahaha



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おっと、毎日どこかで見ていたので忘れていたが、ハクサンフウロも夏の定番の花だよね。



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とにかく木道が長い! 一休みしていきましょう。




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こちらも地味だけど湿原ではよく見る花だ。  トウダイクサ科の花だと思うが種名はよくわからない。 ハクサンタイゲキ? タカトウダイ? 



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そして、こんな所に三角点が? って思うような湿原と湿原をつなぐトレイルの途中にあるのが花園三角点である。 ここから急坂を降りカモシカ原を後にする。 



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先っぽに穂状の暗紅色の花をつけるワレモコウ。 



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あら、まだコメツツジが綺麗に咲いている。  葉も花も普通のコメツツジより大きいからオオコメツツジのようだ。 



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さて、湿原地帯が終わり、樹林帯に入り、いよいよ白高地沢への長い下り(カモシカ坂)が始まる。



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けっこう長い下り坂で、途中には露岩の沢?流水の中のクライミングダウンなどもあるので厄介だ。 



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花園三角点から1時間も降れば標高もだいぶ下がってくる。 それは、アジサイなどの今までとは違う植物がみられるようになることでも分かる。



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低山でもよく見かけるタマガワホトトギスの群落。



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そして、嫌になるほどの長い下りが終わり、やっと白高地沢に着いた。 しかし、蓮華温泉まではこの先300mの登り返しがあるので、橋のたもとで大休憩してから取りかかろう。 181.png



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白高地沢の河原には私の背丈ほどある大きなミソガワソウが咲いていた。



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大休憩の後は、重たい腰をあげて、次の瀬戸川を目指そう。 橋を渡り、ミズバショウの生える山腹を白高地沢の右岸を巻くように進む。 右手奥にはひょうたん池が木立の間から見える。



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白高地沢の流れから離れ、ブナ林を南に進む。



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大きなヒノキがいい感じに生えていた。



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瀬戸川へ向かう樹林帯にはジャコウソウ(写真上)が群生し、ヒヨドリバナの群落には蝶がたくさん舞っていた。



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そして、下り着いた瀬戸川は、高い岩壁に狭められた、なかなかの美渓である。 



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瀬戸川の鉄橋を渡り、ブナ林の急坂を頑張れば、それは本日最後の登りである。 ガンバレ!



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そして、頑張った私たちを迎えてくれたのが、シモツケソウでピンクに染まった兵馬平(平馬平)の湿原だ。 霧の湿原も良いが、太陽光が当たればピンクの原が一段と美しいだろうな~



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こちらはオタカラコウの群落だ。



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兵馬平から展望台経由で蓮華温泉へ行く遊歩道?もあるようだが、アヤメ平という小さな湿原を抜けて行く方が近い。 



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アヤメ平から蓮華温泉までは、樹林帯の穏やかな路を行く。途中で展望台への分岐を右にみながら、いくつか小さな沢を横切る。 トレイル脇にはツルリンドウやツルアリドオシ(写真上)の可憐な花が咲いていて、最後まで目を楽しませてくれる。



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右に蓮華温泉キャンプ場が現われれば道幅の広い林道に出る。 ちなみに、キャンプ場へは車の乗り入れができないので、キャンパーは、蓮華温泉のパーキングからキャンプ用具を抱えてキャンプ場まで10分くらい歩かなければならない。 静かなキャンプを楽しみたい大人キャンパーには最適だろうが、今時のやたらと用具ばかりにお金を掛けたファミリーキャンパーには人気がないだろうな~・・と思った。



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蓮華温泉の白馬岳蓮華温泉ロッジの前にシナノナデシコが咲いていた。 稜線のタカネナデシコの花期が終わっていたので、最後に綺麗なナデシコが見られてラッキーだった。 

蓮華温泉から巡る朝日岳は定評通りの残雪と花のトレイルだった。 初めてみる高山植物も多く、花見山行にはお勧めの山だ。 It gets two thumbs up! 

