上信越 秘境の秋山郷から登る鳥甲山は紅葉真っ盛り     Mount Kabuto in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Tuesday, October 17, 2017
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鳥甲山(とりかぶとやま)は、豪雪地帯で知られる秋山郷(長野県下水内郡栄村)にある山である。
南側のムジナ平を登山口とする白嵓尾根と、北側の屋敷温泉を登山口とする赤嵓尾根がある。
私達はムジナ平から登って、屋敷登山口に降り、両者の登山口をつなぐ約5kmの林道を歩きループとした。
地理的にあまり行く機会のない場所であるが、ムジナ平から山頂までの南西面は上信越高原国立公園になっていて、なかなか美しい山域である。 165.png



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<マイカーの場合>
関越自動車道の湯沢ICないしは塩沢石打ICで降り、国道353で十日町市を通って、国道117~405で南へ戻るという効率の悪いアクセスとなる。
栄村に入ったら、国道405号線を栃川温泉方向とは分かれて(栃川温泉より5kmほど手前を)右へ進み中津川を渡る。
左に深い渓谷を見ながら約10km走った三叉路で標識に沿って右折し、林道をさらに30分ほど走る。
林道の途中で屋敷登山口を右手に確認できる。
屋敷登山口からさらに5kmほど走ればムジナ平の登山口である。
また、ムジナ平登山口の西へ伸びる道は志賀高原へ通じているので、草津白根山や志賀高原を越えてアクセスするルートも時間的には大差はない。



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白嵓尾根は、ムジナ平登山口から北西へ伸びる尾根で、ブナの森の急登で始まる。 140.png



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豪雪地帯特有の根が曲がったブナの木が多い。



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徐々に標高を上げると東側の景色が木立の間から見えてくる。
中津川を挟んで対岸に大岩山や月夜立岩などの個性的な山々がそびえている。



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今回は、台風が日本列島を通過した後で、湿気をたっぷり含んだトレイルには、美味しそうなキノコの姿も見られる。
このキノコは一見、ナメコのようにも見えるけど???



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1時間ほど急登をこなすと、ブナ林から低木、灌木となり、紅葉もこの周辺から色濃くなる。 174.png



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東面の山麓に渦巻く雲がユニークな風景を創り出している。



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やがて万仏岩と言われる岩場が現れる。
右下のハシゴは使わず、カンテ通しの方が登り易い。



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万仏岩の上から振り返って見れば、万仏岩直下を後続パーティーが登っている。



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南側の山群は、笠法師山や烏帽子などの山々が大きくそびえている。



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南西斜面の紅葉の海を、雲がまるで生き物のように流れていく。



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紅葉の白嵓尾根には、赤い実をつけたナナカマドや、水滴をまとったホツツジもまだ咲いていた。 179.png



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白嵓尾根ルートは長い。 
いくつもの偽ピークがあり、登っても登ってもなかなか急登が終わらない。 119.png



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東面には険しいルンゼが切れ込み、絶壁を落としている。



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だいぶ標高を上げ、一息つきながら歩いてきた尾根を振り返る。



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ふと、足元の岩場を見れば、小さな菌類と星形の植物が共存している。 101.png
こんな小さな自然の発見もハイキングの楽しみのひとつかな~



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長い急斜面がようやく緩やかになってくると、シラビソなどの針葉樹林が現れる。



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そして、背の高いササが多くなり、登山口から約2時間で白嵓ノ頭(1,944m)に着く。
ここまでは登り一辺倒であったが、この先からは小ピークや岩峰のアップダウンとなる。



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紅葉の代わりにマツムシソウが咲き、イワナシの群生に感動しながら歩いて行くと・・ 150.png



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カミソリの刃と言われる岩稜帯が始まる。
霧で見えないが右側(東)は断崖絶壁である。 140.png  



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岩稜帯を慎重に鞍部まで降る。と、そこには立入禁止の看板があり、リッジ通しには行けない。
リッジを登りたい衝動を抑えて、右側のフィックスロープのセットされた巻き路に降る。



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岩場が終わり、カミソリ岩を振り返れば、東側だけではなく、西側も断崖絶壁であった! 150.png



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そして、いよいよ鳥甲山への最後の登りとなる。
急斜面を登りきり、右(北東)へ赤嵓尾根の分岐を分け、ひと登りで山頂である。



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赤嵓尾根分岐あたりから見たカミソリ岩と白嵓ノ頭。
稜線を境にして、常に東側の谷から霧がたち昇っている。



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登山口から4時間強で笹に囲まれた鳥甲山(標高2,038m)に着く。 166.png



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眺望は西側が良く見える。 
スキーのダウンヒルのような斜面が見えるが、奥志賀高原スキー場あたりかな?



