カテゴリ:埼玉県エリア( 8 )

小鹿野町 般若山から釜ノ沢五峰へ2つのループを歩く  Mount Hannya & Kamanosawa5 in Ogano, Saitama

Friday, July 1, 2016
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埼玉県小鹿野町にある般若山と釜ノ沢五峰は、標高600m以下の低山であるが、ミニ岩峰が隠れていて楽しいと聞いて行ってきた。しかし・・  008.gif




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<公共交通の場合>
西武秩父駅より小鹿野町営バスの両神温泉薬師の湯行きに乗り、長若中学校前(約30分)で下車。午前中が2便、午後が3便と少ないので時間の確認は必須。 034.gif
<マイカーの場合>
国道140号線から県道209号線で “長若” の交差点を左折すれば法性寺分岐(写真右)だ。 パーキングは分岐を左に行き民宿長若山荘のパーキング(有料?)が、釜ノ沢五峰の登山口の前なので便利である。




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“長若” の信号を西に20分ほど行けば法性寺分岐で、分岐を右に15分くらいで法性寺である。 
般若山という名の山は無く、この法性寺背後の山々全体の呼称である。
つまり本性寺の山号であり、山中の奇岩に石仏などがたくさん祀られている。 
山全体に石仏が置かれている感じは、群馬県中之条町にある霊山、嵩山(たけやま)に似ている。 039.gif
→ “群馬の駅からハイク vol.7 : 中之条町 石像と岩塔の嵩山  Takeyana in Nakanojō, Gunma




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法性寺の石段を登り、右に観音堂を見て、左手の岩門?をくぐり山路へと進む。 071.gif




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山路に入ると、トレイルの脇にトチバニンジンが紅い実を付けていた。 はじめまして、今度は花の時季に会いたいね。 058.gif




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沢沿いのトレイルを行くと、右に “龍虎岩” と案内板が置かれた岩穴がある。 垂壁をクサリで登れば木祠が置かれている岩穴の中に立てる。




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トレイルに戻り、さらに短い急坂を登れば、突き当たった岩の下に石仏群が現れる。 005.gif




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石仏群から右へ行けば見晴らしの良い岩稜となり、その先端にはお船観音という観音様が設置されている。岩稜の北側は絶壁で、雨上がりの岩稜はすこぶる滑るので要注意だ。 008.gif 034.gif
梅雨の晴れ間をぬってお手軽ハイキングのつもりであったが、湿度80パーセントの蒸し暑さに早くも汗だくで、体力の消耗が激しい。にわかに後悔の念がわいてくる。 042.gif 007.gif




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石仏群の分岐まで戻って西へ進むと、右の岩上に大日如来がある。自然石を大きくえぐり取り、そこに大きな仏像が設置してある。まあ、ここの仏像に限らず日本中の山岳地帯には多かれ少なかれある光景だ。自然破壊にうるさい人でも、仏像などの宗教がらみとなるとまったく気に留めないのが典型的な日本人体質だ。 大昔から宗教の名のもとに破壊は行われていた。 木を1本切り倒しても自然破壊だと騒ぐなら、いくら信仰のためとはいえ、こちらの方がよほど大胆な自然破壊ではないだろうか?
那智の滝だろうが、天然記念物の石だろうが、滝は滝だし、石は石だ。そこに神が宿っているかなんて個人の信仰心と主観であり、科学的な根拠は何もない。 
私は、意義のある自然破壊なら肯定するし、無意味な自然破壊には反対だ。しかし、宗教関連だからといって、必要以上に守られるのも納得いかない。ボルト1本でニュースになる岩もあれば、こんなにえぐり取っても自然破壊どころかありがたがられる岩もある。自然重視の観点からみれば、どちらも自然の一部であることに違いは無いはずなのに。何だか釈然としないのは私だけなのだろうか? でも、天然記念物と知ってボルトを打つのは法律違反になるので止めようね。 003.gif




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大日如来像から樹林帯に入り山腹を行き、一番目の送電線鉄塔の建つ尾根に登り返す。




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鉄塔の立つ尾根からは武甲山方面の展望が開けている。 072.gif




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いったん沢筋に降って登り返せば二番目の送電線鉄塔に出る。




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二番目の送電線鉄塔の先が、 “亀ヶ岳展望台” と言われる岩尾根で大展望が楽しめる。眼前には亀ヶ岳が見える。 亀?と言いよりイグアナに見えるのは私だけ? 041.gif




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展望台を降ってすぐ右に “雨乞岩洞穴” がある。
さらに降れば長若山荘の裏手に飛び出る。
ここで般若山のループが終わり、釜ノ沢五峰のループトレイルに入る。
バス停から歩きだして約2時間30分の行程だ。
あまりの暑さにバテバテとなり、釜ノ沢五峰へ行くか、ここで帰るか迷う。042.gif 039.gif
しばし休んでいると、ちょうど畑仕事をしていた長若山荘のご主人に、取れたてのキュウリを頂いた。 040.gif
ご主人の話では、釜ノ沢五峰のトレイルは、長若山荘の先代が個人で整備した路らしい。 045.gif




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暑さに嫌気がさすが、まだ午前中だし、この先は樹林帯で日陰も多いのでハイキングを続行することにする。 
長若山荘の裏から釜ノ沢へ流れ込む小さな支流に沿って西に向かう。
沢を横切り、ひと登りで山荘の表登山口から続くトレイルと合流する。
植林の斜面を登っていくと、 “一の峰” と刻まれた石碑が立つ岩尾根に着く。




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さらに進み、 “子兵重石 展望台 クサリ場” と書かれた道標に従って左に行く。 すると南側の展望が開けた “二ノ峰”に着く。 石碑には三ノ峰と刻まれているが、どうやら間違いのようだ。そんな間違いもあるんだね。 037.gif




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二ノ峰からクサリ場を降り、登り返せば三ノ峰である。




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こちらが、本物の “三ノ峰” である。 003.gif 二ノ峰同様、南側にそびえる熊倉山方向の眺めが良い。 072.gif




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“四ノ峰” と “五ノ峰” は樹林帯の中なので展望は無い。 002.gif 一ノ峰~五ノ峰と言うからさぞや長大な尾根かと思うが、どれも小ピークなので長若山荘裏から五ノ峰まで1時間30分程度である。 しかし・・暑い! 042.gif 021.gif




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五ノ峰の先でハゲ山に建つ鉄塔の下を通る。 070.gif




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鉄塔の先には三角点のある見晴らしの良いピークがある。ここを左折して布沢峠へ降る。 071.gif




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布沢峠を過ぎ、 “モミの巨木” を右に見上げて通過すれば、ほどなく本ルートの最高点である中ノ沢ノ頭(590m)に着く。 042.gif 066.gif




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中ノ沢ノ頭は樹林の中の地味なピークらしくないピークで、ここから右(南方向)へ行けば金精神社展望台がある。 ルートは左(東側)の竜神山方向へ行く。 中ノ沢ノ頭から10分ほどで竜神山に着くが、夏のこの時期は草ぼうぼうの藪ピークだ。 021.gif




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竜神山からさらに東に進み、右に林道へのトレイルを見送る。 岩稜を直進すると岩峰に突き当たる。 岩峰を右に巻いて降れば “賽の洞窟” がある。




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賽の洞窟を過ぎてフィックスロープのある、いやらしい岩場をトラバースぎみに降る。




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そして、登り返した岩場が本ルートのハイライト、兎岩の岩稜だ。 一枚岩の大スラブにはクサリの手すりが設置されているので見た目ほど怖くはない。 005.gif 043.gif




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兎岩から樹林帯の急坂をひと下りで文珠峠登山口のある林道に飛び出る。
後は林道を左(北東)に30分くらい歩けば長若山荘に着く。
林道の脇には、クサノオウ(写真上)やヤマアジサイなどの草花が咲いているので、植物観賞しながらのんびりと歩く。 056.gif




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長若山荘のすぐ西には釜ノ沢五峰の表登山口がある。 正直、般若山の方は登らずに、こちらの釜ノ沢五峰のループだけでも十分な気がする。 039.gif
長若山荘の前を通り、旧家が立ち並ぶ集落の中を20分くらい歩けば法性寺分岐に至る。 分岐からバス停まではさらに20分くらいで着く。




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登頂よりも景色や道程を楽しむハイキングにおいて、訪れる場所と季節はとても密接な関係がある。
と、分かってはいたのだが、蒸し暑い初夏にミスマッチな場所へ行ってしまった。 

ドライなカリフォルニアから帰国して3回目の日本の夏であるが、高温と湿度の高い日本の夏にはまだ身体が適応していないようだ。 007.gif
やはり夏の低山はNGである。 050.gif 夏は高原ハイクがいいね。 049.gif

私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級~中級者向け
行程距離: 約10km(長若中学校前バス停‐法性寺分岐‐法性寺‐お船観音‐鉄塔‐亀ヶ岳展望台‐長若山荘裏‐1~5ノ峰‐中ノ沢ノ頭 – 竜神山‐兎岩‐文珠峠登山口‐長若山荘‐法性寺分岐‐長若中学校前バス停)
標高差: 約350m (累積高低差 約810m)
実動時間: 約7時間 (般若山ループ約2時間30分、釜ノ沢五峰ループ約4時間 休憩込み)

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by dream8sue | 2016-07-01 00:32 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(2)

