カテゴリ:上信越高原 国立公園( 14 )

上信越 秘境の秋山郷から登る鳥甲山は紅葉真っ盛り     Mount Kabuto in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Tuesday, October 17, 2017
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鳥甲山(とりかぶとやま)は、豪雪地帯で知られる秋山郷(長野県下水内郡栄村)にある山である。
南側のムジナ平を登山口とする白嵓尾根と、北側の屋敷温泉を登山口とする赤嵓尾根がある。
私達はムジナ平から登って、屋敷登山口に降り、両者の登山口をつなぐ約5kmの林道を歩きループとした。
地理的にあまり行く機会のない場所であるが、ムジナ平から山頂までの南西面は上信越高原国立公園になっていて、なかなか美しい山域である。 165.png



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<マイカーの場合>
関越自動車道の湯沢ICないしは塩沢石打ICで降り、国道353で十日町市を通って、国道117~405で南へ戻るという効率の悪いアクセスとなる。
栄村に入ったら、国道405号線を栃川温泉方向とは分かれて(栃川温泉より5kmほど手前を)右へ進み中津川を渡る。
左に深い渓谷を見ながら約10km走った三叉路で標識に沿って右折し、林道をさらに30分ほど走る。
林道の途中で屋敷登山口を右手に確認できる。
屋敷登山口からさらに5kmほど走ればムジナ平の登山口である。
また、ムジナ平登山口の西へ伸びる道は志賀高原へ通じているので、草津白根山や志賀高原を越えてアクセスするルートも時間的には大差はない。



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白嵓尾根は、ムジナ平登山口から北西へ伸びる尾根で、ブナの森の急登で始まる。 140.png



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豪雪地帯特有の根が曲がったブナの木が多い。



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徐々に標高を上げると東側の景色が木立の間から見えてくる。
中津川を挟んで対岸に大岩山や月夜立岩などの個性的な山々がそびえている。



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今回は、台風が日本列島を通過した後で、湿気をたっぷり含んだトレイルには、美味しそうなキノコの姿も見られる。
このキノコは一見、ナメコのようにも見えるけど???



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1時間ほど急登をこなすと、ブナ林から低木、灌木となり、紅葉もこの周辺から色濃くなる。 174.png



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東面の山麓に渦巻く雲がユニークな風景を創り出している。



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やがて万仏岩と言われる岩場が現れる。
右下のハシゴは使わず、カンテ通しの方が登り易い。



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万仏岩の上から振り返って見れば、万仏岩直下を後続パーティーが登っている。



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南側の山群は、笠法師山や烏帽子などの山々が大きくそびえている。



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南西斜面の紅葉の海を、雲がまるで生き物のように流れていく。



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紅葉の白嵓尾根には、赤い実をつけたナナカマドや、水滴をまとったホツツジもまだ咲いていた。 179.png



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白嵓尾根ルートは長い。 
いくつもの偽ピークがあり、登っても登ってもなかなか急登が終わらない。 119.png



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東面には険しいルンゼが切れ込み、絶壁を落としている。



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だいぶ標高を上げ、一息つきながら歩いてきた尾根を振り返る。



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ふと、足元の岩場を見れば、小さな菌類と星形の植物が共存している。 101.png
こんな小さな自然の発見もハイキングの楽しみのひとつかな~



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長い急斜面がようやく緩やかになってくると、シラビソなどの針葉樹林が現れる。



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そして、背の高いササが多くなり、登山口から約2時間で白嵓ノ頭(1,944m)に着く。
ここまでは登り一辺倒であったが、この先からは小ピークや岩峰のアップダウンとなる。



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紅葉の代わりにマツムシソウが咲き、イワナシの群生に感動しながら歩いて行くと・・ 150.png



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カミソリの刃と言われる岩稜帯が始まる。
霧で見えないが右側(東)は断崖絶壁である。 140.png  



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岩稜帯を慎重に鞍部まで降る。と、そこには立入禁止の看板があり、リッジ通しには行けない。
リッジを登りたい衝動を抑えて、右側のフィックスロープのセットされた巻き路に降る。



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岩場が終わり、カミソリ岩を振り返れば、東側だけではなく、西側も断崖絶壁であった! 150.png



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そして、いよいよ鳥甲山への最後の登りとなる。
急斜面を登りきり、右(北東)へ赤嵓尾根の分岐を分け、ひと登りで山頂である。



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赤嵓尾根分岐あたりから見たカミソリ岩と白嵓ノ頭。
稜線を境にして、常に東側の谷から霧がたち昇っている。



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登山口から4時間強で笹に囲まれた鳥甲山(標高2,038m)に着く。 166.png



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眺望は西側が良く見える。 
スキーのダウンヒルのような斜面が見えるが、奥志賀高原スキー場あたりかな?



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山頂でゆっくりランチ休憩した後は、分岐まで少し戻ってから、赤嵓尾根へ(北東へ)進む。
下り始めは、粘土質の急な斜面で大変滑り易い。 尻もち1回! 135.png
また、崩壊地など足場の悪い部分もあるので十分気をつける必要がある。 132.png



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分岐から1kmほどで赤嵓ノ頭を過ぎる。 振り返ってみれば笹原が美しい。 177.png



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さらに赤嵓ノ肩に向かって東へ進むと、霧も晴れて見晴らしが良くなる。



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進行方向(北側)には、布岩山や高倉山が見える。



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右手(東側)には、秋山郷を挟んで苗場山(この日は霧に隠れていた 175.png )や、ピラミダルな大岩山などが一望できる。



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南側には、登ってきた白嵓尾根の東面ルンゼが見えるようになる。
西陽が赤嵓尾根の支尾根を照らしている。 174.png



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やがて1453mピーク(屋敷山の肩?)あたりまで降ると、植生が変わり広葉樹林の高木となる。
屋敷山の肩からは、東の急な尾根へと角度を曲げて行く。



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このあたりの標高が一番の紅葉ゾーンのようだ。 177.png 
おや、何か見つけたのかな?



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イワカガミの葉が紅葉を始めている。
そのあり様が、まるで血しぶきを浴びたかのようにみえる。 
今日は火曜日だから、火曜サスペンスか! 129.png 



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白いブナの幹が紅葉を引き立てている。 Beautiful!!!! 177.png



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急な尾根をガンガン降って標高を下げていくと、あたりのブナの葉はまだグリーンのままだ。
と、突然、巨大なコンクリートの堤防が現れる。 150.png
こんな堤防は初めて見たが、通常の砂防ダムでは無さそうだ。
堤防に埋め込まれている案内板によれば、雪崩防止のための堤防とのこと。
さすが、豪雪地帯の山である。



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雪崩堤防の基部から北側を巻いて、湿った沢状の地形を降れば、鳥甲山のもうひとつの登山口、屋敷登山口に出る。
この登山口から南へ約5kmの林道(舗装道路)を歩いてムジナ平登山口へ戻る。



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長く単調な林道歩きであるが、数カ所で鳥甲山や秋山郷のビューポイントがある。
屋敷登山口から2kmくらい南へ歩いた所には、不動沢にかかる不動滝があり、バックには紅葉した鳥甲山の雄姿が見られる。 177.png

同行者の発案で訪れた山であったが、自分では思いつかない山域を見ることができて良かった。 
全体的には高低差も大きく、岩場や崩壊地もあるので体力はもちろんのこと、山を歩き慣れたハイカーにお勧めのルートである。
また、秘境なので公共交通でのアクセスは時間がかかる上に高コストである。 
マイカー、ないしは数人でレンタカーした方が良いだろう。 165.png


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約13km/ 所要時間:休憩込で約9.5時間(ムジナ平P 6:45‐万仏岩8:00‐白倉ノ頭8:40‐鳥甲山11:00/12:00‐屋敷登山口 14:50‐ムジナ平P 16:10)
標高差: 約1200m



 【おまけ:布岩】 
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この布岩、最近JRの駅のポスターで見たな~  104.png
ムジナ平から秋山郷へ戻る林道の途中(屋敷)にある布岩(布岩山の側壁)は、柱状節理の美しい岩。 146.png 177.png



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私は、1993年の秋に山岳会の先輩に連れられて、この布岩でクライミングをしている。
詳細は覚えていないが、、初めて登る柱状節理のクラックに手をやいた記憶がある。
当時のメモには、“美しい紅葉の鳥甲山と秋山郷であったが、布岩の壁は登られていないようで汚かった” と書いてあった。
そうだよな~こんな秘境までクラックを登りに来るクライマーはいないよな~・・ってゆうか、こういった観光名所は登攀禁止の岩が多いけど、布岩は登れるのだね。 169.png


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by dream8sue | 2017-10-17 14:17 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)

上信越 涼を求めてコマクサ咲く草津白根山     Mount Kusatsushirane in Jōshin'etsu-kōgen NP

Monday, July 10, 2017
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関東エリアは梅雨明け前だというのに真夏並みの暑さとなった。 ならば何処か高山へ清涼ハイキングと決め込もう。 かねてより見たいと思っていた草津白根山のコマクサが見頃を迎えているというので避暑を兼ねて行ってきた。 ちなみに草津白根山とは、湯釜で知られる白根山やコマクサ群生地のある本白根山などの一帯の総称である。 




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<マイカーの場合>
近年、八ッ場ダムの建設が進む群馬県長野原町から草津温泉へ、国道145から292号線を走る。 
草津温泉の町中を過ぎ志賀草津高原ルートで白根レストハウスのパーキング(500円/1日)へ。

山麓からケーブルカー(白根火山ロープウェイ)を頭上に見ながら292号線を山頂近くまで走ると、活火山の硫黄臭が漂ってくる頃には、草津白根山独特の白い山肌が現れる。

まずは湯釜展望台に上り湯釜をのぞきに行こう。 
展望台への遊歩道入口はパーキングの西側から舗装されたトレイルがある。 
なお、北側にある湯釜へのトレイルは閉鎖されている。




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5分も登ればパーキングが見下ろせる。 国道を挟んで弓池と逢ノ峰も見え、今日のハイキングへの期待が高まる。




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10分も登れば、西側には万座温泉方面の展望が開ける。




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トレイルの脇にはアカモノやイチヤクソウ、ハクサンチドリに似たノビネチドリ(写真上)と思われる花なども咲いていた。




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そして約20分で湯釜展望台に到着。




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絵具を溶かしたようなライトブルーの湖面が特徴的だよね。 




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往復30分の湯釜見物の後は、パーキングに戻り、南側にある弓池を散策してから、コマクサ群生地のある本白根山へと向かうことにする。




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弓池の西側には湿原が広がっていて、木道が設置されている。




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木道があるなら歩くでしょう!




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湿原の中には小さな小池が点在している。 解説板によれば、小池の周りの植物が遺体として堆積し堤防となっているので、小さい割に水深は深いらしい。 また、苔のカーペットは水分をたくさん蓄えているのでイグサなども生育している。 




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弓池の南側にそびえる “蓬来岩” は、弓池火口壁が侵食してできた奇岩とのこと。 




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湖畔を半周すると、対岸に先ほど登った湯釜展望台へのトレイルが見える。




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湖畔にはワタスゲがスゲー! ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪




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ワタスゲといえば、数年前に行った尾瀬を思い出すな~・・ワタスゲの当たり年だったんだよね~
“尾瀬 尾瀬ヶ原のワタスゲと三条ノ滝    Ozegahara and Sanjo falls in Oze National Park”




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弓池の東には逢ノ峰がそびえ、その南にこれから向かう本白根山の山が見える。




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蓬来岩の基部を通って、弓池の南側の舗装道路に出る。 この舗装道路は、パーキングと本白根山の登山口(リフト乗場)を経由してケーブルカー山頂駅を連結している。




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道端にはマーガレットの花や、シロバナニガナ(写真左)が咲いている。 蕾をたくさんつけたオトギリソウも夏本番を前に出番を今か今かと待っている感じだ。 この2つの花を見ると、夏だな~って感じるよね。 




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舗装道路を10分ほど歩けば本白根山登山口である。 トレイルは、ケーブルカー山頂駅の手前にあるスキーゲレンデを横切って針葉樹林帯へと続いている。 ここのスキーリフトは、夏場は“コマクサリフト”として6月17日~10月29日まで毎日運行している。 コマクサ群生地は観光イベントになっているので、山麓からケーブルカーとこのリフトを使えば容易にコマクサが群生している本白根山の中央火口まで行けるのだ。 樹林帯の登行は20分程で終わるが、それさえも嫌ならリフト(大人片道400円)に乗って少し歩けばコマクサ群生地へ行けるってわけだ。




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その樹林帯に入ると、マイヅルソウにゴゼンタチバナ、ミツバオウレン(写真上)にツマトリソウなど定番の高山植物を楽しみながらの登行となる。 




