上野村 路なき藪岩の大ナゲシ北稜     Ōnageshi in Ueno,Gunma

Monday, October 12, 2015
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大ナゲシは両神山の西側に位置し360度の展望が楽しめるピークだ。

群馬県側からの一般ルートは、赤岩沢に沿って赤岩峠経由で登られている。

その赤岩沢と所ノ沢を分けるのが北稜だ。(トップの写真は、赤岩尾根から見た大ナゲシと北稜)

今回は、この北稜をたどる路なき藪岩ルートを登る。

参考文献は、5月に上野村公募ハイク、マムシ岳でご一緒した、打田鍈一氏の “藪岩魂” のトポ(ルート図)である。 040.gif

打田氏にお会いしたこの時に、西上州のバリエーションルートとして一押し(最難関)のルートとして、このルートをリコメンドしていただいたのが今回の山行の動機となった。




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<マイカーの場合>前橋、高崎方面から上野村へは、最近では下仁田ICより南牧村を経由し、湯ノ沢トンネルを越えてアクセスするのが時間的にはやいようだ。

しかし、大ナゲシは上野村の最も東に位置する山なので、今回は国道462号線で神流町に入り、国道299号線を左から合わせ上野村に入る。向屋温泉 “ヴィラせせらぎ” の手前を左に曲がり野栗地区を通過し、“すりばち荘” の前を直進する。胡桃平集落を過ぎ赤岩沢に沿って左に進めば、“赤岩橋”(写真左)があるので、そこに数台のパーキングスペースがある。

北稜の取り付きは、赤岩橋から少し下流に戻り、小さな “くりみ橋” (写真右) の左岸に入る。(右岸は水源地なので入山禁止とのこと) 034.gif

 


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沢の左岸から植林の作業道をたどり、石垣の残る小平地から尾根の急登をこなす。

取り付きから1時間弱で、アカマツ林のある支尾根に出る。

支尾根は倒木も多く、歩きずらいが、20分くらいの辛抱で北からの主尾根に合流する。




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主尾根を20分くらい行くと、1,073mのピークに着く。ピーク周辺からは右側の山並みが迫って見える。




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1,073mのピークの先で、20mほどの絶壁となるので、ここはラペル(懸垂下降)となる。  下部はややハングぎみなので確かなラペル技術が必要だ。 034.gif




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絶壁の先に現れる岩稜を左に巻き、突き当たった岩壁を右に登り高度を上げる。

深い谷の様相を感じながら、この先に何が待っているのかワクワクした気持ちになる登行だ。 060.gif




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岩尾根の右は絶壁で行けない、絶壁の右を巻くか、左のルンゼを行くか迷うところだだが、左の汚いルンゼをつめることにする。




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ルンゼを登り、先の岩壁を右に巻き、野栗沢諏訪山のピークを目指す。

ルートの途中で、人が座ってもびくともしない座布団大のサルノコシカケを発見。まさに猿の腰掛ならぬ、人間の腰掛だ。 005.gif




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やがて、尾根を登り切ると壊れかけた祠がある野栗沢諏訪山に着く。登山口からここまで約3時間。 066.gif

野栗沢諏訪山の南側が60mの岩壁なので降りられない。 005.gif 008.gif




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野栗沢諏訪山からルートを大きく左(東)にとり、紅葉の小岩稜から沢に降り主尾根に登り返す。




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登りきったコルには、標石 “七” があるので、目印になるだろう。 034.gif




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コルの先で現れる岩稜は右を巻く。



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標石 “八” の先の岩壁も右を巻く。1,356mのピークの先でヤセ尾根となり左から巻き降る。




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次に現れる岩壁はどこから行くか判然としない。仕方がないので、シャクナゲの群落に突っ込み、不安定な急斜面を長々と登る。 042.gif




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最後は四足になって尾根上に這い上がる。 042.gif




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這い上がった尾根上は、紅葉が盛りの前衛峰(1470m/小ナゲシ)だった。 072.gif 072.gif




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先端の岩場からは大ナゲシが目前に見える。




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先端の岩場から少し戻り、急な泥ルンゼをラペルする。25mいっぱいのラペルなので、ロープは50mを持参しよう。 034.gif




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ラペル後も短い岩場のクライムダウンがある。ラストコルに降りたら、右(西側)の斜面をのぼり、突き当たった岩場(写真)を越えれば、大ナゲシの南側に付けられた一般ハイキングトレイルに合流する。 071.gif




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一般ハイキングトレイルで北に少し行けば、大ナゲシの岩壁が現れる。




