上信越 湯の丸高原 池の平湿原は花の宝石箱     Yunomarukōgen in Jōshin'etsu-kōgen NP

Friday, August 15, 2014
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日本はお盆休み中、アメリカ帰りの私は日本の慣習にはまったく興味がない。お天気もぱっとしない。どうしたものかと思案の結果、午前中くらいなら歩けるだろうと長野県の湯の丸高原に行ってきた。070.gif

湯の丸高原は浅間連峰の西側に位置し、長野県東御市(とうみし)と群馬県吾妻郡嬬恋村にまたがる、標高1,800~2,000mの高原である。別名 “花高原” と呼ばれているほど、たくさんの高山植物が咲き誇る場所だ。6月下旬ごろは国の天然記念物である、60万株のレンゲツツジの大群落が一斉に咲き、観光客が多く訪れ、賑わいを見せる。056.gif

今回はそのレンゲツツジが咲く湯ノ丸山から南東に位置する “池の平湿原” の遊歩道を歩き植物鑑賞をすることにした。池の平湿原は、春から秋にかけて次々に1,000種以上の花が見られる、いわば天然植物園である。ハイキング写真もほとんど植物ばかりになってしまった。041.gif

池の平湿原の周りには、北に水ノ塔山、東籠ノ登山、西籠ノ登山があるので、晴れている日なら、このルートの縦走も楽しそうだ。049.gif
さらに歩き足りないハイカーには、南の見晴岳から地蔵峠を経由して、湯ノ丸山、烏帽子岳までのトレイルならたっぷり1日楽しめるだろう。049.gif




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<マイカーの場合(前橋方面から)>
国道18号線で碓井峠を越え、信号 “浅間サンライン入口” で右折し、上信越道路車道の北側を走る。この道路(県道80-79)は田舎道で信号も少なく快適だ。
小諸を過ぎたあたり(浅間サンライン入口から約12km)で信号 “別府” で右折し県道94に入り山に向かって北に進む。
湯の丸スキー場、地蔵峠まで約10km弱だ。地蔵峠から右(東)へ向かう林道がある。
これが池の平湿原に行く “湯の丸高峰林道(冬季閉鎖、夏季も夜間は閉鎖)” だ。
舗装されているがカーブの多い道なので、運転は慎重にね。
池の平湿原に着くと、まず右側に大型車駐車場があり、その先に普通車駐車場がある。
駐車場は未舗装。(駐車料金:500円/1日)
上信越自動車道利用の場合は小諸ICで降り、県道79で西に向かえば程なく、信号 “別府” に至る。

<公共交通の場合>
電車利用の場合は、長野新幹線で上田駅下車、しなの鉄道に乗り換え、田中駅又は滋野駅下車。タクシーで40分くらいで池の平湿原に着くだろう。

なお、東御市観光協会のHPで駅からの夏期のバス情報や高山植物の開花情報などもアップされているので、出かける前にチェックしていくと良い。 034.gif

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地蔵峠から湯の丸高峰林道に右折する角に “湯の丸自然学習センター” なる建物がある。
池の平周辺のトレッキングルートをジオラマで見れる。
パンフレットなども入手できるので立ち寄って行こう。(入館無料、水曜定休、9時~16時)




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池の平湿原の駐車場に着いた時点で、たくさんの高山植物が出迎えてくれる。駐車場の看板の脇には、楕円形をした赤紫色の花?のワレモコウや、淡いパープルのベル形をしたツリガネニンジンをはじめ、ヤマハハコ、ハクサンフウロなども目立つ。




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えんどう豆を思わせるパープル色の花はシャジクソウ。雑草として刈られてしまうことが多いイタドリも少し赤みを帯びた小さな花をたくさんつけて見事に咲いていた。 056.gif 056.gif




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トレイルの入口には、こんなに大きなオオバギボウシが咲いていた。 005.gif 056.gif




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遊歩道を真っ直ぐ進めば池の平湿原に行けるが、右に行くトレイル(反時計回り)でコマクサ園のある見晴岳(2,095m)方面を目指そう。 “村界の丘 2,113m” “雷の丘 2,108m” “雲上の丘 2,110m” などがある登り坂のトレイルだ。
登り出してすぐに、トレイル脇にはイブキジャコウソウやカワラナデシコ、ツリガネニンジンなどが咲いている。このツリガネニンジン、こんな可愛い花なのに根が朝鮮人参に似ているところからニンジンなんて名前がついているらしいけど、なんだかミスマッチな気がするのは私だけ?037.gif




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大きなシダのトレイルを通り過ぎる、と・・




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その先にはヤナギランの群落がある。すごい!005.gif 072.gif




