尾瀬 尾瀬ヶ原のワタスゲと三条ノ滝    Ozegahara and Sanjo falls in Oze National Park

Sunday, July 6, 2014
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6月下旬に行った、北海道の尾瀬と呼ばれる雨竜沼から南暑寒岳を登り、湿原の素晴らしさにすっかり魅了されてしまった私は、本家本元の尾瀬国立公園に行くことを決めた。 071.gif
7月上旬、水芭蕉には遅く、ニッコウキスゲには少し早い時期である。しかし、今年は10年に1度のワタスゲの当たり年との事で、前記の2つの花の開花時期を繋ぐかたちでワタスゲが尾瀬ヶ原一帯をうめ尽くしていた。 056.gif056.gif056.gif

尾瀬国立公園には昔、何度か訪れたことがあるが、いずれも団体ツアーのアシスタントとしての入山であったので、自然を愛でる余裕が無かった。それに昔の私はクライミング志向が強く、燧ヶ岳や至仏山があるとはいえ、尾瀬は登山対象外のエリアだった。要するにさほど魅力的な山とは感じていなかったのだ。しかし、今回改めて尾瀬をゆっくり歩き、尾瀬の素晴らしさに気づき、すっかりとりこになってしまった。。016.gif 041.gif







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尾瀬は他の山とは多少趣が異なる。湿原、森林、小沼、高山といった風景的魅力はもとより、何と言っても900種に及ぶ植物が大きな見所になっている。植物観察ありきで歩くことが尾瀬の魅力を最大限に知ることに繋がるといっても過言ではないだろう。
しかし、ハイキング2年生の私としては、植物の名前とかまったく知らなくて、それらを調べるのに時間を費やしてしまった。尾瀬より後に行った日光男体山霧降隠れ三滝の記録が先行し日付が前後するが、第二長蔵小屋を拠点に行った3日間の尾瀬の記録を3回に分けて掲載したい。

1日目 鳩待峠‐尾瀬ヶ原‐見晴‐三条の滝‐見晴(第二長蔵小屋)

2日目 第二長蔵小屋‐沼尻‐ナデッ窪‐燧ヶ岳‐長英新道‐沼尻‐見晴(第二長蔵小屋)

3日目 第二長蔵小屋‐ヨシッポリ田代‐尾瀬ヶ原‐鳩待峠

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前橋、高崎からのアクセス:JR上越線の沼田駅(又は新幹線の上毛高原駅)から大清水行きのバスに乗り、鳩待峠バス連絡所(戸倉バス停)で下車。鳩待峠行きのマイクロバスに乗り換える。沼田駅から鳩待峠まで約2時間、バス代3,180円(沼田駅‐戸倉 2,250円/戸倉‐鳩待峠 930円) 065.gif

マイカー利用の場合は関越自動車道を沼田インターで降り、国道120号線で片品村に向かう。片品村の鎌田の信号で左折し国道401号線に入る。戸倉バス停を右に見てから県道63に左折する。山路をどんどん上り途中で県道260に右折し少し行けば鳩町峠である。ただし、5月から10月の間は津奈木~鳩待峠口間はマイカー規制でマイカーでの乗り入れが制限させる。事前に規制内容の確認が必要だ。駐車所料金も場所によって1000円~2500円/1日 005.gif 065.gif
事前に群馬県HPや尾瀬保護財団HPなで交通規制状況を調べておこう。




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鳩待峠登山口(標高1,600m)から山ノ鼻(1,400m)までは、約200mの標高差のある3.3kmの下り坂である。川上川に沿って、美しいブナ林の中を行くトレイルだ。 072.gif
始めは傾斜がきつめであるが、支流のヨセ沢の橋を渡るあたりから段々と平坦になる。トレイルには木道が敷かれてあるが、木道は濡れるととても滑りやすいので足元には十分注意が必要だ。 034.gif







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木道の周りに大きな葉の植物が群生している。この葉は何でしょう? 039.gif 実はこれ成長した水芭蕉だ。 005.gif 白い葉に包まれた可愛らしいイメージの水芭蕉とはだいぶ違う。このお化け?水芭蕉は大きいもので葉が1mにもなる。 003.gif







f0308721_17581496.jpg途中にこんな可愛い熊除けベルが設置されている。見ためは中之条の麻耶の滝でみた消火器のような半鐘よりは洒落ているが、はたして効果あるのかな? 039.gif 003.gif