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樹林帯はシラビソの森で所々に木段がセットされている。




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樹林帯の急登が終わり左からリフトの山頂乗り場への路が合流する。 
さらに直進するとトレイル脇の斜面にツマトリソウが群生していた。 
まるで白い星を散りばめたようだ。 ワ━(〃゚∀゚〃)━オッ♪
そんな星屑に混ざってピンク色のイワカガミも混在している。
まるでこれからお目見えするコマクサ女王へのイントロダクションのようだ。




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低木帯を抜けると、突然目の前に中央火口のクレーター(直径360m)が現れる。 対岸の岩場は “竜王岩” と名付けられているらしい。  ルートは、クレーターを半周するように北から東へ向かう。




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そして、山腹に沿って降って行くと、早速コマクサの群落がはじまる。 
砂礫の斜面にたくさんのコマクサが咲いている。
本当に石しかない瓦礫帯なのに、よく根付くものだな~と、改めてコマクサの生命力に感心する。




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そのコマクサの群生地は、写真正面のガレた斜面の部分である。 




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コマクサ以外でも、ガンコウランの群落に混じってコケモモの小さな花や、コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)も蕾をつけている。  




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中央火口を半周すると分岐がある。 右(西側)は遊歩道最高地点(本白根山最高地点ではない)へ行くルートで、コマクサの群生地が点在する。 左はコマクサの群生地を通りぬけて鏡池方面へ行くルートだ。 私にとっては池や湖の方が最高地点やピークなんかよりも数倍素敵なので迷わず左(東)へ行く。 まあ、価値のあるピークならピークハントもいいけどね~他人が決めた百名山なんぞに価値は見出せない。 ( ◠‿◠ )クスクス   ちなみに、本白根山のピーク(2171m)は有毒ガス発生の危険があるため立入禁止である。




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東方向の木段を登れば、すぐに慰霊碑の建つ展望所に着く。 南側には、その遊歩道最高地点とやらが見える。 




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展望所は360度の展望が得られ、スカイコンディションが良ければ志賀高原から浅間山、赤城山や榛名山などの上信の山々が見えるはずなのだが、この日は霞んでいたので草津町方面の展望が見えるくらいだった。




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しかし、コマクサはドンピシャのタイミング開花していた。 一帯のコマクサは地元のボランティアによって移植されているらしい。 




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火口側の砂礫地にも一面のコマクサ。




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ひときわゴージャスな株だね。 ワ━(〃゚∀゚〃)━オッ♪




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展望台のコマクサ群生地から北東へのびる樹林帯へ進む。 観光ハイカーたちはここから引き返す人が多いので、鏡池方面へ進むルートは静かになる。




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ダケカンバの木陰で可愛い花を咲かせていたのがコケモモ(写真左)と、実が可食できるクロマメノキ(写真右)である。




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鏡池へは再びシラビソの樹林帯に入る。  樹林帯ではマイヅルソウやツマトリソウの群落が続き、蝶がたくさん舞っていた。 




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本白根山展望所から約20分の下りで右下に鏡池が見えてくる。 水辺の好きな私が寄って行かない訳がない。 




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鏡池分岐からハイマツのトンネルをくぐるように一気に駆け下りる。 

日光白根山の五色沼を思い出させるようなたたずまいの cozy な鏡池である。
→ “日光 火山湖に彩られる日光白根山    Mount Nikkō-Shirane in Nikkō National Park”

池の周りにはハクサンチドリなどの高山植物が咲き、とてもラブリーな空間である。
ありふれた言い方をすれば、天空の楽園ってやつだ。




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分岐の解説板によれば、鏡池の中には構造土という亀甲状の珍しい模様があるらしいが分かるかな?  構造土は、冬の厳しい気候の中で地下水の働きによって大きな石と細かい砂が分離されてできた物らしい。 




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風は吹いているが音はしない。 静けさの中で、西に傾きだした陽ざしが、まるで意思があるかのように湖面に光のイリュージョンを創造している。




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このまま一晩ここに留まり、湖面に映る星を見ながら幻想的な自然を享受していたい衝動に駆られる。  ワインでも飲みながら森の熊さんと添い寝も楽しいだろうな~ ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪  




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鏡池で妄想を膨らませた後は、分岐からダケカンバやナナカマドの生える森を行く。 木道が整備されているので歩き易い。




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やがて緩やかな下り坂を降りきれば右に富貴原(ふうきばら)の池方面へのトレイルを分ける。 




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富貴原の池分岐を過ぎると、トレイルはやや北西へ向かうので山腹を左に回り込んで行く。 




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この間はマイヅルソウやツマトリソウも咲いているが、とりわけゴゼンタチバナの群生がすごい! 
ゴゼンタチバナ街道だ。 
ゴゼンタチバナは秋には葉の上にかんざし状に真っ赤な実を付けるので秋も見応えがあるだろう。




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やがて、雪渓の残る涸れ沢(振子沢)をトラバースすれば、ケーブルカー山頂駅が見えてくる。 チシマザサの草原に風が吹き渡り、とても爽快な場所だ。




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ケーブルカー山頂駅とリフト乗場は連絡道で2分。 往路の舗装道路でパーキングまで戻るのもつまらないので逢ノ峰を越えて戻ることにする。 イモリ池の横を通り、道路を横断して逢ノ峰の山頂まで続く長い木段を登る。 木段は急ではあるが、ステップが低いので歩き易い。 写真は、振り返ってコマクサリフトのかかる本白根山方面を見る。




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木段を20分程登れば逢ノ峰山頂に建つ休憩舎に着く。  湯釜の火口や、芳ケ平方面が見渡せる。




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私の中では、草津白根山は山頂付近まで大型バスで行ける観光地というイメージが強く、わざわざハイキングに行く場所でもないだろうと思っていた。 それに加えて硫黄臭い中を歩く活火山というのも倦厭していた理由のひとつである。 しかし今回、湿原や池、湖が多く、高山植物もたくさん咲いていることを知ることができた。 次回は芳ケ平や志賀高原なども歩いてみたいな~

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級者向け(本白根山中央火口までなら初心者でも行ける)
距離:約8.5km/ 所要時間:約4時間(白根レストハウスP 12:00‐湯釜展望台‐弓池周回‐本白根リフト乗場 13:20 ‐本白根山展望台14:10‐鏡池‐本白根リフト乗場 15:30‐逢ノ峰‐白根レストハウスP 16:00)
標高差: 約150m (累計高低差 約350m) 

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by dream8sue | 2017-07-13 22:54 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(4)

上信越 平標山でハクサンイチゲの群落をみる    Mount Tairapyo in Jōshin'etsu-kōgen NP

Saturday, June 24, 2017
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上越のお花見山行2日目はハクサンイチゲの群落が素晴らしいという定評の平標山へ行くことになった。 前日に登った大源太山でバテバテだったので、はたして高低差1000mもの山に2日続けて登れるものか一抹の不安があった。 しかし、この日は低気圧接近の影響か?朝から風があり湿度と虫の心配は全くなかった。 それどころか休憩中には防寒着が必要なくらいの体感温度となった。 
ハクサンイチゲも満開で、私はここまで大きなハクサンイチゲの群落を見たことが無かったので大いに感動した。 正直なところ、平標山は他の谷川岳の山々に比べてボタ山だし、ササ原のイメージしかなかったので、ハイカーが平標山へ行きたがる訳が分からなかった。 が、今回のハイキングで平標山が高山植物好きのハイカーに愛される理由が分かった。




f0308721_16331320.jpg<マイカーの場合>
群馬県側からは国道17号線で三国峠を越え、左に苗場スキー場をみてから3kmほど走れば元橋の登山口に着く。
登山口の大きなパーキングは有料だが、登山口より少し手前のトンネルを越えた右側の路肩に無料のパーキング(10台可能)がある。
関越自動車道の月夜野ICから国道17号線を北上しても、湯沢ICで降りて国道を南下しても時間的には大差はない。

登行ルートは、元橋から北東に位置する松手山を経由するので “松手山コース” とも言われる平標山への登路では距離的に最短ルートを行く。 
登山口は、元橋のパーキングから二居川を渡ったところから始まる。 




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トレイルはブナの樹林に入り、最初から急な松手山の南西尾根をガンガン登ることになる。




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側らに咲くヤマツツジや足元の小さな花に気持ちを和ませながら、時々立ち止まって呼吸を整える。




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おや、この花は何だろう? ササバギンランかしら? 




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元橋から松手山までの2kmの間に650mの標高を一気に登るので結構きつい。 樹林帯をぬけたプラトーに建つ大きな鉄塔の下で一休みしていこう。




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鉄塔を過ぎ、松手山の登りにさしかかると周りの景色がひらけはじめる。 植生も変わり、高木に変わりササ原と灌木が目立つようになる。 そんな中で一際目立っていたのはピンク色が鮮やかなタニウツギ(写真左)だ。 前日に登った(清水峠に近いほうの)大源太山でもタニウツギが満開で、この時期の新潟の山では定番のようだ。 また、秋には美しく紅葉するコマユミ(写真右)もこの時期は地味で目立たない。
 



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そして、シャクナゲの群落を過ぎれば松手山まではすぐだ。
三角点のある松手山はこれというほどのピークではない。
狭いピークにハイカーがウジャウジャいるのでさっさと通過する。
ちなみに、ピークから北に伸びるトレイルは松手尾根から二居集落へ続くものだ。





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松手山を過ぎると、平標山から南方の大源太山(河内沢ノ頭)へかけての緩やかな起伏が眼前に迫ってくる。 そして、その稜線の西側には広大なササ原がニ居川支流の河内沢へと落ちている。 これぞThe上越!だ。 岩山のアルプスとも、森の秩父多摩とも違う、ササ藪のイメージが上越の山だ。




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展望の良くなった尾根路にはドウダンツツジやムラサキヤシオツツジなども咲いている。




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迷うことの無い一筋の尾根を登れば、トレイルが木道になり、このあたりから高山植物が多く見られるようになる。 振り返れば、歩いてきた松手山からの稜線が眼下に見え、バックには苗場山が大きくそびえる。 2年前の乳癌の放射線治療後に登った苗場山の辛い記憶がよみがえる。 → “上信越 苗場山の山上湿原を訪ねて     Mount Naeba in Jōshin'etsu-kōgen National Park”





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高山植物の似たもの比較(その1)あくまで、この日、同じ場所で同時に咲いていた似ている植物だよ。 左がハクサンチドリ(ラン科)で、右はヨツバシオガマ。 シオガマ類は、自分でも光合成する一方で他の植物にも寄生する“半寄生”という特異な生態を持つらしい。 1人で生きる私にはうらやましいことだ・・私も半分でもいいから誰かに寄生した生き方をしてみたいものだ。 hahaha 




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やがて見晴らしの良い一ノ肩に到着。 ここまで来れば山頂まではもうひと登りだ。




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そして、一ノ肩で待望のハクサンイチゲの群生を見るようになる。





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ハクサンイチゲの群落に気を良くして、疲れも忘れて平標山に到着。
しかし、平標山のササに囲まれた広いピークにはハイカーがウジャウジャ。 
霧も出てきて、展望もイマイチだ。

山頂は4つのルートの交差点になっているので、霧で視界が悪い時などは方向を間違えないよう注意を要する。 北は平標新道で土樽へ、東は仙ノ倉山から万太郎山への主稜線、南は平標山ノ家から三国山方面へのトレイルだ。 




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平標山から仙ノ倉山方面へ植生保護のために張られたロープに従って鞍部まで降る。 




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この間がハクサンイチゲの見どころで、まるでハクサンイチゲの畑状態だ。




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ハクサンイチゲは、茎の途中から数本の花柄が伸びて花をつけるので、どの株もまるでブーケみたいだね~




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時々霧が晴れて仙ノ倉山方面の稜線が見え隠れする。 鞍部にあるベンチでランチ休憩するが、コルなので風通りがよくて寒いくらいだった。 天気が良ければ仙ノ倉山まで往復するのも良いだろう。 ランチ後は平標山まで戻る。 以前はこの鞍部からお花畑の広がる山腹に鑑賞路があったらしいが現在は植生保護のために閉鎖されている。




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ハクサンイチゲの他にもハクサンコザクラやミヤマキンバイ・・




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チングルマなども見られる。




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お花見散策が終わったら平標山ノ家を経由して元橋へ下る(平元新道) 山頂の南側から木道と階段のトレイルに進む。 湿原にはまだ残雪がある。




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似たもの比較(その2)木道の脇に咲くツツジ科の花がこの2つ。 左はウラジロヨウラク(別名ツリガネツツジ)。 右はベニサラサドウダン。 前日に登った大源太山には見飽きるほどこの花が咲いていた。 どちらも赤いベル形の花が可愛いね。




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平標山ノ家まで長い木段が続く。 先ほどまで見えていた大源太山(河内沢ノ頭)は霧に隠れてしまった。




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トレイル脇にはイワナシも多い。 熟した実は梨のような味で可食できるが、まだ不味いよ。




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平標小屋までもう少しという地点ではササ原の中に湿原が広がっている。 保護区なので近づくことはできないが、木道からでもイワイチョウの群落の中にワタスゲやイワカガミが咲いているのが見てとれる。




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木道脇に咲くイワカガミの群落。 Oh!中にはこんなゴージャスな株もある。 
ゴージャス過ぎて笑っちゃう。 ( ◠‿◠ )クスクス




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いたいた、湿原と言えば食虫植物のモウセンゴケだよね。 でも、まさか平標山でこの植物に会えるとは思わなかった。 相変わらずグロテスクだね。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙キャー




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さて、ハイカーで賑わう平標山ノ家でビール休憩?いや、おやつ休憩した後は、小屋の西側から平元新道を降る。 平元新道は、平標山ノ家と元橋を結ぶので名づけられた路で、ルートの半分は樹林帯の中、後の半分は林道歩きとなる。 すぐにブナなどの生える樹林の中に入るが、トレイルは依然として木段が整備されている。 




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展望の無いスイッチバックの路を、エンレイソウ(写真左)、ユキザサ(写真右)、ナルコユリなどを愛でながら高度を下げて行く。




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林道近くまで標高を下げると、ブナなどの自然林からカラマツ林となる。 




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このカラマツ林での似たもの比較(その3)は、こちらの両者。 どちらも花に興味の無いハイカーには目にも鼻にも留まらないくらいの小さな花。 左の花弁に切れ込みがあるのはナデシコ科のハコベ(サワハコベかな?)で、右はキキョウ科のタニギキョウ。 可愛いハコベと、可憐なキキョウ。 私はキキョウ派かな~ あなたはどっち派? 