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横倒しになった松の木が、かすかに根が地面に残り、そこから栄養を取って枝を大きく伸ばしている。これも感動ものだ。 005.gif




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いきなり、たくさんの植物に圧倒されて、知らず知らずに着いてしまった村界の丘。



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ここでも、秋の代表花、マツムシソウ(松虫の鳴くころに咲くというところから命名された)と、“薄雪” に例えられる白い苞葉の上に花をつけるウスユキソウが咲いていた。

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そして、雷の丘を過ぎて・・




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ノアザミが咲き誇るトレイルを進めば雲上の丘である。 070.gif




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しかし、雲上の丘は真っ白な霧の中で展望は無かった。残念!!002.gif




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雲上の丘から “ビグミーの森” という薄暗い森林の中を行けば・・ 070.gif




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森林床にはサトイモの葉を小さくしたような植物が一面を覆っていた。 005.gif




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ビグミーの森を抜け、三方見晴歩道に出る手前には・・ 070.gif




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クガイソウの群落がある。056.gif




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駐車場からゆっくり歩いて1時間強、三方見晴歩道に合流。
ここを右に行けば見晴岳(2,095m)まではすぐだ。
見晴岳からは晴れていれば北アルプスや八ヶ岳などが見えるはずであるが、このお天気では期待できないので寄らずに、左に進み “見晴らしコマクサ園” に行く。





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コマクサ園は柵で囲ってあって、中には入れない。柵の外から見る限りではもうコマクサは終っていた。最もコマクサの開花時期は5月~8月なので無理も無い。でも、コマクサの手前には綺麗なピンクの花をつけたイブキジャコウソウがたくさん咲いていた。056.gif





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さらに、ハクサンオミナエシ(コキンレイカ)と思われる黄色い花も見られる。056.gif




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見晴らしコマクサ園から、三方ヶ峰を過ぎ、もう一つのコマクサ園 “三方コマクサ園” に向かう。 あ!咲いている! 
高山植物の女王と呼ばれるコマクサだ。
しかも2株がキスしてるみたい。037.gif 
環境省のレッドリスト(2012年)では、絶滅危惧II類に登録されている。
こんな高山の岩場や砂礫地で強風に吹かれても可憐に咲くコマクサはやはり女王の風格だね。004.gif
それに、微量のモルヒネ様物質を含み全株が有毒だって、知らなかった!
可愛い顔してさすが女王です!




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ネバリノギラン、この花も地味な花なのに不思議な存在感がある。茎や花の柄、花被片には腺毛が生えていて粘つく。触るとすごくネバネバする。




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三方コマクサ園から、“おとぎの森” と名づけられた小さな森を抜け、いよいよ池の平湿原に入って行く。けれど霧がどんどん濃くなり、ついに雨模様になってしまった。 057.gif 雨の中を歩くのは煩わしいが、霧の湿原風景もそう悪くはない。 072.gif




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木道をたどり南に進むと、 “忠治の隠石広場” に出る。そこを左に少し行けば “鏡池” という綺麗な池がある。 072.gif 雨でなければ木道を右に行き “コケモモライン” をたどって半周したいところだが、湿原の中を突っ切る近道(池の平三方歩道)で駐車場に戻ることにした。




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夏の池の平湿原はヤナギランとマツムシソウの群生地だ。木道脇の雨に濡れたヤナギランがこれまた美しかった。 072.gif 木道が終り、小高い “グリーン広場” に出て、緩やかな坂道を15分ほど歩けば駐車場に戻れる。071.gif




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約3時間の短いハイキングであったが、数え切れないほどの高山植物に出会えた。056.gif 056.gif 056.gif
これで終わりかと思いきや、ふと見れば、駐車場のトイレ脇にもヤマオダマキが花弁を下げてひっそりとたたずんでいた。そして、地蔵峠に下る車道脇にも背の高いヨツバヒヨドリの群落が目を引いた。




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まさに湯の丸高原は花の宝石箱だ。072.gif 072.gif 072.gif 
今度は秋晴れの中を紅葉した烏帽子岳を登ってみたいな。070.gif


私のこのトレイルへの評価:4★ 初心者、初級者向け 
距離:約3.5km, 高低差:約50m
行動時間:約3時間(休憩込み)







おまけ:  帰り道は地蔵峠から群馬県側の国道144号線に抜け、嬬恋村、長野原町経由で戻ることにした。長野原町で国道145号線になり、国道沿いの吾妻郡東吾妻町矢倉に鳥頭神社がある。この神社の境内に、“神代杉” と呼ばれる古木がある。枯れた幹の空洞の中より杉が生えてきて別名 “親子杉” とも言う。ちょっと面白い杉なので立ち寄るっていくと良い。
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by dream8sue | 2014-08-15 03:45 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)
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