下仁田町 荒船山 千ヶ平から失われた路をたどり経塚山へ     Mount Arafune in Shimonita, Gunma 

Thursday, November 16, 2017
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群馬県と長野県の県境に位置する荒船山は、稜線がテーブルのようにフラットに見える山容が特徴的である。
その荒船山へのアプローチとして、内山峠や星尾峠などが一般路としてあるが、残念ながら現在は使われていない廃道もいくつかある。

前回は内山峠下にある小屋場ルート(下記リンクを参照)を探検した。
今回は、千ヶ平からアプローチし、廃道となっている毛無岩と立岩分岐間を荒船山まで歩く。

“千ヶ平” って何処?  艫岩は知っていても千ヶ平の存在を知る者は少ないだろう。
千ヶ平は、艫岩の東、毛無岩の北にある藪岩ピークである。 (TOP写真は千ヶ平から見た荒船山)
私も荒船山の近くにある毛無岩を登った際にその存在を知った。

下山も星尾峠から艫岩側へ少し行った所から北東に伸びる尾根(登山路は無い)を下った。
この尾根も、尾根の東側に絶壁が連なる急峻な尾根である。

注意)このルートは一般ルートではありません。 
経験者(読図や登攀のできるレベル)のみ、または経験者と同行してください。 
当然ですが、入山に際しては自己責任の概念をしっかりともって行動してください。
 




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<マイカーの場合>
今回のルートは、荒船山の一般路である相沢登山口からループとなるので、相沢登山口に向かう。
上信越自動車道利用の場合は、下仁田ICで下りて国道254号線で長野県佐久市方面に向かう。
国道254号線を20分くらい走り、物語山の登山口である下仁田サンスポーツランド(下仁田町大字南野牧7481)の入口を見送り、その先の相沢集落への道を左に入る。
集落の中を流れる相沢川の左俣に沿って行けば、スギ林の中に案内板のある相沢登山口に着く。
ここに数台はパーキング可能。



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千ヶ平へアプローチするための林道は、相沢登山口から集落に戻り、民家の間を右(南)に直角に曲がる林道である。
相沢登山口の林道では無いので間違えないようにね。
写真は、林道入口を振り返って見たもの。 カキの木のある民家が目印かな?



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林道は登るにつれて荒れてくるが、鹿ネットに沿ってひたすら登る。 



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途中、樹林がきれて、北東側の展望が開ける場所がある。
山並みのバックに鋭い針峰を突き出しているのは、先週登ったばかりの恩賀の高岩(下記リンク参照)かな?




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やがて岩山が迫ってくるあたりで林道が終点となる。
そのまま紅葉の残る岩山の左斜面に入り、顕著なガリーに沿ってコルまで登る。
踏み跡は皆無で、不安定な石がゴロゴロした歩きづらい斜面に苦労する。 143.png



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コルから左に行き、千ヶ平から派生する尾根にのれば、いくぶん歩き易くはなるが急登であることは変わらない。



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踏み跡が無いバリエーションルートを歩くのは、歩行時間以上にきつく感じる。  141.png
やっと千ヶ平(1158m)に到着した。  166.png



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南側には、毛無岩から荒船山に連なる三角お山がニョキニョキとある。
“まずは、あそこ(郡界尾根)まで行くのか~・・遠いな~” と心の声。  140.png



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そして、右手(西側)方向にはテーブルマウンテンの荒船山が全開で見える。 150.png  177.png
右端の絶壁部分が艫岩で、左端の三角ピークが荒船山の最高峰、経塚山である。



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荒船山の北側には長野県との県境の山々が連なり、バックには浅間山が控えている。



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千ヶ平でしばし展望を楽しんだ後は、南西方向に伸びるヤセ尾根を行く。



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高い岩塔(マッターホルン岩?)の基部を巻いてからは、ヤセ尾根は南へ真っ直ぐに角度を変える。



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郡界尾根までのルートは基本的に、ヤセ尾根歩きと、岩峰基部のトラバース・・



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そして、踏み跡の無い、落ち葉で埋まった斜面のトラバースをしながら、アップダウンを繰り返す。



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そして、ようやく、毛無岩と千ヶ平の分岐(南牧村との郡界尾根)に出た時は、登山口から約3時間半が経っていた。

