中部山岳 東鎌尾根を越えて槍ヶ岳・南岳     Mount Yari to Minamidake in Chūbu-Sangaku NP

Monday, August 28, 2017

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表銀座(思いっきり昭和のネーミング 102.png)と呼ばれる中房温泉から槍ヶ岳までの2日目は、
大天井ヒュッテから東鎌尾根を越えて槍ヶ岳山荘まで登り、さらに南岳まで縦走した。





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なお、中房温泉から燕岳、大天井ヒュッテまでの道のりは下記をチェックしてね。↓


大天井ヒュッテは大天井岳の西側鞍部に位置する静かな山小屋である。

テント場は無いが、東鎌尾根へ向かうトレイル上にあるので、大天井岳に登る必要がなく便利である。





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大天井ヒュッテの庭から南側の谷を望む。
静寂に包まれた日の出前の気配って好きだな~。 




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さあ、今日は東鎌尾根の登行だ!
大天井ヒュッテからしばらくは牛首岳南面のダケカンバの山腹を巻く。 




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花の多いトレイルから尾根上に出ると、高瀬川を挟んで野口五郎岳などがある裏銀座の稜線が眼前に現れる。

その手前には、昔登ったことがある硫黄尾根や北鎌尾根が屏風のような側壁を横たえている。





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北鎌尾根の南面は、槍ヶ岳のピークから間ノ沢や北鎌沢が天上沢へと雪渓を落としている。  絶景だ!
元祖ソロクライマーの加藤文太郎が亡くなったのが、この天上沢だよね。




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振り返り北側へ目を向ければ、牛首岳と、そのバックには、前日にターゲットして歩い大天井岳の白いピークが悠然とそびえている。





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絶景を堪能した後は、赤岩岳とヒュッテ西岳を目指して南の稜線(喜作新道)を行く。





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右(西)側に槍ヶ岳の展望を見ながら、左(東)側にお花畑と大天井岳から常念岳の展望を見ての贅沢な稜線散歩である。




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前日の燕岳周辺にもたくさん咲いていたトリカブトが、ここでも花盛りである。 



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おしべがとっても長いオトギリソウは、シナノオトギリかな?



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やがて赤岩岳を通過。  バック右の秀峰は常念岳。




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赤岩岳から先は、稜線の左(東)斜面を横切って行く。




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すると、西斜面が崩壊した西岳が眼前に現れる。 西岳も東側の山腹を巻く。




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巻き路の途中から西岳ピークへ登る分岐を右に見て、直進すればヒュッテ西岳が眼下に見えてくる。
バックには穂高岳の山々が、本場ヨーロッパアルプスの山のように見える。

ちなみに、西岳は稜線から往復30分程度らしいので、時間と体力に余裕のあるハイカーは空身で行くと良い。




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ヒュッテ西岳でひと休みしたら、ここから90度右(西)に曲がり、東鎌尾根に入る。




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まずは水俣乗越まで急なハシゴやクサリ場を通って200mの下降である。
しかし、意外にもそこは高山植物が咲き乱れる花ロードであった。




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ハクサンフウロやアキノキリンソウ、ミヤマママコナ(写真)などの花を愛でながらの下降である。




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やがて、水俣乗越が眼下に見えてくる。
ガレ場の急下降なので浮石に乗ったり、落石しないように用心して降ろう。




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足場の狭い場所には添え木が渡してある。 




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小さなアップダウンがあって、最低鞍部の水俣乗越に到着。
左は槍沢へのトレイルが下っている。 悪天候時のエスケープなどに使えるので覚えておこう。
昔は右の天上沢へも路があったらしいが現在は完全な廃道になっている。




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水俣乗越を過ぎると、いよいよ東鎌尾根の登りになる。
ヤセ尾根にはいくつもの階段がセットされているので意外と歩き易い。
東鎌尾根は、昔、5月の残雪期に歩いているのだが、まったく記憶が無いので、初めて歩くような新鮮な気分である。 




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灌木の生えた尾根上には、狭いながらもビバーク可能なスペースが何カ所もある。




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モミジの実かな? ブーメランのような羽形がユニークだね。




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やがて、一際長く急勾配のハシゴがヤセ尾根に掛かっている。このあたりが東鎌尾根の核心部分だろう。




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そして、核心を越えたあたりから槍ヶ岳がいっそう大きく迫ってくる。  