小鹿野町 二子山上級コースから空中散歩     Mount Futago in Ogano, Saitama

Sunday, December 6, 2015
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紅葉は終わってしまった12月初旬、せめて岩場のスリルを楽しめるルートとしてニ子山の稜線歩きに行ってきた。 070.gif

二子山は、石灰岩の岩峰で西岳(1,165.8m)と東岳(1,122m)から成る双耳峰である。岩峰ということで昔からロック・クライミングのゲレンデであった。また、岩峰基部は最大斜度135度というオーバーハングを有し、1980年代のフリー・クライミングブームからは日本を代表するフリー・クライミングエリアとしても人気が高い。

私も現役クライマーだった頃には毎週のように通った場所であるが、最後に訪れたのはいつだったか思い出すこともできない。年数以上にとても遠い記憶のような気がする。 039.gif




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<マイカーの場合>群馬県側からは462号線(十石峠街道)で神流町に入り、神流町役場から約4.5kmほど西にある “青梨集落” から股峠に通じる林道に入る。林道はカーブの続く急な道で、途中で合流する2つの分岐は、どちらも右折すればニ子山の北側にある股峠登山口に着く。青梨集落から約9kmほどの距離である。

10台ほどのパーキングはすぐにいっぱいになってしまい、路肩駐車の列ができる。この時期のこの光景は昔とまったく同じである。なぜならば、石灰岩の岩場なので春から夏は岩からの染み出しが多くクライミングに適さない。岩が乾く秋から冬にかけてがニ子山のクライミングシーズンなのだ。 049.gif




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登山口から双峰の股にあたる股峠へは10分もかからないで着く。このあたりはニリンソウの群生地らしい。知らなかった!

股峠は十字路で左は東岳へ、右は西岳へ、直進(南側)すれば昔からの登山口がある坂本方面へ続く。




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まずは股峠から東岳を目指す。ガレた急斜面を登る。

ハイカーよりもクライマーの方が多い時期なので、パーキングの混雑ぶりほどハイキングトレイルは混まないだろう。ただ、トレイルすべてがヤセ尾根なので団体パーティーと出くわすとすれ違いが大変だ。 009.gif




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樹林帯からすぐに岩場の登りとなり、足場の悪い岩場にはクサリと人工スタンスが設置させている。




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岩場を登り切ると、西岳の岩峰が眼前にそびえる。西岳は東西に長い岩稜を有する岩山で東峰、主峰、西峰という3つのピークがある。見えているピークは東峰である。上級コースと呼ばれるルートは、この側壁の中を登るようだ。 005.gif




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まずは東岳であるが、東岳ピークまでは岩稜の北側についた踏み跡をたどる。




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20分も岩稜帯を行けば、新しい山名プレートが掛かった東岳ピークに着く。




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東岳ピークの東端の岩頭からは西上州や奥秩父の山々、遠方には関東平野、筑波山なんかも確認できる。 072.gif




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北側の西上州方面の景色 072.gif




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南側の奥秩父方面の景色。トンガリピークがいっぱい!両神山赤岩尾根大ナゲシ、大山、天丸山、帳付山諏訪山、遠くに見えるのは御座山あたりかな?

さて、東岳で展望を楽しんだら、一旦股峠に戻り西岳へ登ろう。岩場の事故は登りよりも降りで多発している。下降は慎重にね。 034.gif




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股峠から西岳へ向かう。スギ林のトレイルから左の自然林へ進む。落葉で埋もれた踏み跡は見失い易いので気をつけよう。 034.gif

岩場が近づくと上級コースの案内板がある。 “危険を感じたら引き返す勇気を” って書いてあった。この看板を書いた人は、クライマーではない気がする。

Facebookで誰かがつぶやいていた “引き返すのに勇気はいらない” と。同感だ。それって勇気なのか?っていつも思っていた。登り続けるほうがよほど勇気がいるよ。って思うのは私だけ? 041.gif

続いて上級コースにあったクサリを撤去した理由が書かれた看板がある。善意で私財をかけてクサリを設置したが不評に付き撤去したらしい。何だかお気の毒なことで。 003.gif 040.gif




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その上級コースと呼ばれている岩場の取付きはここから。 009.gif




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う~ん、確かに傾斜はある。でも、ホールドもスタンスもしっかりしているので、上級者と呼ばれるハイカーなら登れるだろう。岩登りグレードでⅢ級程度だ。さあ、ここで問題は、自分が上級ハイカーなのか否かの判定だ。これも自己申告、そして完全自己責任だということを肝に銘じよう。 034.gif

クサリがあろうが無かろうが、こんな危険な岩場を登る時点ですべて自己責任だよ。それは仮に行政が設置したクサリを使って、クサリが切れたとしても、クサリなんぞに命を託したハイカー各自の責任だと思う。

私はいつも、 “このクサリは切れるかもしれない” と思いながら、クサリは補助程度と考えて登っているよ。 “弁当と命は自分持ち” って先輩から教わりませんでしたか? あ、最近はガイドにお金を払って命を守ってもらう人ばかりだから、何かあればカイドを訴えればいいのか~、でも、ガイドも人間だからね~。。3Dのエベレスト観たでしょう? カイドも自然の前では無力だよ。 044.gif 045.gif




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しかし、自己責任ではあるが、Sueスーの背中がスースーするような高度感を背中に感じる。って、スーを連発してる場合ではない! 008.gif 041.gif

ずいぶんと長いな~って感じるけど、たった50mだ。そう、ロープ1本分よ。クライマーはロープ1本分を1ピッチという。1ピッチをフリーソロしているようなものだ。そしてそのラインはこんな感じかな?⇒(写真右)




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四足歩行は50mで終り、上級コースの上部は傾斜も緩み二足歩きとなる。振り向けば東岳がすでに眼下になっている。




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そして、西岳の東峰に立つ。右のほうには西岳主峰と、そのきれ落ちた絶壁が目線の先に広がっている。 072.gif

東峰の南の絶壁が “ニ子山西岳中央稜” と呼ばれるロック・クライミングのルートである。私も数十年前の岩登り初心者の頃、マルチクライミングのデビューはこの中央稜であった。 039.gif




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主峰へ向かう稜線から左下を見下ろせば、ローソク岩があんなに低く見えている。




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稜線歩きは、まさに空中散歩の気分。 060.gif




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岩頭を右に左に巻いて進む。平気な顔して岩壁をトラバースしているけど、踏み跡の幅は1mも無いよ~!




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西岳主峰には立派な標識と、三角点がある。四角なのに三角点とはこれいかに? 041.gif




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主峰から西峰へ向かうナイフリッジ。 005.gif 025.gif




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紅葉はすっかり終っているが、枯木をまとった岩稜も、岩がむき出しになって迫力があり悪くない。 043.gif




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逆層スラブのナイフリッジを行く。 070.gif 060.gif




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西峰を通過し、下降点へ向かう岩稜帯。視界の先には、叶山の石灰岩採石場の哀れな姿が見える・・なんて感傷的な表現をしてしまったが、セメントの原料である石灰岩はダムや橋や道路になって私達の生活に溶け込んでいる訳だから、有難く使わせていただこう。 040.gif
自然破壊を肯定している訳ではないが、(むしろ私は自然愛好家と自負している)文明の恩恵にあずかっていながら、単純に自然破壊を嘆くのは、人間のエゴではないかと思う。 039.gif




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大きなギャップを下ったところにクサリがかかっている。南面への下降点である。

写真で見るとたいしたことがないように見えるが、実際は垂壁でスタンスが少なく、着地点までが遠い。でも人工スタンスがここにも打ってあるので助かる。 040.gif




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クサリ場から、ガレた斜面を下りきれば、大岩のある樹林帯にでる。

ここからハイキングトレイルは、南の魚尾道(よのおみち)峠まで降ってから東に登り返すようなので、魚尾道方面には行かず、すぐ左の踏み跡を追う。西岳の岩壁基部をトラバースする、いわゆるクライマー路というものだ。ハイキングトレイルほどしっかりした踏み跡ではないが、赤テープもたくさんありローソク岩まで導いてくれる。




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クライマー路を10分ほど東に進むとローソク岩に着く。見上げれば西岳の南面岩壁が屏風のように頭上に広がっている。 005.gif




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ローソク岩からさらに下り、中央稜取付(赤いドラム缶があった)を通り、スギ林を過ぎる。 機会があったら死ぬまでに、初心者当時に登った中央稜を登ってみたいな~ 045.gif

スギ林を抜けると、祠があるから “祠エリア” と呼ばれているフリークライマー御用達エリアに着く。懐かしい場所だな~。
しかし・・若いクライマーがいない!中高年クライマーばかりだ。最近の若者はボルダー専門でロープを使うクライミングをする若者は少ないようだ。

リスクの多いアルパインクライミングに熱い想いをたぎらせ、お手軽なスポーツクライミング全盛期を苦々しい気持ちで過ごしてきた私としては、そのスポーツクライミングでさえ高齢化となり、若者はもっとお手軽な(ロープやデバイス不要の)ボルダー全盛期になっている現状は実に複雑な心境である。これも時代なのかな~ 002.gif

祠エリアから股峠までは5分の登り、さらに5分で登山口のパーキングまで戻れる。




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体力的には楽であるが、終始岩場の登り降りにナイフリッジなので、緊張感の続くハイキングとなる。特に風の強い日のナイフリッジや、降水直後は石灰岩は非常に滑り易い岩質なので注意してほしい。 034.gif

