上信越 涼を求めてコマクサ咲く草津白根山     Mount Kusatsushirane in Jōshin'etsu-kōgen NP

Monday, July 10, 2017
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関東エリアは梅雨明け前だというのに真夏並みの暑さとなった。 ならば何処か高山へ清涼ハイキングと決め込もう。 かねてより見たいと思っていた草津白根山のコマクサが見頃を迎えているというので避暑を兼ねて行ってきた。 ちなみに草津白根山とは、湯釜で知られる白根山やコマクサ群生地のある本白根山などの一帯の総称である。 




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<マイカーの場合>
近年、八ッ場ダムの建設が進む群馬県長野原町から草津温泉へ、国道145から292号線を走る。 
草津温泉の町中を過ぎ志賀草津高原ルートで白根レストハウスのパーキング(500円/1日)へ。

山麓からケーブルカー(白根火山ロープウェイ)を頭上に見ながら292号線を山頂近くまで走ると、活火山の硫黄臭が漂ってくる頃には、草津白根山独特の白い山肌が現れる。

まずは湯釜展望台に上り湯釜をのぞきに行こう。 
展望台への遊歩道入口はパーキングの西側から舗装されたトレイルがある。 
なお、北側にある湯釜へのトレイルは閉鎖されている。




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5分も登ればパーキングが見下ろせる。 国道を挟んで弓池と逢ノ峰も見え、今日のハイキングへの期待が高まる。




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10分も登れば、西側には万座温泉方面の展望が開ける。




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トレイルの脇にはアカモノやイチヤクソウ、ハクサンチドリに似たノビネチドリ(写真上)と思われる花なども咲いていた。




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そして約20分で湯釜展望台に到着。




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絵具を溶かしたようなライトブルーの湖面が特徴的だよね。 




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往復30分の湯釜見物の後は、パーキングに戻り、南側にある弓池を散策してから、コマクサ群生地のある本白根山へと向かうことにする。




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弓池の西側には湿原が広がっていて、木道が設置されている。




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木道があるなら歩くでしょう!




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湿原の中には小さな小池が点在している。 解説板によれば、小池の周りの植物が遺体として堆積し堤防となっているので、小さい割に水深は深いらしい。 また、苔のカーペットは水分をたくさん蓄えているのでイグサなども生育している。 




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弓池の南側にそびえる “蓬来岩” は、弓池火口壁が侵食してできた奇岩とのこと。 




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湖畔を半周すると、対岸に先ほど登った湯釜展望台へのトレイルが見える。




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湖畔にはワタスゲがスゲー! ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪




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ワタスゲといえば、数年前に行った尾瀬を思い出すな~・・ワタスゲの当たり年だったんだよね~
“尾瀬 尾瀬ヶ原のワタスゲと三条ノ滝    Ozegahara and Sanjo falls in Oze National Park”




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弓池の東には逢ノ峰がそびえ、その南にこれから向かう本白根山の山が見える。




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蓬来岩の基部を通って、弓池の南側の舗装道路に出る。 この舗装道路は、パーキングと本白根山の登山口(リフト乗場)を経由してケーブルカー山頂駅を連結している。




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道端にはマーガレットの花や、シロバナニガナ(写真左)が咲いている。 蕾をたくさんつけたオトギリソウも夏本番を前に出番を今か今かと待っている感じだ。 この2つの花を見ると、夏だな~って感じるよね。 




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舗装道路を10分ほど歩けば本白根山登山口である。 トレイルは、ケーブルカー山頂駅の手前にあるスキーゲレンデを横切って針葉樹林帯へと続いている。 ここのスキーリフトは、夏場は“コマクサリフト”として6月17日~10月29日まで毎日運行している。 コマクサ群生地は観光イベントになっているので、山麓からケーブルカーとこのリフトを使えば容易にコマクサが群生している本白根山の中央火口まで行けるのだ。 樹林帯の登行は20分程で終わるが、それさえも嫌ならリフト(大人片道400円)に乗って少し歩けばコマクサ群生地へ行けるってわけだ。




