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奥秩父 赤岩尾根は2つの峠を繋ぐ岩稜縦走     Akaiwaone in Chichibu-Tama-Kai NP

Tuesday, October 27, 2015
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西上州随一の岩稜ルートとして定評がある赤岩尾根を歩いてきた。 070.gif (写真は赤岩峠付近からみた赤岩岳)


赤岩尾根は群馬県と埼玉県の県境尾根で、西は赤岩峠から東は両神山へ続く八丁峠までの間の岩稜である。

主なピークは、赤岩岳~前衛峰~1,583m峰~P4~P3~P2~P1の7つであるが、小さなピークもいくつもあり、距離の割には時間がかかる。 059.gif

バリエーションルートなので道標などは無いが、比較的ポビュラーなルートなのでテープや踏み跡は結構しっかりしている。

岩登りのグレードはⅢ級程度だが、ルートの取り方やメンバーの力量によってはロープなどが必要になるだろう。 034.gif




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<マイカーの場合>入山口は、赤岩峠への最短ルートである小倉沢の赤岩橋(ニッチツ鉱山住宅跡)からなので、秩父市まわりで国道140号線を西に走る。中津川の滝沢ダムに掛かる中津川大橋の手前を右折し県道210号に入る。

県道は途中で中津川から支流の神流川沿いを走り、雁掛トンネルをくぐって(直進ではなく右折なので注意)鉱山がある山麓に入って行く。鉱山の建物を横目に見ながら、雁掛トンネルから約2kmほど走れば赤岩橋に着く。橋の先の路肩(鉱山住宅跡入口付近)に数台が駐車可能だ。

廃虚となった鉱山住宅地(写真左)を廃虚めぐりしながら、石標、木標の立つ登山口(立入禁止ゲートの手前/写真右)へ向かう。 005.gif 070.gif




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登山口からは、植林のスイッチバックのトレイルをひと登りすれば、雑木林の尾根に出る。早くも遠くに八丁尾根が見えてくる。 072.gif




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左側が広葉樹林の紅葉で、右側が針葉樹林の植林帯だ。奥多摩などでもよく見かける光景だ。 072.gif



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登山口から約1時間で赤岩峠に到着。 066.gif

私はつい数週間前に、大ナゲシ北稜を登った際に通ったばかりの峠である。




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さて、峠でひと休みしたら、赤岩尾根の最初のピークである赤岩岳への登りにとりかかろう。 063.gif

峠から東に岩稜伝いに行き、左に巻いて北側のガレたルンゼをひと登りすればコルに出る。




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コルを左に登れば、大ナゲシの展望台だ。ルートは右に行き、短い岩場の岩登りでケルンの積まれた支尾根に上る。




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ここからも大ナゲシを目前に見て、県境尾根の山々や奥秩父の山並みが一望できる。 072.gif 043.gif




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判然としない踏み跡を左に行き、回り込むように南に戻れば、そこは赤岩岳の岩峰の上で西側は切れ落ちている。 066.gif




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赤岩岳の東の稜線からは、登山口の小倉沢方面が良く見える。谷の中に鉱山の施設だけが密集して建っている。




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山のヒダが美しい。 072.gif 072.gif




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東に岩稜を下って行くと、尾根が左に曲がる。



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石標が良い目印になるので、所々で確認して行くと良い。 049.gif “山”と刻まれた石標で右に曲がると、いよいよ前衛峰への登行が始まる。 070.gif




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前衛峰の末端岩稜は、正面をロープを使って登った。トポには、北面のルンゼもよいと記されてあり、確かに暗い立木のある急な凹角状の岩場にフィックスロープが下がっているのが見える。

しかし、フィックスロープに行くまでのトラバースが悪そうだし、下手に悪いフィックスを確保無しで登るより、ロープを使って各自が確保を取って登るほうが安全と思い、あえて正面を登った。

正面リッジは、傾斜のつよいⅢ級程度の岩場である。中間部で脆そうな岩を使って登るのでセンシティブなクライミングとなる。




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ロープをたたんで、前衛峰のピークまで向かう。いよいよ、岩登り交じりの登行となる。