山頂はもとより稜線からの展望も素晴らしい。岩場好きなハイカーならこの時期でも十分楽しめる。むしろ樹木が枯れていて高度感が増して良い。 049.gif

Additional な楽しみを求めるなら、やはりカタクリやニリンソウが咲く4月中~下旬、ヤシオツツジの4月中旬~5月中旬、秋の紅葉時期がお勧めだ。 049.gif



私のこのトレイルへの評価: 5★ 上級者向け

行程距離: 約3km(股峠‐東岳‐上級コースから西岳‐ローソク岩‐祠エリア‐股峠)

標高差: 約200m

実動時間: 約4.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-12-06 18:24 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)

飯能市 ウノタワ伝説と白岩の廃虚を行く    Unotawa in Hannō, Saitama

Tuesday, November 17, 2015
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私にとって埼玉県飯能市周辺の奥武蔵と呼ばれるエリアは馴染みが薄い。入門ルートとして親しまれている白谷沢から棒ノ折山へのハイキングと、今年の3月に奥武蔵の大縦走をした程度だ。

そこで、久しぶりに奥武蔵に出かけることにした。目的地は、知り合いの地元ハイカーお勧めの “ウノタワ” という場所。昔、そこには神の化身の鵜が住む沼があったという伝説の地らしい。




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<公共交通の場合>高崎駅からJR八高線で飯能駅まで行く。

飯能駅より名郷行きのバスに乗り、1時間ほど揺られ “名郷” で下車。(片道:810円)




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バス停から入間川に沿って舗装道路を上流に進む。 集落を抜けると河原沿いにキャンプ場が現れる。




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キャンプ場を過ぎると流れが二分する。

ここが大場戸の分岐で、林道も分かれる。

橋は渡らずに右の妻坂峠方面(山中林道)へ進む。




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林道を山中入沢に沿って進む。




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林道周辺は植林地帯であるが、水源が豊富らしく、たくさんのパイプを使って地層から湧き水が排水されていた。




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入間川起点の碑を過ぎ、右に妻坂峠への分岐(山中分岐)を分ける。




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山中を過ぎると、林道はナギノ入(横倉入)沢にそって西にカーブする。右側は植林帯であるが・・




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左側は自然林が残り、2カラーの紅葉が美しい。 072.gif




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この時期は舗装道路も落葉で埋まり、とても素敵な林道歩きとなった。 072.gif




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バス停から林道を歩くこと1時間30分ほどで林道の終点に到着。 

ここからウノタワへの山路が始まる。




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山路に入るとすぐにナギノ入(横倉入)沢の源流部の流れに出あう。その流れに沿って上流へ進む。 070.gif 060.gif




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山腹にはまだ紅葉が見られた。




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苔むした石ころの中の流れが実に美しい。




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やがて沢は伏流となり、ここでもパイプで排水されていた。




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沢の流れが消え、石垣の残る落葉の斜面にかかると、傾斜も徐々にきつくなってくる。




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振る返れば、最後の紅葉が森の中にアートを描いていた。 072.gif




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ガレた急坂を息を整えながら登る。 042.gif

ウノタワ東面の斜面にはたくさんの苔むした石ころがあり、こちらも自然のアートを見るようだ。 072.gif




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落葉だらけの中に、緑の葉が目をひいた。モミジの葉形をしたこの植物はどうやらトリカブトのようだ。

葉形がモミジに似ている植物にモミジガサというのがあるが、こちらは山菜として食べられている。 新芽の頃にこのトリカブトとよく誤食されるらしい。 025.gif




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そして、稜線と思わしき尾根に登りつめる。そこには “ウノタワの伝説” と書かれた案内板と広大な窪地が現れた。

案内板に寄れば、昔ここは神の化身の鵜が住む大きな沼であった。が、猟師が誤ってその鵜を射ってしまい、鵜もろとも沼も消滅したというお話だ。 “鵜の田” でウノタワというらしい。

名郷バス停からここまで約3時間ほどの登高である。 059.gif 066.gif




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ブナやミズナラの落葉で覆われたウノタワは、山の稜線にありながら開放感のある居心地のよい場所だ。 043.gif

また、ウノタワは大持山や武甲山への通過点のような存在であるが、この伝説の地への山旅の目的地として十分価値のある場所ではないだろうか。 049.gif

という訳で、大持山方面には行かずに、分岐を左に折れ、鳥首峠経由で下山する事にしよう。 070.gif




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ウノタワから南へ、アセビの木が密集する尾根を登る。




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1,059mの小ピークには電線の張られていない、鉄塔が建っている。どうやら解体される鉄塔のようだ。

ピークからは西側の奥武蔵の山々が見渡せる。 072.gif




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小ピークから鳥首峠への下りで、左下に石灰採掘場が木立の間から見える。月に行ったことはないが、白い採掘跡は月面のクレーターを想像させる。




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ウノタワから30分程で953mの鳥首峠に着く。

峠は4つのトレイルの交差点で、南に直進すれば有間山を経由して奥多摩方面に行く。

西は浦山大日堂へ、東へ進めば白岩を経由して名郷に戻れる。

鳥首峠周辺はまだ紅葉が見られた。




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鳥首峠から左(東)に折れ、植林のスイッチバックを急下降し、荒れた沢筋を横切る。




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白岩入沢の左岸の山腹路を下っていくと、落葉を被った廃屋地帯に行き着く。ここが白岩集落跡である。 005.gif

林業が中心だった集落は、1950年(昭和25年)頃には23軒あった家も1985年(昭和60年)以降は無人となった。完全につぶれてしまった家屋も多く、時代の移り変わりとはいえ、何とも言い表せない感情をおぼえた。




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白岩集落跡からは、薄暗い植林帯に入り、採掘工場のある林道に出る。

植林内になんとローラーコースターがあった! ・・じゃなくて~石灰を運んだレールのようだ。 041.gif




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石灰工場を眼下に見ながら、山腹路を行けば、やがて階段になり林道(白石林道/県道73号線)に出る。




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白岩入沢を右に見ながら林道を30分ほど歩けば、二俣の分岐に行き着く。この先は往路をたどりバス停に戻る。




f0308721_22543838.jpg奥武蔵再訪の今回は、ウノタワ伝説と白岩の廃村を訪れる目的であった。

晩秋のこの時期に歩いたからなのか? どこかノスタルジックな感情を呼び起こさせるものがあった。

そして、奥武蔵野の穏やかさと美しさを認識したハイキングであった。


私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け

行程距離: 約10.5km(名郷バス停‐大場戸‐山中‐ウノタワ‐鳥首峠‐白岩集落跡‐大場戸‐名郷バス停)

標高差: 約680m

実動時間: 約6.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-11-17 22:42 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)

横瀬町/秩父市 奥武蔵縦走 正丸駅から丸山を越えて西武秩父駅へ   Traverse the Okumusashi Mountains

Thursday, March 12, 2015
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西武鉄道の飯能駅から秩父駅までの間にある山脈を歩く42kmのトレイル。Last Part は、正丸駅から旧正丸峠に登り、虚空蔵峠、刈場坂峠、大野峠を経て、丸山で眺望を楽しんだ後は、金昌寺に下山して西武秩父駅へ至る全長18kmの長いトレイルだ。

西武鉄道沿線、飯能駅から奥武蔵縦走のFirst Partはこちらから→ “飯能市 奥武蔵縦走 飯能駅から天覚山を越えて吾野駅へ Traverse the Okumusashi Mountains, Saitama”

子ノ権現から人気の伊豆ヶ岳を歩くMiddle Partはこちらから→ “飯能市 奥武蔵縦走 吾野駅から伊豆ヶ岳を越えて正丸駅へ  Traverse the Okumusashi Mountains”




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JR高崎駅から始発の八高線に乗り継げば、朝8時前には正丸駅に着ける。
が、この八高線は結構トラブルが多く遅滞する。
この日も踏切事故で遅れた。
仕方なく寄居駅から秩父鉄道に乗り継ぎ、御花畑駅で降り西武秩父駅(このハイキングのゴール駅)まで歩き、西部秩父線で正丸駅に向かった。
長い正丸トンネルをぬけた所が正丸駅だ。結局、到着したのは8時半であった。 




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3月は寒暖の差が激しい。冬に逆戻りしたようなキーンとした冷たい空気の中を旧正丸峠を目指して歩き出す。国道299号線を西に少し行けば、すぐに左の集落に入る道がある。見落としそうな小さな道標に “旧正丸峠、刈場坂峠” と書かれている。集落の中の神社の前を通り、沢筋にそって行けば自然と薄暗い針葉樹林帯に導かれる。




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右に大岩を見て、鉄パイプで作られた橋を何度か渡り、荒れた沢の中を上流に向かって行く。




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駅から40~50分で林道(旧国道)を横切り、旧正丸峠へ続く尾根路に取り付く。
スギ林の中のジグザグの路を登れば程なく旧正丸峠に着く。 042.gif
正丸駅からちょうど1時間くらいだ。 059.gif




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昔の面影を偲ばせる旧正丸峠からはガラリと林相が変わり、自然林が多くなる。さあ、ここからは小さなギャップをいくつも繰り返しながら歩く “峠” 越えだ。
英語で峠は Mountan Pass だけど、ピークとピークの鞍部を表す col のほうが適しているような小さな峠が多い。




