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沼田市 コブシ咲く迦葉山で岩登りと残雪の湿原     Kashōzan in Numata, Gunma

Saturday, May 2, 2015
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4月は西上州の毛無岩烏帽子岳立岩とロッキーな山が続いた。いくら好きな岩塔の山とはいえさすがに飽きてきた。 019.gif

たまには、まったりとミズバショウでも見に行こうと沼田市の玉原湿原を計画したのだが、残雪が多くまだミスバショウの見頃ではないとの情報を得る。 002.gif

そこで、代替案として玉原高原近くの迦葉山に行くことにしたのだが、ここが意外にも大きな岩塔があり、予想以上に楽しいハイキングとなった。 060.gif 070.gif




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沼田市 コブシ咲く迦葉山で岩登りと残雪の湿原     Kashōzan in Numata, Gunma_f0308721_22122820.jpg前橋、高崎からのアクセス:迦葉山は群馬県沼田市から16kmほど北方にある。

国道17号線から県道266号に入り、玉原湖方面に向かう。

途中(沼田駅から約15km)で左折して迦葉道といわれる山路に入る。県道の左に迦葉山へ導く大きな門のような標識が建っているので見落とすことはないだろう。

マイカーは迦葉山弥勒寺の大駐車場(無料)に置ける。

電車利用の場合はJR上越線、沼田駅から関越交通のバスがあるが、本数が少ないので事前の時間確認は必須だ。

登山口は、なんと迦葉山弥勒寺の中峰堂と本堂間の渡り廊下(写真左)の下を潜って山路に入る。

なおこの寺には、日本一大きな天狗の面(顔の丈:6.5m、 鼻の高さ:2.8m)があることで有名だ。




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道標にしたがい、大木の茂る樹林帯を登る。




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足元にはミヤマエンレイソウ(別名:シロバナエンレイソウ)やスミレがたくさん咲いている。 056.gif 056.gif




沼田市 コブシ咲く迦葉山で岩登りと残雪の湿原     Kashōzan in Numata, Gunma_f0308721_22142139.jpg沼田市 コブシ咲く迦葉山で岩登りと残雪の湿原     Kashōzan in Numata, Gunma_f0308721_22144052.jpg
スミレも他のエリアでは見なかった、ヒナスミレやスミレサイシンと思われるスミレが見れて、とっても嬉しかった。 043.gif




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トレイルの途中には大きな倒木もある。移動不可能とみて道標が倒木に付けられている。 005.gif 003.gif

樹林帯を30分ほど進むと、だんだんと傾斜が増してくる。 008.gif

やがてモミ?の幼木と思われる植林を過ぎると、一層傾斜が強くなる。 042.gif




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そろそろ休みたいなぁ~と思う頃に、小さなお堂のある “和尚台” に着く。 042.gif




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和尚台は和尚岩とも胎内潜岩とも言われる、60mの大岩壁である。 005.gif




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お堂の左側はハングした大スラブでとても登れそうにない。 046.gif 008.gif




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お堂の右側に大チムニーがあり、胎内潜はこのチムニーを登る。

しかし、“本当にこの壁、登れるの~!” 005.gif と思わされるほどの大迫力で、ビビリまくる。 008.gif

でも、せっかくだからトライしてみよう。 いざ参らん胎内潜り! 017.gif 070.gif

もちろん、岩登りの苦手な人は、和尚岩の左側に巻き道があるのでご安心あれ。 003.gif




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傾斜の強い薄暗いチムニーの中へクサリを頼りに登って行く。




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中間テラスから上部の光の差す出口に這い上がる。 071.gif

クライミングに夢中になって見落としがちであるが、チムニー内の絶壁のあちこちに五百羅漢像が安置されている。




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30mほどのチムニーを抜けると、上部岩壁に出る。




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ガイドブックには、上部岩壁は岩登り経験者でないと危険と記されている。 034.gif

一応、岩登り経験者なので、アカヤシオ咲く上部岸壁にトライしてみた。が・・・ 008.gif




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上部岩壁は4ピッチのクサリ場だ。1と2ピッチ目のクサリは問題ない。




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2ピッチ目を登ったテラスから見た展望。樹木の新芽がいいね~ 072.gif




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3ピッチ目はかなり傾斜があり、スタンスも細かくなってくるが、何とか登れる。




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しかし、ピークに至る4ピッチ目のクサリ場が、物凄い高度感がありスタンスも悪い。 008.gif

ハーネス(安全ベルト)を装着し、セルフビレー(安全確保)をとりながらでないと “危険” と判断し、このピッチは “棄権” する事にした。ってダジャレってる場合ではない。 033.gif




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ピークまで10mほど足りないが、さすがにここまで登ると展望も良い。 072.gif

三角錘の小さな山は戸神山(とかみやま) 、その奥の薄いシルエットが上州子持山

テラスで展望を堪能したら、登ってきたクサリ場を降りなくてはならない。

クサリ場の下降は登るよりも難しい。慎重に、慎重に! 025.gif

胎内潜のチムニーの終了テラスまで降り、右側の足場の悪い岩場にある鉄ハシゴを使い山の斜面に降る。

藪の生えた斜面を少し登れば、和尚岩の北側で巻き道のトレイルと合流する。




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沼田市 コブシ咲く迦葉山で岩登りと残雪の湿原     Kashōzan in Numata, Gunma_f0308721_2221581.jpgさて、和尚岩で岩登りを楽しんだ後は、迦葉山のピークを目指す。

