2017年 08月 10日 ( 1 )

中部山岳 残雪と花の山 Day2 白馬大池から雪倉岳     Mount Yukikura in Chūbu-Sangaku NP

Thursday, August 10, 2017
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中部山岳国立公園の最北に位置する朝日岳へ台風一過の好天を狙って行ってきた。 蓮華温泉から時計回りに白馬大池~三国境~雪倉岳~朝日岳をぐるりと回るループトレイル。 初日が台風の余波で出発が遅れ白馬大池までとなったので、2日目は白馬大池から朝日小屋までのロングルートとなった。 この区間は高山植物の宝庫で花の写真がてんこ盛りになってしまった。

なお、文中の植物名については備忘的に書いているだけなので、種名に関しては定かではありません。 間違った記載などあれば教えていただけると嬉しいです。 (^_-)-☆



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白馬大池のテントサイトから小蓮華山方面の稜線に朝陽が当たっている。 台風一過らしいスッキリした朝を迎えた。 ☀

蓮華温泉から白馬大池までの記録は前項を確認してね。→ “中部山岳 残雪と花の山 Day1 蓮華温泉から白馬大池    Lake Shirouma in Chūbu-Sangaku NP”



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チングルマが咲きほこる白馬大池の花園を後にして、まずは大池から雷鳥坂を登り小蓮華山を目指す。




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ハイマツの下にリンネソウがいっぱい。 初めまして、可愛いね。




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砂礫帯にはコマクサが咲き、イワギキョウやミヤマダイコンソウなどがトレイル脇に咲いている。



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こちらも私には初めての花たち、どちらもナデシコ科のイワツメクサ(写真左)と、タカネツメクサ(写真右)



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急坂を登りながら振り返れば、青い水を貯えた白馬大池の湖面が光っている。



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ハイマツの斜面を登り切れば、白馬岳などの南面の山々が見えてくる。 そして、行く手には小蓮華山への楽しい稜線散歩のトレイルが続いている。



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小蓮華山の手前にある2612mの船越ノ頭周辺にも高山植物が多い。 バックに白馬三山を見ながら、足元に咲くハクサンイチゲの群落に歓喜の声を上げる。 o(*゚∀゚*)oワクワク!



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陽当たりの良い稜線ではチングルマは花穂になっている。



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こんな園芸種の菊がありそうな・・ミヤマアズマギクも初めましてだ。



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他にもウサギギクやクロトウヒレン、ノギラン、ハクサンフウロなどが目についた。 タカネナデシコやイワベンケイの花は終わりかけていた。



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小蓮華山への尾根には、以前は草地の方を歩いていたと思われる踏み跡が左側にある。



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小さなリンドウはミヤマリンドウ(写真左) 毎年同じ岩に群生して咲くというイワギキョウ(写真右)も満開だ。 たくさんの花に励まされ快調に歩ける。



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白馬大池を出てから約2時間、気づけば丸いドーム状の小蓮華山(2766m)に着いていた。 



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小蓮華山を過ぎると、眼前には白馬三山の東面が絶景である。



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稜線の南側に残る雪。 その南面に広がっていた雲海が、陽が高くなるに伴って消えてゆく。



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稜線の北側には、これから向かう雪倉岳へのたおやかな尾根が見える。



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三国境へはザレ路の登りとなる。 このあたりにはたくさんのウルップソウが生えていたが花はもう終わっていた。



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三角雪田の上の巻き路を登り切れば、そこが三国境である。 



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小蓮華山から約1時間で、新潟、富山、長野の三県の境である三国境(2751m)に到着。 100人のハイカーがいれば、ここから95人は白馬岳を目指すだろう。 朝日岳を目指して北へ進むハイカーは残りの5人くらいだろう。 そして私たちはそのマイナールートへ向かう2人である。 さあ、ここからが本番だ!



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北に向かって左下には残雪を縁取った長池が見ている。 その先の遠くには富山湾が空と一体になって広がっている。



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三国境から砂走りのようなザレ路を一気に降る。 



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下り切った尾根は二重山稜の穏やかな高原状になっている。



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そして、そこはチングルマなどが咲き乱れるお花畑だ。



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ここに来てたくさんのマツムシソウ(写真左)が現れる。  おっと、まだ咲いていたウルップソウ(写真右)の花。



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長池のバックに連なる山脈にはたくさんの残雪がある。



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その山脈の一座をズームして見れば、白馬岳の西に君臨する旭岳かな? 東壁がすごい! 