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旧正丸峠から早速、急な木段の登り下りをこなせば、最初のコル “サッキョ峠” に着く。このあたりが正丸トンネルの真上だろう。サッキョ峠周辺は笹に覆われた明るい尾根を行くので気持ちがウキウキしてくる。 060.gif 070.gif




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西側の木立の間からは、山肌を階段状に削られた武甲山が見える。まさにピラミッドを思わせる山容だ。 005.gif




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サッキョ峠から小さな起伏をいくつか超えると、立派な休憩所がある “虚空蔵峠” に出る。
峠からはしばらく車道歩きとなる。
車道を5分ほど歩くと左手の木立の中に “牛立久保” に続くトレイルが始まる。
車道を20分ほど歩き “刈場坂峠” に出てから “牛立久保” に向かうよりも近道である。




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時間があるなら、刈場坂峠へ寄って北面の景色を堪能するのも良いだろう。外秩父の山々やときがわ町、越生町、小川町まどの町が遠望できる。 072.gif 刈場坂峠には公衆トイレもある。




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刈場坂峠から明るい自然林のたおやかな尾根を行くと、すぐに牛立久保の分岐に合流する。そこから一路北西に方向を変え “大野峠” を目指す。 071.gif




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相変わらず小ピークのアップダウンを繰り返すと、刈場坂峠と大野峠の間にある “七曲峠” という地図に載っていない小さなコルに着く。七曲峠からは人口林と自然林の混ざった森を行く。大きな露岩を越えると、まもなくバカ? いやカバ岳 (896m) に着く。 042.gif 066.gif




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カバ岳から大野峠までは、車道がすぐ横に見れる木立の中を行く。
カバ岳から20~30分で、大野峠の車道に出る。
正丸駅から約3時間半、休憩所もあるので一休みするのも良いし、ここから丸山の展望台まで約30分程度なので、展望台まで行ってから休憩するのもよいだろう。 063.gif




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大野峠の車道を渡り、防火線の広い路を登れば、突然視界が開ける。そこは2基のウインド・コーンがあるパラグライダーの離陸地であった。 Wow! 何だか無性に空を飛びたくなる風景だ! 043.gif




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眼前に見えている山々は川木沢ノ頭、堂平山あたりだろうか? 市街地に近い低山の宿命?で山頂にはたくさんのアンテナが建っている。 026.gif




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雪解け後のぬかるんだトレイルをさらに北西に行けば、前方に丸山の電波塔が見えてくる。 070.gif




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自然大好き人間でも、文明の恩恵を受けている。自然破壊反対などと声を上げるのは簡単だが、人は進化した文明から逆戻りは出来ない。ならば自然とどのように共存するかを模索するしかない。それは、決して手遅れになってしまう前に・・なぜなら、一度破壊されてしまった自然を元に戻すには破壊の何倍もの時間がかかるからだ。 039.gif




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電波塔から西に少し行くと、巨大なコンクリートの展望台が現れる。
展望台からの景色は素晴らしい。 072.gif
この丸山山頂からの展望は、名勝“外秩父丸山の眺望”として、今年(2015年)3月に埼玉県の文化財に指定された。
なんでも眺望が指定されたのは大正時代以来だそうだ。
新聞の埼玉版によれば、“名勝は基準が難しいとされるが、丸山山頂は優れた景観だけでなく、秩父盆地周辺の地形や地質を一望できる点が学術的、教育価値が高いと評価された。” とのこと。
奥武蔵大縦走の Last Part が思いもかけない名勝と言うことでラッキーだった。 024.gif




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その埼玉県指定文化財の眺望はといえば、西に奥秩父の山々が望める素晴らしい眺めだ。072.gif 南西には、独特の山容が人々の目をひく武甲山。 




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奥秩父の名峰、両神山(写真右)が秩父盆地の後方にそびえている。 072.gif 072.gif




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北には、群馬県の山々が・・この日は、雲がかかりはっきりしないが、私には見慣れた榛名山、赤城山が確かにそれと分かった。 045.gif




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北面手前には電波塔の建つ低山が見える。東武鉄道が仕掛けた “外秩父七峰縦走ハイキング大会” と言うのがあるらしいが、これらの山々もその中の一峰であろう。私が今回、3 Part に分けて歩いた奥武蔵と同じ全長42kmのトレイルを歩く大会だ。今回の私のパートナーは、この超健脚コースを1日で完歩しているスーパーハイカーである。 004.gif




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丸山山頂からさらに10分ほど北西に進むと、左に足ヶ久保駅からのトレイルを分け、県民の森の学習展示館に着く。




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可愛い茶色の建物が並ぶ学習館には公衆トイレ(冬季閉鎖)や水道や自動販売機もある。夏休みなどには多くの子供達や家族連れで賑わうことだろう。 024.gif




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学習館からは“金昌寺”方向を示す道標に従って進み、車道を左手に見ながら少し行くと、トレイルが左右に分かれるので右に進もう。ここから先は秩父盆地まで下り一方である。金昌寺まで約2時間の道程だが、全体的に緩やかな下り坂なので足腰に優しく、懸念していたほど大変な下りではなかった。




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大棚山手前でトレイルは、稜線の右を巻くようになる。自然林の木立の間から秩父盆地が見え隠れする。街に向かって降りていく風景は、私に長かった奥武蔵縦走のフィナーレを感じさせるものがあった。 043.gif




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途中で人工林のトラバースがあるものの、ほぼ自然林の中を落ち葉を踏みしめて歩くトレイルだ。そしてだいぶ標高を下げた辺りから、背の高い笹の生茂る路になり、墓地の裏手から金昌寺の六角堂に出る。 071.gif




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金昌寺では、たくさんの石仏群が出迎えてくれる。 その数1,319体もあるらしい! 005.gif 仁王門には大わらじが掲げられている。 005.gif




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金昌寺からは、表通りの県道11号に出て、左に曲がり国道299号線に当たるまで直進する。里はちょうど梅の花が満開で、秩父市のシンボルのような武甲山を見上げながらの里歩きも悪くない。 049.gif 056.gif
国道299号線の“坂氷” の信号を渡り、貯水池の脇を行く。貯水池が終ったところで右に曲がり坂道を降って西に行けば国道140号線に出る。左に曲がれば西武秩父駅、秩父鉄道御花畑駅は近い。
なお、金昌寺から西武秩父駅までの里歩きは、約4km、1時間ほどである。バスの利用も出来るが、駅から駅までの縦走という性格を考えて最後まで歩き通したいものだ。 070.gif





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今回の奥武蔵縦走の First & Middle Part である飯能アルプスがほぼ人工林に覆われた展望の無いトレイルだったので、後半のこの Part もあまり期待していなかったのだが、良い意味で予想を裏切り、自然林と大展望のトレイルだった。 043.gif
低山なので各峠には車道が入り込み、人工建築物や施設が建ち並んでいるのは残念であるが、そのことを差し引いても新緑や紅葉時の景観は一見の価値があるだろう。 049.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
行程距離: 約18km(正丸駅‐旧正丸峠‐狩場坂峠‐大野峠‐丸山‐金昌寺‐西武秩父駅)
標高差: 約670m
実動時間: 約8時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-03-12 15:54 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)

飯能市 奥武蔵縦走 吾野駅から伊豆ヶ岳を越えて正丸駅へ     Traverse the Okumusashi Mountains

Thursday, March 5, 2015
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西武鉄道の飯能駅から秩父駅までの間にある山脈を歩く42kmのトレイル。Middle Part は子ノ権現から伊豆ヶ岳を越えて正丸峠、旧正丸峠を繋ぐものだ。前坂から子の権現まではハイカーの少ない静かな路で、子ノ権現からは一転して人気の伊豆ヶ岳があるメイン・トレイルとなる。 070.gif

西武鉄道沿線、飯能駅から奥武蔵縦走の First Part はこちらから→ “飯能市 奥武蔵縦走 飯能駅から天覚山を越えて吾野駅へ Traverse the Okumusashi Mountains, Saitama”





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朝8時半に吾野駅に降り立った私。
前回(1月末)のFirst Partの縦走でこの駅にたどり着いたのは夕刻の5時過ぎだった。
ライトが必要なほどの暗い樹林帯を速足で降った。 042.gif
あたりの景色も山々の様子も冬と何ら変わっていない様に思える。
しかし、確実に日差しは伸びて、心なしか外気も暖かく感じる。 058.gif
吾野駅の西側にある地下道をくぐり線路の南側に出る。
“吾野湧水” の前の墓地の脇を行けば、 “大高山・天覚山” と書かれた道標があるので、そこから山路に入る。 071.gif




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いきなり針葉樹林帯の急坂を登る。トレイルは明瞭で迷う路もない。50分も登ると前坂からの尾根上に到着する。ここは交差点になっていて、南に行けば竹寺へ続く飛村(ひむら)集落などがある。左(東)に行けば前坂で、右(西)がこれから向かう子ノ権現方面だ。 070.gif




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しばらく尾根伝いに行くと、 “発破注意” 直角に左に曲がって急坂を降る。山腹をどんどん降ると左下に民家が見え、舗装道路の林道に出る。林道を150mほど北に行くと、見落としてしまいそうな小さな尾根に、これまた小さな道標がある。今回のルートの中で一番分かりづらい所かも知れない。尾根に入って少し行った所に赤い前掛けを着けた地蔵があるので、これも一つの目印になる。この先からは比較的わかり易いトレイルとなる。