和尚台までも結構な傾斜であったが、和尚台からの登行も半端でない傾斜が続く。

私の心臓がキュンキュンと悲鳴を上げる。 042.gif 008.gif

それもそのはず、迦葉山は登山口の弥勒寺から迦葉山ピークまでの直線距離1.3kmの間に標高差が約450mも上るのだ。

急登にあえぎながら、ふと見上げるとコブシの花が満開に咲いていた。 056.gif

背景には残雪の山が見え、まさに“北国の春”の歌みたいだ。 060.gif

コブシといえば新緑に先駆けて純白の大輪をつける存在感のある花だね。




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おや、こっちの大輪はオオカメノキ(別名:ムシカリ)の花かな? 056.gif

花はとっても綺麗で癒されるが、トレイルは急登だ。

花の写真なんか撮ってる余裕はない。 頑張れ私の心臓! 042.gif




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その急登も御嶽山大神の石碑までの辛抱だ。ここから迦葉山ピークまでは緩やかな路となる。




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南斜面にはヤマザクラも咲いている。 056.gif




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沼田市 コブシ咲く迦葉山で岩登りと残雪の湿原     Kashōzan in Numata, Gunma_f0308721_22235144.jpg御嶽山大神の石碑から10分足らずで迦葉山(1,322m)のピークに到着。 066.gif

さほど広くないピークからは、南西方向の展望が良く見える。 072.gif

眼前に見える平らな山は三峰山。遠くには上州子持山や榛名山が見える。

登山口から、迦葉山までは通常1時間強で登れる。

和尚岩のクライミングを入れても2時間もあれば登頂できるだろう。 059.gif

ランチタイムには少し早いので “白樺湿原” まで行くことにする。 070.gif




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白樺湿原は “尼ヶ禿山” へ続くトレイルの途中にある。

時間があるなら尼ヶ禿山まで行くのも良いだろう。(迦葉山から往復4時間)




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迦葉山から白樺湿原までは緩やかな稜線歩きで、周囲はブナの原生林が広がっている。 072.gif

北側の木立の間からは、玉原湖が見え隠れしている。

森の所々に雪が残り、ブナの芽吹きがとても美しい。 072.gif 072.gif




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迦葉山ピークから30分~40分ほどで白樺湿原に着く。 066.gif

この時期は残雪で湿原へのトレイルが分かりづらいが、尾根が緩やかに下りきったあたりから右手の低地へ降っていけば湿原に至る。




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湿原には何やら新芽の植物がたくさん生えている。 056.gif

雪解けの湿原で連想するのはミズバショウであるが、残念ながらこれはコバイケイソウの新芽のようだ。と言ったらコバケイソウに失礼だね。。003.gif

いや~・・もともと玉原湿原でミズバショウを見るもくろみだったので、つい期待してしまう。

ミズバショウは尾瀬へ見に行くとしよう。 045.gif




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残雪の湿原とコバイケイソウの群落、これだけでも十分来た甲斐があった。

残雪の上で春の息吹を感じながらのランチライム、最高だね! 063.gif 049.gif




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下山は、コブシ咲く・・060.gif 往路を戻るが、御嶽山大神の石碑からの急な下り坂は膝に悪い。 008.gif

特に和尚台付近は滑りやすいので、ハイキングポール(ストック)があると良いだろう。 034.gif

ちなみに、和尚台は迦葉山弥勒寺の奥院?としての要素があるので、一般観光客?参拝者?も登ってくる。だが、彼らは山路を歩くには不適当な靴を履いていた。

トレッキングシューズを履いている私でさえもきつい下り坂なのに、さぞかし歩きにくいだろうなぁ~と心配になってしまう。 025.gif 009.gif




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登山口に近い樹林帯では、登りでは気づかなかったが、たくさんのスミレの花に混じって、小さな小さなフデリンドウが咲いていた。 056.gif

リンドウって秋の花だとばかり思っていたので、春咲きリンドウに感動しちゃった。 005.gif

和尚岩のてっぺんに立てなかったのは残念だけど、残雪の湿原は、私に日本の春を実感させてくれる十分なものがあった。 049.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級~中級者向け
行程距離: 約5km(迦葉山弥勒寺‐和尚台‐迦葉山‐白樺湿原‐迦葉山‐和尚台‐迦葉山弥勒寺)
標高差: 約500m
実動時間: 約5時間 (和尚岩のクライミング、休憩込み)

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by dream8sue | 2015-05-02 07:25 | 群馬県エリア | Comments(2)
Commented by akeno7115 at 2016-05-27 10:32 x
和尚岩面白そうですね。迦葉山は容易なハイキングコースのみだと思っていて、行ったことがありませんでした。ロープ持って登ってみようと思います。
Commented by dream8sue at 2016-05-28 07:45
akeno7115さん、
私も和尚岩の存在は知りませんでした。
akeno7115さんならロープは必要無いと思いますが、上部岩壁は結構な高度感なのでお気をつけください。
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