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前衛峰のピークを過ぎて、ナイフリッジを行く。




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右前方には両神山の八丁尾根が、いったいいくつのピークを越えるのか?!ってくらいに小さなピークが連なっている。 005.gif 072.gif

八丁尾根ハイクはこちらから⇒“奥秩父 アカヤシオ咲く八丁尾根から両神山  Ryōgamiyama in Chichibu-Tama-Kai NP”





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と・・絶景に感動しながらナイフリッジを行けば、やがて核心といわれる1,583m峰が眼前に現れる。

どうも、あの岩壁の中にラインがあるようだ。

心の声が・・・ “え~、あんな所を行くのかいな~!” 008.gif

ワクワク、ドキドキ、この胸のときめきは危険な恋より刺激的!って、何のこっちゃい! 041.gif




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まずは、基部までクライミングダウンで慎重に下り、切れそうなフィックスロープを頼りに・・しないでトラバース。 008.gif




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その先で、色あせたトラロープを頼りに・・しないで岩壁のど真ん中までクライムアップ。




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岩壁のど真ん中で完全にフリー。

心の声が・・・ “ロープが欲しいな~” 008.gif

慎重に慎重に、岩の弱点を見定めて、何とかロープなしでリッジまでたどり着く。 042.gif




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この岩壁に張り付くように生えていたコメツツジが鮮やかに紅葉していた。 072.gif




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核心を終えた安心から、空腹感を感じランチを取る。

このランチタイムで緊張の糸が切れたのが良くなかったのか・・・

石標 “一四” “一ニ” と確認しながら歩く。

行く手にはP4、P2が見えている。ここまでは良かったのだが・・・

この後、岩稜を下り、右手立ち木の斜面から左の尾根に戻らなければいけなかったのだが、右にも踏み跡があり右の支尾根に下ってしまった。

下りの足は速い、最低鞍部までの下りだと思い込み急な斜面をラペル交じりで下ってしまった。
結局、戻ってルート修正すること1時間のタイムロスとなる。

最低鞍部には石標 “一”(写真左)があるので、石標 “一ニ” と最低鞍部の間は迷いトレイルに要注意だ。 034.gif




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最低鞍部から南面のガレた斜面を登る。このセクションは大きな石が不安定な状態で転がっている斜面でとてもdemandingである。 042.gif




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チョックストーンのはまったコルを目指して登り、チョックストーンの左側からコルによじ登る。




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コルからP4、P3と藪尾根のアップダウンを繰り返す。P4、P3のピークは樹木に囲まれた岩稜上のピークなのではっきりしない。 039.gif

P2の岩場への手前には5mほどのチムニー状の岩場もあり、疲れた身体には、なかなか楽しい? 042.gif



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P2の岩場は左から巻く。 071.gif




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P2のピークにはすっかり色あせてしまった標識がある。 003.gif




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眼前には赤岩尾根の最高峰P1と、その先に八丁尾根が見えている。 072.gif 最後のピークまでもう少しだ!




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P1への岩場の登りはⅡ級くらいの快適な岩登りだ。 060.gif




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そして、ようやくP1(1,589m)に到着。 066.gif 東西に長く樹木に囲まれたピークである。

登山口から6時間40分。赤岩峠から5時間30分かかった。ロスタイムの1時間は大きかったな~ 025.gif



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時間も押しているのでさっさと下山にかかる。

まずは、八丁峠までの急下りだ。

途中の山ノ神の祠には西日が差していた。

P1から30分の下降で、八丁峠に到着。 042.gif




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八丁峠から上落合橋登山口までは、一般ハイキングトレイルなので問題はない。

春にはコバイケイソウ?バイケイソウ?の群落だったトレイルは、その跡形もなく落葉に埋もれていた。

40分ほどの下りで、暗くなり始めた上落合橋に到着した。 042.gif

上落合橋から赤岩橋(赤岩峠登山口)までは、通常はさらに30分ほどの車道歩きである。が、私達は車2台を利用して1台を上落合橋のパーキングにデポしてカーシャトルした。疲れた身体には30分の車道歩きとて長く感じるので実に有難い。 043.gif 040.gif




f0308721_23593999.jpgバリエーションルートとはいえ、すでに定番になっているルートだけに、逆に迷いトレイルなども多く、それらの踏み跡に惑わされるので注意が必要だ。 034.gif

