奥秩父  “Joyful moment” 瑞牆山 十一面岩 奥壁     “Joyful moment” in Mount Mizugaki in Chichibu-Tama-Kai NP

Wednesday, October 7, 2015
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クライマー仲間たちと瑞牆山 十一面岩 奥壁 “Joyful moment 5.9(5P)” を登ることになった。Joyful momentはプロガイドの佐藤裕介氏が昨年(2014年)に古いラインを再整備したばかりの好ルートだ。 072.gif

5.9までの易しめのルートで、力あるリーダーに導いてもらえばビギナーでも登れるらしい、しかし、あなどるなかれ、そこは何と行っても瑞牆エリアだ。小川山のなんちゃってマルチルートや、西上州の藪岩のマルチルートとは違う。

10年以上、クライミングらしいクライミングから遠のいていた私としては、フォローとはいえいささか気合が入る。力あるリーダーのH氏に、前日に湯川の岩場で付け焼刃の特訓を受けた。 040.gif 042.gif




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<マイカーの場合>群馬からは長野県佐久市経由で国道141号線から県道68に進み川上村に入る。村の中心街で信州峠を越える道(県道106)で県境を越え山梨県に入る。峠道を下って左に集落が見えてきたら三差路を左折する。5kmほど走れば瑞牆山荘があるが、その手前の三差路を左に2kmほど行けば、みずがき山自然公園のパーキングだ。

私たちは、前日に野辺山にある滝沢牧場に泊まった。そこは、9月の小川山の時に比べ、すっかり秋の気配に包まれていた。 005.gif 043.gif




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みずがき山自然公園のパーキングから、上段にある植樹祭広場(トイレ有り)を横切り、天鳥川北沢の右岸についたプロムナードを北東に進む。

綺麗に整備されたプロムナードは東屋の先で終わるので、右の山路へ入る。 070.gif




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山路に入り、沢を渡り少し行くと、上に木の根が張り出した大岩がある。チョークのついたこのボルダーが瑞牆ボルダー最難課題のアサギマダラ(五段+)ってやつかしら? 039.gif




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ボルダーを過ぎ、水の染み出る小さな沢を渡ると傾斜がきつくなる。 042.gif




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この辺りの山腹から尾根にかけて一面がシャクナゲの群落地である。 005.gif やはり瑞牆山といえばシャクナゲなんだね。シャクナゲの花の咲く時期に花を見に来るだけでもいいだろう。 045.gif056.gif

ちなみに、10年前にはプロムナードがまだ整備されていなかったので、十一面の岩場へは北沢をつめてアプローチしたので、私はこのアプローチ路を歩くのは初めてだ。




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尾根に出て右に行くと見覚えのある涸れ沢をトラバースする、先の支尾根に出ると、右手の木々の間から天鳥川北沢右岸スラブと思われる岩壁が見えてくる。 072.gif




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さらに尾根を東に行けばこれまた見覚えのある岩小屋の下を通り、末端壁に至る。 Oh~!やはり末端壁は見事だ! 005.gif 049.gif




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10年前も、自分とは無縁だと思っていた末端壁だが、易しいマルチルートがあるからと誘ってくれたのが今回のメンバーのひとりNao嬢だった。2人で “調和の幻想” (写真中央)を登った記憶がよみがえる。




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そんな末端壁にも紅葉が見られる。 072.gif 10年前は、そんな自然美に気づくことも無く、ただひたすら壁のラインだけを見つめていた。こんな綺麗な場所だったんだね~ 072.gif




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末端壁の基部には水場がある。ひと休みしてから、さらに広い沢状のガレ場を登る。進行方向には小ヤスリの岩峰がバベルの塔のように立っている。 005.gif




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振り返れば、末端壁が大きく眼下に展開している。 005.gif 072.gif




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その先には、秩父の山並みが美しい。 072.gif




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さらにガレ場を登ると、頭上には クラシックの三ツ星ルートの “ベルジュエール” などがある十一面岩正面壁が現れる。 005.gif 072.gif




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急峻なガレ場の上部はルート取りを誤ると、思わぬ岩登りを強いられるので、ルートファインディングには要注意だ。 034.gif




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ガレ沢を登りきると、左上に正面壁が迫ってくる。樹林帯に入り、正面壁への踏み跡には行かず、ケルンやテープに導かれて右方向へ登る。




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傾斜はどんどん急になってくる。踏み跡も判然としないのでしっかりと踏み跡を追おう。上部でやや左に寄りながら進むと、フィックスロープのかかる凹角状の岩場がある。濡れていて足場が悪いので要注意だ。 008.gif 034.gif

フィックスロープを超えて右に少し行けば樹林の中の広場(白砂の広場というらしい)に着く。目の前の壁には“ズルムケチムニー”という痛そうな名前のクラックがあり、クライマーが取り付いていた。

スタート地点の植樹祭パーキングから約2時間のアプローチだ。私たちもここで登攀具を身につけ、余分な荷物をデポする。 059.gif 042.gif




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“Joyful moment” へは広場から岩壁の基部を右に巻くように行くと、松の木の根元から左上するクラックがあるので、そこが取付きだ。

1P目(5.9/20m)、左上のクラックを右足をクラックにかませながら、身体を左のスラブ側に出して登って行く。朝一の身体には緊張する1ピッチ目だ。 008.gif




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2P目(5.6/15mm)、左方向へのバンドのトラバース、 “ハイハイ・トラバース” という名の通り、途中から這うように進む。

