前橋市 赤城山 アカヤシオ咲く銚子の伽藍      Chōshinogaran in Mount Akagi, Gunma

Sunday, May 1, 2016
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赤城山の一角に “銚子の伽藍” という、聞き慣れない場所がある。伽藍(がらん)って何?・・寺院、僧房の総称。つまり寺の建物のことらしいが、決して寺の建物があるわけではない。そこは天然の洞窟状の滝がある場所だ。勝手に寺の建物にするな!って、言いたいところであるが、そこは言うまでもなく日本の山岳は宗教と密接な関係があるのでこの名がついているようだ。 まあ、名前はどうあれ、この珍しい滝を見にいそいそと出かけて行った。銚子の伽藍が流れ落ちる沢は “粕川” であるが、尾根を挟みその東側を流れる川が “大猿川” 。今回はこちらの大猿川を時計廻りにぐるっと一周するルートである。




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<マイカーの場合(前橋方面から)>
登山口の大猿公園へは、 “前橋市役所おおさる山乃家” をターゲットにして行くと良いだろう。 前橋市内から赤城山へ登る県道4号線の途中 “畜産試験場” の信号を右折し国道353 号線(通称赤城南面道路)へ進む。 県道16号線との交差点 “三夜沢町” の信号を左折し北へ走り、南面道路の北側を東西に走る農道に合流し右折して東に走る。 中之沢までくると分譲地となるので左折し分譲地の中の道を北に向かって走れば、“おおさる山乃家”の看板が案内してくれる。
大猿公園は良く整備された自然公園で、パーキングも2カ所ある。(どちらも10台くらい駐車可能)




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赤い鳥居の前のパーキングから林道を北に少し入った所におおさる山乃家がある。 山乃家の脇の階段を登った所には、愛嬌のある猿の石像が記念碑とともに立っている。




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大猿川を囲んで西側の尾根が “つつじの峰” で、東側の尾根が “小峰通り” 。両方を繋ぐ稜線が “横引きの尾根” で、これらを総称して “大猿川周回尾根” と呼ばれているらしい。 東側のつつじの峰の方がツツジの木が多く、より長い期間花を楽しめるだろう。 056.gif

つつじの峰の登山口(西登山口)はおおさる山乃家から5分くらいのところにある。右に休憩所のあるミズバショウの栽培地を過ぎれば、笹に覆われた西登山口がある。

時間があれば西登山口から10分くらいの所に澳比古神社があるので先にお参りして行くのも良いだろう。我々はその気はなかったのだが、路迷いの結果としてアクシデンタリーに寄ることになった。 041.gif




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さて、西登山口の笹路に入ると、すぐに丸太の階段が続く尾根に登り上げる。いきなりツツジの群落が現れ歓喜する。 005.gif 060.gif




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20~30分ほど緩やかな登りをこなすと、不動大滝からの尾根路に合流する。

合流地点には石碑があり、ここを左に行けば滝沢不動尊から不動大滝へ行ける。

しかし、現在(2017年3月末まで)は滝沢不動尊から大滝までの間が林道工事のため通行禁止となっている。 034.gif




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不動大滝分岐を右に進むと、日当たりのよい明るい尾根が続き、ミツバツツジが咲き誇っていた。




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やがて、アカヤシオの群落地を通るあたりから、左の粕川源流域が見え始める。スカイラインのV字に切れた個所が銚子の伽藍である。  005.gif




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粕川の右岸(川下に向かって右側)の尾根には斜面が崩壊している個所がたくさんある。




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標高もだいぶ高くなってきた。この辺りはまだ蕾の状態であるがツツジの木が非常に多い。 あと10日もすれば(5月中旬頃)見事なツツジロードとなることだろう。 049.gif




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崩壊斜面はつつじが峰側にもある。尾根に立っていた樹木が斜面の崩壊に伴って横倒し状態になっている。トレイルはこんなヤセ尾根の軟弱な地盤を通るので足元には十分な注意が必要だ。 034.gif




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勾配も徐々にきつくなり、思った以上に長い尾根だと感じる。そして、ようやくこの尾根の唯一のアクセント、 “さねすり岩” に着く。句が刻まれた石碑が置かれているが、句の意味は良く分からない・・結構色っぽい話のようだ。 037.gif




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さねすり岩を過ぎれば、最後の頑張りどころ、ヤセ尾根と急登を黙々と登る。 042.gif




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急登に嫌気がさすころ、ようやく横引き尾根分岐に到着する。 042.gif 066.gif

登山口から澳比古神社への寄り道も含めて3時間くらいかかった。

ここでゆっくり休憩をしてから銚子の伽藍へ向かう。 063.gif




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横引き尾根分岐から銚子の伽藍へは、アカヤシオ満開の西の穏やかな尾根を行く。




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赤城山のツツジは県下でも有名であるが、まさかアカヤシオがこの辺りでこんなにたくさん咲いているとは思っていなかった。 005.gif 043.gif




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西に進むと電波塔の建ち並ぶ地蔵岳のピークが右奥に見えてくる。
→ “前橋市 赤城山 霧の地蔵岳と大沼一周   Jizodake in Mount Akagi




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そして、笹原の分岐を右(北)に行く。

笹原はコバイケイソウ?バイケイソウ?の群落になっている。 056.gif

開花時は見事だろうな~ 043.gif




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トレイルは沢に下り、銚子の伽藍上流に出る。




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小沼からの流れは、ブラックホールのような銚子の伽藍に吸い込まれていく。




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上から銚子の伽藍をのぞき込むことができるが、足場が悪いので細心の注意をしてね。 034.gif