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おっと、私の好きなオククルマムグラ(言いづらッ!)も群生している。 この花は白い星形の小さな花をたくさんつけるので、上から見ると星屑みたいに見えて素敵だよ。




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そうこうしていると河内沢に沿って作られた岩魚沢林道(平元新道登山口)にでる。 ここから元橋までは約3kmの林道歩きとなる。 始めは河内沢の右岸を、途中にある車止めゲートを過ぎてからは左岸を歩く。




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単調な林道歩きの途中にも興味を引く植物がみられる。 地味なズダヤクシュも群落になると見応えがあるね。




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葵の御紋でお馴染みのアオイの葉。 根元を探ってみれば、何と花が咲いているではないか(花期は秋季) 花のように見えるのは花弁ではなく3枚の萼片で、ギフチョウが産卵する植物でもあるらしい。 う~ん、地味な花は嫌いでは無いが、この花はちょっと・・グロ過ぎて・・好きにはなれないな~ 




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やがて林道は舗装された道となり別荘地へ向かう。 トレイルはその別荘地を迂回するように右の二居川沿いの樹林へ下る。 沢の音を聞きながら行けば、大きなアップダウンも無く0.5kmほどで元橋パーキングに着く。




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パーキングに出る少し手前にある小さなダム湖には立ち枯れした木々が水面に映っていた。 ハイキングのフィナーレに上高地の大正池を思わせるような美しい風景を見ることができた。

今回のトレイル・コンディションは谷川山系の中では良いほうだろう。 なにせ階段が多いからね~。 技術はいらないがそれなりに体力は必要なルートだ。 高山植物好きには楽しいルートだと思う。 だけど、植物も多いけれど人間も多いよ~。 O(*≧д≦)oイヤーッ!!   行くなら週末は避けたいね。

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級者向け
距離:約10km/ 時間:約8時間(元橋P 7:00‐鉄塔8:00/8:20‐松手山‐平標山10:30‐お花畑散策12:00‐平標山ノ家‐平元新道登山口‐元橋P 15:00)
標高差: 約1030m
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by dream8sue | 2017-06-24 16:01 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(2)

上信越 花盛りの大源太山から七ツ小屋山を歩く     Mount Daigenta in Jōshin'etsu-kōgen NP

Friday, June 23, 2017
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雪深い上越の山は雪解けと同時に高山植物が一斉に咲き始める。 しかし、同時に虫も大量発生するので虫嫌いの私はこの時期に上越の山へ行くのは避けていたのだが・・。 上越のマッターホルンと呼ばれる大源太山に登ったのは、1991年の秋に沢登りで北沢を登った記憶がある。 その後も積雪期の3月と12月に3回ほど尾根から登っているはずであるがあまりよく覚えていない。 長い歳月は私から上越の山の記憶を遠ざけた。 そんな私に数十年ぶりに大源太山を登る機会が訪れた。 




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<マイカーの場合>
関越自動車道の湯沢ICを降りてから県道268号線で南東に走る。 
高速道路の高架を潜り、左手に岩原スキー場の斜面を見ながら東に走る。
県道は457号線に変わり大源太キャニオン青少年旅行村を目指す。 
大源太キャニオンの0.5kmほど手前で直進し林道大源太線に入る。 
道幅の狭くなった林道を3kmほど走れば、登山口のある林道終点のパーキング(10台くらい駐車可能)に着く。 

小坂の集落あたりから見上げる大源太山は、マッターホルンとは似ても似つかないが、ゴツゴツしたその山容は独特で威圧感がある。




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登山口から山菜の定番ワラビの新芽をみながら、スギ林の中をしばらく行く。 程なくして大源太川北沢の渡渉ポイントにでる。 フィックスロープにつかまりながら飛び石で渡る。 北沢は水量が多いので増水時は靴を脱いで渡ることもあるので留意しておこう。





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渡渉後は北沢の左岸(川下に向かって左側)をしばらく行く。 
すぐに、下降で使うシシゴヤノ頭からのトレイルの分岐が現れる。
分岐を右に見送り、ブナやナラの自然林の中を川上へ進む。
ブナの根元にはギンリョウソウのファミリーが顔を出していた。

私の中で、ブナ林と言えばギンリョウソウ、というイメージを持つようになったのは、2015年の初夏に訪れたカヤの平高原(上信越高原国立公園)で日本一美しいというブナ林を歩いた時からだ。




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途中で横切る枝沢には、アルミのハシゴが掛けられているが、グラグラしていて心もとない。




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沢筋のトレイルではシダ類やヤグルマソウの群落をよく見かけるね。




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パーキングから30分ほどで2回目の渡渉をこなし、弥助尾根の支稜、ムラキ尾根に取り付く。




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樹林の中には、タニウツギの鮮やかなピンクの花や、目立たないが可愛いチゴユリやツクバネソウなどが咲いている、

また、花後のイワカガミやイワウチワもたくさん生えている。 花は終わってしまったのかな~? 

ところで、チゴユリと言えば白い花を下向きに咲かせている姿(写真右)が定番だけど、咲き始めの花はこんなに綺麗なんだね~(写真上)




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ムラキ尾根はフィックスロープが張られるほどの急登だ。 私のふくらはぎはすでにパンパンで爆発寸前だ。




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息を整えながら振り返れば、木立の間から足拍子岳~荒沢山と思われる白い側壁が見えてくる。




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そして樹林の中では高山植物の共演が始まる。 この時期の2大主役の1つが、このベニサラサドウダンだ。 大源太山~七つ小屋~シシゴヤノ頭の稜線の至る所でこの花を見た。




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定番のゴゼンタチバナ(写真左)にナエバキスミレ?(写真右)




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そして、今回の2大主役のもう1つは、このアカモノだ。 こちらも広範囲にわたってトレイルの脇を固めていた。 




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やがて樹林帯が終わり、灌木帯に入ると視界が開け南側にコマノカミノ頭が間近に見えるようになる。 こんな誰も知らないようなピークにも、新人だった頃に先輩クライマーに連れられて残雪期の北尾根を登った記憶がよみがえる。




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古木の幹の中に根づくツツジの若葉に感動!




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大源太川の支流である弥助沢の残雪を左側に見ながら、両サイドが切れ落ちたヤセ尾根を行く。




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やがて完全に森林限界となり、弥助尾根のクサリの張られた岩稜の上に立つ。




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登ってきた灌木帯を見下ろせば、遠くに湯沢町の街並みやスキー場が広がっていた。




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高度を上げるに伴い右側に谷川岳の主稜線(上越県境尾根)の山々が見え始める。 高山植物も花盛りで楽しい。 しかし、気温が上がり体感湿度も増し、蒸し暑さはマックスである。 加えて懸念していた虫も発生し顔の周りにまつわりつく。 ムシムシ(蒸し&虫)攻撃で、大源太山(1598m)のピークに着いた時には私の体力も気力も減退していた。 ここで40分ほどの大休憩。




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大源太山ピークから南側の稜線は、主稜線に合流し七ツ小屋山から谷川岳へ、さらに平標山方面へと右方向(西)へ続いている。 




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残雪も豊富だね。




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大源太山の山頂直下からは本ルートの悪場(小さな岩場が2カ所)が始まる。 急下降する岩場にはクサリやロープがセットされてあるので、それらを使って慎重に降りれば問題ないと思う。 が、岩が濡れていると嫌らしい。




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秋にいち早く紅葉するナナカマドはよく見かける落葉樹だけど、花よりもやはり秋に真っ赤になった実の方が印象的だ。

花は全体的にみるとさほど美しいとは思わないが、咲き始めの花をよく見れば、丸い蕾からウメの花のような花をたくさん咲かせていて実に美しい。




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トレイルは、池の平と呼ばれる最低鞍部まで下り、再び七ツ小屋山へ向かってササと低い灌木の中の急勾配の尾根をガンガン登る。 この登り返しが実にきつく、何度も足を止めて呼吸を整える。 (*_*; フゥー




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時々振り返って谷川主稜線から孤立してそびえる大源太山を見れば、丸ノ沢(まんのさわ)側へ切れ落ちる東壁が圧巻だ。 大源太山は別名、丸ノ大源太(丸ノ沢の源頭の意)とも呼ばれている。 ちなみに平標山と三国峠の間にも同名の大源太山があるが、こちらは河内沢ノ頭ともいう。 同エリアに同じ名前の山があるなんて、近藤さんじゃなくても混同しちゃうよね。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙hahaha
 



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足元には相変わらず高山植物が咲き乱れている。 この辺りのイワカガミ(写真上)はまだ満開状態だ。 マイヅルソウ(写真左)も群生している。  おや、シラネアオイ(写真右)もまだ咲いているなんてシラネ~かった。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙hahaha




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主稜線(県境尾根)までの急登は、大源太を登った後だけに身体にこたえる。 大源太山から1時間30分程の登行でようやく主稜線の分岐に出る。 左に行けば清水峠で、七ツ小屋山へは、右(南)へ10分ほど登れば着く。




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主稜線からは東側の展望が開け、眼前には湯檜曽川を挟んで朝日岳から白毛門の尾根が一望できる。 




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その北側へは、朝日岳から巻機山までの長い稜線が連なっている。 この間は不明瞭で歩くハイカーも稀であるが、私は昔、“岳人” という山岳雑誌の依頼原稿の為に単独で歩いた記憶がある。 (岳人507号をお持ちの方は参照されたし)




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三角点のある七ツ小屋山(1675m)に着いた頃からいくぶん風が出てきて体感湿度が軽減された。 




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七ツ小屋から蓬峠方向へのトレイルは、低いササ原の中に小さな湿原があり、高山植物がたくさん咲くラブリーな路だ。 




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タテヤマリンドウだよね? お久しぶりで~す。 




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ツマトリソウ(写真左)がいっぱい。 ヒメイチゲ(写真右)もちらほらと咲いていた。 ヒメイチゲは、数週間前に行った日光の太郎山にたくさん咲いていたな~。



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今年初めてみるハクサンチドリ。 残雪の山と良く似合うね。




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のどかな尾根路は明瞭で迷う心配もない。 現前には蓬峠から武能岳、茂倉岳、そして谷川岳本峰へと続く長い稜線が伸びている。 




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七ツ小屋から30分弱ほど歩き、蓬峠まであと0.6kmといういう場所にシシゴヤノ頭方面への分岐がある。  ここで蓬ヒュッテまで往復するという健脚な同行者達を待ちながら1人でおやつタイムを楽しむ。




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おやつタイム後は、分岐からシシゴヤノ頭を目指し主稜線から分かれて西へ向かう。




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おっと、忘れていた! 今回のルートで2大主役のベニサラサドウダンに似ているがゆえに主役になれなかったウラジロヨウラクだ。 この花も結構たくさん咲いていた。




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このルートは、大源太川北沢を挟んでループになるので、歩いてきた大源太山から七ツ小屋山の稜線が右側に展開する。




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大源太山をズームしてみれば、夏でも白い岩肌をのぞかせる南壁の迫力はまさにマッターホルンの呼び名にふさわしいだろう。 まあ、本家本元のスイスのマッターホルンはこんなもんじゃないけどね。ヾ(o≧∀≦o)ノ゙  私も1992年に登っているけど、ラペルができないと登れても降りられないよ。 だから、眉毛書いてるお笑いタレントは下山時にヘリコプターを利用したんでしょう? 150年前に初登頂したのウインパー隊の下山に伴う悲劇からも分かるように、マッターホルンという山は、登りよりも下山が数倍難しい山なのだよ。
ちなみに、上越のマッターホルンの方は、南壁を挟んで左のスカイラインが登ってきた弥助尾根で、右のラインが悪場のある最低鞍部までの稜線である。




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なんて、スイスのマッターホルンに思いをはせながら歩いていると、小さなアップダウンを繰り返し、ようやくシシゴヤノ頭に着いた。 西にはコマノカミノ頭を経由し、足拍子岳から荒沢山へ続く稜線が伸びる。 この稜線にも昔はトレイルがあったようだが今は廃道のようだ。 しかし、足拍子岳から荒沢山辺りは残雪期の適度なバリエーションルートとして今でも登られている。
さて、シシゴヤノ頭からは、ヒロクボ沢右岸の尾根を北沢へ向かって樹林帯を一気に下降する。 稜線の展望はシシゴヤノ頭で見納めだ。




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樹林帯に入るとスイッチバックの繰り返しが延々と続き、なかなか高度が下がらない。 しかし、そんな退屈な歩きに花を添えるのは、言わずと知れた高山植物の花々だ。 ショウジョウバカマ(写真左)もまだ咲いていた。 チゴユニに似ているが、花のつき方が違うのでタケシマラン(写真右)かな?