日の短い秋は、足並みのそろったメンバーでスムーズに歩きたいところだ。 045.gif

また、それとは別に朝早くから取付き(時間に余裕をもたせ)、新人のロープワークや岩登りやルート取りの訓練を兼ねて登るにも最適な尾根ではないだろうか。 045.gif 049.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約9km(ニッチツ鉱山住宅跡‐赤岩峠‐赤岩岳‐前衛峰‐1583m峰‐P4‐P3‐P2‐P1‐八方峠‐上落合橋)
標高差: 約650m
実動時間: 約8時間 (休憩込み、ルート迷い時間ロス約1時間含む)


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by dream8sue | 2015-10-27 23:24 | 秩父多摩甲斐 国立公園 | Trackback | Comments(0)

上野村 中之沢渓谷で森林セラピー初体験     Forest Therapy at Nakanosawa valley in Ueno, Gunma

Sunday, October 25, 2015
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森林セラピーとは、森林がもつ人間へのリラックス効果に着目し、医学的な証拠に裏付けされた森林浴効果のことをいう。

医学的な証拠が有ろうが無かろうが、ハイカーなら森林浴が好きなのは言わずもがなである。だからこそ貴重な余暇を利用して自然の中に出かけていくわけだが、ハイカーに限らず、ストレスを抱える現代人にとって森林浴は多かれ少なかれ健康に良い影響があると考えられている。 045.gif

森林セラピーは、森林ならどこでも行なえるというものではないらしい。森林セラピーソサエティ(特定非営利活動法人)なるものによる厳しい実地テストを経て、セラピー効果のevidence (科学的証拠)を証明された全国60箇所余りの森で行なわれている。

その一つが、ここ上野村の restricted area “入場制限制度” で入山を規制している “中之沢源流域自然散策路” である。 ハイカーとして、以前からこのエリアが気になっていたことも、私がセラピーに参加する動機であった。

ちなみに、森林セラピーソサエティの役員は、主に医療関係者なのだが、その中に医師で登山家の今井通子氏も入っている。まあ、山と医療の接点を考えれば妥当な人選と言えるだろう。




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受付は上野村の森の体験館(Tel:0274-20-7072/9:00-17:00 木曜休)なので、イベント情報やアクセスに関してはこちらを参照してほしい。 034.gif

希望者には、高崎駅からの送迎もしてくれるので、リクエストすれば足の心配もない。 043.gif
コストは、送迎つき、セラピストのガイド料、保険料、昼食、日帰り入浴つきで¥5,000とリーズナブルである。 065.gif

森の体験館で受付を済ませたら、セラピストの車で中之沢源流域自然散策路に向かう。森の体験館前の楢原郵便局がある三差路を県道124号線に入り、ぶどう峠方面に4km弱走る。
この道は、5月に参加した上野村公募ハイキング “シオジ原生林” や “マムシ岳(1,307m)” に行く道である。

マムシ岳のキリンテ登山口の少し手前のヘアピンカーブのところが、中之沢源流域自然散策路の林道入口だ。入口のゲートは閉鎖されていて、一般車両は入れない。(写真左)




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中之沢源流域自然散策路は、全長12.6kmの林道で、ルート沿いには貴重な自然生態が凝縮されている。⇒ 中之沢源流域自然散策路のマップ

この間の移動は自動車で、途中にいくつかの観察小屋、休憩所、探索基地などの設備が設けられている。ソーラー発電による水洗トイレなどもあり、環境に配慮してある。さすがです! 038.gif