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少し進むと左手に、こんな所に墓地が・・と思ういわくありげな墓地を過ぎる。その先から522.1ピークの登りが始まる。尾根の右側が切れ落ちている露岩の急登をこなせば北側方向の展望がきく522.1ピークに着く。駅から約1時間半、一休みして行こう。 063.gif




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北側の山との間に、月面のように広がっている採掘場が見える。




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さて、522.1ピークから子ノ権現までは、展望の無い人工林の中のトレイル歩きだ。トレイルは始めは南西に、すぐに北西に向きを変えて、アップダウンを繰り返す。小ピークの一つには祠があるピークもある。522.1ピークから1時間ほど歩くと、顕著な三差路に出る。滝不動からの路が合流する “スルギ” と呼ばれる所だ。




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前坂から子ノ権現までの路は、もう少し不明瞭かと思っていたが、思った以上に整備されたトレイルになっていた。しかし、ハイカーの少ない静かな区間であることは間違いないようだ。あたりには常緑樹も多く、枯れ木で覆われた味気ない冬の広葉樹林の山とは一味違う。 072.gif




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やがて広葉樹が植えられたスポット的な場所にでる。古いトタン板などが散乱している。トレイルはここを左に曲がり木立の中を進む。右手の視界が開けてくれば、子ノ権現の境内に続く車道に飛び出る。埼玉県指定天然記念物の2本スギ(樹齢800年/1本は枯れている)が鳥居の手前に生えている。 005.gif




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子ノ権現(天龍寺)は、火災と足腰にご利益があるらしく境内には大きな鉄わらじなどがある。

吾野駅から約3時間強、前坂から約2時間。ここでランチを食べて後半の登りに備えよう。 063.gif 066.gif




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トレイルは寺のおみくじ売り場の左手から竹林の脇をぬって行く。フクジュソウの黄色い花が鮮やかだ。 056.gif




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キャー! て・て・手が~!子ノ権現の裏手に進むと、紅梅のむこうに白い手が・・! 何でこんな所に・・何だかとっても異様な光景だ。 005.gif 008.gif




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子ノ権現からは、体力さえあれば猫でも杓子でも中高年でも歩けるメインストリート(例の関東ふれあいの道ってやつ)だ。
南に竹寺に続くトレイルを分け、小さな愛宕山を越えて、天目指(あまめざし)峠に降る。
“まだ下るのか~” って思うほど降る。やがて子ノ権現から1時間弱くらいで天目指峠に着く。
天目指峠を過ぎると、ようやく道標に “伊豆ヶ岳” のサインが見えてくる。峠からはひたすら登りだ。
奥武蔵と言えば、人工林の森というイメージだが、土壌が削れて、根がむき出しになった状態の樹木もよく見かける。




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天目指峠から30分程で中ノ沢ノ頭に着く。山頂に伸びるトレイルと巻き路がある。私はここは巻き路を選択。中ノ沢ノ頭のピークを踏む意味が見つからない。私、ピークハンターじゃないし・・ 044.gif




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トレイルに横たわる古木、長い年月にわたって朽ち果てていく古木、こんな光景をどこかで見た記憶がある。あれは静かな湖畔に横たわるマツの木だったかな・・→ “ラブリーな森と湖  Sunset Trail - Big Laguna Loop in Cleveland NF”





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歩くのが嫌になったので、ちょっと道草。トレイル脇の赤い実を観察。 027.gif




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木立の向こうに、今回のコース中の最高峰、伊豆ヶ岳(850m)方面が見える。遠いな~ 008.gif




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子ノ権現から約1時間半、右手に送電鉄塔を見てしばらく行くと、立派な山名標識がある高畑山(695m)に着く。
実はこの高畑山にはちょっとした裏話がある。
1991年に改正されるまで国土地理院発行の25,000/1 地形図では622.7mの中ノ沢ノ頭のほうを高畑山としてあった。
そのため高畑山はどちらなのかという疑問と混乱をハイカーに与え続けたという話は、以外に知られていないようだ。 039.gif
もっとも、奥武蔵の山の存在自体を最近まで知らなかった私には混乱も疑問も問題も一切ない。 041.gif




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高畑山からさらに北に向かって進むと、ひときわ緑の濃い一帯を通過する。“アセビ” の森だ。環境庁の植物案内板も設置されている。 072.gif 056.gif




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標高が上るに伴い、トレイル上に大きな石や岩が目立ちようになる。ワイン色の岩が横たわるあたりから傾斜も一段と強くなる。私には今回のルート中で一番苦しい部分だった。もう心臓がパンクしそうだ! 042.gif




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急傾斜の先に休憩所の屋根が見える。
あそこが伊豆ヶ岳山頂か!
ようやくたどり着いたピークは古御岳(こみだけ:830m)だった!
“Shoot!やられた~、こんな簡単なトリックにかかってしまった!” 044.gif 007.gif




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古御岳からさらにひと山登ること約30分、岩場の先に細長い山頂部をもつ伊豆ヶ岳(851m)に到着した。 066.gif 子ノ権現からここまでは人気トレイルらしく、ウィークデイにも関わらず20人くらいのハイカーとすれ違った。しかし、どのハイカーも伊豆ヶ岳方面から東に(標高的に下り方向)に歩いている。登り方向に歩いているのは私だけ?のようだ。




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山頂で休憩した後は、正丸峠に向かって下降を始めよう。山頂の北からヤセ尾根を降っていくと、落石防止のため “女坂” の利用を促す看板がある。ここが話しに聞く “クサリ場の男坂” と “迂回路の女坂” の分岐か!この時間ともなると他にハイカーはいないのでクサリ場を降ることにする。 071.gif
ヤセ尾根の大きなボルダーを巻いていくと、クサリがベタ張りになった岩場の上に出る。 “わ!長いクサリ!” 005.gif




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岩場は登るより降る方がいやらしい。加えてこの岩場は逆層なので足場が悪い。ここまでとても便利だったハイキングストックが、ここだけは邪魔物になる。100mくらいはあるかと思える長いクサリ場だが(実際は50mくらい)、緊張はするものの、今までの単調でひたすら体力勝負の忍耐トレイルよりは数倍楽しい。 060.gif

ちなみに、なぜクサリ場が男坂で、迂回路が女坂なのだろう?通名だろうが、昔なら当たり前の発想かもしれないが、セクハラ、パワハラが取りざたされる現代においてはナンセンスな通名である。って思うのはアメリカ帰りの私だけ? 039.gif 003.gif 看板にも “女坂” なんて明記せずに単純にクサリ場、迂回路でいいじゃん! 021.gif
 



f0308721_2235797.jpgf0308721_2241088.jpg
クサリ場をこなし、長岩峠、小高山(720m)を越える。歩幅の広い長い木段をしばらく降ると、突然茶店の裏手にでる。そこは車道(旧国道)が横切る正丸峠だ。時間は午後4時、059.gif ここから下山したい気持ちを抑えて、次のPartに効率良く繋げるために、さらに1時間弱ほど歩き旧正丸峠まで行くことにする。 070.gif 車道を挟み、茶屋とは反対側にある階段を登って、北に向かって尾根を進む。すぐに休憩所があり、その先を登った所が正丸山だ。続いて川越山(カンゼ山)の登りをこなせば、西側の木立の間からピラミッドのような武甲山が視界に入ってくる。  042.gif 




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そして、長い木段を降りきれば旧正丸峠に着く。旧正丸峠はひっそりとした林の中にあり、今なお昔の面影をとどめている。
ここで、右(東)に曲がり旧国道の車道を横切り、沢沿いの路を1時間も降れば正丸駅に着く。(この間の詳細は次回のLast Part 編で明記する) → “横瀬町/秩父市 奥武蔵縦走 正丸駅から丸山を越えて西武秩父駅へ   Traverse the Okumusashi Mountains” 




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全トレイルに渡り、ほとんどスギやヒノキなどの針葉樹林帯の中で単調な風景が続く。
気づけば風景写真よりも道標ばかり撮っていた。 003.gif
特にこれからの時期(春先)は花粉症の人には最悪のトレイルになるだろう。
飯能アルプスの銀座とも言うべき子ノ権現から伊豆ヶ岳のメインストリートを挟み、ハイカーの少ない前坂から子ノ権現、正丸峠から旧正丸峠と始めと終わりは静かなトレイルが歩ける。 049.gif
途中に子ノ権現があるので、単調なハイクの良い気分転換になる。
伊豆ヶ岳のクサリ場はしびれる! 004.gif 049.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
行程距離: 約15km(吾野駅‐前坂‐子ノ権現‐天目指峠‐高畑山‐伊豆ヶ岳‐正丸峠‐旧正丸峠‐正丸駅)
標高差: 約680m (縦走につきもののアップダウンがあるので累計標高差はこれ以上ある)
実動時間: 約9時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-03-05 12:20 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)