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その樹林帯に入ると、マイヅルソウにゴゼンタチバナ、ミツバオウレン(写真上)にツマトリソウなど定番の高山植物を楽しみながらの登行となる。 




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樹林帯はシラビソの森で所々に木段がセットされている。




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樹林帯の急登が終わり左からリフトの山頂乗り場への路が合流する。 
さらに直進するとトレイル脇の斜面にツマトリソウが群生していた。 
まるで白い星を散りばめたようだ。 ワ━(〃゚∀゚〃)━オッ♪
そんな星屑に混ざってピンク色のイワカガミも混在している。
まるでこれからお目見えするコマクサ女王へのイントロダクションのようだ。




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低木帯を抜けると、突然目の前に中央火口のクレーター(直径360m)が現れる。 対岸の岩場は “竜王岩” と名付けられているらしい。  ルートは、クレーターを半周するように北から東へ向かう。




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そして、山腹に沿って降って行くと、早速コマクサの群落がはじまる。 
砂礫の斜面にたくさんのコマクサが咲いている。
本当に石しかない瓦礫帯なのに、よく根付くものだな~と、改めてコマクサの生命力に感心する。




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そのコマクサの群生地は、写真正面のガレた斜面の部分である。 




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コマクサ以外でも、ガンコウランの群落に混じってコケモモの小さな花や、コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)も蕾をつけている。  




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中央火口を半周すると分岐がある。 右(西側)は遊歩道最高地点(本白根山最高地点ではない)へ行くルートで、コマクサの群生地が点在する。 左はコマクサの群生地を通りぬけて鏡池方面へ行くルートだ。 私にとっては池や湖の方が最高地点やピークなんかよりも数倍素敵なので迷わず左(東)へ行く。 まあ、価値のあるピークならピークハントもいいけどね~他人が決めた百名山なんぞに価値は見出せない。 ( ◠‿◠ )クスクス   ちなみに、本白根山のピーク(2171m)は有毒ガス発生の危険があるため立入禁止である。




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東方向の木段を登れば、すぐに慰霊碑の建つ展望所に着く。 南側には、その遊歩道最高地点とやらが見える。 




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展望所は360度の展望が得られ、スカイコンディションが良ければ志賀高原から浅間山、赤城山や榛名山などの上信の山々が見えるはずなのだが、この日は霞んでいたので草津町方面の展望が見えるくらいだった。




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しかし、コマクサはドンピシャのタイミング開花していた。 一帯のコマクサは地元のボランティアによって移植されているらしい。 




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火口側の砂礫地にも一面のコマクサ。




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ひときわゴージャスな株だね。 ワ━(〃゚∀゚〃)━オッ♪




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展望台のコマクサ群生地から北東へのびる樹林帯へ進む。 観光ハイカーたちはここから引き返す人が多いので、鏡池方面へ進むルートは静かになる。




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ダケカンバの木陰で可愛い花を咲かせていたのがコケモモ(写真左)と、実が可食できるクロマメノキ(写真右)である。




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鏡池へは再びシラビソの樹林帯に入る。  樹林帯ではマイヅルソウやツマトリソウの群落が続き、蝶がたくさん舞っていた。 




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本白根山展望所から約20分の下りで右下に鏡池が見えてくる。 水辺の好きな私が寄って行かない訳がない。 




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鏡池分岐からハイマツのトンネルをくぐるように一気に駆け下りる。 

日光白根山の五色沼を思い出させるようなたたずまいの cozy な鏡池である。
→ “日光 火山湖に彩られる日光白根山    Mount Nikkō-Shirane in Nikkō National Park”

池の周りにはハクサンチドリなどの高山植物が咲き、とてもラブリーな空間である。
ありふれた言い方をすれば、天空の楽園ってやつだ。




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分岐の解説板によれば、鏡池の中には構造土という亀甲状の珍しい模様があるらしいが分かるかな?  構造土は、冬の厳しい気候の中で地下水の働きによって大きな石と細かい砂が分離されてできた物らしい。 




