尾瀬 霧の燧ヶ岳と尾瀬沼に咲く花たち  Mt. Hiuchigatake and Ozenuma in Oze National Park

Monday, July 7, 2014
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尾瀬2日目は、第二長蔵小屋‐沼尻‐ナデッ窪‐燧ヶ岳‐長英新道‐沼尻‐見晴(第二長蔵小屋)のルートで、尾瀬ヶ原の第二長蔵小屋を拠点に燧ヶ岳に登ってきた。前もって明記しておくが、悪天候で山頂からの展望は無く、トレイルのコンディションもかなり悪い。 008.gif しかし、露に濡れた沢山の草花が今が盛りとばかりに咲き誇っていた。 056.gif 2日目の内容は概ね植物図鑑と化している。041.gif

鳩待峠へのアクセスは、1日目の“尾瀬ヶ原のワタスゲと三条ノ滝”を参考にしてほしい。 034.gif

また、見晴十字路から直接燧ケ岳に上れる見晴新道は、2013年の台風で崩壊し登山禁止となっている。 (2014年において復旧の見込みは無い)なので群馬側から燧ケ岳に登るルートは尾瀬沼から入るナデッ窪か長英新道ということになる。加えて、ナデッ窪ルートは急峻で初夏まで残雪が残っていることが多く、上級者コースとなっている。 013.gif


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第二長蔵小屋がある見晴十字路は、6軒の山小屋が建ち並ぶ、尾瀬ヶ原と尾瀬沼をつなぐ交通の要である。まず、見晴十字路から燧ケ岳の裾のを巻く形で尾瀬沼の沼尻までの5kmの森林帯を行く。この日は朝から小雨が降ったり止んだりの天気で、濡れた木道がとても滑り易い。 057.gif Be careful! 034.gif


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トレイルは沼尻川に沿って作られているので、沼尻川に注ぎ込むいくつもの支流(イオドマリ沢、ダンゴヤ沢など)を横ぎっている。尾瀬沼(標高約1,660m)の水はこの沼尻川となり、高低差260m の尾瀬ヶ原(約1,400m)に向かって流れていく。


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ダンゴヤ沢の出合いに、森林内の湿った所に咲くというヒロハナコンロンソウという花が咲いていた。 056.gif おっと、いきなり難しい名前の花が出てきた。ハイキング2年生の私が1夜にして何故こんな上級クラスの植物名を知っているかって?003.gif 実は第二長蔵小屋には知り合いのS氏が常勤しており、夕食後に植物に詳しい小屋のスタッフも交えて、にわか高山植物講義を受けたのだ。ラッキー!!V(^^)V


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トレイルは緩やかに登り白砂乗越を過ぎて、緩やかに下り白砂湿原にでる。この湿原が実にいい。樹林帯に囲まれた小さな湿原ではあるが、梅雨時のお天気効果もあってか?しっとりとした美しさが際立っていた。 072.gif


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水芭蕉もまだお化けにはなっていない。。041.gif。。なんたって、水芭蕉のキャッチフレーズは“湿原に舞い降りた白い妖精”だからね~ 032.gif
他に、この時期の湿原には欠かせない、トキソウやヒメシャクナゲも見られる。 056.gif 056.gif


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クリア・クリスタル!!マンモスレイクのCrystal Lakeクリスタル湖を思い出させる透明感だ。


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あった、あった、湿原の端っこに、イワカガミ。
私が数十年前に一番最初に覚えた高山植物がこのイワカガミだ。
ワタスゲは今日は元気がないね。私と一緒で雨が嫌いなのかな?041.gif


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白砂湿原を過ぎ、明るい樹林帯を通過すれば沼尻休憩所は近い。樹林帯の中には例のお化け水芭蕉が群生している。


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尾瀬沼湖畔の沼尻(ぬしり)に到着だ。私はずっと“ぬまじり”と読んでいた。日本語(漢字)は本当に難しい! 021.gif 5kmの山路を休まず歩いたので休憩所で一息入れていこう。 063.gif この先はいよいよ燧ヶ岳への登りが始まるからね。 009.gif