易しいセクションなので私がリードで行く。フォローのために途中のクラックにカムをセットして進み、3P目のフレーク下の広いテラスでブッシュでアンカーを取る。




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ビレー点のテラスからは眺めが良く、八ヶ岳や南アルプスが見える。 072.gif




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眼前には、小ヤスリ(写真の黒いシルエット)が目の高さに見え圧巻である。この小ヤスリのピークは広く、我がチームのリーダーは小ヤスリのピーク上で、佐藤裕介氏と一緒に焼肉パーティーをして満天の星空を見ながら一夜を過ごしたとのこと。なんて贅沢な時間と空間だろう。いいな~ 006.gif




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3P目(5.9/40m)、出だしから傾斜のあるフレーク登り。フレークの中間部から身体を左のスラブに出すのが難しい。 008.gif

コーナーが途絶えた所を右上する。このラインだとトポには40mとあるが、ぎりぎり30mで届く。




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4P目(5.8/15m)、グレードは5.8とあるが、ワイドクラックなのでワイドに慣れていない私のようなクラッカー(普通のクラックにも慣れていないが・・笑)には、ここが核心だ。 008.gif

出だしのハングしたコーナーから、中間部のフレアーしたワイドクラックへ。このワイドが悪い! 008.gif 足は何とかTスタックでずり上がるが、フレアーの奥が遠く、ハンドも届かず、ワイドすぎる広さにアームロックも決まらない。 007.gif リービテーション?なんじゃい、それは!013.gif そんなテクニック知らんワイ!そんなテクニックは私の現役時代には無かったんじゃワイ! 021.gif ということで、呼吸が乱れに乱れて、最後はカムをつかんでずり上がりました。 042.gif ごめんなさい。 040.gif 007.gif




f0308721_21261479.jpg5P目(5.7/25m)、易しいピッチなので再度、私のリードでピークへ。

歩きまじりで大岩の間を抜け、巨岩にぶち当たったら、右の短いクラックを登る。

クラックに取り付く地点が足元が切れているの要注意。 008.gif




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そして、360度の展望の奥壁ピークに到着! 066.gif

まさに “これぞクライミング” って感じのマルチルートだった。 058.gif




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奥壁ピークからは西に八ヶ岳の全容が見える。 072.gif




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東には富士山も見え、最高のビューだ。この達成感の中で見る富士山だから一層美しく見えるのかな? 




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そして、北には瑞牆山の本峰が、大ヤスリを従えてそびえている。6月のシャクナゲ色の瑞牆山ハイキングを思い出す。




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奥壁ピークからは、歩いて下降できるが、ピークから樹林帯に降り立つまでに、ぱっくりと口を空けた岩場の下降があるのでフリーでは怖い。私はリーダーに確保してもらいクライムダウンした。 071.gif

樹林帯に降り立ったら、右に右に行くこと。途中に左にも踏み跡らしきものがあるので要注意だ。 034.gif





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4人で一連繋がりでワイワイとゆっくり登って約4時間30分ほどでデポのある広場に帰り着いた。ひと休みしてから下山にかかる。

緊張感を秘めて歩いた朝とは違い、下りでは側らの花を見たり、紅葉を愛でたりしながら歩いた。 056.gif




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とはいうものの、疲れた身体には1時間半の下山路は楽ではない。ヨレヨレになって帰りついた植樹祭広場にはすでに陽が傾いていた。 042.gif




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パーキングから見上げる瑞牆山は残照に照らされ紅く燃えるようだ。 心地よい疲労感と共に、燃える瑞牆山をいつまでも見ていたい私だった。 072.gif

なお、すでにクライマーではない私のレポートは、当てにならないものなので、詳しいクライミングタイムやカムのサイズなどは同行者のレポートと合わせて読んでもらいたい。⇒岩小屋 Iwagoya by climbingrose




f0308721_21325115.jpg←写真は、佐藤裕介氏のHPより


私のこのルートへの評価: 5★

コースタイム: 植樹祭パーキング(2:00)取付き広場(4:00)奥壁ピーク(0:30)取付き広場(1:40)植樹祭パーキング

実動時間: 約9.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-10-07 21:05 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)
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Commented by かすみん at 2015-12-21 21:17 x
始めまして趣味人倶楽部の、私の日記のあしあとをたどってここにやってきました。
Joyful moment面白そうですね。私も9月のシルバーウィーク始めて瑞垣を、夫とともに訪れ、日本離れした景色に
初日は圧倒されました。 カサメリのショート・ルート、十一面岩の「錦秋カナトコ」と「調和の幻想」を夫のリード
で、完登できたのですが、まだまだ私はリードする力量はなく、自立するまでには至りません。
クライミングはヘタの横好きでやっています。どうぞよろしく!
Commented by dream8sue at 2015-12-22 00:24
かすみんさん、コメントありがとうございます。
趣味人ではたくさんの方のサイトに足跡をつけまくって、ご挨拶もしないで失礼しています。<m(__)m>
かすみんさんは、確かご夫妻でクライミングをされていて、その時の日記をアップされていた方ですよね?
どこそこに皆で楽しく登ってきた・・みたいな退屈な日記の多い中で、素直にご自分の気持ちを書かれていて、とても好感がもてました。
危険の伴うクライミング行為は、きれいごとだけでは登れませんからね~
私は過去に集中的にクライミングにはまっていたことがありますが、この10年くらいは海外在住や病気治療でクライミングはもとより、山歩きからも遠のいていました。
最近はハイキングを中心に、時々バリエーションや易しいクライミングをしています。こちらこそ、よろしくお願いします。
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