さて、ここからが廃道探検の始まりだ。
毛無岩への縦走路を左(東)に見送り、右(西)に降り、相沢越からイデミの小ピークを左手に見て、さらに西へ進む。

ちなみに、今回は毛無岩へは行かなかったが、私は南牧村の道場から毛無岩(下記リンク参照)を登っている。




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崩壊地の手前で洞穴の岩場の下をトラバースする。 目立つ洞穴なので良い目印となるだろう。



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相沢越から立岩分岐までの間は崩壊が進んでおり、通行が困難な部分がある。



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場所によっては、南の谷側へ大きく崩れているので、万が一にも滑落は許されない。
実際、この間で死亡事故なども起きているようなので慎重に行こう。



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また、“よもやこんな急斜面に登山路など無かったであろう?” と思われるような急斜面で、ルートを見失う。
稜線上に進みたいところであるが、ここはあくまで廃道探検なので、登山路の痕跡を探す。



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急斜面を岩壁の基部まで下降し、水が滴り落ちる岩壁の先をさらにトラバースしていくと大岩壁が現れる。
大岩壁の造形美が見事である。  150.png 177.png
おそらく、登山路があった頃はここがルートのハイライトであったことだろう。
廃道探検によって、隠された造形美に触れることができ、束の間疲れを忘れる。



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縦に亀裂の入った岩質が面白い。



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大岩壁帯から倒木の山腹を行くと、1245mピークからの稜線に合流する。



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ここまで来ると、立岩(下記リング参照)が木立の間に見えてくる。




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・・と、立岩分岐である。 
分岐の北側には経塚山のシルエットが木立の間から見えている。



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立岩分岐から約30分の最後の急登を頑張れば、経塚山(1422m:行塚山とも書く)に到着。
ウィークデイにも関わらず、一般ルートからたくさんのハイカーが登って来ている。
内山峠からの一般路の様子は下記のリンクを参照のこと。




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風当たりの無い場所でランチライムを取った後は、バリエーションルートでの下降がまっている。
経塚山から一般路で星尾峠方面へ降り、艫岩側へ少し行ったあたりから北東に伸びる広い尾根に入る。
0.8kmくらい行くと、頭の無い公卿のような石像が置かれた岩稜?岩塔がある。
地図にも記載の無い、名前も無い岩塔(勝手に麻呂岩と命名)であるが、すこぶる眺望が良い。



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北面が開け、西上州の山々の背後に、妙義山、榛名山、赤城山といった上毛三山が一望できる。



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東から南側にかけて、歩いてきた千ヶ平から立岩分岐までの山々が見える。



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そして、北西には小浅間を従えた浅間山が・・



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さて、思わぬ大展望に気を良くしたのも束の間、バリエーションルートにありがちなルート取りに失敗した。 105.png
この麻呂岩を北側から巻けば楽だったものを、南側から巻こうとして南へ派生する尾根に入ってしまった。
その後に軌道修正したものの、岩稜帯の際どい下降になってしまった。



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何とか鞍部に降りたが、目の前にはもうひとつ大きな岩峰が現れ、これは左の基部を巻く。



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無事に岩壁帯を巻いて振り返れば、脆そうなボロ壁の針峰が立っていた。
凄い岩稜帯を抜けてきたものだ・・ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!!
同行者の1人が荒船山の山域に熟知した者だったので、彼の絶妙なルートファインディングのお陰だ。

写真右側の稜線の先にきり立っている岩壁は艫岩。



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国土地理院の2万5千の地図の岩壁マーク部分を脱して、北東に真っ直ぐ伸びる尾根をひたすら降る。



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最後はスギ林から林道に飛び出る。
林道からは、相沢登山口まで10分とかからないで着く。 

舗装された林道を歩いていると、樹木の枝に作られたスズメバチ?の巣を発見。

今回は、廃道となっている毛無岩と立岩分岐間に加え、登高、下山とも踏み跡の無いバリエーションルートであった。
久しぶりに西上州の藪山を全身で感じる山行だった。

最後に、本ルートに入る場合は何が現れても対処できる装備と技術が必要なルートであることを明記しておく。
気軽にハイカーが入るべきルートではありません。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
距離:約11km/ 所要時間:休憩込で約9時間(相沢登山口 7:00‐千ヶ平‐毛無岩分岐 10:20‐立岩分岐 12:00‐経塚山12:30/13:10‐星尾峠分岐 13:20‐相沢登山口16:00)
標高差: 約840m
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by dream8sue | 2017-11-16 12:14 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)
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