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冒頭にも書いたが、ナデッ窪ルートはこの時期は雪渓が残っていて、一般的には長英新道からのピストンで燧ヶ岳を登る。分岐の標識にも、“残雪期のナデッ窪ルートは危険なので、登山はご遠慮ください”と書かれている。
が、ナデッ窪ルートは急峻であるが最短でもある。雪渓の処理に慣れているハイカーなら可能である。そこは自己責任と言うことで自分で判断してほしい。


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沼尻湿原を北に向かい、始めは深い森林帯に入る。暗い樹林帯にも関わらずいきなり沢山の花が出迎えてくれた。 056.gif この黄色い花は確か北海道の雨竜沼湿原にも生えていたオオバミゾホオズキだね。他にも3枚の大きな葉が特徴的なエンレイソウ。すでに花が終わって実?になっている? 056.gif


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ナデッ窪ルートは沼尻から燧ヶ岳山頂まで約3kmであるが、このルートは自然に出来た深い谷をトレイルとして利用されてきたものだ。だから雨の日は、トレイルに水が流れるリアル沢登り状態だ。057.gif 下流は写真のような大きな岩がごろごろしていて歩きずらい。 042.gif


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視界はないが、岩の間にこんな可憐な花が咲いていたりして、決して苦しいだけの登りではない。葉っぱが三つ葉だから、ミツバオウレンかな? 056.gif


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そして、ここが問題の上流の雪渓域だ。50mほど雪渓が残っていて、薄い箇所もある。中央が薄いので、端の残雪が厚いところを足場を確認しながら慎重に登ろう。万が一の踏み抜きでバランスを崩さないようにブッシュを掴みながら行こう。 034.gif


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そして、雪渓が終わったあたりから傾斜もおち、今まさに残雪の下から生まれ出たと言わんばかりのゼンマイと、放射状に大きな葉を広げたキヌガサソウの群落が現れる。 005.gif 056.gif


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残雪帯の樹木は芽吹いたばかりの新芽だ。7月の下界から春にタイムスリップしたみたい。 045.gif


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そんな小さな感動を味わっていると、突然、長英新道との分岐に飛び出した。
ここから山頂までは0.3kmと近い。


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その山頂までのトレイルが、サンカヨウの群落の中を行く素敵な路だ。このサンカヨウ、写真ではわかりずらいが花びらが透明で何とも美しい。 072.gif



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葉の上に溜まった雨粒が宝石のようだ。
足元にはたくさんの草に埋もれて一輪の白い花が・・一見チングルマに似ているが葉の形からしてシロバナノヘビイチゴの花のようだ。


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燧ケ岳山頂近くの岩場の隙間に張り付くように咲いているミヤマキンバイ?(ミヤマキンポウゲやミヤマダイコンソウ、キジムシロといった類似花との判別が、私のような尾瀬入門者には難しい)
強い風と霧が吹き付ける中、この花が頑張って咲いている姿がいじらしいと感じるのは私だけ?だって、すごく寒いのよ! 002.gif


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案の定、燧ヶ岳の俎嵓(まないたぐら、2,346m)はガスの中で真っ白だ。002.gif
晴れていれば尾瀬沼が見下ろせるはずなのに・・残念! 007.gif

燧ヶ岳に燧ヶ岳というピークは無い。 034.gif
柴安嵓(しばやすぐら、2,356m)、俎嵓、ミノブチ岳、赤ナグレ岳、御池岳の5つのピークの総称が燧ヶ岳だ。
こんな天気なので最高峰の柴安嵓(俎嵓から西に20分)には寄らずに下山した。 044.gif

下山路は遠回りになるが長英新道で尾瀬沼湖畔にある浅湖湿原(あざみしつげん)に出て、湖畔を西に歩き沼尻から往路で見晴(第二長蔵小屋)に戻ることにした。が、この長英新道が・・・ 025.gif