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ツバメオモト(写真左)も綺麗に咲いている。 あ、イワウチワ(写真右)もまだ花が残っていた! はじめまして、会いたかったよ~




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展望が無いので足元ばかり見てしまうが、樹冠に目をやればグリーンの中で純白が際立つタムシバ(写真左)とバックにはムラサキヤシオツツジがコラボしている。 Wow! その横にはお馴染みのオオカメノキも存在をアピールするかのように咲いている。 




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徐々に標高を下げて行くと涸れ沢の脇にシラネアオイが咲き、それらの草花の上にタニウツギやブラシのような花をつけるウワミズザクラが覆いかぶさるように咲いている。




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沢音は聞こえるがなかなか川筋には出ない。 倒木がトレイルをふさぎ迂回の為に藪を漕ぐ。 小さな水場に出るあたりで、だいぶ標高を下げた感じになる。




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その水場の周囲に咲く花は、湿った場所でよく見るラショウモンカズラ(写真左)。 このスミレは何だろう・・ツボスミレかな?




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緩やかになった樹林帯の路を行くと、ブナの大木に絡みつくツルアジサイの群落に出会う。 こんな間近で、しかも何本もの大木に及んでいるので圧倒される。  




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そして、シシゴヤノ頭から降ること約2時間、ようやく入山時に通り過ぎた分岐に合流した。 ここからは渡渉を1回して、スギ林の中を通過すればパーキングまでそう遠くはない。




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予想していた通り高山植物は豊富で、まるで植物図鑑をめくるようだった。 私が掲載した花だけでも30種類に及ぶので実際はもっと多くの花に出会っている。
ルートは、大源太山の下降で若干の岩場やヤセ尾根の通過はあるものの、全体的には技術よりも体力勝負だ。 特に大源太山を登った後の七ツ小屋山への登り返しは見た目以上にきつい。 
また、湿度の高いこの時期の上越の山は、熱中症にかかるリスクも考慮して充分な水分補給を心掛けよう。 虫嫌いのハイカーは虫よけ対策も必須である。 
今回の山行で個人的に感じたことは、滑稽な虫除けネットを被ってまで自分が花見ハイクをしたいかと言えばNOである。 自分で思っているより自分は花見ハイキングが好きではないのかもしれない。 やはり西上州などの切り立った岩場歩きの方が好きだということが分かった。

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約10km/ 時間:約10時間(林道パーキング5:45‐大源太山9:00/9:40‐七ツ小屋山11:10/11:40‐シシゴヤノ頭分岐12:00/12:30 ‐シシゴヤノ頭13:40‐林道パーキング16:00)
標高差: 約950m(累計高低差1050m)

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by dream8sue | 2017-06-23 16:58 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(2)

上信越 雨上がりの湯ノ丸山から烏帽子岳       Mount Yunomaru&Eboshi in Jōshin'etsu-kōgen NP

Wednesday, September 14, 2016
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秋雨前線と台風到来ではっきりしない天気が続く日本列島。 思い立ったらいつでもハイキングができ、ウェザーチェックなど必要なかった南カリフォルニアの気候が懐かしい。 と、無いものをねだっても仕方がない。 “Fu・・ Weather!” と心の中で悪態をつきながら、束の間の好天をみつけ、上信越高原国立公園に属す湯の丸高原へハイキングに行ってきた。 その名のとおり、まん丸い山容の湯ノ丸山と、秀麗な山姿の烏帽子岳を縦走した。




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<マイカーの場合>
湯の丸高原へのアクセス方法はいくつかあるが、今回は長野県側から行くことにした。
上信越自動車道の小諸ICから県道79号線に合流して西へ走り、信号 “別府” で右折し県道94号線で北上する。
群馬県との県境である地蔵峠が登山口である。
群馬県側からは嬬恋村方面から国道144号線の信号 “田代”(田代鹿沢温泉口)から県道94号線に入る。
地蔵峠には広いパーキングにトイレや売店もある。
なお、国道18号線で碓井峠を越えるローカルなアクセスは、同じく湯の丸高原、池の平ハイキングに記載してあるので参考にしてほしい。→ “上信越 湯の丸高原 池の平湿原は花の宝石箱   Yunomarukōgen in Jōshin'etsu-kōgen National Park ”






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地蔵峠パーキング横にあるロッジ家紋(登山者カード提出所)から湯の丸キャンプ場を目指す。 070.gif  道幅の広い林道を10分も行けば立派な炊事設備やバンガローの建ち並ぶキャンプ場に着く。




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キャンプ場の先には、白窪湿原が広がっている。




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湿原には季節ごとに多くの草花が咲くが、この時期はエゾリンドウ、オヤマリンドウ、マツムシソウ、ノハラアザミ、アキノキリンソウなどが目立っていた。 056.gif 056.gif




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白窪湿原でさっそく植物観察を楽しんだ後は、カラマツなどの針葉樹林の森を “中分岐” と呼ばれるトレイル交差点まで行く。




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白窪湿原から10分ほどで中分岐に着く。 直進すれば烏帽子岳方面だが、ここは右(北)に曲がりつつじ平方面の “鐘分岐” に向かう。




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緩やかな山腹を10分ほど登れば、風見鶏のある鐘分岐に着く。 東側にスキー場からのトレイルが合流している。 北側の牧柵内はつつじ平(レンゲツツジの大群生地)である。




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鐘分岐で一休みしたら、湯ノ丸山を目指しササ原と低木のトレイルを北西に進む。 070.gif




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この斜面は陽当たりも良いので多くの高山植物がみられる。 ツリガネニンジンやシャジクソウ(写真左)、イワインチン、ウメバチソウ、シラタマノキの白い実(写真右)や、コケモモの赤い実など秋が満載だ。 056.gif 056.gif




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やがて、トレイルに石ころが多くなり、植物の保護柵ロープが現れれば、山頂は近い。




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登山口から1時間強と、意外と早くに湯ノ丸山(2,101m)へ登ることができた。 066.gif 湯ノ丸山は湯の丸高原の中心的存在で、山頂は広々としていて展望もとても良い。 山頂から北へは、北峰を経て角間峠、角間山方面への縦走路が続く。




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東側にはつつじ平が広がっている。初夏のつつじ平に咲くレンゲツツジの群落(約60万株)は有名で国の天然記念物にもなっている。 6月の開花時に一帯がオレンジ色に染まる光景は一見の価値がありそうだ。 049.gif




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湯ノ丸山のピークで早いランチを食べてから、西側の烏帽子岳への縦走路に進む。 070.gif




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急斜面を20分ほど降ると、眼前に烏帽子岳の稜線がそびえてくる。 “え~・・あそこまで登り返すのか~”と、心の声。 002.gif 042.gif




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降りきった鞍部は、中分岐からのトレイルが合流している。 ベンチもあるので一休みしてから烏帽子岳への登りに備えたい。 063.gif




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鞍部から尾根を南に巻きながら登る。




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中腹まで登ると地蔵峠の東側にそびえる籠ノ登山や湯の丸スキー場が姿を現す。 072.gif




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さらに登ると、先ほど登った湯ノ丸山が大きくそびえ、西側半面に雲がわいていた。 005.gif




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トレイル脇にはリンドウはもちろんのこと、ヤナギランやゴマナ、ヤナギタンポポ(写真左)やヤマハハコ(写真右)など、こちらも秋のてんこ盛りだ。 056.gif 056.gif




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鞍部から30分ほどの登りで烏帽子岳から続く尾根に飛び出る。 烏帽子岳へは尾根を右(北)へ進むが、左(南)側へもかすかなトレースがある。 私たちは下山時に30分ほど南側の稜線も探索した。




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尾根を北へ5分ほど登れば小烏帽子岳である。




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小烏帽子岳の西側の谷からは、雲がまるで生き物のようにモクモクとわいてくる。 005.gif




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小烏帽子岳の先には本峰の烏帽子岳が霧に見え隠れしている。 稜線の先から何やら青の軍団が降りて来る。100人くらいの小学生とすれ違い、 “こんにちは~!” 攻撃にあい参った。でも、皆な元気で可愛いね。 037.gif




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烏帽子岳周辺は貴重な高山植物の保護区になっている。 この時期のメインフラワーはやはりオヤマリンドウかな。ほとんどのリンドウが蕾の状態であったが、陽当たりのよい稜線に咲くオヤマリンドウは蕾を開きかけていた。 すかさず蜂?が蜜を求めていた。オヤマ~ 056.gif 003.gif




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ピークに近づくにつれ大岩が現れる。 霧も濃くなってきて残念ながら展望はない。 007.gif




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しかし、トレイルにはクロマメノキが多く、ちょうど実が黒く熟して食べごろだった。011.gif  山頂直下ではイワインチンの花が群生していた。 056.gif




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岩に覆われた烏帽子岳(2,066m)山頂は、案の定、深いガスの中だった。 002.gif  湯の丸山から縦走しても3時間、直接、烏帽子岳だけを登っても2時間もあればピークに立てるだろう。 059.gif




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山頂の北側は、太古の火山壁の名残で切り立っている。 005.gif 霧に包まれた山頂では、長く休んでいると肌寒いくらいだった。




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下山は、同ルートで鞍部まで戻り、三叉路を右へ進む。そして、湯ノ丸山の南面を巻くように東に進み中分岐まで行く。 070.gif




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南面の山腹はダケカンバなどの自然林であるが、秋の長雨の後だけにジメジメした感じがする。




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ところで、よく似た広葉樹のシラカバとダケカンバであるが、この2枚の葉はどちらがどっちの葉かわかるかしら?  039.gif
植物に詳しい同行者によれば、左がシラカバ、右の葉脈の多い方がダケカンバだそうだ。勉強になるね。 045.gif 040.gif




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往路で通った中分岐に着く。

ここからは右に折れ、 “ドウダンツツジの小道” というカラマツ林のトレイルに進む。




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地図では白窪湿原を見ながら歩くように思われたが、実際には湿原から離れたカラマツ林の中を腰丈ほどあるササ原をかき分けて歩く。 しかもドウダンツツジの小道?とあるがドウダンツツジと思われる樹木が見当たらない。 これってドウダン?(どうなん?) 041.gif
そして、最後は100人の小学生が夕食の支度をしている湯の丸キャンプ場を通って、パーキングへ戻った。




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山頂での展望はイマイチであったが、秋雨前線の中休み天気でのハイキングとしては、まずまずの内容であった。
お手軽なハイキングと思っていたが、2つのピークを縦走するので、意外と登り甲斐のある充実したトレイルだった。
次回はツツジの咲く時期に、群馬側の鹿沢温泉からツツジ平あたりを歩いてみたいな~


私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級者向け
行程距離: 約9km(地蔵峠パーキング‐湯の丸キャンプ場‐中分岐‐鐘分岐‐湯ノ丸山‐鞍部‐烏帽子岳‐鞍部‐中分岐 – ドウダンツツジの小道‐湯の丸キャンプ場‐地蔵峠パーキング)
標高差: 約370m (累積高低差580m)
実動時間: 約5.5時間 (小烏帽子岳から南側の尾根の探索、休憩込み)

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by dream8sue | 2016-09-14 00:06 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(4)

上信越 フラワートレイル 鳥居峠から登る四阿山    Mount Azumaya in Jōshin'etsu-kōgen NP

Wednesday, July 20, 2016
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上信越高原国立公園に属し、群馬県と長野県の県境に跨る四阿山(あずまやさん)は、群馬県側からは鳥居峠、バラギ湖、野地平の3つの登山口がある。 長野県側からは、四阿高原から登るルートの他に、四阿山の北西に位置する根子岳から縦走するルートがいくつかある。
梅雨時期に悪天で1度はキャンセルしたこの山へ再び訪れるチャンスがあった。とはいえ、今年の梅雨明けは遅く、この日も山頂付近には霧がかかっていた。 007.gif  しかし、高山植物が花盛りで次から次に現れる色とりどりの花に心が躍る。 043.gif 060.gif 
文中の花名については不確かなので、間違っている記載などありましたらコメントいただけたら嬉しいです。 040.gif




