安中市松井田町 妙義山 雪稜の谷急山     Mount Yakyu in Mount Myogi

Thursday, March 17, 2016
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3月だというのに上毛三山は真っ白にお化粧している。まさかの雪稜、いや、間違いなく雪稜だろうと10年ぶりに雪山仕様の登山靴とアイゼンを持ち、裏妙義の谷急山に行ってきた。  070.gif  ルートは谷急沢(女道)から登り、稜線を往復し、下山は巡視道を降りる半ループのトレイルだ。




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<マイカーの場合> 登山口の裏妙義国民宿舎までは、昨年の2月の丁須の頭ハイクを参照してください。
安中市松井田町 妙義山 篭沢から登る冬の丁須の頭 Chosunokashira in Mount Myōgi

国民宿舎のバックにはいつものように裏妙義の岩峰群が屏風のごとくそびえている。 072.gif

ちなみに、裏妙義国民宿舎は、今月(2016年3月)いっぱいで閉鎖とのこと。 個人的に思い出の多い宿なのでとても残念だ。 002.gif

国民宿舎の前を流れる中木川の右岸(川下に向かって右側)の林道を30分ほど歩くと星穴分岐に着く。




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星穴分岐には慰霊碑と思われるケルンがある。失われた道、星穴新道への分岐である。機会があればコソッと登ってみたいルートだ。登山禁止だけどね~ 029.gif 003.gif




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星穴分岐から星穴沢橋を渡り、さらに歩くこと20分くらいで中木沢橋を渡る。

そこから少し行き川が大きくカーブした場所の路肩に小さな石仏と女道登山口の道標が立っている。




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女道登山口は谷急沢の出合いでもあるが、水量はさほど多くはない。尾根から沢筋に降りて行くと、南面ということもあり予想に反して全く雪は無い。




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谷急沢は、新緑や紅葉の時に沢登りしてみたくなるほど美しい沢だ。 072.gif




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その谷急沢を右岸から左岸に、左岸から右岸にと何度も渡渉しながら40分ほど遡ると、大黒乗越沢との二股(谷急沢分岐)に着く。ここから右の尾根に取り付き北に進む。




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さぞかし秋は紅葉が綺麗だろうと容易に想像できる自然林の中を、落ち葉を踏みしめながら急登をこなす。 042.gif




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すると、木立の間から左の稜線上に谷急山方面の小ピークと思われる岩峰が見え始めてくる。




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大遠見峠に近づくにつれ残雪が現れる。大遠見峠から谷急山まではP1からP6までの小ピークのアップダウンを繰り返す。V字キレットなどの険悪な岩場をもつ尾根なので注意が必要だ。 034.gif




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大遠見峠からのヤセ尾根には雪がたくさん残っていて、正直、沢筋ではなく尾根筋にこれほどの残雪があるとは意外であった。ブッシュこそ多いが、急峻な岩場の雪稜歩きに思いのほか時間を要した。 042.gif




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P1を過ぎると周辺の山々が見えてきて高度感が出てくる。 043.gif




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やがてP2手前のクサリ場が現れる。濡れた岩場にクサリを握る手に力が入る。 008.gif




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クサリ場から先もナイフリッジや傾斜のある岩場が多い。P1からV字キレット、P3あたりまでがこのルートの核心部だろう。




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フィックスロープが張られた急峻な岩場を登りきればP2である。




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P2のピークに立つと、一気に視界が開ける。振り返れば北東方向に、裏妙義の烏帽子岩から丁須の頭までが手の届きそうな距離に見えている。




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P2は小さな針峰であるが、ここからの展望は山頂より良いかもしれない。 072.gif 072.gif




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北には浅間山が、南には表妙義と西上州の山々が一望できる。 表妙義の相馬山と針モグラの背中のような金洞山、星穴岳の山群が素晴らしい。その両者をつなぐ茨尾根もくっきりと見える。




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すぐ南に見える、大烏帽子、小烏帽子の山波。白い山肌から薄毛のように生えた樹木がユニークな風景を作り出している。




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そして西側には谷急山の全容が見える。こんな悪場があるとは思えない緩やかで美しい山並みだ。それにしても・・まだまだ遠いな~ 025.gif 042.gif