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槍の穂先から右へ続く尾根が、往年の岳人なら誰もが憧れた北鎌尾根。
この尾根の反対側(西側)の千丈沢で松波明の遺体が見つかった。
彼の残したメモは“風雪のビバーク”として多くの岳人の心を打った。 私もその一人である。
そのリアルなメモは、大町山岳博物館に展示されているらしい。


ちなみに、クライマー名塚秀二(故人)が登頂時にもってきた8000m10座の石も展示されているので、大町山岳博物館に行く機会があればご覧ください。 




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トレイル脇に咲くウサギギクやオヤマリンドウ、ミヤマダイコンソウ(写真)などに励まされながら、岩稜をひたすら登る。  




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おや、快晴の空のもと、槍ヶ岳のピークに生き物のように絡みつく一陣の雲が・・




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と・・一瞬のうちにあたり一面が霧に覆われてしまった! ヒュッテ大槍に着く頃は風も出てくる。




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ヒュッテ大槍から尾根の左(南)斜面を巻きながら高度を上げて行く。
途中から左下へ殺生ヒュッテへのトレイルが分かれている。




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殺生ヒュッテへの分岐を直進して石だらけの岩稜を行く。
すっかり霧に包まれてしまって、楽しいはずの岩稜歩きなのに高度感がまったく無くて残念だ。




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トレイルは、槍沢源頭のガレ場でもあるが、たくさんのイワギキョウが霧の中に、そのバイオレットの色彩を放っていた。




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これはイワベンケイの実?かな。




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やがて槍沢ルートと合流すれば槍の肩まではすぐである。
肩の小屋(槍ヶ岳山荘)で霧がはれるのを待ったが一向にはれそうもない。
展望の無い槍ヶ岳のピークに登ってもナンセンスなので、小屋での休憩後はさっさと南岳への縦走に取りかかる。




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肩の小屋から県境尾根を南に進めば、テント場の先に日本で一番高い峠である飛騨乗越(3010m)がある。
ここで右(岐阜県側)へ行くトレイルは飛騨沢から槍平への路だ。




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飛騨乗越を南へ直進し、稜線の右(岐阜県側)に付けられた路を登る。 




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岩稜帯の間をハシゴを登って越える。




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どこがピークなのかよくわからない大喰岳から中岳との広いコルへ下り、岐阜県側、長野県側と稜線を絡めながら進む。
肩の小屋から約1時間30分、霧で視界が悪く、意外と長い稜線歩きに疲れてくる頃、ようやく中岳のピークに着く。




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中岳のピークからは、やや東寄りに稜線をたどる。
時々、霧がはれて左(東)側に梓川を挟んで常念岳などの山並みが見え隠れする。




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稜線の東斜面には雪渓が残っていて、うっすらと踏み跡がある(水を補給するためか?)が、踏み込まないように注意しよう。
しばらく行くと左(東)側に横尾尾根が見えてくる。
そういえば、冬期の北鎌尾根を登った際に、この横尾尾根を下降した記憶がある。


また、夏は横尾尾根の途中から氷河公園と呼ばれる天狗原を経由して槍沢へ下るルートがある。

翌日、私は悪天のため、大キレット越えを諦めて、こちらのルートを降ることにした。




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横尾尾根分岐(天狗原分岐)を左に分け、南岳の岩場を左(東)から巻き上げれば南岳である。




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南岳から緩やかに降った所に、南岳小屋がある。
ここから岐阜県側にある槍平小屋へ続くルートもあり、手っ取り早く南岳に登るには便利なトレイルである。
西側(岐阜県側)から強風が吹き上げてくる中でテントを張る。 (1000/1人)
今夜はここで翌日の天気を祈ろう。
夕方になり霧がはれ、南岳小屋が残照に染まった。



本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 




私のこのトレイルへの評価: 5 中級者向け
距離:約10.5km/ 所要時間:休憩込み 10.5時間(大天井ヒュッテ 5:10ヒュッテ西岳 7:10/7:30水俣乗越 8:20ヒュッテ大槍10:30槍ヶ岳山荘11:30/12:30中岳14:00横尾尾根分岐-15:00南岳南岳避難小屋 1540
標高差: 620m (累計標高差は820m以上)


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by dream8sue | 2017-08-28 21:52 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)
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