林道周辺の紅葉が余りにも美しいので、セラピーポイントではないけれど車から降りて、しばし紅葉狩りを楽しむ。 072.gif




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道端にはウルシやハゼの葉も見事に紅葉していた。

セラピストからハゼはその昔はロウソクの原料になっていたとの説明を受ける。知らなかった! 005.gif

他にもホウノキとトチノキの違いや、クサギというユニークな実をつけた植物観察などもあり、ハイカー2年生の私にはとてもためになるレクチャーだった。 027.gif 040.gif




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最初のセラピーポイントであるオボロカヤの滝入口(入口ゲートから約5km地点)に到着。




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オボロカヤの滝へは全長170mの階段を降りていく。

標高約1,200mの中之沢源流域は、ブナを中心とするトチ、ミズナラなどの落葉広葉樹林帯である。




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急な階段を降っていくと、やがて右下にオボロカヤの滝が姿を現す。この滝に会いたかったんだよな~

“オボロカヤ” とはアイヌ語で “水の溜まり” という意味らしい。




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オボロカヤの滝の左岸(川下に向かって左側)に展望デッキが設けられている。

そこにマットを敷いて静かに横たわる。

落葉がハラハラと散って落ち葉のシャワーを浴びる。

森林セラピーは5感を使って体験する。 “見る” “聴く” “嗅ぐ” “触る” “味わう”

滝の音、風の音、落ち葉を踏みしめる音、鳥の鳴き声などなど。

ハイキングでも聴ける音であるが、こうしてデッキに寝そべって目をつむると、耳に入ってくる音と自分の脳が直接繋がっている感じになる。それはハイキングでは味わえない宇宙が広がる。 043.gif




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しばし、瞑想した後は、滝の下まで行ってマイナスイオンを身体に浴びる。

あ、浴びるのはマイナスイオンだけだよ。滝の水は浴びないからね。 003.gif 夏なら水に足をつけても良いけれど、この日は水遊びには少し寒い日だった。 003.gif




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オボロカヤの滝が流れるこの沢は、オボロカヤ沢で、下流で中之沢本谷に合流する。




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滝周辺には、シオジの木も生えている。

私は、5月のシオジ原生林ハイキングで初めてシオジの木を見たが、滑らかな木脈の模様でひと目でシオジの木と同定できる。 004.gif




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さて、オボロカヤの滝で “見る” “聴く” を体験したら、中之沢本谷周辺(入口ゲートから約8km地点)へ移動しよう。

林道は舗装道路であるが、入場制限制度のため一般車両が通らないので、落ち葉で埋まっている。時々落石などもあって、ドライブ速度は20kmくらいでゆっくり走る。




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中之沢本谷と車道が出合う場所には、教会を思わせる造りの観察小屋(休憩所)がある。




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そして、観察小屋周辺は、何だかとても甘い香りがする。キャラメル?醤油の良い匂い?に似ている。 039.gif

その匂いの元は、頭上からハート型の黄色い葉を散らしているカツラの木だった。

とってもハッピーになる香りだから、もっと街路樹などに取り入れればよいと思うが、きっとメンテナンスが大変なんだろうな~ 039.gif

他にもスギやヒバなどの匂いは血圧を下げる効果があるらしい。 049.gif




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観察小屋の少し東側に谷を挟んで紅葉の綺麗な尾根が見える。

ここはコダマがよく返ってくる場所らしい。皆で “ヤッホー” やりましたよ~ 003.gif




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さて、カツラの香りを“嗅ぎ”、コダマで大声をだしたので、お腹がすいた。

川岸の陽だまりにマットを敷いて、ランチをいただこう。 060.gif

上野村の宿泊施設のひとつ、やまびこ荘提供の、上野村特産のイノブタのステーキと、産地野菜の煮物などのランチボックスだ。 063.gif




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ランチ休憩の後は、周辺を軽く(30分程度)散策する。 070.gif




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中之沢本谷の上流に分け入る。落葉が瀞に溜まって円を描いている。綺麗だな~ 072.gif

ちなみに、中之沢は、国土交通省の水質調査で(平成16~20年度)関東で最もきれいな川として証明された神流川(利根川水系)の源流域のひとつだそうだ。 038.gif 043.gif