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ピークへは、クサリが設置さえているので、クサリをたどって登れば程なく大ナゲシのピークに着く。




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大ナゲシ(1,532m)山頂からの眺望は素晴らしい。遠く上越の山々、八ヶ岳、西上州の山並みが望める。 066.gif 072.gif




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南方には赤岩岳が、切り立った西壁に色づき始めた姿を見せている。 005.gif 072.gif 043.gif




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その赤岩岳から東に伸びる尾根が、すでに定番となっている西上州随一のバリエーションルートの赤岩尾根である。 私はこの数週間後に、この赤岩尾根もトレースした。




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西方に見えるピラミドゥルな山は何だろう?大山、宗四郎山あたりだろうか? 039.gif う~ん、いいね~~次はあちらの三角お山を登りに行こう! 070.gif 035.gif




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眼前には紅葉の海が広がっている。072.gif おや?顔なし人間か? 041.gif




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大ナゲシのピークは広くはないが東西に長い。山頂で展望を楽しみながらランチを食べたら下山にとりかかろう。 063.gif

下山は3.5kmほどの一般ハイキングトレイルを降るが、赤岩沢沿いのそれは不明瞭で、浮石などの多い上級ルートなので油断はできない。

降り始めてすぐに、先ほど藪をこいで登った前衛峰(小ナゲシ)が眼下に見える。




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クサリ場を降り、南の紅葉の波の中に下って行く。




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岩場に掛けられたフィックスロープを降りきり、尾根を南にたどる。シャクナゲの群落を過ぎさらに行くと、雁掛峠からの県境尾根と合流する。




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県境尾根を東に進み、桧などが混じった雑木林を登り降りすると、前方に岩肌をむき出しにした赤岩岳が見えてくる。




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赤岩岳の雄姿に感動しながら、急坂を下りきれば小さな石祠のある赤岩峠に着く。

赤岩峠は交差点で、東前方には赤岩岳へのトレイルが続き、

南側には秩父側の登山口(小倉沢登山口)へのトレイルが続く。

群馬側へはここから北側の赤岩沢へ降る。




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赤岩峠からブナ林、雑木林の尾根を行くと、雨量観測計跡があり、トレイルがガレ場になる。

左側の木立の間から大ナゲシが見える。大ナゲシは、稜線からはみ出た孤高の尖峰なので、It looks so cool!...だね。




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シダの群落のあるスイッチバックの急坂を下り、沢筋に入って行く。




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一般トレイルのガイド本にある “水場” の沢を横切り、急峻な渓谷の中に入って行く。




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渓谷を構成している岩壁の下を行く。

おや?何やら見つけたようだ。 013.gif

Wow! 美味しそうなドラ焼?が・・ 005.gif 041.gif




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小滝が連続する赤岩沢は急峻で長い、そして実に美しい。小滝の写真を撮りながら下っていくと鉄製パイプの橋を渡る。




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薄暗い渓谷の中で、白い色を際立たせて咲いている花があった。ダイモンジソウに似たジンジソウである。

よく見ればあちこちに群落となって咲いている。 056.gif 056.gif

思わぬ場所で、初めて見る花にも出会えて疲れを忘れてしまう。 043.gif




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山路トレイルから林道に出て、砂防ダムが右手に見えてくれば、登山口の赤岩橋のゲートはすぐそこだ。 042.gif




f0308721_1651304.jpg打田鍈一氏は “藪岩魂” の中で、本書中で最高難度のルートと明記している。が、数週間後に赤岩尾根をトレースした私の感想としては、踏み跡が無いという点ではルートファインディングは大ナゲシ北稜の方が難しいかもしれないが、岩稜ルートとしての難易度(岩登りが多い)や面白みは赤岩尾根の方が勝っている気がする。 039.gif

下降路のハイキングトレイルは沢筋のガレ場歩きなど、歩きずらい部分も多いが、バリエーションルートの北稜の後だったので、“トレイルがあるって(ルートを探さなくてよいって)いいね~”とか、“何も考えないで歩くだけって楽だね~”などと軽口をたたきながら歩いた。 003.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約6km(赤岩橋‐北稜合流‐前衛峰(小ヤスリ)‐大ヤスリ‐県境尾根‐赤岩峠‐水場- 林道合流‐赤岩橋)
標高差: 約800m(累計標高差;1150m)
実動時間: 約9時間 (1時間のランチ休憩込み/登行5時間/下降3時間)

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by dream8sue | 2015-10-12 16:10 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)
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