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<マイカーの場合(前橋方面から)>
関越自動車道 渋川伊香保ICから国道17号線、353号線、145号線、144号線で嬬恋村に入る。西に走り県境の峠が鳥居峠である。 鳥居峠から右(北)に曲がり未舗装の林道を3kmほど行った所に10台くらい停められるパーキング(無料)がある。




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パーキングからミズナラやカラマツの雑木林に入る。林相がとても美しい。  072.gif




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森の下草はササ原であるが、トレイル脇にキバナノヤマオダマキ?が咲いていた。 黄花というより純白で森の中に舞い降りた妖精のようにも見える。 なんだか幸先の良いスタートだ。 006.gif




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パーキングから樹林帯を登ること40分で、国指定天然記念物の “四阿山の的岩” に着く。的岩は、幅約3mの岩壁が垂直にそびえ立ち、高さは約15m、南北方向に約200m続く巨大な岩脈である。  鎌倉幕府を開いた源頼朝が岩壁を的に矢を射ったという伝説があり、“屏風岩” とも呼ばれている。 027.gif





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まるで人工構築物の城壁を思わせるような自然壁である。 005.gif ところで、最近、全国各地の天然記念物や名勝にロッククライミング用のハーケンやボルトが打たれて話題になっているが、この的岩にも20本以上のハーケンやボルトが打たれている。 002.gif
元クライマーとして弁解する訳ではないが、クライマーって人種は壁があれば人工壁だろうが、自然壁だろうが登りたくなる人種なのだ。まして、こんなへんぴな山の中の自然壁となれば天然記念物とは知らずに登攀欲に駆られて開拓したのだろう。
的岩が天然記念物に指定されたのは1940年(昭和15年)らしいが、当時はそのことを知らしめていなかったのではないかと推測する。 現在に至っても国天然記念物であることを示す看板は無い。 行政サイドも指定しっぱなしではなく、広くその存在を明示してほしいものだ。 040.gif





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右側の林から的岩の裏側に廻ってみた。崩れそうなチョックストーンの窓が見える。この穴が源頼朝によって射抜かれた穴かな? 037.gif  うっそうとした林の中に突起した岩の壁に、自然が創り出した造形に圧倒され、しばし時間を忘れる。 045.gif




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的岩で地球の不思議に触れた後は、東屋のある分岐まで約1時間の登りが続く。東面側が低木の明るいトレイルには草花が一斉に咲き乱れている。特にパープル色の花が目立つ。ウツボグサ(写真左上)にホタルブクロ(写真右上)、ノアザミ(写真左下)に混ざってクルマユリ(写真右下)やハナチダケサシなどが、今が盛りとばかりに咲いていた。 056.gif 056.gif 056.gif




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やがて、コメツガ原生林の中に入って行く。




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薄暗い樹林の中で一際目立っていたのがイエローのハクサンオミナエシ(別名:コキンレイカ)だった。 そして、それとは対照的にササの茂みに隠れるように地味に蕾をつけているイチヤクソウ(写真左)072.gif





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コメツガ原生林を登りきると、見通しのよい尾根に出る。 南方向を振り返れば目前の浅間山には雲がかかっていた。




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東の山腹には高山植物が咲く草原が広がっている。 056.gif





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トレイルも花盛りでミネウスユキソウ(写真上段)に、ソバナやツリガネニンジン、ヒメシャジン、はたまたミヤマシャジンなどの類似したキキョウ科の花が混然と混ざり合って咲いていた。(写真下段)正直、この手の花の違いは判らない。 039.gif 簡単な同定の仕方を知っている方がいたら教えてください。 040.gif




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花、花、花のオンパレードに圧倒されるうちに的岩から1時間強で東屋のある分岐に着く。この辺りはまさに日本庭園のような美しさで、休憩するには最適な場所だ。 063.gif 072.gif




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休憩しながら東屋周辺を散策すると、膝下くらいの低木があたり一面に群生していた。 可愛らしい花と、陽当たりの良い場所では実もつけていた。 初めて出会ったこの植物はツツジ科の落葉低木でクロマメノキというらしい。 秋には葉が紅葉し、実は黒紫色に熟すので “黒豆の木” なのかな? この実は “アサマブドウ” と呼ばれ地元では食用にされるらしい。知らなかった! 機会があったら食べてみたいな~ 011.gif




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東屋の先も陽当たりの良い尾根が続く。小ピークを登る。 042.gif




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ここにもたくさんの草花が咲いているのだが、その品種は明らかに標高によって異なってきている。まるで山全体が植物園のようだ。 056.gif 056.gif




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ハナチダケサシ、ヤマブキショウマ、ハクサンフウロなどに混ざって、シュロソウ(写真左)やイブキジャコウソウ(写真右)などが見られるようになる。 




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小ピークを越えると砂礫と岩場の尾根となり、板1枚が置かれただけのベンチがある。




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そのベンチの近くに数株のピンクの花が咲いていた。もしやこれは・・女王様! さすがにコマクサの存在感は半端ない。 005.gif 056.gif




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コマクサが咲く明るい尾根が続くのかと思いきや、またも針葉樹林帯に入る。 しっかりした木段が設置されていて歩き易い。 070.gif




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この古木が、木の精の顔に見えるのは気のせい(木の精)かしら? 041.gif




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そして、木の精の贈り物かしら? 森の中にもこんなユニークな形の花が・・トンボソウかな? 039.gif




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やがて樹林帯の鞍部に着くと(東屋のある分岐から1時間30分ほど)嬬恋清水の看板がある。 鞍部から東の山腹を100mほどトラバースしたところに湧水があるらしい。下山時に寄ってみよう。




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嬬恋清水の分岐から少し登ったあたりで、ようやく四阿山のピークが見えてきた。




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東側の展望が開け眼下に嬬恋村の山麓風景が見渡せる。 目の前には浅間山の雄姿がガスの切れ間から見え隠れする。




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足元の黒い蕾は何かしら? 開花するとタンポポのようなイエローの花になるミヤマコウゾリナ(写真左)という花のようだ。大変身するんだね。 037.gif  そして、果実が梨に似ているというイワナシも登場だ。この実も食用になるらしい。 011.gif




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やがてササ原の中に木段が現れると、長野県側からのトレイルと合流する。四阿山へは木段を右に行く。




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坂を登り切ると石積みの囲いがある祠(上州祠)が左に現れる。山頂はもうすぐだ。 042.gif




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東屋のある分岐から約2時間、林道パーキングから約4時間で、四阿山(2,354m)に到着。ここにある祠が信州祠である。 一座に2つの祠があるのは、昔、信州側と上州側で領地を主張しあい、互いの領地の中に奥宮を設置したからだ。 034.gif




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ピークから東には、嬬恋村方面から登るルートが続いている。 隣に見えている 2,333mピーク (二等三角点がある) はクサリ場のあるヤセ尾根で、こちらのルートも面白そうだ。 045.gif




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北西方面にはガスのかかった根子岳が時々姿を現す。 根子岳から縦走するルートも健脚ハイカーには人気があるようだ。この日は警察学校の生徒たち40人くらい? が訓練で根子岳を越えてきていた。 005.gif お陰で山頂は満員御礼で腰を下ろして休む場所もなかった。 003.gif




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上州祠まで戻って、ゆっくりランチ休憩したら、同ルートで東屋のある分岐まで降る。 
途中の嬬恋清水では、湧水を汲みに立ち寄った。 案内板によれば、この湧水は関東最高地点の湧水で、シーズンを通して絶えることが無いらしい。 地底湖から湧き上がる大腸菌フリーの軟水で冷蔵庫に3ヶ月保存した後でも飲めるらしい。 で、気になる味だが、本当に美味しい水だ! 久しくこんな美味しい湧水を私は飲んだことが無い。 鳥居峠ルートで四阿山を登るハイカーには是非飲んでほしい。 049.gif




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コマクサの咲く尾根を通過して、東屋のある日本庭園のような分岐に着いたら、下山は左のルートに進もう。 すぐに露岩が現れるので、その先を左へ回り込む。 071.gif




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浅間山を見ながら開けた尾根を南に進む。 070.gif




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標高も徐々に下がると、あたりはホツツジの群落となる。 005.gif 056.gif




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やがて木道が敷かれた草原にでる。ここは “花童子の宮跡 (げどうじのみやあと)” と呼ばれるかつての修験道の跡らしい。




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そして今は高山植物の宝庫で、祠や石碑も植物に埋もれている。 056.gif 056.gif 056.gif




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ホソバノキリンソウ、ナデシコ、カラマツソウ、キンバイソウ、カワラマツバ、クガイソウなどなど、ここに来てこれでもかという数の植物に迎えられ、下山の疲れも吹っ飛んでしまう。 016.gif




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ヤナギランの先にはトンボがとまり、ヨツバヒヨドリの花にはアサギマダラが蜜を吸っていた。 花園は虫たちの楽園だね。 037.gif





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花童子の宮跡を過ぎ、傾斜が緩やかになると、東屋と石祠のある広場のような場所にでる。

東屋の周辺にもたくさんの蝶たちが乱舞していた。 056.gif 060.gif




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やがて、ダケカンバとミズナラの美しい森を進み、程なくしてカラマツの森に変わり、ニガナの咲くトレイルをパーキングまで戻る。




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初めから終わりまで花がつきないフラワーロードだった。 056.gif 056.gif

お花畑の他にも、浅間山(天気が良ければアルプスも)の眺望、国指定天然記念物の的岩、コメツガ林、花童子の宮跡、嬬恋清水と見どころ満載の充実したトレイルである。 049.gif



私のこのトレイルへの評価: 5★ 初級者~中級者向け
行程距離: 約8.5km(鳥居峠パーキング‐的岩‐コメツガ原生林‐東屋の分岐‐嬬恋清水分岐‐四阿山‐嬬恋清水‐東屋の分岐‐花童子の宮跡‐鳥居峠パーキング)
標高差: 約770m
実動時間: 約7.5時間 (登行約4時間、下山約2.5時間、山頂での1時間休憩込み)



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by dream8sue | 2016-07-20 04:58 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)

上信越 ノゾリキスゲに彩られる野反湖とカモシカ平  Nozori Dam in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Tuesday, July 12, 2016
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上信越高原国立公園に属する野反湖は、300種を超える高山植物の宝庫で、7月にはノゾリキスゲと呼ばれるゼンテイカ(ニッコウキスゲ)が咲きほこる。 そんな野反湖周辺のトレイルをキャンプ場に一泊して歩き尽すプランの2日目は、キャンプ場から湖畔の遊歩道で富士見峠(野反峠)まで行き、そこから弁天山~エビ山~高沢山~カモシカ平往復~三壁山を歩く。これらの山々は野反湖の西面をぐるりと取り囲んでいる山である。

ちなみに、前日は、上・信・越の3県にまたがる白砂山と野反湖の東側にそびえる八間山までを縦走した。 → “上信越 花と展望の白砂山から八間山を歩く  Mount Shirasuna in Jōshin'etsu-kōgen National Park”




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野反湖へのアクセスに関しては、前日のブログに記載してあるので確認してね。  040.gif
野反湖は元々、野反池と呼ばれる小さな池であったが、昭和31年に発電用のダムとして建設され、現在のようなダム湖になったらしい。  027.gif
野反湖ビジターセンター(第1キャンプ場)から、弁天橋を渡り第2キャンプ場(写真左)を経由し、富士見峠(野反峠)へ向かう。  070.gif




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第2キャンプ場には湖畔サイトにお花畑があり、この時季はアヤメやノアザミ、イブキトラノオなどの花が見られる。 056.gif 056.gif




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早朝の湖面からは水蒸気が立ち昇って幻想的だ。 043.gif




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第2キャンプ場の炊事場の脇から湖畔西岸につけられた約5kmの遊歩道で富士見峠まで行く。  第2キャンプ場の南にある広大なお花畑にはヤナギランの大群落がある。まだほとんどが蕾なので、7月下旬~8月くらいが見頃ではないだろうか。 056.gif




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左側に野反湖を見ながらの快適なトレイルを歩く。 カッコーが鳴いて、朝陽が湖面に反射している。まさに高原の朝という感じでルンルン気分全開だ。 037.gif




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ダケカンバの林とササ原を交互に繰り返えす。
野反湖西岸は、大きく湾曲していて、最奥には弁天山とエビ山の中間あたりに直接登るトレイルの分岐がある。