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沢の水に “触れ”、 涸れた古木の幹に “触る”。

人間への癒し効果などとは関係なく、自然は太古の昔から繰り返し繰り返し生命を繋げている。




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今回のセラピーはこの地点から引き返した。

中之沢源流域自然散策路のゲートまで戻って、県道124号の途中にある、浜平温泉しおじの湯で温泉に浸かって、セラピーは終了となる。

森林浴のもつ癒し効果には、ストレスホルモンや血圧、脈拍数の減少でストレスが緩和される他にも、抗癌タンパク質が増加したり、免疫能活性が増強し、癌に対する抵抗性が高まるらしい。最近まで癌の治療をしていた私には嬉しい調査結果だ。これからも、ゆっくりハイキングを続けていこう。

時に森林セラピーで身体をいたわるのも良いのではないだろうか。特に仕事や雑事に追われる現代人、インドア系の人などは試してみる価値があると思う。 049.gif


私のこのイベントへの評価: 5★
距離: 往復約16kmの林道を車で移動。歩行距離は1km以下
標高差: 約50m
実セラピー時間: 約4時間 (ランチタイム込み)

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by dream8sue | 2015-10-25 14:57 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)

中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(霞沢岳K1と明神池)  Kasumisawadake in Chūbu-Sangaku NP

Saturday, October 24, 2015
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徳本峠越えの2日目は、上高地へ下山する前に、霞沢岳を往復することにする。

私がこの山の存在を知ったのは、登山を始めた20代の頃に読んだ新田次郎の小説の中でだったと思う。

また、それから何年か後に、岳人列伝という村上もとか著作の漫画でも厳冬期の霞沢岳を舞台にしたエピソードがあった。 045.gif

気になる山ではあったが、その存在は余りに地味で、血気盛んな若き日の自分には、穂高の峰々を前にこの山に登る価値が見出せなかった。 044.gif

頭の片隅にありながら訪れる機会のないまま年月だけが経ち、もう登ることはないだろうな~と思っていたが、その機会がまさか癌の治療を終えた今年訪れるとは。 039.gif

前日の島々谷から登る徳本峠のレポートはこちらをチェックしてね。紅葉と渓流が素晴らしいです。⇒
“中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(紅葉の島々谷川) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”
“中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(二俣~徳本峠小屋) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”





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徳本峠から霞沢岳へは、樹林帯の尾根路で往復6~7時間を要する。標高差は510mであるが、アップダウンを繰り返すため累積標高差は930メートルもある。 008.gif

予約した午後3時30分のバスに乗るためには小屋を早朝4時くらいには出発する必要がある。 014.gif

真っ暗な中、ヘットライトをつけて小屋を出る。(上の徳本峠&徳本峠小屋の写真は前日に撮ったもの)




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久しぶりに(本当に何十年ぶりだろうか・・)ヘットライトの明かりで登る山路だ。

小屋からは概ね樹林帯の中を行くトレイルなので暗くても危険な場所は無い。

小屋を出て、5分ほどで明神への分岐を右(北)に見送る。

そこからは西の尾根に取り付くが、いきなりスイッチバックの急登が続く。

暗闇の中、光沢のあるイワカガミの葉だけがライトを反射して光っていた。

急登を1時間ほどこなすと、ジャンクションピークに着く。 042.gif

この辺りからようやく白んでくる。こんな朝焼けを見るのは何年ぶりだろうか。ちょっと感激だな~ 043.gif




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トレイルは、展望の無いコメツガやシラビソなどの針葉樹林の中を行く。

ジャンクションピークから下った所に小さな池?湿地帯?があるらしいが、秋のシーズンには涸れてしまうのか、それらしい池は発見できなかった。




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ジャンクションピークからは、長い下りが続き、南側の展望が開けたポイントからは霞沢が一望できる。

昔は、この霞沢も穂高へのアプローチとして登られていたというから驚きだ。 005.gif 038.gif

もちろん、あくまでバリエーションルートとしてで、メインは徳本峠越えであるが。




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ジャンクションピークからおそらく200mくらいは降っただろう・・ってことは、帰りはここを登るのか~!