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P2から、すぐにV字キレットへの急な下降が始まる。
岩場に積もったベタ雪の処理が悪く緊張する。
慎重にコルに降り立つと、キレットの隙間からバックの雪景色がのぞいて見える。 072.gif

“なかなかいいな~” なんてのん気に風景を楽しんでいると・・ キャー! 同行者が上部岩壁からキレットをのぞき込んでいる。
見ている方が怖くなるから、やめて! 005.gif 025.gif

ちなみに、この同行者はヒマラヤ経験も豊富で、最近公開された安倍寛主役の “エベレスト神々の山嶺” のスタッフもしていた “ヒマラヤの獅子” なのでご心配なく。 041.gif




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な~んて、人のことをとやかく言っている場合ではない。コルからP3までの登り返しがあるが、右側が切れている岩場で、付着した雪の状態が悪く、思わず “誰か私を確保して~” って叫んでしまう。 008.gif 今回はロープを持参しなかったことを反省した。 040.gif




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P3からは悪場も少なくなる。が、朝からの疲れも出てきて、アップダウンが苦痛になってくる。 008.gif 042.gif




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まだかまだかと次々に現れるピークに騙されながらも、やっと谷急山のピークにたどり着く。
そこには、目の前にドーンと浅間山が控えていた。
私はピークへのこだわりは少ない方だが、久しぶりに “頑張って登ってきてよかった” と思えたルートだった。 042.gif 043.gif

山頂で遅めのランチをとっていると、浅間山上空に3機のヘリコプターが・・何かあったのかしら?
それにして今日の浅間山からは一切煙が出ていない。
昨年の秋に浅間隠山からみた浅間山にはすごい勢いで煙が立ち昇っていて、間違っても近寄りたくないと思ったものだが。




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山頂は360度の展望ではあるが、周辺は低木が生い茂っているので葉が茂っていない今頃の方が展望は良いのかな?




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低木をかき分けて撮った北東側の風景。妙義山の麓には上信越自動車道の高架が見える。その先に見えるのは榛名山群。 072.gif




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さて、山頂での1時間休憩を終え下降に取りかかる。登りより厄介な雪稜の下降。アイゼンを装着してのクサリ場の下降は慎重にね。 034.gif




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山頂から大遠見峠までの下降時間は、登りとほぼ同じで約2時間かかった。

大遠見峠から三方境までは10分ほどのコブ越えで着く。




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三方境からは自然林とスギ林が混ざる巡視道を降る。小さな沢をいくつも横切って徐々に高度を下げていくこのトレイルは単調である。




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疲れた身体に鞭打って夕闇が迫る中をひたすら降り、三方境から国民宿舎まで1時間30分で降りる。途中の木立の間から表妙義の岩山が残照に浮かび上がって見えた。




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今回の谷急山は、3月とは思えない残雪があり、久しぶりに登り甲斐のあるルートだった。
ただでさえ険悪な岩場が多い裏妙義なので、いったん雪稜となった場合は下手な雪山よりも技術を要する。
確かなアイゼンワークと雪山に対しての知識と注意力が必要だ。

私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約10km(国民宿舎‐女道登山口‐遠見尾根‐V字キレット‐谷急山山頂‐V字キレット‐三方境‐巡視路‐国民宿舎)
標高差: 約730m (稜線上は小ピークが多く累積高低差はこれ以上)
実動時間: 約10時間 (登り5時間、降り4時間、山頂での1時間休憩込み)

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by dream8sue | 2016-03-17 00:55 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(2)
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Commented by akeno7115 at 2016-03-22 15:49 x
こんにちは、akeno7115です。
19日に上信越道から裏妙義を眺めて雪無くなったなと思っていたのですが、意外に残っているものですね。
大昔になりますが、冬に裏谷急沢をソロで登ったことがあります。三方境からのコース、楽しそうなので一度行ってみようかしら。
Commented by dream8sue at 2016-03-23 23:40
akeno7115さん
南面の谷急沢には全く残雪はありませんでした。ところが、稜線の尾根に出たとたん雪路になり、北面の沢筋では膝くらいのラッセルでした。場所によって残雪の量がだいぶ違いました。

Oh~!冬に裏谷急沢をソロ!
私も裏谷急沢は冬山の事前アイゼントレーニングで良く通いました。下降路の北稜が、結構なナイフリッジの急傾斜なんですよね~
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