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雪倉岳の南にある鉢ヶ岳は新潟側(東側)の斜面を大トラバースする。 



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鉢ヶ岳の鞍部までの瓦礫帯にはコマクサの大群落がある。 1ヶ月ほど前にコマクサが見たくて上信越国立公園にある草津白根山へ行ったが、そこのコマクサは入植されたものが多く、花の色が微妙に違っていた。 ここのコマクサはまさにネイチャーそのもので淡いピンクが多い。



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他に目立った花は、この鮮やかなピンクの花だ。 ミヤマシオガマかな? 葉の切れ込みがそれほど細かくないからタカネシオガマかな?



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鉢ヶ岳の鞍部から巻き路に入ると所々に雪渓が残っている。 



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一つ目の雪渓トラバースを終えた先に見事なお花畑が広がっている。 黄色と白のカーペットはシナノキンバイとハクサンイチゲの大群落だ。  そんな中にハクサンコザクラもたくさん混じっている。 



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おや?グリーンのハクサンイチゲかな? ミドリハクサンイチゲって、まんまじゃん! 



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谷側にも花がいっぱい。 イワカガミ、イワイチョウ、チングルマ、アオノツガザクラ、ミヤマキンポウゲも多い。 とにかくすごい! 



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巻き路は、鉢ヶ岳の鞍部から雪倉岳の鞍部まで続いているのでけっこう長い。



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この間に雪渓は4カ所ほどあり、部分的に固い雪面があるのでキックステップしながら慎重にトラバースする。 最後の雪渓は水が豊富に流れているので、ここで水の補給をしておこう。



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ヤマハハコの親戚? タカネヤハズハハコのようだ。



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巻き路が終わり、振り返る。 バックには歩いてきた小蓮華山から三国境、白馬岳への稜線が一望できる。 Amazing!



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南側には大巻きした鉢ヶ岳が三角形の美しい山容を見せる。 あたりにはクルマユリがたくさん咲いていた。



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そして眼前(北側)には抹茶プリンを連想させるようなグリーンの雪倉岳が鎮座している。



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その抹茶プリンの基部には雪倉避難小屋が建っている。 雪倉避難小屋は大きくて綺麗な避難小屋だ。 三国境から約3時間、白馬大池から約6時間、思わず縦走をやめてここで宿泊したくなるが、この避難小屋は緊急時以外は使用自粛だそうです。   



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ハクサンシャジンやカライトソウといった花も現れて、長い縦走路であるが、次々に変わる高山植物に飽きることがない。 シラネニンジンに似たこの花はミヤマウイキョウかな。 



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避難小屋でしばし休憩をしたら、雪倉岳の登りに取りかかろう。 草付の開けたトレイルをがんがん登る。 振り返れば鉢ヶ岳が立派に見える。



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雪倉岳の南側は意外と高山植物が多い。 ピークに登るにしたがって瓦礫帯となる。



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ここでも会えたタカネバラ。 高山植物はと思えない豪華さがあるね。



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イブキジャコウソウも満開。



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避難小屋から1時間はかかるだろうと思っていた雪倉岳(2611m)への登りを40分でこなし、たどり着いたピークは残念ながら霧が舞っていた。 視界がクリアなら360度の展望が楽しめるピークなのにな~  (ノω=;)ぅぅ…



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さて、雪倉岳からは北へひたすら下りである。 だだっ広い岩屑の斜面をどんどん降る。 先行する単独男性が何やら写真を撮っている。 4羽の雛を連れたライチョウがいると教えてくれた。 ライチョウって雨の日や霧の舞う天気に現れるらしい。 知らなかった!



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降ってきた雪倉岳を振り返る。  こういった斜面は霧が濃い場合は方向を見失いやすいのでケルンやペンキ印などを注意深く探しながら行こう。



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その後、主尾根から離れ右手の支尾根に入ると雪倉岳のカール地形が見えてくる。 残雪の谷を右に見ながら急な尾根を降れば、ハート形をした雪倉ノ池が見えてくる。 



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雪倉岳周辺は、蛇紋岩地帯なのでカライトソウ(写真上)やミヤマムラサキなど独特の植生を見せている。 



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クモマミミナグサはイワツメクサやタカネツメクサに似ているね。



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イワシモツケも可愛い。



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あら、綺麗なミネウスユキソウ!