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長英新道は、ナデッ窪ルートの分岐からミノブチ岳に行き、大きく東に曲がって急な尾根をガンガン下るトレイルだ。
ミノブチ岳周辺では、コメツガの新芽と白い枯木とのコンビネーションがユニークだった。 072.gif


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ハイマツの赤い花が鮮やかだ。 056.gif ハイマツの隣に並んで、高山に多いハクサンシャクナゲが咲き始めていた。 056.gif


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長英新道は5.4kmと長いトレイルだ。ミノブチ岳から下は展望のない樹林帯の中だ。上部にはまだ残雪がある。005.gif


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ナナカマドの木の下にこんな綺麗な花が咲いていた。葉は水芭蕉みたいな厚い葉をもつツバメオモトという花だ。056.gif


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下部に行くにしたがい、針葉樹が多くなる。針葉樹の基部にはこのユキザサ(ヒロハユキザサ)の大群落が続く。1kmくらいずっと、トレイル脇に続いているので見事だ。 005.gif 072.gif


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薄暗い樹林帯にぽっと灯りがついたかのような、オオカメノキ。056.gif 花だけ見ると一見ツルアジサイのようにも見えるが、葉が亀の甲羅に似てるのでオオカメノキ(大亀の木)と言うらしい。・・・・と、上部2kmくらいは花も多くて楽しいのだが・・・ 025.gif


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下部の3kmがもう大変!泥んこ路なんてもんじゃない。008.gif
まるで田んぼだ。誰か田植えでもしてるんですか?!って感じよ。
なるべくぬかるみを避けて歩こうと、右に行ったり、左に行ったり、木渡りしたり、ジャンプしたりと無駄な抵抗しながら泥んこと格闘の3kmだった。 042.gif
時間もかかるし、体力の消耗も激しい。梅雨時に長英新道を歩いてはいけません! 021.gif


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山頂から降ること約2.5時間で何とか湖畔の木道に出た。分岐を右(西)に行けばすぐに浅湖湿原だ。 071.gif


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浅湖湿原は尾瀬沼の北東に位置する。霧が流れている。湿原って天気が悪くても絵になる(風情がある)から不思議だね。 072.gif


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尾瀬ヶ原では終わりかけていたコバイケイソウの花が、ここではこれから咲くようだ。複総状の花が見事だね。 072.gif 056.gif でも、このコバケイソウ、新芽の頃は山菜のオオバギボウシ(ウルイ)と間違える中毒事故が多いので気をつけよう!食べちゃだめだよ。。 034.gif 020.gif


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そうそう、この花を忘れてた。日があたっている時だけ開花し、曇天、雨天時は、つぼみ状態になって閉じてしまうタテヤマリンドウ。初夏の尾瀬湿原には欠かせない、小さいけど存在感のある花だ。 045.gif


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存在感という点では湖畔に咲くレンゲツツジも一押しだ。 049.gif 056.gif


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浅湖湿原から沼尻までの約3kmは尾瀬沼の畔を行く楽しい木道歩きだ。 070.gif 沼尻からは往路の白砂乗越を越え見晴(第二長蔵小屋)に戻る。 042.gif

燧ヶ岳の展望が見れなくて残念だったが、今までに見たこともない美しい花に沢山会えて、充実のハイキングだった。それに天気が悪くても味わい深い所だということを知り、ますます尾瀬の魅力に取り付かれた私だった。 012.gif
翌日は美しい白樺林が見られるヨシッポリ田代を歩いてから尾瀬を下山した。→ 尾瀬 白樺林が美しいヨシッポリ田代 Ozegahara in Oze National Park Ozegahara in Oze National Park

私のこのトレイルへの評価:4★ 中級者~上級向け(残雪期のナデッ窪ルート)
全行程距離:約22km、高低差:約950m、行動時間:約10時間(休憩込み)

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by dream8sue | 2014-07-29 04:57 | 尾瀬 国立公園 | Trackback | Comments(0)
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