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トレイル脇には、アザミやヨツバヒヨドリが咲き、ぼつりぼつりとクルマユリが現れる。 ウラジロヨウラク(写真左)もまだ赤いベル型の花をつけている。 ふと足元を見れば、ハクサンフウロにベニバナイチヤクソウ(写真右)も咲いている。 やはり水辺には花が多いね。 056.gif




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5kmはけっこう長いトレイルであるが、ほとんどフラットで幅もあるので、朝露で足元が濡れる心配もなかった。1時間30分ほど歩いたところで弁天山へのトレイルを右に分ける。




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そして、キャンプ場から約2時間で富士見峠(野反峠)に到着。 満開のノゾリキスゲが湖畔を黄色く染めている。大きな機材を持ったカメラマンも朝の陽ざしの中で野反湖とキスゲを撮影していた。 富士見峠より野反湖を望む、お約束のショット。 003.gif ベンチの前の砂地には、高山植物の女王コマクサも咲いていたが、キスゲの優勢の前ではさすがの女王も影が薄い。 037.gif




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富士見峠でゆっくりと朝ご飯休憩をした後は、湖畔の西側にそびえる山々へ縦走する。 063.gif
まずは弁天山まで左右にお花畑を見ながら西側の坂を登る。
ハクサンフウロと仲良く咲いているのはハコネギクかな?  039.gif





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お花畑の丘からササ原のトレイルに進み、ノギランの群生を見ながら山頂直下の坂路を登る。
富士見峠から20分ほどで、西側の展望が開けた弁天山(1,653m)に着く。
狭い山頂には山名の通り、弁天像が祀られている。




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弁天山のピークからは、浅間山や草津白根山の山々が眼前に広がる。 浅間山をこの角度から見ることはあまりないので新鮮だ。  005.gif




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山頂付近の白い山肌が特徴的な草津白根山は、現役の活火山で噴火警戒により現在も時間制限の交通規制が行われているようだ。 034.gif




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弁天山からわずかの下りで、根広・花敷方面への分岐がある。
この辺りはオオバギボウシがたくさん咲いている。 056.gif
オオバギボウシの蕾?を上から見ると、バラの花びらみたいに見えて、とても素敵! 043.gif




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根広・花敷分岐を過ぎても日当たりの良いトレイルには高山植物が咲きほこっている。 056.gif
ミヤマホツツジ、シモツケソウ、アカモノがトレイルの両サイドを埋め尽くしているのには感動した。
やがて、先ほど歩いてきた湖畔の遊歩道へ下る路の分岐が現れる。
そこから30分ほどササ原の尾根を降ると、もう一つの湖畔への分岐に着く。
湖が湾曲した最奥の場所へ続くトレイルだ。 045.gif




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分岐を直進しエビ山へ向かう。エビ山への登りにさしかかる鞍部は広い草原とササ原である。




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鞍部からエビ山までは長い急坂が続く。 湖畔から見える西側の山々はさほど高低差は無いように見えるが、距離はだらだらと長く小さなコブがいくつもあるので意外とハードである。 なめてかかってはいけない! 034.gif はい、なめていました・・ごめんなさい。 008.gif 日にさらされたトレイルは高山植物もたくさん咲いているが・・暑い! 042.gif




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急坂にあえいで下ばかり見て歩いていてはもったいない。 振り返れば野反湖と湖を囲む素晴らしい景色が見られる。時々振り返ってこの景色を見ながら息を整える。 湖畔から吹き上げる涼しい風が頬をなでる。 二度と見ることが無いかもしれないこの美しい景色を目に焼き付けておこう。 072.gif




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急坂をこなし肩の台地?からさらに登ればようやくエビ山(1,744m)に到着だ。 066.gif 富士見峠からゆっくり歩いて3時間弱。 エビ山は広く日当たりの良いピークで、北側にはこれから向かう高沢山や三壁山が一望できる。 072.gif
また、エビ山からキャンプ場へ続くルートもあり、途中には “エビの見晴台” という野反湖の全景を見渡せる場所もあるようだ。 湖畔東面に比べ西面には山々と湖畔との間にたくさんのルートが有るので家族連れハイクなどに適している。 049.gif




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さて、エビ山から高沢山経由でカモシカ平を目指そう。 エビ山から一旦降って登り返せば緩やか稜線歩きとなり、 西側の谷を隔てて浅間山などの雄大な眺めを楽しみながら歩ける。




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やがて、ヨツバヒヨドリやクルマユリの咲くササの路から樹林帯の急坂を登りきれば高沢山である。




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樹林に囲まれた高沢山(1,906m)に着く。 066.gif
高沢山自体にはさほど魅力は無く、カモシカ平への通過点としての位置づけである。
そのカモシカ平へは、高沢山ピークから北にわずかに降ると、カモシカ平分岐がある。




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分岐から西に5分ほど行くと、雲上のお花畑といわれるカモシカ平が見えてくる。 大高山へ向かうササ原の一筋の路が印象的だ。 005.gif




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尾根からカモシカ平に一気に降りる。緑の絨毯に見えていたカモシカ平は、腰丈くらいのササの海である。




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ササの海にはクロスロードのトレイルがあるのみ。 鞍部にある道標を中心に、高沢山から大高山へ向かう東西のトレイルと、水場とノゾリキスゲの群生地へ向かう南北のトレイル。 北へ100mほど行けば水場がある・・が、涸れていた。 002.gif




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でも、水場の近くにはノゾリキスゲに混じってマルバダケブキの蕾(写真左)やオタカラコウ(写真左)が咲いていた。 056.gif




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道標から南へ100mほど、腰まであるササの海をまさに泳ぐように行けば、ノゾリキスゲの大群落がある。 この南に向かうトレイルは、入口がササに覆われていて注意してみないと分からない。道標のすぐ前なので見落とさないようにね。 034.gif




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ノゾリキスゲ群生地の彼方には、群馬と長野県の山並みが浮かんでいる。




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群生地の中には、不思議なことにササ原がはげた砂地の部分があり、ザックを置いて休憩するのに適地となっている。 ザックを置いた目の前にはネバリノギランが咲いていた。 056.gif




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こんなに多くのゼンテイカ(ニッコウキスゲ)を見たのは何十年ぶりだろう・・?




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帰りのバスの時間があるので、立ち去りがたい思いを振り切って戻ることにする。




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カモシカ平の分岐まで登り返し、分岐を左に三壁山へと向かう。 針葉樹の葉も美しいね。 072.gif




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三壁山へは、小高いピークの東面を巻いて、ササ原の穏やかな稜線を行く。 070.gif




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野反湖を右手に見ながらの気持ちの良い稜線歩きだ。 072.gif




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程なく三壁山である。 066.gif
野反湖西面のピークの中では一番長い急坂をもつ山である。
私は時計廻りで下山ルートとして歩いたが、登行で歩くときつそうだ。




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三壁山の山頂は樹林の中で展望は無いが、山頂から東へ少し行くと視界が開け野反湖を一望できる。原生林に囲まれた野反湖は、ダム湖ではあるが、周囲に建物も少なく天然湖のようなたたずまいを見せている 072.gif




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北東方向の空(写真左上)に三角ピークを突き出しているのは、前日に登った白砂山だ。改めてかっこいい山だな~と思う。 004.gif




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最後の展望を楽しんだ後は、樹林帯の下山が待っている。 始めはシラビソの森から、やがて自然林の急坂を降る。 途中にある “宮次郎清水” は涸れていた。 木立の間から見える湖面が段々と近づいてくることで、徐々に標高が下がっていることを認識できる。 045.gif




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三壁山登山口には大きな標識が立っている。
登山口周辺はキャンプ場のバンガローエリアである。
バンガロー迷路をさ迷うことしばしでビジターセンターへ着く。
迷ってもとにかく坂の下へ下へと、湖畔を目指して降りて行けば問題ない。




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ビジターセンターから、ダム堤防を渡り野反湖バス停へ向かう。 前日の夕方と同じ場所で同じ湖面を見渡すが、明るい陽の下で見る湖面は青く深く、まるで別の湖のように感じる。




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2日間で野反湖周辺のトレイルを歩き尽すハイキングは、両日とも9時間ハイキングとなってしまった。 思っていた以上に歩き甲斐のあるルートであった。 042.gif でも、展望も良く高山植物も豊富でお勧めのルートです。 049.gif

私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
行程距離: 約15km(キャンプ場‐富士見峠‐弁天山‐エビ山‐高沢山‐カモシカ平‐三壁山‐キャンプ場 – 野反湖バス停)
標高差: 約390m(累積標高差:約650m)
実動時間: 約9時間 (キャンプ場~富士見峠 約2時間、富士見峠~カモシカ平 約4時間、カモシカ平~キャンプ場 約3時間 休憩込み)

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by dream8sue | 2016-07-12 01:19 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(4)

上信越 花と展望の白砂山から八間山を歩く   Mount Shirasuna in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Monday, July 11, 2016
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2000m級の山々に囲まれた野反湖は上信越高原国立公園に属し、300種を超える高山植物の宝庫である。 今回は、そんな野反湖周辺のトレイルをキャンプ場を拠点にして2日間で歩き尽すプランである。 初日は、まさに上・信・越の3県にまたがる秘峰、白砂山と野反湖の東側にそびえる八間山を縦走するパノラマルートである。




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<公共交通の場合>
JR吾妻線の長野原草津口駅から中之条町バスの野反湖行きの最終バス停で下りる。 乗車時間約1時間20分、片道1,500円。 ただしバスの便数は非常に少なく、夏季のみ(5月1日~10月20日まで)の運行で1日4便。 加えて、地元サービスのためのバスなので、始発便(7:40発)は土曜、休日、休校日(学校の夏休み期間)は運休である。週末ハイクを計画の場合は要注意だ。 034.gif

<マイカーの場合(前橋方面から)>
関越自動車道の渋川伊香保ICから国道353号線~国道145号線で長野原に向かう。 長野原草津口駅の西 “新須川橋” の信号を右折し、県道292号線~県道405号線(和光原-野反湖間は12月から4月まで閉鎖)で野反湖へ。 パーキングは広く、トイレや売店兼食堂もある。  パーキングの奥に白砂山登山口がある。




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登山口から少し登り、ハンノキ沢を渡って、地蔵峠まで粘土質の歩きにくい坂道を登る。 008.gif




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まず出迎えてくれたのが、このハナニガナたちである。この花を見ると夏だな~って感じる。 ほとんどは黄花であるが、まれに白花ニガナも混じって咲いている。 056.gif




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登山口から約1時間で地蔵峠の分岐に着く。左のトレイルは秋山郷への路であることを知り、豪雪地帯の秋山郷が意外に隣接していることに驚いた。 005.gif
また、名前の通り、ここには屋根付きの地蔵があり、側らには雪ん子のわら靴も置かれていた。 きっとこの地蔵は雪が降ると歩きだすのだろうね。 037.gif




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地蔵峠の道標に従い右の尾根路に進めば、あたりはマイヅルソウの群落が続いている。 056.gif 005.gif




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堂岩山(どういわやま)までは、シラビソの樹林帯とササ原のアップダウンを繰り返す。




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樹林帯の中なので展望は無いが、足元にはたくさんの高山植物が現れる。 マイヅルソウの他にも、キソチドリ、ツルリンドウ(写真左)、オトギリソウ、ゴゼンタチバナ、ユキザサ、イワカガミ、ギンリョウソウ(写真右)など、小さな発見につらい登行も気がまぎれる。 056.gif 056.gif




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地蔵峠から1時間30分ほどで、水場の標識(左に5分下った沢に水場あり)がある小さな広場のような場所に着く。
東側の刈り込みされたスポットからは浅間山や野反湖の眺めが良く、休憩には最適だ。 042.gif 063.gif





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広場から、さらに急登をこなし、路がなだらかになって少し行くと堂岩山(2,051m)の山名柱が現れる。
山頂というよりトレイルの途中のような場所で展望も無い。
登山口から堂岩山までは樹林帯であるが、ここから白砂山と八間山方面へは開けた尾根が続く。




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堂岩山から少し降った所に白砂山と八間山の分岐がある。 分岐から見る白砂山の姿は風格があって素敵だ。その頂へは長く美しい稜線が続いている。 072.gif




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分岐から白砂山まではお楽しみの稜線歩きが待っている。 060.gif




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日当たりの良い稜線に入ると、高山植物の数が増える。  056.gif 056.gif
キオンやヤマブキショウマ、イタドリの陰に隠れて見落としてしまいそうな小さな花、ミヤマコゴメグサ(写真右)も花びらをめいっぱい広げて存在をアピールしていた。





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トレイルの両サイドはシャクナゲやハイマツなどの低木で覆われている。 コメツツジの大群落が西面の谷まで続いているのには驚いた。 足元で枝を這わせている赤い実はガマズミかな?