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風は吹いているが音はしない。 静けさの中で、西に傾きだした陽ざしが、まるで意思があるかのように湖面に光のイリュージョンを創造している。




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このまま一晩ここに留まり、湖面に映る星を見ながら幻想的な自然を享受していたい衝動に駆られる。  ワインでも飲みながら森の熊さんと添い寝も楽しいだろうな~ ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪  




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鏡池で妄想を膨らませた後は、分岐からダケカンバやナナカマドの生える森を行く。 木道が整備されているので歩き易い。




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やがて緩やかな下り坂を降りきれば右に富貴原(ふうきばら)の池方面へのトレイルを分ける。 




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富貴原の池分岐を過ぎると、トレイルはやや北西へ向かうので山腹を左に回り込んで行く。 




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この間はマイヅルソウやツマトリソウも咲いているが、とりわけゴゼンタチバナの群生がすごい! 
ゴゼンタチバナ街道だ。 
ゴゼンタチバナは秋には葉の上にかんざし状に真っ赤な実を付けるので秋も見応えがあるだろう。




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やがて、雪渓の残る涸れ沢(振子沢)をトラバースすれば、ケーブルカー山頂駅が見えてくる。 チシマザサの草原に風が吹き渡り、とても爽快な場所だ。




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ケーブルカー山頂駅とリフト乗場は連絡道で2分。 往路の舗装道路でパーキングまで戻るのもつまらないので逢ノ峰を越えて戻ることにする。 イモリ池の横を通り、道路を横断して逢ノ峰の山頂まで続く長い木段を登る。 木段は急ではあるが、ステップが低いので歩き易い。 写真は、振り返ってコマクサリフトのかかる本白根山方面を見る。




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木段を20分程登れば逢ノ峰山頂に建つ休憩舎に着く。  湯釜の火口や、芳ケ平方面が見渡せる。




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私の中では、草津白根山は山頂付近まで大型バスで行ける観光地というイメージが強く、わざわざハイキングに行く場所でもないだろうと思っていた。 それに加えて硫黄臭い中を歩く活火山というのも倦厭していた理由のひとつである。 しかし今回、湿原や池、湖が多く、高山植物もたくさん咲いていることを知ることができた。 次回は芳ケ平や志賀高原なども歩いてみたいな~

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級者向け(本白根山中央火口までなら初心者でも行ける)
距離:約8.5km/ 所要時間:約4時間(白根レストハウスP 12:00‐湯釜展望台‐弓池周回‐本白根リフト乗場 13:20 ‐本白根山展望台14:10‐鏡池‐本白根リフト乗場 15:30‐逢ノ峰‐白根レストハウスP 16:00)
標高差: 約150m (累計高低差 約350m) 

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by dream8sue | 2017-07-13 22:54 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(4)
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Commented by y at 2017-07-19 19:30 x
こんにちは

コマクサは、その美しい形もさることながら、砂礫地で頑張ってるなって感じがよいですね

薬草として乱獲されなければもっと群生してたのでしょうが、、、 

Commented by dream8sue at 2017-07-19 21:03
y さん、 こんにちは。
馬面の女王様、砂礫地で頑張ってますよね。
ここだけではなく、各地で移植や増殖がされているようですね。
ボランティアの方々に感謝です。

Commented by nao at 2017-07-19 22:45 x
sueの写真は素敵だね。
色も、構図もいいし、ピンともあっている。
カメラがいいのかな…?

もちろん文章も面白いよ!
Commented by dream8sue at 2017-07-19 23:43
Hi nao,
カメラは安物です。
数打ちゃ当たるで、とにかくたくさん撮ります。
1回の山行で最低でも100枚、多い時は300枚くらい撮影します。
それと、画像を縮小することで全体的に画像のピントもしっかりする気がします。
文章は相変わらずのダジャレ連発でごめんなさい。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙
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