なんて考えていると、小ピークへの登りとなり、木の幹に “P2” と書かれた2,261mのピークに着く。




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2,261mのピークを少し降ると、左側が大きく崩壊した斜面が見える。

朝日は差してきたが、残念ながら霞沢岳には厚い雲がかかっている。 002.gif




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崩壊地の淵を通り、ザレ場を登ると、K1ピークが眼前に立ちはだかる。 005.gif トレイルは、中腹から右手側を巻いて登る。




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K1ピークの東側をトラバースするように進み、途中に生えるダケカンバの根元をよじ登る。高度感もぐんぐん増してくる。




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K1直下のトレイルは、ナナカマドなどの灌木帯で覆われた急坂で、ガレた斜面は丸太の階段で補強されている。登るに従って霧が濃くなり、歩いてきた山並みにもガスがかかっている。 002.gif




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胸突き八丁の急登にあえぎながらも、足元のコケモモの実にほっと一息つく。 042.gif

この実は食べられるものなのか分からず(実際は可食)同行メンバーと、誰が先に試食するかワイワイと戯れた尾瀬のハイキングを思い出す。 003.gif ⇒ “尾瀬 富士見下から皿伏山を越えて色づく尾瀬を行く     Fujimi to Ozenuma in Oze NP”

実際に食べた感想は、甘みの少ない酸味のつよい味だ。 
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そして、徳本峠小屋をスタートしてから約4時間強、ようやくK1ピークに到着。 066.gif

K1ピークは、360度の大パノラマが広がる・・はずなのだが・・霞沢岳方面も手前にあるはずのK2すら見えない。当然、北に見えるはずの穂高連峰も見えない。 002.gif

K1ピークから霞沢岳までは往復約1時間であるが、この霧では展望も無いだろうし、私はピークにこだわるピークコレクターでもない。帰りのバスの時間もあるので、ここで引き返すことにした。 029.gif

ちなみに、ピークを現す “P” ならわかるけど、なんでK1とかK2という “K” のアルファベットを使うのかな?

ヒマラヤのK2という山はカラコルム山脈にある2番目に高い山ということで、 Karakoramのイニシャル “K” が使われているけど、もしかして、これを真似て霞沢=Kasumisawaの “K” かな?だとしたら笑える。 041.gif




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なんて、愉快な想像をしながら20分ほど霧がはれるのを待ったが、はれないので下山にかかる。

ところが、おやおや、私が下山にかかると、先ほどまで霧に覆われていた空が明るくなってきた。どうも霞沢岳は私のことが嫌いなようだ。嫌いな女が去ったので、そのベールを上げたのか!? 058.gif

K1の急斜面を降りながらギリギリ穂高連峰が見えた。

航空気象学もかじっているので、穂高連峰上空の雲の形が気になる。 “Virga” という雲かな~日本語では何ていうのかなぁ~・・・尾流雲かな? 039.gif

この雲は、雲から落ちる水滴や氷の粒子が地面に到達する前に上空で蒸発してできる状態で、雲の周辺の空気が低湿度で、ある程度温度が高いことを意味する。

空を飛ぶには厄介な雲だが、今日は良いお天気になるぞ!ってことで、霞沢岳もこの時間から晴れていくもよう。




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ほら、視界が良くなった! 058.gif




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朝は霧に覆われていた霞沢岳が見えてきた。 058.gif 朝からこの天気がほしかったな~




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アップダウンの多いこのトレイルは下山も登りと同じくらいに時間がかかる。でも朝には見えなかった樹林帯の中の植物たちに会えるので、さほど苦にならない。

ヘットライトを反射していたイワカガミをはじめ、赤い実をつけているツルリンドウなどなど。

ジャンクションピークへの登りでは、写真左のロゼット状に葉を広げる植物が群生していた。後でしらべたら、なんとショウジョウバカマではないか!早くも中心に芽のようなものがあるね。 005.gif

ショウジョウバカマは、湿原に他の高山植物より一足早く春の訪れを告げるようにピンクの花を咲かせる(写真右)




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長い登り返しを終え、ジャンクションピークに到着。すっきり眼下の山並みが見える。 072.gif