時間があれば蓮華温泉の露天風呂(山道を10分くらい歩く)に入るのも良いだろう。 私たちは、もう一歩も歩きたくなかったので、帰路の途中にある“道の駅小谷”に併設されている“深山の湯”に浸かって帰ったけどね。 ヾ(o≧∀≦o)ノhahaha

本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 


私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約11km/ 所要時間:約10時間(朝日平 6:00‐朝日岳 7:10‐吹上のコル 8:00‐花園三角点 11:00‐白高地沢12:00/12:50‐瀬戸川 13:50‐兵馬平14:50/15:00‐蓮華温泉 16:00)
標高差: 約+630m / -1280m

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# by dream8sue | 2017-08-11 04:20 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 残雪と花の山 Day2 白馬大池から雪倉岳     Mount Yukikura in Chūbu-Sangaku NP

Thursday, August 10, 2017
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中部山岳国立公園の最北に位置する朝日岳へ台風一過の好天を狙って行ってきた。 蓮華温泉から時計回りに白馬大池~三国境~雪倉岳~朝日岳をぐるりと回るループトレイル。 初日が台風の余波で出発が遅れ白馬大池までとなったので、2日目は白馬大池から朝日小屋までのロングルートとなった。 この区間は高山植物の宝庫で花の写真がてんこ盛りになってしまった。

なお、文中の植物名については備忘的に書いているだけなので、種名に関しては定かではありません。 間違った記載などあれば教えていただけると嬉しいです。 (^_-)-☆



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白馬大池のテントサイトから小蓮華山方面の稜線に朝陽が当たっている。 台風一過らしいスッキリした朝を迎えた。 ☀

蓮華温泉から白馬大池までの記録は前項を確認してね。→ “中部山岳 残雪と花の山 Day1 蓮華温泉から白馬大池    Lake Shirouma in Chūbu-Sangaku NP”



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チングルマが咲きほこる白馬大池の花園を後にして、まずは大池から雷鳥坂を登り小蓮華山を目指す。




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ハイマツの下にリンネソウがいっぱい。 初めまして、可愛いね。




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砂礫帯にはコマクサが咲き、イワギキョウやミヤマダイコンソウなどがトレイル脇に咲いている。



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こちらも私には初めての花たち、どちらもナデシコ科のイワツメクサ(写真左)と、タカネツメクサ(写真右)



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急坂を登りながら振り返れば、青い水を貯えた白馬大池の湖面が光っている。



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ハイマツの斜面を登り切れば、白馬岳などの南面の山々が見えてくる。 そして、行く手には小蓮華山への楽しい稜線散歩のトレイルが続いている。



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小蓮華山の手前にある2612mの船越ノ頭周辺にも高山植物が多い。 バックに白馬三山を見ながら、足元に咲くハクサンイチゲの群落に歓喜の声を上げる。 o(*゚∀゚*)oワクワク!



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陽当たりの良い稜線ではチングルマは花穂になっている。



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こんな園芸種の菊がありそうな・・ミヤマアズマギクも初めましてだ。



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他にもウサギギクやクロトウヒレン、ノギラン、ハクサンフウロなどが目についた。 タカネナデシコやイワベンケイの花は終わりかけていた。



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小蓮華山への尾根には、以前は草地の方を歩いていたと思われる踏み跡が左側にある。



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小さなリンドウはミヤマリンドウ(写真左) 毎年同じ岩に群生して咲くというイワギキョウ(写真右)も満開だ。 たくさんの花に励まされ快調に歩ける。



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白馬大池を出てから約2時間、気づけば丸いドーム状の小蓮華山(2766m)に着いていた。 



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小蓮華山を過ぎると、眼前には白馬三山の東面が絶景である。



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稜線の南側に残る雪。 その南面に広がっていた雲海が、陽が高くなるに伴って消えてゆく。



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稜線の北側には、これから向かう雪倉岳へのたおやかな尾根が見える。



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三国境へはザレ路の登りとなる。 このあたりにはたくさんのウルップソウが生えていたが花はもう終わっていた。



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三角雪田の上の巻き路を登り切れば、そこが三国境である。 



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小蓮華山から約1時間で、新潟、富山、長野の三県の境である三国境(2751m)に到着。 100人のハイカーがいれば、ここから95人は白馬岳を目指すだろう。 朝日岳を目指して北へ進むハイカーは残りの5人くらいだろう。 そして私たちはそのマイナールートへ向かう2人である。 さあ、ここからが本番だ!