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南側の支尾根に登ると銚子の伽藍が粕川へと落ちていくゴルジュ帯が見える。




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銚子の伽藍の散策を済ませたら、横引き尾根分岐まで戻り、そのまま東へ進み、茶ノ木畑峠まで行く。

北側には、オトギの森と赤城七峰の一つ長七郎山が間近に見える。

茶ノ木畑峠を右に曲がり、小峰通りと呼ばれる尾根を降る。

→ “前橋市 赤城山 霧の長七郎山と幻想的なオトギの森      Choshichirosan in Mount Akagi




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茶ノ木畑峠から20分程で “追分” という分岐に着く。 ここからも東側への下降路があるようだが倒木でバリケードされている。 この小峰通りルートはいくつかの分岐があるが、西側のつつじが峰の尾根を見ながら歩くルートである。




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追分からさらに5分くらい降ると “岳人岩” がある。何故この岩が岳人岩なのか意味不明? 039.gif




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足元に笹原が続き、ブナやミズナラなどの自然林の尾根を行く。この標高ではまだ新緑も芽吹き状態だ。 072.gif




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黄金の新芽はブナの木かな? 072.gif




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一際太いナラの木の横を通りすぎる。




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すると、 “雨やどり岩” という標識がかかった岩に着く。残念ながら人間が雨宿りできるほど大きな岩ではない。森の小人専用の雨宿り岩だね。 037.gif




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雨やどり岩を過ぎると、左側が崩壊した急な尾根になる。 左側は “深沢川” という名前の通りの深い谷である。




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トレイルは右の大猿川側に逃げている。大猿川には “乙女の滝” “大猿滝” などの滝がある。下山はこれらの滝見物をしながら降りたかったのだが、この辺りから大猿川へ下るはずの路が判然としない。 039.gif




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滝見物はあきらめて、小峰通りの尾根をひたすら下降する。




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標高が下がると、こちらの尾根もヤマツツジ、ミツバツツジが咲きだしていた。 056.gif




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やがて、西側に丸太の階段を下るトレイルがあるので、小峰通りルートから分かれてこちらのルートに進んだ。スイッチバックの針葉樹林帯の路を降り大猿公園へ出る。 もちろん小峰通りをそのまま下降しても大差なく大猿公園には着く。




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針葉樹林帯から大猿川の左岸に飛び出る。




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下流に向かい、休憩所の脇から大猿川を飛び石で渡渉すれば北側のパーキングに出る。パーキングの道標には、 “乙女の滝 大猿の滝入口” と書かれていた。滝を見る場合は、こちらのパーキングから大猿川に沿って沢筋のトレイルを上流に登る方が良いだろう。そして大猿川から小峰通りへ登り上げ、周回尾根を反時計廻りする方が分かり易い。 034.gif




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今回は、滝巡りはできなかったが、念願の銚子の伽藍が見られたうえに、意外にもアカヤシオが満開だった。
そして、つつじが峰、小峰通りがツツジロードであることを知った。 056.gif 056.gif
何より嬉しいことは、このエリアはハイカーが少ない赤城山の穴場であることだ。 043.gif
次回は紅葉の頃に、乙女の滝、大猿の滝(大猿川上流に40分~60分)、旭の滝(大猿パーキングから下流に5分)、不動大滝(前不動から35分)などの滝巡りをしてみたいな。

私のこのトレイルへの評価: 4★ (春、秋限定)中級者向け
行程距離: 約7km(大猿公園‐ツツジが峰西登山口‐不動尊分岐‐さねすり岩‐横引き尾根分‐銚子の伽藍‐横引き尾根分岐‐茶ノ木畑峠‐追分‐岳人岩‐雨やどり岩‐大猿公園)
標高差: 約640m(累計高低差720m)
実動時間: 約6.5時間 (澳比古神社への寄り道を含め登り3時間、銚子の伽藍散策を含め往復1時間、下り2時間、ランチ休憩30分込み)


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by dream8sue | 2016-05-01 12:58 | 群馬県エリア | Trackback | Comments(4)
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Commented by y at 2016-05-12 19:36 x
銚子の伽藍、遡行されてる方もいるようですが、ゴルジュの中がどうなってるか非常に興味があるとこです。
こんな狭くてねじれたゴルジュってそうそうないですよね〜

赤城山というとやはり車で上の方までいって登るって考えてしまいますが、こんなトレイルもあるんですね。
Commented by tamataro1111 at 2016-05-15 07:20
お早うございます。
ヤマツツジやアカヤシオがいいですね。
新芽が芽吹く頃大好きです。。。
こんな秘境。。。 ! ? 廊下があったなんて知りませんでした。遡行したことあるのでしょうか。。。 ! !
岩はボロボロのようですが。。。
Commented by dream8sue at 2016-05-15 12:37
yさん、
おっしゃる通り、銚子の伽藍へは、車で湖畔まで上がってから、小沼やオトギノ森経由の方が楽です。
こちらの大猿川周回尾根は高低差もあって大変ですが、その分静かな山歩きができます。特にこの時期はツツジが満開でお勧めのルートです。ついでに滝巡りもできますよ。
Commented by dream8sue at 2016-05-15 13:09
tamataro1111 さん、
新芽が芽吹く頃、、いいですよね~私も大好きです。
銚子の伽藍、遡行する方もいるようですが沢登りとしてはメジャーな沢ではありません。
昔はアイスクライミングで登られていたようですが、近年は暖冬で氷結しないし、簡単なので、下流の不動大滝のみが登攀対象になっています。
私も沢登りでも、アイスでも伽藍は登ったことがありませんが、不動大滝はアイスクライミングでリードした記憶があります。
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