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アカミノイヌツゲも小さな花を、ヤマザクラは黒い実を付けていた。 ちなみにヤマザクラの実って食べられるらしい。 う~ん、言われてみれば美味しそう・・でも・・日本(特に関東)は放射能汚染が怖いので試食はやめておこう。 011.gif




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白砂山までは2、3のピークを越えて行くが、途中にある顕著なピークが 猟師の頭(2,042m)である。 猟師の頭までは、さほど高低差も無く稜線歩きを堪能できるので、高山植物の咲き誇る時期は是非歩いてほしい。 049.gif




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さて、猟師の頭からは最低鞍部(金沢レリーフという岩場)まで大きく降る。 そしてその後、白砂山への急登が待ち受けている。 008.gif




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最低鞍部を過ぎると、ノゾリキスゲ(ゼンテンカ)の群落が現れる。 056.gif




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高山植物も一層見事になる。 056.gif 043.gif




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ノゾリキスゲとヤマブキショウマが多いが、オオバギボウシ、タテヤマウツボグサ、ヒカゲノカズラなどもちらほら咲いている。 パープルの色が目立つ花としては、やはりハクサンフウロ(写真左)とハクサンチドリ(写真右)がダントツで目立つ。




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さて、高山植物と時間を忘れて戯れるのは楽しいが、トレイルの方は最後の急登がきつい! 042.gif 登れば登るほど勾配が増してくる。何度も立ち止まり息を整えてゆっくりゆっくりと登る。 やっと急登が終わり、山頂か!? と期待したが、見事に裏切られた。 007.gif 急登の後も300mほど緩やかな稜線が続く。 正直、ピークにこだわりは無いので、引き返そうかと思ったが、適当な休憩場所が無いので休憩の為に300mを惰性で歩いた。 021.gif




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そして、ようやくたどり着いた山頂。 066.gif

ここが三県のボーダーラインのピーク、白砂山(2,140m)である。

いや~長かった! 042.gif





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トンガリ山らしく、山頂からは360度の展望だ。 東側は上ノ間山をはじめ新潟県の山々が連なる。




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西側の歩いてきた稜線を振り返る。




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北側のブッシュの奥には八十三山など長野県の山々が見える。




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三県を股にかけて休憩した後は、白砂山を後に長い稜線を分岐まで戻る。
アップダウンが多いので、行きも帰りも時間の差は無い。
分岐から往復3時間の行程である。 042.gif
分岐に戻った段階ですでに午後3時。 059.gif
これから八間山を目指すのは時間的にも体力的にもきついが、往路を戻っても1時間ほどの時間差なので、予定通り八間山経由でキャンプ場へ戻ることにする。
幸い日照時間も長い季節だし、お天気も良い。 058.gif




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分岐を左(南)に進み、しばらくは緩い下りとなり展望も良い。




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中尾根の頭(1,944m)あたりから白砂山方面を振り返れば、あんなに苦しかった白砂山へのトレイルが意外と緩やかな稜線を引いていることに驚く。そして白砂川へ落ち込む白砂山南面の広大な森に2度驚かされる。 072.gif




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中尾根の頭から標高差150mほど降り、100mほど登り返せば 黒渋の頭(1,895m)に着く。




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そして、さらにササ原の小さなアップダウンを繰り返す。




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八間山から南東方向に伸びる尾根の森林が美しい。 072.gif




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やがて、キャンプ場方面からのトレイルと合流し、左に数メートル行けば廃屋小屋の前を通り八間山(1,934m)のピークに着く。 066.gif
八間山には西陽が当たっていた。 058.gif
このピークへは、昔(20年くらい前?)、白砂川魚の沢の沢登りで登っているはずなのだが・・全く記憶がない。 039.gif 008.gif
ちなみに、富士見峠(野反峠)から八間山までのトレイルは花も展望も楽しめる往復3時間程度のルートなので家族連れハイキングにお勧めだ。 049.gif




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下山は、廃屋小屋先の分岐まで戻り、左折して樹林帯をキャンプ場方面に降る。 始めは湿った急な坂を降るが、左側の木立の間から野反湖が見え隠れする頃には勾配も緩くなり歩き易くなる。 小さな湿地を抜けるとノギラン (写真左) やミヤマホツツジなどが咲くラブリーな路となる。






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ノギランに混ざり50センチほどの高さに育ったショウジョウバカマを見た時は驚いた。 これが湿原でパープルの可愛い花を咲かせていたショウジョウバカマと同一の花とは思えない。 039.gif




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八間山から1時間弱で車道に飛び出る。
車道出合の登山口の脇には整地されたパーキングがある。
長い道のりであったが、最後の最後まで高山植物が花盛りで楽しいトレイルだった。 056.gif 060.gif




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車道を15分くらい野反湖バス停方向(西)へ行く。バス停から車道を直進し、ダムの堤防を渡りビジターセンターのあるキャンプ場で宿泊する。 沈みゆく夕日の元にある野反湖は神秘的なたたずまいを見せていた。 心地よい疲れを全身に感じながら、ひとり湖を見つめるSueであった。 037.gif




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キャンプ場は、バンガローやロッジなどの施設が充実しているので、アウトドアの拠点として便利である。 ただし、2016年7月現在はテントサイト(第二キャンプ場)の使用は不可になっているので、事前確認をしてから出かけることをお勧めする。

堂岩山から白砂山、そして八間山を歩くこのルートは、明瞭な尾根でさほど危険な個所も無く、中級レベルのハイカーなら問題ないだろう。 しかし、距離が長くアップダウンも多いので、ひたすら体力と忍耐力勝負のルートである。 私の最も苦手とするタイプのトレイルだった。 疲れた~! 008.gif 042.gif

私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
行程距離: 約15km(野反湖バス停登山口‐堂岩山‐白砂山‐八間山‐湖畔登山口‐野反湖バス停登山口)
標高差: 約600m(累積高低差 約1,250m)
実動時間: 約9 時間 (野反湖登山口~白砂山 約4時間、白砂山~八間山 約4時間、八間山~野反湖登山口 約1時間、休憩込み)

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by dream8sue | 2016-07-11 22:46 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(4)

上信越 苗場山の山上湿原を訪ねて     Mount Naeba in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Saturday, July 11, 2015
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赤城山の覚満淵カヤの平高原の南・北ドブ湿原と初夏の湿原めぐりが続いたが、その延長線でかねてから訪れてみたいと思っていた苗場山の山上湿原に行ってきた。 070.gif

しかし、山上湿原ということは苗場山の山頂まで登らなくてはその湿原を見ることはできない。
高低差900m、途中で大きく下るので、累積高低差は1,100mだ。ハイキングの域を超えている。これはもう登山だ! 042.gif

この高低差の登山をしたのは、昨年秋の上州武尊山が最後だ。この頃は、化学療法を始めたばかりで比較的体力もあった。けれど、抗癌剤治療、放射線療法と治療が進むにつれ体力が無くなり、一時期は駅の階段でさえも息切れがひどく一気には登れなくなった。はたして山頂湿原までたどり着くことができるのだろうか・・・ 025.gif




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アクセス: 苗場山に至るいくつかのルートの中で、高速道路からのアクセスの良い苗場山東面から入ることにする。

東面はスキーリゾートエリアとしても有名であるが、その中のひとつ、かぐらスキー場から神楽ヶ峰を越えて山頂に至る祓川コースを登ることにする。

関越自動車道の湯沢ICから国道17号(三国街道)を8kmほど南下したあたりで、右折して清津川を渡りかぐらスキー場へ通じる林道に入る。

林道を10kmほど走れば和田小屋手前のかぐらスキー場町営パーキングに着く。途中にゲートがあり、係員に登山届けを提出する。




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かぐらスキー場町営パーキングから、登山口の標識の右側の山路を行き、途中で林道にでる。

山路はぬかるんでいることが多いので、初めから林道を歩いて和田小屋まで行くほうが楽だと思う。和田小屋までは20~30分ほどだ。 059.gif

ここはスキー場のゴンドラの山頂駅でもあり、標高1,380mの山の5合目にあたる。




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和田小屋からスキーゲレンデを横切って、右側の樹林帯に入って行く。 070.gif




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ブナ林の中を行くトレイルは、所々に木道が設置されているが、全体的には粘土質の滑りやすい路なので、雨の後などは厄介だろう。 008.gif




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しばらくは展望のない樹林帯であるが、この時期はゴゼンタチバナ(写真左)やモミジカラマツ(写真右)などの高山植物が、ハイカーの目を楽しませてくれる。 056.gif 056.gif




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和田小屋から約30~40分で6合目、1時間ほどで下の芝に着く。 059.gif

対岸の清八沢の上部は樹林帯が伐採され、中の芝(標高約1800m)までスキーリフトが延びている。

同行者のボーダーの話では、このリフトは通称ゴロマと呼ばれる第5ロマンスリフトで、かぐらスキー場最上部まで、山スキーヤーや山ボーダー達を上らせてくれるそうだ。




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下の芝を過ぎると、樹林帯の中にスポット的に小さな湿原が現れる。




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足元にはイワカガミやマイズルソウが咲き、日当たりのよい樹林帯にはムラサキヤシオ(写真上)が、紺碧の空に鮮やかなピンクの花を咲かせていた。 056.gif




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ブナ林がいつの間にかツガに変わり、ゴロマの終点を右にみれば中の芝まではすぐだ。東面に湯沢町や巻機山などの展望が開けてくる。 072.gif




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中の芝は、露岩の点在する広い草原で、ワタスゲ(写真上)やウラジロヨウラク、コバイケイソウなどが咲くホットする場所だ。 043.gif

木段が現れ、休憩スペースも作られている。登山口から2時間強、しっかり水分補給して休憩してから行こう。先はまだ長いぞ! 063.gif




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中の芝から木段を登り、露岩のトレイルを15分も登ればそこは上の芝である。




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上の芝には、苗場山冬期登山の開拓者の記念碑の埋め込まれた三角岩がある。

その先で苗場山西麓からのトレイル、小松原コースの分岐を右に分ける。

小松原コースは、距離は長いが美しい池塘群が広がる小松原湿原を楽しめるので、いつか機会があったら歩いてみたいトレイルだ。




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小松原コースの分岐からは、傾斜が緩やかになる。主稜線通しに神楽ガ峰へ向かう。

途中には“股スリ岩”の露岩があるので、股をすらないようにね。 037.gif




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稜線に向かって笹の大傾斜が続いている。太陽に反射した笹原がとても美しい。 072.gif




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左手には針葉樹の森が眼下に広がる。




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トレイル脇にはクルマユリやコバイケイソウ(写真上)などが満開である。 056.gif




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上の芝から30分程度で神楽ガ峰に着く。神楽ガ峰周辺からは東にカッサ湖(田代湖)の青い湖面が見下ろせる。その先には平標山などの谷川連峰が望める。




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神楽ガ峰から南に向かって大きく下り込む。南斜面の明るいトレイルには、イワカガミ(写真左)の群落が続き、ショウジョウバカマ(写真右)なども咲いていて飽きることがない。 056.gif 060.gif




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そして、正面にはどっしりとした苗場山本峰が姿を現す。 005.gif




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神楽ガ峰と苗場山の鞍部にあたる “お花畑” までは約200mの急下降になる。

途中、 “雷清水” の水場を通る。

この日はとても暑い一日で、この水場での補給はとても助かった。




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お花畑は、西面の硫黄川と東面の棒沢の源頭部で、高山植物が咲き乱れるラブリーな場所だ。 056.gif 060.gif




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東面の棒沢には、まだたくさんの残雪がある。

残雪の沢から吹き上げる風がひんやりとして気持ちが良い。 043.gif




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振り返れば、神楽ガ峰と、その下の雷清水の水場で順番待ちをするハイカーの一群が見える。

“帰りは、あの峰まで登るのか~・・” 008.gif




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ラブリーなお花畑を過ぎ、9合目に差しかかると、上を見上げると首が痛くなるような急傾斜が始まる。

ここが “雲尾坂” と言われる急登で、これを登り切れば苗場山だ。

最後の踏ん張りどころだ。

心配していた通り、私の心臓はキュンキュンと悲鳴を上げている。 042.gif

おかしいな~・・足が上らない、身体に力が入らない・・空腹感もある。 008.gif

山頂まであと30mくらいのところで、ついに気力が途絶えた。 002.gif

へなへなと路肩の岩の上に座り込んでしまった。

とにかく、行動食を水と一緒に胃袋に流し込む。 063.gif

元気な同行者は、私を心配して一緒にそこに留まってくれた。 040.gif


振り返れば、神楽ガ峰がもうあんなに遠い。

それにキレ落ちるように下って行くトレイルの傾斜がすごい! 005.gif

“帰りは、ここを降って、あの峰まで登るのか~・・” 008.gif




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なんとか、最後の力をふり絞って歩き出す。 042.gif

苗場山の山頂湿原が突然、目の前に広がる。 005.gif

“なぁ~んだ、本当にもう少しだったんだぁ~” と開放感に包まれる。 043.gif




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山頂部は、南西方向に緩やかに傾斜し、湿地が形成され小さな湖沼が多数点在している。




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山頂の湖沼にはミヤマホタルイやヤチスゲが苗のように繁っている。この様子が山名を “苗場山” としたとの説がある。 005.gif 045.gif




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山頂湿原というだけのことはあり、見えている周囲の山が低い!