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そして、ジャンクションピークから徳本峠への下りでは、朝は真っ暗で見えなかった前穂高岳、奥穂高岳の高峰がそびえる。上高地から見る穂高とは一味違う眺めだ。 072.gif




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そのすそのには梓川の流れが白く蛇行してる。 072.gif




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徳本峠との分岐(右が徳本峠)に戻る。

K1までの往復に約6時間ほどかかった。霞沢岳まで往復するなら7時間はみておきたい。 034.gif

下山は左のトレイルに進み、白沢沿いの路で明神まで行く。

徳本峠から明神間のルートは、よくメンテナンスされているので問題ない。




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分岐からしばらくは展望のきかない樹林帯の路をスイッチバックに降る。

すぐに白沢支流の黒沢に沿って急坂を下るようになる。

30分ほど降ると沢(水場)がある。

水場からさらに下って2つの沢を横切れば、眼前に明神岳が迫る。





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対岸の山肌にみえるダケカンバの白い幹が美しい。 072.gif




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峠から1時間ほど降ると傾斜が緩み、路幅の広い針葉樹林の森(林道)に入って行く。 070.gif




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林道は約1kmくらいあり、あたりが自然林になり明るく開けてくれば明神は近い。 072.gif




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明神の徳本峠登山口である白沢出合に到着すると、横尾街道(上高地~横尾までの林道)に合流するので、槍ヶ岳や穂高岳への登山者、明神散策の観光客で大賑わいだ。 005.gif

白沢出合からは明神岳の峰々が天を刺すようにそびえている。 072.gif




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白沢出合から西に少し行ったところに明神館があり多くのハイカーや観光客で賑わっている。

明神館から明梓川を渡った対岸に明神池がある。せっかくだから明神池に立ち寄ることにする。

明神池を見るには、明神館の北側に掛かる橋を渡り、嘉門次小屋の横を通って穂高神社奥宮で拝観料(¥300)を払う必要がある。何故なら、明神池は神降地らしい。まあ、山岳宗教の一種なんだろね~。





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宗教とは無縁の私であるが、神社の私有地?に立ち入って美しい景色を見させていただくということでお金を払ってみさせてもらった。

明神池を訪れるのはおそらく4度目だと思うけど、そのうちの2回は残雪期&冬期だったので(神社は閉鎖していた)お金は払っていない。神様、タダ見しちゃってごめんなさい。 日本の神様ってお金が大好きだよね~ 041.gif 065.gif 065.gif 065.gif




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カラマツがいい仕事してますね~




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水草がいい仕事してますね~ ちなみに、ここにはイチョウバイカモという珍しい水草があるらしい。 034.gif




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明神から上高地バスターミナルまでのトレイルは過去に何度となく歩いている路だ。でも、よく考えてみると残雪期の5月と夏か冬にしか通っていない気がする。 072.gif




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この黄金色の明神岳を見るのは初めてだ。 072.gif




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カラマツの落葉が、トレイルに黄色の絨毯を敷き、沢を黄色く縁どっていた。 072.gif




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小梨平も黄金ワールドだった! 005.gif 072.gif 043.gif

週末の上高地は、周知の事実の混雑ぶりなので、人気スポットのカッパ橋などはスルーした。 021.gif

霞沢岳に行かなかったので、1時間の時間調整に明神池に寄って、15時30分のバスに調度よい具合にバスターミナルに到着した。 059.gif

2日間の徳本峠越えの山旅は、栄枯の歴史に思いを馳せ、紅葉に心躍らせ、渓流のせせらぎに心が洗われる旅だった。 043.gif


私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
行程距離: 約17km(徳本峠小屋‐霞沢岳往復(約9km)‐明神館‐明神池‐明神館‐小梨平‐上高地バスターミナル)
標高差: 約510m gain / 約1,100m down
実動時間: 約10.5時間 (休憩、明神池散策込み)

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by dream8sue | 2015-10-24 02:05 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(二俣~徳本峠小屋)     Tokugotoge in Chūbu-Sangaku NP