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山頂でゆっくりランチ休憩した後は、分岐まで少し戻ってから、赤嵓尾根へ(北東へ)進む。
下り始めは、粘土質の急な斜面で大変滑り易い。 尻もち1回! 135.png
また、崩壊地など足場の悪い部分もあるので十分気をつける必要がある。 132.png



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分岐から1kmほどで赤嵓ノ頭を過ぎる。 振り返ってみれば笹原が美しい。 177.png



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さらに赤嵓ノ肩に向かって東へ進むと、霧も晴れて見晴らしが良くなる。



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進行方向(北側)には、布岩山や高倉山が見える。



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右手(東側)には、秋山郷を挟んで苗場山(この日は霧に隠れていた 175.png )や、ピラミダルな大岩山などが一望できる。



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南側には、登ってきた白嵓尾根の東面ルンゼが見えるようになる。
西陽が赤嵓尾根の支尾根を照らしている。 174.png



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やがて1453mピーク(屋敷山の肩?)あたりまで降ると、植生が変わり広葉樹林の高木となる。
屋敷山の肩からは、東の急な尾根へと角度を曲げて行く。



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このあたりの標高が一番の紅葉ゾーンのようだ。 177.png 
おや、何か見つけたのかな?



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イワカガミの葉が紅葉を始めている。
そのあり様が、まるで血しぶきを浴びたかのようにみえる。 
今日は火曜日だから、火曜サスペンスか! 129.png 



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白いブナの幹が紅葉を引き立てている。 Beautiful!!!! 177.png



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急な尾根をガンガン降って標高を下げていくと、あたりのブナの葉はまだグリーンのままだ。
と、突然、巨大なコンクリートの堤防が現れる。 150.png
こんな堤防は初めて見たが、通常の砂防ダムでは無さそうだ。
堤防に埋め込まれている案内板によれば、雪崩防止のための堤防とのこと。
さすが、豪雪地帯の山である。



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雪崩堤防の基部から北側を巻いて、湿った沢状の地形を降れば、鳥甲山のもうひとつの登山口、屋敷登山口に出る。
この登山口から南へ約5kmの林道(舗装道路)を歩いてムジナ平登山口へ戻る。



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長く単調な林道歩きであるが、数カ所で鳥甲山や秋山郷のビューポイントがある。
屋敷登山口から2kmくらい南へ歩いた所には、不動沢にかかる不動滝があり、バックには紅葉した鳥甲山の雄姿が見られる。 177.png

同行者の発案で訪れた山であったが、自分では思いつかない山域を見ることができて良かった。 
全体的には高低差も大きく、岩場や崩壊地もあるので体力はもちろんのこと、山を歩き慣れたハイカーにお勧めのルートである。
また、秘境なので公共交通でのアクセスは時間がかかる上に高コストである。 
マイカー、ないしは数人でレンタカーした方が良いだろう。 165.png


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約13km/ 所要時間:休憩込で約9.5時間(ムジナ平P 6:45‐万仏岩8:00‐白倉ノ頭8:40‐鳥甲山11:00/12:00‐屋敷登山口 14:50‐ムジナ平P 16:10)
標高差: 約1200m



 【おまけ:布岩】 
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この布岩、最近JRの駅のポスターで見たな~  104.png
ムジナ平から秋山郷へ戻る林道の途中(屋敷)にある布岩(布岩山の側壁)は、柱状節理の美しい岩。 146.png 177.png



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私は、1993年の秋に山岳会の先輩に連れられて、この布岩でクライミングをしている。
詳細は覚えていないが、、初めて登る柱状節理のクラックに手をやいた記憶がある。
当時のメモには、“美しい紅葉の鳥甲山と秋山郷であったが、布岩の壁は登られていないようで汚かった” と書いてあった。
そうだよな~こんな秘境までクラックを登りに来るクライマーはいないよな~・・ってゆうか、こういった観光名所は登攀禁止の岩が多いけど、布岩は登れるのだね。 169.png


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by dream8sue | 2017-10-17 14:17 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)
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