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川上川に架かる橋を渡れば、山ノ鼻はもうすぐそこだ。 071.gif







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鳩待峠登山口から1時間弱で山ノ鼻に到着。ここにはビジターセンターがあるので立ち寄って情報を得ていこう。尾瀬ロッジや山ノ鼻小屋、至仏山荘などの宿泊施設やキャンプ場もあるので尾瀬ヶ原散策や至仏山登山の拠点に利用できる。 045.gif







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山ノ鼻で一休みしたら、いよいよ湿原横断に入る。 070.gif 尾瀬ヶ原の湿原は、山ノ鼻から牛首、竜宮十字路を経て見晴十字路までの間を上田代、中田代、下田代と3つのエリアに分けられる。そして全エリアを通して東に燧ケ岳、西に至仏山を見ながら歩くことが出来る何とも素晴らしいロケーションである。 049.gif


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白い絨毯のようにワタスゲが湿原を埋め尽くしている。 072.gif







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山ノ鼻から竜宮十字路までの約4kmの間にはたくさんの池塘が点在する。特に牛首周辺は北のヨッピ川と南に流れる上ノ大堀川が合流する所なので水流が豊かなのだ。 057.gif 072.gif







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池塘の中には、二又に割れた葉が特徴的なヒツジグサや、ミツガシワなどが生えている。なかなか見る機会がない水草観察も楽しい。 056.gif







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夏の訪れを思わせる積雲が池塘に映っている。 058.gif 072.gif







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池塘の周りには、ピンクの釣り鐘状の花をつけたウラジロヨウラクが目をひく。一見、サラサドウダンツツジの小型版?にも見える。039.gif ウラジロヨウラクは別名、ツリガネツツジとも言うらしい。な~んだ、やっぱりツツジじゃん! 041.gif







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牛首の橋を渡る少し手前にある大きな池塘には燧ヶ岳が映っている。 “逆さ燧” だ。 005.gif072.gif







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池塘の中には浮島を有したものもある。それにしても “拠水林” の緑が実に美しい。 072.gif 湿原中にも関わらず高木が生育しているのは川に沿って土砂がたまり、その土砂に含まれる栄養分によって林が成立するからだ、そうだ。。なるほど、そもそも池塘に栄養分が少ないってこと自体知らなかった! 005.gif 045.gif







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山ノ鼻から2.2kmで牛首分岐に到着する。 066.gif ここを左に行けばヨッピ吊橋を経由してヨシッポリ田代に至る。私の目的地である三条の滝に行くなら、こちらのルートの方が若干近いかもしれない。が、尾瀬入門者としては、まずは尾瀬ヶ原を真っ直ぐ横断して見晴十字路経由で行くことにしよう。 045.gif


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牛首分岐から竜宮十字路までの間は、アヤメ?カキツバタ? 039.gif の群落地を通る。→アヤメとカキツバタの見分けかたは3日目のブログでお教えします。これで貴方も尾瀬マスター!041.gif
手をつないでるし! 044.gif 木道は縦列歩行だよ!034.gif まあ、こんな素敵なお花畑を歩けるのだから幸せ気分だよね。大目にみよう! 041.gif







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燧ヶ岳にだんだんと近づいていく。 071.gif






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竜宮十字路の少し手前に円形の観察路がある。ここは春には水芭蕉が一面を覆う場所だ。今はたくさんのアヤメ?が涼しげに咲いている。 056.gif 至仏山をバックにしたこの風景は尾瀬のポスターなどでよく見かける風景だ。 045.gif 072.gif 手前に見えている緑の小山が牛首(1,443m)だ。







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そして、東に目をやれば、燧ヶ岳が眼前に迫ってきた。手前の植物はヤマドリゼンマイだ。地味な植物ではあるが尾瀬のあちこちに生え、尾瀬の風景にはなくてはならない名脇役だ。 049.gif







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そしてヤマドリゼンマイよりやや背が低い木がヤチヤナギだ。ここ中田代にはヤチヤナギの大群落がある。栄養に乏しい湿原でヤチヤナギのような“木”が育つのは、根に細菌を共生させ、そこから養分を得ているからだそうだ。つまりヒモ男?041.gif