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北に向かって左下には残雪を縁取った長池が見ている。 その先の遠くには富山湾が空と一体になって広がっている。



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三国境から砂走りのようなザレ路を一気に降る。 



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下り切った尾根は二重山稜の穏やかな高原状になっている。



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そして、そこはチングルマなどが咲き乱れるお花畑だ。



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ここに来てたくさんのマツムシソウ(写真左)が現れる。  おっと、まだ咲いていたウルップソウ(写真右)の花。



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長池のバックに連なる山脈にはたくさんの残雪がある。



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その山脈の一座をズームして見れば、白馬岳の西に君臨する旭岳かな? 東壁がすごい! 



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雪倉岳の南にある鉢ヶ岳は新潟側(東側)の斜面を大トラバースする。 



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鉢ヶ岳の鞍部までの瓦礫帯にはコマクサの大群落がある。 1ヶ月ほど前にコマクサが見たくて上信越国立公園にある草津白根山へ行ったが、そこのコマクサは入植されたものが多く、花の色が微妙に違っていた。 ここのコマクサはまさにネイチャーそのもので淡いピンクが多い。



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他に目立った花は、この鮮やかなピンクの花だ。 ミヤマシオガマかな? 葉の切れ込みがそれほど細かくないからタカネシオガマかな?



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鉢ヶ岳の鞍部から巻き路に入ると所々に雪渓が残っている。 



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一つ目の雪渓トラバースを終えた先に見事なお花畑が広がっている。 黄色と白のカーペットはシナノキンバイとハクサンイチゲの大群落だ。  そんな中にハクサンコザクラもたくさん混じっている。 



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おや?グリーンのハクサンイチゲかな? ミドリハクサンイチゲって、まんまじゃん! 



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谷側にも花がいっぱい。 イワカガミ、イワイチョウ、チングルマ、アオノツガザクラ、ミヤマキンポウゲも多い。 とにかくすごい! 



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巻き路は、鉢ヶ岳の鞍部から雪倉岳の鞍部まで続いているのでけっこう長い。



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この間に雪渓は4カ所ほどあり、部分的に固い雪面があるのでキックステップしながら慎重にトラバースする。 最後の雪渓は水が豊富に流れているので、ここで水の補給をしておこう。



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ヤマハハコの親戚? タカネヤハズハハコのようだ。



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巻き路が終わり、振り返る。 バックには歩いてきた小蓮華山から三国境、白馬岳への稜線が一望できる。 Amazing!



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南側には大巻きした鉢ヶ岳が三角形の美しい山容を見せる。 あたりにはクルマユリがたくさん咲いていた。



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そして眼前(北側)には抹茶プリンを連想させるようなグリーンの雪倉岳が鎮座している。



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その抹茶プリンの基部には雪倉避難小屋が建っている。 雪倉避難小屋は大きくて綺麗な避難小屋だ。 三国境から約3時間、白馬大池から約6時間、思わず縦走をやめてここで宿泊したくなるが、この避難小屋は緊急時以外は使用自粛だそうです。   



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ハクサンシャジンやカライトソウといった花も現れて、長い縦走路であるが、次々に変わる高山植物に飽きることがない。 シラネニンジンに似たこの花はミヤマウイキョウかな。 



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避難小屋でしばし休憩をしたら、雪倉岳の登りに取りかかろう。 草付の開けたトレイルをがんがん登る。 振り返れば鉢ヶ岳が立派に見える。



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雪倉岳の南側は意外と高山植物が多い。 ピークに登るにしたがって瓦礫帯となる。



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ここでも会えたタカネバラ。 高山植物はと思えない豪華さがあるね。



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イブキジャコウソウも満開。



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避難小屋から1時間はかかるだろうと思っていた雪倉岳(2611m)への登りを40分でこなし、たどり着いたピークは残念ながら霧が舞っていた。 視界がクリアなら360度の展望が楽しめるピークなのにな~  (ノω=;)ぅぅ…



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さて、雪倉岳からは北へひたすら下りである。 だだっ広い岩屑の斜面をどんどん降る。 先行する単独男性が何やら写真を撮っている。 4羽の雛を連れたライチョウがいると教えてくれた。 ライチョウって雨の日や霧の舞う天気に現れるらしい。 知らなかった!