飯能市 奥武蔵縦走 飯能駅から天覚山を越えて吾野駅へ     Traverse the Okumusashi Mountains

Wednesday, January 28, 2015
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奥武蔵というエリア、いったいそこは何処なのか? 039.gif 今までその存在も知らなかった。奥秩父がバックに控えているため雲取山、笠取山、甲武信岳、金峰山などに目を奪われてしまう。 それらの高峰、名峰の前座のようにそびえる山々が奥武蔵の山脈だ。いずれも1,000m前後の低山が連なる。いまいち分かりずらいこれらの山を知るには、歩いてみるのが一番だ! 045.gif
そこで、奥武蔵の山間を走る西武鉄道にそって、飯能駅から秩父駅までの間にある山脈を歩くことにした。その水平距離およそ42kmと、まるでフルマラソンだ。トレランのランナーなら1日で走破してしまうトレイルだが、そこは癌患者の鈍足の私がやるのだから、1日では絶対無理! 046.gif 2日?いえいえ3日は必要でしょう!
飯能駅から秩父駅までの42kmに及ぶトレイルの主な山は、飯能駅側から天覧山、多峯主山(とうのすやま)、久須美坂を経て天覚山、大高山、子の権現から人気の伊豆ヶ岳、正丸峠を経て丸山(このトレイルの最高峰)、大棚山に降り、西武秩父駅。ちなみに、天覧山から伊豆ヶ岳までの山脈を飯能アルプスと呼ぶらしい。いざ参らん!奥武蔵大縦走! 070.gif




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トレイルは各駅を起点に整備されているので、どこからでも登れて、どこからでも下りれるというのがメリットである。しかし、できれば効率よく縦走路をトレースしたいので、どの駅から入山、下山したら良いかを地図とにらめっこで山行計画を考える必要がある。
そして、私が考えたこの大縦走のFirst Part は飯能駅から‐天覧山‐多峯主山‐久須美坂‐天覚山‐大高山‐前坂までの14kmだ。出来れば子の権現までと思ったが前坂までが限界だった。 042.gif





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JR高崎駅から始発の八高線に乗り継げば、朝7時半には飯能駅に着ける。飯能駅からは、まず天覧山の登山口である能仁寺を目指そう。
駅前からの行き方は何通りかあるが、飯能駅の北側の大通り商店街(県道70号)を東に行き、突き当たると観音寺があるので、観音寺の右横を北に進み次の信号を左に行くのが早いだろう。
または、観音寺がある “市立図書館” の信号を渡り、入間川に沿って西に少し行き、“天覧山下” のバス停の先の信号を右に曲がり、飯能市民会館などがある市民公園の北側を右に行っても能仁寺の参道前に至る。
ここまでは街歩きなので、登山マップよりも街マップ、グーグルマップやGPSで能仁寺をターゲットしたほうがわかり易い。




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能仁寺の東側の舗装道路を登ると、公衆トイレなどがある高台の公園に出る。トレイルはその先で二つに分かれる。右が一般コースだが、左からも岩場を通って天覧山に行ける。飯能駅から約40分で天覧山に到着。山頂には展望台があり飯能市街が一望できる。西には大岳山や日ノ出山などの奥多摩の山々がそびえている。 072.gif




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天覧山まではハイキングトレイルと言うより、地元民の早朝散歩のためのプロムナードといった感じである。ここから多峯主山へは、展望台の北側についた階段を降り、マツ林の中の路を北西方向に降れば、沢が流れ、夏には湿地植物の生える水田跡に出る。




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三差路を右に行き、高麗峠へ向かうトレイルを右に分けると、 “見返り坂” という針葉樹が美しい森に入って行く。また、案内板によれば、この周辺には一見普通の笹のように見えるが、幹の色や枝の出方に特徴のある、この土地固有の “飯能笹”という笹が自生しているらしい。辺りの笹を観察してみたが、やっぱり普通の笹だった。。003.gif




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源義経の母、常磐御前が、あまりの風景の良さに後ろを振り返り振り返り歩いたという、“見返り坂” を私も振り返ってみた。 037.gif




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後ろの風景も良いが、私は針葉樹の下の青々とした植物のほうが気になった。冬でも、日陰でもしっかり生きている小さな植物に何だか愛しさを感じてしまう。 056.gif 043.gif




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見返り坂の起伏をしばらく行くと、トレイルが二つに分かれる。右は急な石段を登り、子供専用のクサリ場(こんなクサリ場、初めて見た!)から多峯主山へ。左は涸れたことが無いという “雨乞池” を経由して、右に行けば多峯主山山頂へ至る。 072.gif 071.gif




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飯能駅から1時間30分、天覧山から50分ほどで多峯主山に到着。広い山頂にはピクニックテーブルも置かれていて、見晴らしも良いので休憩するには最適だ。 072.gif 063.gif
北側の山腹には新興住宅地が広がっている。山頂から西に伸びる昔の主稜線はもう存在しない。宅地造成で尾根そのものが削られてしまって、現在は造成地南側にわずかに残った樹林の中の迂回路を行くこととなる。




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その迂回路に入るには、多峯主山から南の尾根伝いに少し降り、小さな登り返しの右に “久須美坂” への道標がある。

このトレイルは細くて、道標も見落とし易いので注意しよう。 034.gif

見落として行き過ぎてしまうと写真左の御嶽護国八幡神社に出てしまうので、この神社にきてしまったら戻って迂回路入口を探そう。




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迂回路には所々、現在地を示した案内図が置かれている。
右手に迫る造成地のフェンス沿いに西へ西へと進む。
迂回路周辺には、わずかであるが自然林が残っている。 072.gif
やがて坂を降りきると谷間に出て、飯能日高団地へ続く車道に飛び出る。




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車道を50mほど北に行くと、車道を挟んで反対側の山の斜面へと続く入口がある。藪っぽい入口を入ると右にコンクリートの壁が現れる。 何じゃこれは!?本当にトレイルなのか?と半信半疑で壁の横の雑草に覆われた斜面を登る。 039.gif と、壁の正体は沈砂池?のようなコンクリートに囲われた空地だった。 044.gif




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沈砂池の端から斜面に続く階段を上り、樹林帯の急登をつめると、右に住宅地が迫った尾根路に出るので西にたどる。それにしても凄い(住宅地の)景観だ。 005.gif
カリフォルニアでもこんな光景を見たことがある。人気の海岸都市サンタモニカの裏山的存在のトレイル Los Liones Trailを歩いたときだ。クッキーカッターと呼ばれる同じ作りの住宅地が見下ろせるトレイルだった。→ “サンタモニカの超人気トレイル Los Liones Trail to Parker Mesa in Topanga”




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住宅地をやり過ごすと、ふたたび樹林に囲まれた坂道となり、小さな露岩の横を抜け、坂を登りつめれば277.5m峰に着く。




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277.5m峰の少し手前には、鉄筋のやぐら?がある広々とした公園がある。ここまで飯能駅から4時間弱、多峯主山から約2時間くらいだろう。 063.gif




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277.5m峰から西に10分くらい行ったところが久須美峠だ。

右(北側)に武蔵横手駅へのトレイルを分ける。 071.gif




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久須美峠を過ぎると木の祠が右にあり、いよいよ深い樹林帯が始まるかのように思われる・・が・・




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足元のトレイルも、いい感じに自生植物に覆われている。




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久須美峠からは、ほとんど人工林の中だ。しかし、人工林とはいえ、下枝を落とした林相は実に美しい。 072.gif 久須美峠から1時間弱で右に釜戸山を経て武蔵横手駅に行くトレイルを分ける。




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すっかり深い針葉樹林帯かと思いきや、釜戸山分岐を過ぎてしばらく行くと、突然南側にゴルフ場が見えてくる。 005.gif




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ゴルフボールが飛んでくるのではないかと思われるほど、ゴルフ場のグリーンがすぐ左(南)に迫っている。大きな起伏を越えて行くと送電鉄塔の下を通る。小ピークを降りきれば又も車道に出る。




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東吾野駅に通じる林道、長尾坂の東峠である。そう、この飯能アルプスは各駅から林道が南へ横断しているのだ。東峠の林道を左に50mほど下ると、右に天覚山に行くトレイルの入口がある。




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天覚山へ向かうトレイルの入口から細い流れの沢伝いに急な坂道を登れば送電鉄塔に着く。鉄塔の北側は展望が良く北奥武蔵の山並みが良く見える。 072.gif




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鉄塔から尾根通しとなり、天覚山までさらにきつい登りが続く。このコースの中で、はじめての本格的な登りと感じた。 042.gif




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飯能駅から歩くこと7時間、朝からの疲れが出てくる頃だ。きつい登りを何とか登り切ると、そこは西日の当たる天覚山(445m)の山頂だ。 066.gif

写真では分かりずらいが、山頂からは南東方向にスカイツリーが見えていた。 001.gif

また、天覚山から北側に、平戸集落を経て東吾野駅に下るトレイル(約30分)がある。もし、歩くのが嫌になったら、このトレイルで下山できる。どこからでも登れて、どこからでも下りれるっていいね。 043.gif




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天覚山で展望を楽しみながら一休みしたら、本日最後のピーク、大高山を目指そう。西に向かって進み、410mピークや小さなピークのアップダウンを繰り返す。天覚山から1時間、いい加減歩くことが嫌になってきた。すると “大岩” と書かれた露岩が現れる。




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大岩からは木の根の階段が続く。美しい木の根がトレイルに張り出し、自然の階段のようだ。 072.gif




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人工林の中のトレイルで、単調な風景にいささか飽きてきたところだったので、思わぬ自然の芸術作品に出会えてテンションが上がる。 072.gif 070.gif