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ここのシモツケソウはピンク色が濃くて残雪によく映えている。



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f0308721_14165062.jpgやがて支稜から離れて左手の草付き斜面を降る。  

ここでは圧倒的にイタドリ?やイワオウギ(写真右)が目立つ。



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この魅惑的な色合いの花はミヤマアケボノソウ。 初めまして、お美しいですね~。



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急な斜面を降りきって、水流のある沢を横切り水平トラバースして再び主稜線に戻る。 このあたりも大きなお花畑になっている。



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クロトウヒレンの蕾もミステリアスである。 花はアザミのような花を咲かせるがキク科 なんだよね。



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主稜線の草付き帯を降り、ハイマツ帯を抜けるとツバメ平と呼ばれる赤男山(あかおとこやま)との鞍部に至り、水場がある。 そこからトレイルは灌木帯に入り、赤男山の西斜面を巻いて行く。 右手に岩壁が崩壊した “ツバメ岩” が現れる。 思っていたよりはるかに大きなツバメ岩は(写真では霧で見えないが・・)かつてはイワツバメが群をなしていたらしい。 



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赤男山を巻き終わると、大小の池塘が点在する “小桜ガ原” となる。



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おっと、やはりいました、虫食い植物のモウセンゴケ



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小さな湿原が次々に現れ、高層湿原のお花畑が広がる楽しいセクションだ。 縦走の後半で楽しい湿原歩きができて気を良くしていたが・・



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小桜ガ原を後にしてツガの林を15分程行けば、朝日岳と朝日小屋へ行く水平道との分岐に着く。 朝日岳は翌日に登るので、ここからは水平道をたどり朝日小屋へ向かう。 



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水平道は、確かに最初は水平で湿原にはキヌガサソウや遅咲きのミズバショウなども見られて楽しい。



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雪渓が遅くまで残っているのでトレイルが判然としないところもある。



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残雪の斜面からは、今めざめたばかりのショウジョウバカマがたくさん咲いていた。 ここだけ遅い春を見るようだ。



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しかし、湿原の先からがヤバかった。 水平道という名前からは逸脱したアップダウンの激しいトレイルとなる。 大きな尾根を回り込むため沢を下って、登り返す作業を何度か繰り返すことになる。 名前に騙された感100%である。



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疲れもマックスで、沢に降りたところで開き直って沢水で顔を洗う。 すると、沢筋でこんな可愛い花を見つけた。 ハコベみたいに先端が浅く2裂になっている。 アカバナかな?



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沢から登り上げて、何度目かの湿原を行く。 修復工事で木道が外されていたので、ぬかるみを避けながら歩かなければならない。 メンテナンスしていただきありがとうございます。



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そして、ここに来て短いクサリ場が現れる。 



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まだかまだかと思いながら最後の沢を横切る。 



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すると、ようやく水平道が終わり、朝日岳と朝日小屋への分岐(水谷乗越)にたどり着いた。 う~ん、確かに入口と出口は水平だけど・・・水平道なんて名前に騙されてはいけません!



f0308721_14285466.jpg分岐を左に行き、丘陵を緩やかに登った所が朝日小屋のある朝日平である。
今夜はここにテント泊となる。(1000円/1人)
ふぅ~長かった! 特に水平道の2.7kmは距離以上に疲れた。
白馬大池から12時間の長丁場であった。
日程をもう1日余分にとり白馬岳で泊まれば、もう少し余裕のある山行ができるだろう。

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級~上級者向け
距離:約14km/ 所要時間:約12時間(白馬大池5:30‐小蓮華山 7:30/7:40‐三国境 8:30/8:50‐雪倉避難小屋 11:30/11:50‐雪倉岳12:30‐小桜ガ原 15:20 - 水平道分岐 15:45‐水谷乗越‐朝日平 17:30)
標高差: 登行 約540m/下降 約750m

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by dream8sue | 2017-08-10 13:46 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(2)