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地味な花といえば、このオゼヌマタイゲキも葉なのか花なのかよく分からないが、背丈が1mくらいある大型の花で、竜宮十字路周辺の中田代から下田代に多く見られる。 056.gif








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ふと、木道の脇に目をやれば、春の開花時は白くて可愛い花をつけるチングルマが放射状の果穂となっていた。あの可愛い花がこんな姿になるまでを早送り画像で見てみたいと思うのは私だけ?041.gif







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やがて、尾瀬ヶ原のほぼ真ん中に位置する竜宮小屋が現れる。山ノ鼻から4.2km、1.5~2時間くらいだろう。 だ・か・ら・・手をつなぐな! 044.gif 041.gif







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竜宮小屋から見晴十字路まではさらに1.6kmほど北東に行く。沼尻川に架かった橋を渡り、美しい白樺林を右に見ながら30分くらい行けば・・ 070.gif







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6軒の山小屋(第二長蔵小屋/尾瀬小屋/桧枝岐小屋/弥四郎小屋/原の小屋/燧小屋)が建ち並ぶ見晴十字路に到着する。063.gif ここは尾瀬ヶ原と尾瀬沼を結ぶ交通の要に当たる場所であり、キャンプ場もある。私は知り合いのS氏が勤める第二長蔵小屋に宿をとった。







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見晴十字路から三条の滝へは、元湯山荘、温泉小屋のある赤田代方面(北)に向かう。先ほど歩いてきたトレイルに比べ、ハイカーの数がだいぶ少なくなった。
温泉小屋の前で立派な角をもった鹿に遭遇した。 005.gif このポーズ、花札の絵の鹿みたい。 041.gif







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温泉小屋の先でトレイルが分かれる。三条ノ滝へは左のトレイルを行く。右は段吉新道から燧裏林道へ続き福島側に至る。


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赤田代から山路を30~40分くらい行くと左下を流れる只見川の音が聞こえてくる。右からは小さな支流が合流し、トレイルもだんだん下り勾配が強くなってくる。







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そして、突然に目の前にアカマツの林が現れる。 005.gif 地響きのような音がする。滝は近いぞ!070.gif


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アカマツ林の先にある木の階段を降れば三条ノ滝の展望テラスがある。尾瀬を流れる水はすべてここに集まる、落差90mの滝だ。005.gif 久しぶりにヨセミテ(アメリカのヨセミテ国立自然公園)クラスの迫力ある滝を見た。 043.gif 滝の基部まで行く路がないのが残念だ。次回はロープと登攀装備もって行っちゃう?003.gif







f0308721_18181740.jpgテラスでゆっくり滝観賞と休憩をしたら、見晴十字路の山小屋に戻ろう。
帰り道は同じ路ではつまらないので少し遠回りして戻ることにした。
急登を御池(福島側登山口)方面にいく分岐まで登り返す。
分岐を左に曲がり、木の根が張り出した急なトレイルを登る。 042.gif







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トレイル脇の水溜りにたくさんのおたまじゃくしが泳いでいた。そういえば、おたまじゃくしを見たのっていつが最後だったろうか・・なんだかノスタルジックな私。。041.gif







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三条ノ滝から30分弱で小さな湿原、うさぎ田代に着く。名前も湿原も小さくてかわいい。なんだかほっとするね。043.gif 003.gif







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うさぎ田代の先で段吉新道に合流し、ハイカのほとんどいないダケガンバの森を通り抜け、赤田代経由で見晴十字路へ戻る。約4km、1時間弱で戻れるだろう。

とても盛りだくさんの尾瀬入門初日だった。こんな素敵な大自然を高度成長期のダム建設や道路計画から守ってくれてありがとう!040.gif 先人の自然を守る運動のお陰で、今こうして私は自然に癒されている。有料トイレの100円くらい、協力しますとも!045.gif 003.gif

私のこのトレイルへの評価:5★ 初級~中級者向け(鳩待峠‐見晴十字路までは初級者向け)
全行程距離:約17km, 行動時間:約7時間(鳩待峠‐見晴十字路まで3.5時間、三条ノ滝往復3.5時間 休憩込み)


              
                                




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by dream8sue | 2014-07-27 18:22 | 尾瀬 国立公園 | Trackback | Comments(0)
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