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自然界からのご褒美に背中を押させて最後の木の根の階段を登り切る。山頂かと思いきや、石祠のある偽ピークだった。もう一つ先が本当の大高山(493m)の山頂だ。やっと着いた! 066.gif 午後4時、冬の午後は短い。急いで吾野駅まで下山しよう。大高山から縦走路をそのまま西に30分も急下降すれば、前坂という林道の峠に出る。 070.gif




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前坂から舗装された林道の対岸にステップがあるので尾根に登る。
すぐに前坂の分岐に出るので、右(北)に曲がり駅まで降る。
(この間の詳細は次回のMiddle part 編で明記する)→ “飯能市 奥武蔵縦走 吾野駅から伊豆ヶ岳を越えて正丸駅へ  Traverse the Okumusashi Mountains”
林道を国道まで歩いても良いが、下山路としてはだいぶ遠回り(約1時間)になるのでお勧めしない。 042.gif

トレイル全体に人工物が多く、縦走路としては完成度が低い。
特に久須美坂周辺などは住宅地とゴルフ場に挟まれ、面の皮一枚で何とか繋がっている感は否めない。
人工林が多く自然もやや単調である。


私のこのトレイルへの評価: 3★ 中級者向け
行程距離: 約15km(飯能駅‐天覧山‐多峯主山‐久須美坂‐天覚山‐大高山‐前坂‐吾野駅)
標高差: 約400m (縦走につきもののアップダウンがあるので累計標高差はこれ以上ある)
実動時間: 約9.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-03-04 13:23 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(4)

長瀞町 長瀞アルプスから風花舞う宝登山     Hodosan in Nagatoro, Saitama

Saturday, December 6, 2014
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先週の奥武蔵デビュー山行 “飯能市下名栗 棒ノ嶺へ人気の渓流トレイルから Bōnomine in Hannō, Saitama” に引き続き秩父エリアに進出してきた。 070.gif
宝登山 “タカラ登山? ” いえいえ、“ほどさん” と読むらしい。漢字読めない!と、自分の無教養を暴露してしまったが、宝登山は標高こそ497mと低いが“宝の山に登る”という縁起の良い名で、長瀞のシンボルともいうべき山だ。 045.gif

その長瀞町はライン下りで有名だが、私にとっての長瀞の思い出は、長瀞ボルダーという川岸にある岩場である。岩場を登る私にライン下りを楽しむ船上の観光客から “がんばれー” と声援を掛けられた、何とも恥ずかしいような嬉しいような青春のひとコマがよみがえる。 043.gif



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前橋、高碕からのアクセス:何通りかの方法があるが、JR高崎駅から八高線で寄居駅に行き、西武鉄道に乗り換え野上駅まで行くのが安上がりの方法だ。 新前橋駅から野上駅まで1,200円(片道) 065.gif

マイカー利用の場合は、関越自動車道 花園ICで下り、国道140号で西に向かい約30分。



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野上駅から車道を西の山並みに向かって歩きだす。すぐに道は右に(北)にカーブして、のどかな農村風景の中を行く。駅から0.5kmほどでお寺のコーナーに標識があるので左に曲がり、駅からずっと見えている西の山並みに取り付く。 お寺の先に進むと、広いトレイルが左に直進しているが、ここは右の坂を登り尾根路に入ること。 034.gif



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アルプスの名が付いているが、長瀞アルプスのトレイルは広葉樹林に囲まれた穏やかな尾根路である。落葉時の今頃は眺望も良く、カサカサと落ち葉を踏みしめながらのハイキングは楽しい。 060.gif 070.gif
尾根に取り付いて南に進むと、程なくして“御嶽山・天狗山”という分岐が現れる。往復30分くらいなので寄ってみることにしたが、山頂標識も無い尾根の小さな突起部のような山であった。 009.gif



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主稜線に戻り、さらに尾根を西に南にと蛇行しながら進む。コナラの森の中を行くと、正面に宝登山が見えてくる。



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“氷池”の分岐を左に分けて、さらに進むと小鳥峠に着く。秩父は日本でも数少ない天然氷の産地とのことで、冬場に天然氷が作られている。 027.gif



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小鳥峠を越えて少し行くと、林道本山根線に合流する。
舗装された林道を西に約0,5kmほど歩くと左に宝登山への登山口が現れる。
“毒キノコに注意”と書かれた大きな看板があるので見落とすことは無いだろう。 034.gif



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宝登山登山口からは急坂と階段が交互に続く。長瀞アルプスが穏やかな尾根路だっただけに、この宝登山への登りがやけに急勾配に感じてしまう。 042.gif



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しかし、急登といっても、ゆっくり登っても25分で山頂に着く。健脚なハイカーなら15分で登れてしまう程度の小さな山だ。野上駅から2時間強で到着。 066.gif



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その小さな山の展望が何とも雄大である。南側には奥秩父の山々が一望できる。 072.gif
宝登山の山頂には麓からロープウェイで登ることも出来て、山頂付近には宝登山神社奥宮や小動物園、梅百花園、ロウバイ園などがある。時間に余裕があるなら、これらの場所とセットでハイキングを企画するのも良いだろう。



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眼下には寒桜が満開である。 056.gif 奥秩父の山々をズームしてみると、秩父の名峰、両神山が寒桜の向こうに鎮座している。何度か計画しつつも今だ登れていない山だ。来年のアカヤシオが咲く頃に登ってみたいな~ 039.gif 045.gif



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宝登山山頂はとても広く、休憩用のベンチも置かれている。ゆっくりランチを楽しむには最適地だ。 063.gif
この日は、強い寒気団に覆われ、とにかく寒い!002.gif  お湯を沸かし温かな飲み物でも飲んで身体を温めるとしよう。“あれ、何か降ってきた! 風花だ!” 005.gif



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先ほどまで良く見えていた奥秩父の山並みがあれよあれよという間に雲に覆われ、武甲山(写真左)の周辺には明らかに雨雲から霧が下りてきているのが見て取れる。 005.gif



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下山は、山頂直下にあるロウバイ園の中を歩き、(ロープウェイには乗らないが)ロープウェイ駅を目指す。



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ロウバイ園の中には、今にも開花しそうなぷっくりとしたつぼみの木がある。早咲きの品種かな? ロウバイは通常1月上旬から2月上旬に咲き、続いて梅の花や福寿草も咲くので、上手くすればトリプルで花を観賞できるだろう。 056.gif
ちなみにロウバイ(蠟梅)って梅の仲間だと思っていたが、まったく別属。って、知らなかった! 005.gif



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ロウバイ園の先には宝登山神社奥宮があり、奥宮から梅百花園をぬけるトレイルに沿って降りれば宝登山ロープウェイ山頂駅に着く。



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ロープウェイ乗場入口の前を通り抜け、ロープウェイの北側の斜面についた道幅の広い林道を降る。 071.gif



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季節はずれのツツジの花が綺麗だ。でも、とっても寒そう。 056.gif
他にも世間では雑草と呼ばれてしまうセイタカアワダチソウやヒメジョオンも咲いていた。
確かにこれらの帰化植物はいったん生えると除草が大変で、除草剤を撒いても撒いても生えてくる。
でも、花を良く見れば、どちらも美しく、外来種というだけで嫌われてしまうのは残念だ。
皆な同じ植物なのにね~。
アメリカではアジア人ということで差別された経験がある。
日本でも封建的な人間は外国人を色メガネでみる。
人間界も植物の世界も皆が共存することは出来ないものだろうか?



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何の面白みもない林道歩きに思えたが、自然のサインに気づけばトレイル脇には小さな生命があちこちにある。そうそう、この青いキノコもこの時期には良く見るね。先日行った十二ヶ岳でも見たが、一枚一枚が貝殻のようで綺麗だったな~。 072.gif



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林道脇に宝登山の植生について書かれた看板がある。それによると、宝登山周辺は“二次林”と言われる、伐採跡地等に自然に生えた林で、コナラやクヌギ等の日当たりを好む樹種で構成されているらしい。戦後の植林で植えられたスギ、ヒノキの人工林に変わって、今後はこのような二次林になって行くのかな? 039.gif



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林道は所々で山腹を行く近道がある。落ち葉は意外と滑りやすいので意識的に小股で歩くと良い。 034.gif 071.gif



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そんな落ち葉の中にも赤い実、青い実の植物が生きている。赤い実はヤブコウジかな?よくお正月の寄せ植えなどにも使われる十両(ジュウリョウ)と呼ばれる縁起物。 056.gif
青い実はジャノヒゲ(リュウノヒゲ)という日陰でよく見かける植物だ。熟した青色の実がとても美しい。 039.gif



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初冬の午後は短い。西日の当たった落ち葉が何だか物悲しく思えるのは私だけかな? 001.gif  トレイルを左に進み、共同墓地の脇を通り過ぎて宝登山神社へと向かう。



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共同墓地に行く手前には、“あなた大丈夫?” って心配になるくらいの巨大な木の根が地面から半分むき出しになっていた。 005.gif



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最後は宝登山神社の大鳥居の前に出る。長瀞駅までは、東に真っ直ぐ1km弱程行き、最後は大鳥居をくぐり国道140号線を横切れば駅が見えてくる。
駅へ続く道沿いには氷池の氷?で作るかき氷が美味しいと評判のお店が何軒もあり、夏には行列が出来るらしい。風花が舞うくらい寒いこの日もかき氷を食べる観光客の姿があった。