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降ってきた雪倉岳を振り返る。  こういった斜面は霧が濃い場合は方向を見失いやすいのでケルンやペンキ印などを注意深く探しながら行こう。



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その後、主尾根から離れ右手の支尾根に入ると雪倉岳のカール地形が見えてくる。 残雪の谷を右に見ながら急な尾根を降れば、ハート形をした雪倉ノ池が見えてくる。 



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雪倉岳周辺は、蛇紋岩地帯なのでカライトソウ(写真上)やミヤマムラサキなど独特の植生を見せている。 



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クモマミミナグサはイワツメクサやタカネツメクサに似ているね。



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イワシモツケも可愛い。



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あら、綺麗なミネウスユキソウ!



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ここのシモツケソウはピンク色が濃くて残雪によく映えている。



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f0308721_14165062.jpgやがて支稜から離れて左手の草付き斜面を降る。  

ここでは圧倒的にイタドリ?やイワオウギ(写真右)が目立つ。



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この魅惑的な色合いの花はミヤマアケボノソウ。 初めまして、お美しいですね~。



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急な斜面を降りきって、水流のある沢を横切り水平トラバースして再び主稜線に戻る。 このあたりも大きなお花畑になっている。



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クロトウヒレンの蕾もミステリアスである。 花はアザミのような花を咲かせるがキク科 なんだよね。



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主稜線の草付き帯を降り、ハイマツ帯を抜けるとツバメ平と呼ばれる赤男山(あかおとこやま)との鞍部に至り、水場がある。 そこからトレイルは灌木帯に入り、赤男山の西斜面を巻いて行く。 右手に岩壁が崩壊した “ツバメ岩” が現れる。 思っていたよりはるかに大きなツバメ岩は(写真では霧で見えないが・・)かつてはイワツバメが群をなしていたらしい。 



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赤男山を巻き終わると、大小の池塘が点在する “小桜ガ原” となる。



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おっと、やはりいました、虫食い植物のモウセンゴケ



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小さな湿原が次々に現れ、高層湿原のお花畑が広がる楽しいセクションだ。 縦走の後半で楽しい湿原歩きができて気を良くしていたが・・



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小桜ガ原を後にしてツガの林を15分程行けば、朝日岳と朝日小屋へ行く水平道との分岐に着く。 朝日岳は翌日に登るので、ここからは水平道をたどり朝日小屋へ向かう。 



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水平道は、確かに最初は水平で湿原にはキヌガサソウや遅咲きのミズバショウなども見られて楽しい。



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雪渓が遅くまで残っているのでトレイルが判然としないところもある。



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残雪の斜面からは、今めざめたばかりのショウジョウバカマがたくさん咲いていた。 ここだけ遅い春を見るようだ。



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しかし、湿原の先からがヤバかった。 水平道という名前からは逸脱したアップダウンの激しいトレイルとなる。 大きな尾根を回り込むため沢を下って、登り返す作業を何度か繰り返すことになる。 名前に騙された感100%である。



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疲れもマックスで、沢に降りたところで開き直って沢水で顔を洗う。 すると、沢筋でこんな可愛い花を見つけた。 ハコベみたいに先端が浅く2裂になっている。 アカバナかな?



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沢から登り上げて、何度目かの湿原を行く。 修復工事で木道が外されていたので、ぬかるみを避けながら歩かなければならない。 メンテナンスしていただきありがとうございます。



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そして、ここに来て短いクサリ場が現れる。 



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まだかまだかと思いながら最後の沢を横切る。 



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すると、ようやく水平道が終わり、朝日岳と朝日小屋への分岐(水谷乗越)にたどり着いた。 う~ん、確かに入口と出口は水平だけど・・・水平道なんて名前に騙されてはいけません!



f0308721_14285466.jpg分岐を左に行き、丘陵を緩やかに登った所が朝日小屋のある朝日平である。
今夜はここにテント泊となる。(1000円/1人)
ふぅ~長かった! 特に水平道の2.7kmは距離以上に疲れた。
白馬大池から12時間の長丁場であった。
日程をもう1日余分にとり白馬岳で泊まれば、もう少し余裕のある山行ができるだろう。

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級~上級者向け
距離:約14km/ 所要時間:約12時間(白馬大池5:30‐小蓮華山 7:30/7:40‐三国境 8:30/8:50‐雪倉避難小屋 11:30/11:50‐雪倉岳12:30‐小桜ガ原 15:20 - 水平道分岐 15:45‐水谷乗越‐朝日平 17:30)
標高差: 登行 約540m/下降 約750m

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# by dream8sue | 2017-08-10 13:46 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(2)