この感じ、尾瀬のアヤメ平を思わせる。大きな燧ヶ岳至仏山が低くみえたなぁ~




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苗場山の山頂というのは、山頂部の北側にあり、湿原からさほど高くは無い。

でも、一応最高地点なので寄っていこう。

山頂付近からは、山頂湿原が一望できる。

その大きさ、4km四方とのこと。It's huge!!!! 005.gif

オオシラビソの森に点在する池塘が輝き、苗場山は水と草原の織り成す壮大な山だな~と思う。 045.gif




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山頂から南のトレイルを行けば、自然体験交流センター(苗場山頂ヒュッテ)がある。

自然体験交流センターの前を通り小さなループの木道を一周する。

西に秘境・秋山郷からのメインルートである小赤沢コースのトレイルが続いている。




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山頂ヒュッテの南斜面にはまだたくさんの雪が残っていた。


このあたりの湿原は、まだ枯葉色のままで、眠りから覚めていない。 014.gif




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日当たりの良い湿原はイワイチョウなどのグリーンの絨毯になっている。




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グリーンの絨毯に包まれて、チングルマ(写真左)や馬鹿者、じゃなくて、アカモノ(写真右)も咲いていた。 056.gif 056.gif

もっと、湿原めぐりを楽しみたいところであるが、日帰り山行では時間がタイトである。 059.gif




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念願の苗場山の大湿原をみることができて、頑張って登ってきてよかった。 043.gif

でも、けっして楽なルートとは思わない。 042.gif

次回は山頂ヒュッテに泊まってゆっくり湿原めぐりを楽しむのもよいな~ 045.gif




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私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け

行程距離: 約14km(町営パーキング‐和田小屋‐中の芝‐神楽ガ峰‐苗場山‐神楽ガ峰‐中の芝‐和田小屋‐町営パーキング)

標高差: 約900m (累積高低差:1,100m)

実動時間: 約8.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-07-11 16:41 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)

上信越 カヤの平高原 ブナ林に眠る2つの湿原    Kayanodaira in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Saturday, July 4, 2015
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信州、カヤの平高原と聞いても、ピンとくる人は少ないだろう。

観光客やハイカーに人気の志賀高原の北に位置しながら、幸いあまりハイカーがおしかけることが無い静かなエリアだ。

標高約1,500mの穏やかな高原台地には、樹齢300年のブナの原生林や大小の湿原が点在している。

中でも代表的な湿原が “北ドブ・南ドブ湿原” である。名前はいただけないが、小ぢんまりとした美しい湿原である。 072.gif




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アクセス :上信越自動車道、豊田飯山ICから千曲川を渡り、木島平村の糠塚集落から清水平林道を東に1時間(約30km)ほど走る。

私は今年(2015年)春に開業した、北陸新幹線で飯山駅まで行き(高崎から1時間)、駅前からレンタカーを借りた。飯山駅の観光案内所は、安いレンタカー会社を紹介、手配までしてくれた。  040.gif


カヤの平高原には、牧場やキャンプ場があり、ビジターセンターとも言うべき総合案内所には、係員が常駐し、高原の散策路案内をはじめ、花や山野草などの自然情報なども提供してくれる。 034.gif

私も、気になっていた高山植物、ショウキランの植生場所を尋ねたら親切に教えてくれた。  040.gif




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まずは、そのショウキランがみられる南ドブ湿原へいってみよう。 070.gif

総合案内所の右横から公園のように綺麗に管理された牧場の端を歩き、南西に向かって樹林帯を降る。




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10分ほどで南ドブ湿原に着く。

遠めに眺めるのみで、湿原の中までは入れないのが残念である。 002.gif

南ドブ湿原は5千㎡の小さな湿原であるが、5月にはミズバショウが咲き、今の時期はアヤメやツツジなどたくさんの高山植物が咲いている。 056.gif




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トレイル脇には、落葉低木のミヤマイボタが小さな蕾をつけていた。

樹木についている北信森林管理署のネームプレートによれば、花は6~7月で、秋には実が紫黒色に熟す、と書いてある。 034.gif




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こちらも美しい花は、サンゴミズキかな? 056.gif




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そして、私の今回のお目当ては、このショウキランである。 Oh~!かなり強烈な花だ。 005.gif

今回は、ブナ林の中でたくさんのギンリョウソウに出会うが、このショウキランもギンリョウソウ同様、葉緑素を持たない植物界の異端児である。

菌類と共生し菌根をつくり、菌から栄養を奪って生活している。このような植物を腐生植物というらしい。

どこにでもいますね~、おねだり上手の美魔女は。 041.gif

まさにこのピンク色、美魔女の風格ありますね~。

男勝りのSueは爪の垢でも煎じて飲まにゃいけんね~ 041.gif




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ショウキランにショウキ(正気)を無くしたSue の目に留まったのは、赤城山の山麓でも見かけたオククルマムグラである。

1cmにも満たない小さな白い花が宝石をちりばめたようだ。その可憐さに、ようやく正気を取り戻したSueであった。 041.gif




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南ドブ湿原は、ゆっくり一周しても1時間はかからないだろう。 059.gif

再び総合案内所のあるパーキングに戻り、今度は、カヤの平高原ロッヂの先から北ドブ湿原を目指そう。




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パーキング周辺でアザミの蕾を発見。昆虫が2匹蕾の上に乗っかっている。 この昆虫、鼻が象みたいに長いゾオ(象)! 009.gif




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さて、北ドブ湿原へは、メインロードともいえる北ドブ歩道を歩く。東西2本のトレイルがあるので、往復で周回すると良いだろう。

ちなみに、この手前の花はサワフタギという樹木で、北信森林管理署のネームプレートによれば、高さ2~4mになる落葉低木で、秋には実が藍色に熟しよく目立つ、と書いてある。 034.gif




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ここは、トレイルが整備され、起伏がなく歩きやすいことから、群馬県上野村同様に森林セラピー基地に認定されている。




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はじめはシラカバ、ダケカンバなどが群生する木道を行く。 071.gif 072.gif




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そして、いよいよ地元の人が、日本一美しいというブナの原生林へ入って行く。 070.gif




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日本一美しい原生林が日本中にたくさんあって困ってしまうね。 003.gif




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どうでしょう?039.gif 日本一美しいブナの原生林! 034.gif 日本一ってことでいいでしょう! 037.gif




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そして、雨上がりのブナ林の主役は、何と言ってもこのギンリョウソウである。

豊かなブナ林の林床からニョキニョキと白い頭をだしていた。 005.gif




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別名、ユウレイタケ(幽霊茸)とも言われるが、雨の雫に濡れたギンリョウソウは、幽霊というより、ベールをまとった妖精のようだ。 043.gif




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ギンリョウソウの和名の由来は、全体の姿を白銀色の竜に見立てたものらしいが、私にはお鼻の大きなムーミンにしか見えない。 041.gif

ムーミンはいつも下を向いているので、下から中を覗いてみた。オレンジ色の歯車みたいなのが見える! 005.gif




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ギンリョウソウの他にも、面白い植物を発見。

これ花ですか? 4枚の葉っぱの上に、まるで羽根つきの羽根が乗っているようなのでツクバネソウと命名された花だ。

初めて見た!巨大ゴゼンタチバナかと思った! 005.gif




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なだらかに続くとトレイルは、さすがにセラピーロードだ。 043.gif

ブナ林の樹相のコントラストを楽しみながら歩ける癒しのトレイルだ。ここなら子供やお年寄りまで歩けるだろう。

北ドブ歩道の入口から約1.5kmほどで東西コースの分岐に着く。

ここから右にルートを取れば北ドブ湿原まではすぐだ。 071.gif




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トレイル脇には、お知り合いの須田ちゃん、じゃなくて、ズダヤクシュの花も定番だ。

この植物は喘息に効くらしい。長野県では喘息のことを “ズダ” って言うって本当ズダ? 041.gif




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分岐から少し下っていくと、突然目の前が開け、北ドブ湿原(標高1550m)が全容を現す。




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北ドブ湿原には木道が敷かれ、湿原の中央部まで立ち入ることができる。

約7万㎡の北ドブ湿原では、コバイケイソウ(写真上)やワタスゲ、トキソウ、ジャコウソウなどさまざまな高山植物を観察できる。




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陽が陰ると花が閉じてしまうタテヤマリンドウは、湿原の小さくて大きな存在だ。 056.gif

蕾の縦じま模様を見ると、床屋の回転灯を思い出すのは私だけ? 003.gif




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原生林に囲まれた北ドブ湿原には小さな休憩場(アズマヤ)もあるので、のんびりと腰を下ろしてくつろぎたい。 063.gif




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アズマヤへ向かう、木道の脇にオオバタチツボスミレ(写真上)の群落がある。

ここカヤの平高原は、植物分布上では、オオバタチツボスミレやチシマウスバスミレの南限の群生地らしい。 027.gif

まさか7月にスミレの花に会えるとは思っていなかったな~。 056.gif

このスミレ、名前の通り葉っぱが異様に大きい!




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そして何と言っても、北ドブ湿原では7月中~下旬にかけてニッコウキスゲが咲き誇り、湿原一帯がイエローに染まる素晴らしい景色を見ることができる。

・・・ということだが、訪れる時期が少し早かったようだ・・・残念! 007.gif

休憩所の前に1輪だけ咲いていた。 056.gif




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そのニッコウキスゲの隣の落葉低木はコマユミだ。北信森林管理署のネームプレートによれば、高さ1~2mで秋には美しく紅葉する、と書いてある。 034.gif




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多くの団体ハイカーは、この休憩所で往路を引き返す。

時間があるので、湿原をさらに進み、休憩所から1kmほど北にある八剣山(1,676m)まで行くことにする。

休憩所から先は、湿原に流れ込んでいる小さな沢沿いなのでぬかるんでいる。 008.gif




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沢沿いといえば、トリカブトの仲間はお決まりだね。

写真上は、花の咲く時期はトリカブトより早いオオレイジンソウだ。

色は見ての通りトリカブトとはまるで違うが、花の形はよく似ている。毒の方も1級品だ。 008.gif




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そして、お決まりといえば、エンレイソウ(写真左)と、ユキザサ(写真右)も外せない。 034.gif




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休憩所からひと登り(0.6km)で、八剣山への分岐に着く。分岐にはキヌガサソウが群生していた。 056.gif




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分岐を右に進むと、やや急斜面の登りとなる。

でも、足元にはツバメオモトやマイズルソウの群落があり、さほど登りの苦しさは気にならない。


あ、本当に花の天辺で一羽の鶴が舞っているよ! 005.gif 056.gif





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分岐から約20分(0.4km)で低木林に囲まれた八剣山に到着だ。 066.gif

展望不良のピークにはナナカマドが満開だった。 056.gif

展望良好のピークとしては、南側に高標山(たかっぴょう)があるので、展望を楽しみたいハイカーは、そちらの山を登ることをお勧めする。 034.gif




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下山は、いったん八剣山の分岐まで戻り、北ドブ湿原の西側のトレイルに進もう。

階段状の急坂を100mほど登れば、右に八剣山歩道を分ける。

階段の脇にはタニギキョウと思われる小さな花がびっしりと咲いていた。 056.gif




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左のブナ林の中の緩やかなトレイルを1.2kmほど南下すれば、北ドブ歩道の東西コースの分岐にいたる。




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この間は、ナナカマドやオオカメノキの低木のトンネルが続く。 072.gif




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前方に、白いかたまりがあれば、それはギンリョウソウと思ってよい。それほどブナ林のあちこちにムーミンのファミリーがいる。 おや、ずいぶんと大家族だね。 003.gif




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北ドブ歩道の東西コースの分岐に着く。 ここからは西コースを戻っても、東コースをとっても時間的に大きな差はない。 059.gif





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東コースからロッジ近くにある “信州大学ブナ原生林教育園” を見て帰るのも良いだろう。

軽い周回コース(0.7km/20分程度)になっているだけだが、解説板もあって勉強になる。




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長野県の最北の地なのに、北陸新幹線の開業により、北信が近くなった。

湿原の規模や美しさだけなら、尾瀬に行ってしまうが、ここは日本一美しいブナ林とセットで楽しめるところが利点である。 045.gif

牧場やキャンプ地もあり、トレイルもお手軽ルートなので、子供連れや仲間でアウトドアを楽しむには最適な場所だと思う。

本格的ハイカーには物足りないかも知れないが、ここはゆっくりと足元の小さな植物と語り合いながら歩きたいトレイルだ。 043.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 初心者、初級者向け

行程距離: 約7.5km(南ドブ湿原周回‐カヤの平高原ロッジ‐北ドブ湿原‐八剣山‐信州大学ブナ原生林教育園周回)

標高差: 約250m

実動時間: 約4.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-07-04 23:20 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)