長瀞アルプスは、駅から歩いて駅に下山できる、地球に優しい“駅からハイキング”が出来る嬉しいトレイルだ。長瀞駅側からはロープウェイもあるので家族連れや、荷物を担ぎ上げての山頂パーティーも可能な憩いの山である。
ロウバイ観賞にはまだ少し早い時期であったが、自然林に生きる小さな植物や生命の発見も楽しい。終わり行く秋のかけらに “がんばれ!” とエールをおくりたくなるような初冬の1日だった。 045.gif

私のこのトレイルへの評価:3★ 初級者向け
行程距離:約8km(野上駅‐天狗山分岐‐宝登山口‐宝登山‐ロープウェイ山頂駅‐宝登山神社‐長瀞駅)
高低差:約350m 行動時間:約4時間(休憩込み)

ハイキングマップ:西部鉄道発行の “長瀞アルプスから宝登山への道” 参照


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by dream8sue | 2014-12-06 19:15 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(2)

飯能市 棒ノ嶺へ人気の渓流トレイルから     Bōnomine in Hannō, Saitama

Sunday, November 30, 2014
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埼玉県の秩父市と飯能市を結ぶ西部秩父線周辺の山々は、秩父多摩甲斐国立公園からは微妙に外れているのだが、奥武蔵自然公園と言われる自然豊かな山域だ。都心からもアクセスし易く奥多摩の山々同様にポピュラーなエリアである。
が、群馬県に住む、しかもハイキング歴2年の私には馴染みが無い。そこで、今回は奥武蔵の入門ルートとして人気が高い白谷沢から棒ノ嶺(棒ノ折山:ぼうのおれやま)に登るトレイルを歩いてきた。 070.gif 



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前橋、高崎からのアクセス: 高崎駅からJR八高線で東飯能経由で西武鉄道に乗り換えて飯能駅下車。または池袋経由で西武池袋線で飯能駅下車など、アクセス方法は何通りかあるだろう。飯能駅からバス(国際興業バス)に乗り “河又名栗湖入口” で下車。

マイカー利用の場合は、関越自動車道から首都圏中央連絡自動車道(圏央道)に乗り継ぎ狭山日高ICで下り、国道299号線で飯能駅方面を目指す。“飯能駅前” の信号を右折、次の “東町” を左折で県道70に入り名栗渓谷に沿って上流に向かう。道路は途中で県道53号に合流し北に走る。左に名栗川を渡る橋が現れる。入口には “名栗湖” “さわらびの湯” などと書かれた総合案内板が建っている。橋を渡たった左に広い駐車場がある。

飯能駅から県道70号線を走りながら、何となく見覚えのある風景だな~と感じてくる。そして、橋を渡り道路脇のコンクリート壁に特徴的な絵が大きく描かれている場所がある。そこで昔の記憶がよみがえる。 005.gif そうだ、ここは “河又の岩場” という薄被りの石灰岩の岩場の近くだ。やたらと滑り易い岩場で5.10レベルでもとても悪く感じたな~ 039.gif
駐車場には寒桜が満開だった。



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白谷沢登山口は有間ダム(名栗湖)の南側から入る。まずは有間ダムまで東に0.5kmの車道歩きだ。
有間ダムは、埼玉県が建設したロックフィルダム(コンクリートでは無く岩石や土砂を積み上げて建設する型式)らしいが、ロックフィルダムと言えば長野県大町の高瀬ダムが有名だ。冬の唐沢岳幕岩を登るために20kgの荷物を背負って、高瀬ダムを登ったことを思い出す。 039.gif 



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この日は前日が雨だったせいか堤防の下流に霧が発生し幻想的な雰囲気を作り出していた。 005.gif 043.gif



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有間ダム(名栗湖)の堤防を渡り、さらに0.5kmほど湖畔に沿って湖の南端まで行く。
白谷沢登山口はこの湖の南端から始まる。
雨に濡れたカラフルなモミジの葉が美しい。 072.gif
登山口の標識の奥には “白谷の泉” という湧き水があるが、残念ながら涸れていた。 021.gif



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登山口からしばらくは針葉樹林の薄暗い中を行く。左下には渓谷が見え隠れし、右側はシダ植物が群生しているトレイルだ。急ではないが、コンスタントに標高を上げて行く。



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ツタのような植物が絡みついた苔むした樹木。何だか人間の血管を連想してしまうのは、抗癌剤の副作用で血管痛に悩む私だけかしら? 041.gif



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トレイルはだんだんと沢筋に近づいていく。この白谷沢には上流から “白孔雀の滝” “天狗の滝” “藤懸の滝” と名付けられた3つの滝がある。どれも5~10mくらいの小さな滝だ。



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早速、2つの流れをもつ “藤懸の滝” が現れる。 072.gif



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沢筋は緑の植物が元気でいいな~ 043.gif やっぱり水のあるトレイルって好きだな~ 049.gif



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藤懸の滝から先は沢の中を行く。限りなく沢の中に付いたトレイルって感じだが、これも “沢登り” といえるのかな?



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紅葉はもう遅い感があるけど、渓流美とのコンビネーションが最高だね。 072.gif 060.gif



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やがて、両岸に2つの塔のように奇岩が立ちはだかり何だかワクワクする。 060.gif この2つの塔を越えた先には何が待ち受けているのだろう?



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そこには “天狗の滝” があった。 041.gif



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天狗の滝からしばらく河原を行くと、突然、両岸が狭まったゴルジュ帯に入る。



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ゴルジュから左岸に着いた階段状のトレイルを登る。
ここで復習しておこう。 右岸/左岸というのは沢登り用語である。左岸と言った場合は下流に向かって左側と言うことだ。従って自分が川の上流に向かって登っている場合は沢筋の右側を指す。ガイド本などで単に右側、左側と言う時は進行方向に向かって言う言葉なので混同しないようにしよう。 034.gif



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階段状のトレイルから振り返って見るゴルジュ帯。こう見るとさほど長いゴルジュ帯ではないね。



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そして3つ目の滝 “白孔雀の滝” が左側の落ち葉の詰まった沢筋を流れ落ちていく。 072.gif



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さすがに小さいながらも滝を3つも越えると標高もかせぎ、源流部に近づいてくる。



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源流部からは左岸の木段を登りいったん林道に上がる。
木段は林道を挟んで先の尾根に続いている。
ここにはベンチが設けられてあるので、休憩するには最適な場所だ。 063.gif



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林道からはガラリとトレイルの様子が変わる。急な木段を直登してリッジに出て、そこから尾根を東に巻いて行く。 071.gif



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やがて “岩茸石” という大岩のある滝ノ平尾根に合流する。ここで右に曲がり “権次入峠(ごんじり峠)” を目指す。



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岩茸石から20~30分ほどの急登をこなせば権次入峠に着く。
ここから稜線を右に行き、さらに20分ほど侵食でえぐれた歩きずらい木段と木の根の階段状のトレイルを登れば棒ノ嶺の山頂に着く。



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棒ノ嶺(棒ノ折山 969m)の山頂は500人以上収容できると思われる広々としたピークだ。 この日も山頂には50人以上のハイカーの姿があった。 005.gif
西上州のマイナーな山ばかり登っている私には、ここはまるで街中の公園のようで何だか落ち着かない。 やはり私には、1人静かに自然と対峙できるマイナーな山の方が似合っているようだ。 041.gif



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下山は権次入峠~岩茸石まで戻り、滝ノ平尾根をそのまま尾根通しに北東に進む。トレイルはこの岩茸石の左側をすり抜けて行く。



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短い針葉樹林帯をぬけると、ここでもいったん林道を横切る。再度尾根に取り付きススキが生茂る “白地平” に着く。立派な案内板と見晴台がある。



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白地平からさらに尾根沿いに下降する。この尾根は右側が針葉樹の植林で、左側が雑木の自然林だ。そしてまたまた林道と交差する。



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その後、滝ノ平尾根は下部で2つの尾根に分かれる。トレイルは東寄りの尾根(右)に付けられている。完全に植林地帯に入り、木の根っ子が張りだした急坂をどんどん降る。



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棒ノ嶺山頂から3km、約1時間ほど降った場所である。薄暗い樹林帯の中だがベンチが置かれ、この先も急坂が続くので、ここで一休みして行くのも良いだろう。063.gif 低木の黄葉がまるで花を咲かせているかのように、薄暗がりの中で浮き上がっていた。 072.gif



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陽が当たらない針葉樹林帯の中は湿っていて、靴底に泥が付いてだんだん重くなってくる。 002.gif 非常に滑りやすいので気をつけよう。私はハイキングポール(ストック)を常用しているが、久しぶりに “ストックがあってよかった~” と実感させられるトレイルだった。 025.gif



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最後は民家の裏手に出て、有間ダムから注がれる有間川を渡れば寒桜が咲く駐車場はすぐそこだ。



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白谷沢の景観があまりにも素晴らしいので、下降路の滝ノ平尾根がやや見劣りがする。
何より残念なことは一般車が走る林道がトレイルを切断していることだ。 
まあ、それが街に近い山の宿命なので仕方のないことであるが。 002.gif


私のこのトレイルへの評価:4★ 初級~中級者向け
行程距離:約9km(名栗湖入口駐車場‐有間ダム‐白谷沢登山口‐岩茸石‐権次入峠‐棒ノ嶺‐権次入峠‐岩茸石‐滝ノ平尾根‐名栗湖入口駐車場)
高低差:約750m 行動時間:約5時間(休憩込み)

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by dream8sue | 2014-11-30 22:46 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)