Friday, October 23, 2015
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栄枯の歴史をたどる徳本峠越えは、前半の島々谷川に沿った6kmに及ぶ林道歩きと、後半は島々谷川の北沢と南沢を分ける二俣からの渓流歩きに変わる。

南沢に入ると、今までの林道とはぐっと趣を変え、深い瀞の上にかかる赤や黄色の紅葉が絵はがきのように美しい。 072.gif

前半の燃えるような紅葉の林道歩きはこちらから⇒ “中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(紅葉の島々谷川) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”




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島々谷南沢沿いのトレイルに入ると、いよいよ山路となる。

二俣のすぐ先に、 “じゃがりこチーズ味” じゃなくて~ “あがりこサワラ” の案内板がある。 041.gif

周辺には、あがりこ型樹形という奇妙な形のサワラの木が数本みられる。 005.gif




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南沢右岸(下流に向かって右側の岸を右岸、左側を左岸という)から始まり、いくつもの橋を渡り左右の岸を縫うように進む。 070.gif

二俣から徳本峠までは約10kmもある。栄枯の歴史をたどるトレイルは思った以上にロングルートだ。




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“行き橋” で右岸から左岸に渡る。




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0.5kmほど歩き、“戻り橋” で左岸からまた右岸に渡る。 071.gif




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南沢の清流と紅葉、そして深山の静寂が私を日常から遠ざけていく。 043.gif




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足下の流れはけっこう激しく岩を噛み、紅葉を映えさせている。 072.gif




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トレイル脇には、苔むした石垣の炭焼き釜なども残っていて、往時を偲ばせる。




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沢に近いトレイルは、時にこんなブリッジ状の崩れ方をする。 005.gif




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そして、激しく土砂崩れを起こし、通行を困難にさせる。 008.gif




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いくつもの山のヒダは沢になり、トレイルを切断している。




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すべての小さな流れは、南沢へ流れ込んでいく。




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“瀬戸下橋” で右岸から左岸へ




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どこまでも続く流れは美しく、魚になってこの清流を遡ってみたいと思わせる。




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“離れ岩”のある “瀬戸上橋” で左岸から右岸に渡り返す。




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標識には “離れ岩” とあるが、横からは何故離れ岩なのか分からない。が、橋の上から下流を見て納得。確かに岩が離れている。 045.gif




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湿った大岩の下に桟道が付けられている。 ここの景色はまるで中国の水墨画のようだ。 072.gif




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トレイルを切断している流れを飛び石で横切る。こんな崩れた路も落葉模様で楽しい。 072.gif




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一際大きな流れの “ワサビ沢” が左から合流している。

午後の陽射しが差し込み、紅葉が一層輝き、まさに黄金の世界に紛れ込んだ感覚になる。

What a lovely trail Tokugotoge is! 049.gif 003.gif




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ハイキングポールに落葉が刺さって、カエルの串刺し・・じゃなくて~カエデの串刺し状態。 041.gif




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二俣から5.2km、2時間20分ほどで、ようやく “岩魚留橋” に着く。  名前の付いた橋は、岩魚留橋が最後である。




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岩魚留橋で左岸に渡った高台には、廃屋になりつつある “岩魚止小屋” が建っている。 バックの紅葉に陽射しが差して美しい。 072.gif




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さすがにここまで来ると、朝からの疲れが出てくる。 042.gif

小屋の縁側に座ってひと休みして行こう。 063.gif

一息ついて、ふと頭上を見ると、ギョギョ! 005.gif

物干しになんとヘビの皮が干してあった。 008.gif




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岩魚留周辺には、山葵沢、岩魚留沢、中ノ沢などの多くの支流が南沢に流れ込んでいる。

この先しばらくは左岸沿いに辿るが、小さな橋をいくつも渡る。 071.gif




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沢は樹林の中に続き、流れはどんどん細くなっていく。




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この橋は使用不可能! 005.gif 046.gif




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丸太橋をいくつも渡る。 こんなラダーも設置されている。




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そうそう、二俣からのトレイルでは、この妖精のイヤリング(ツリバナの実?)もたくさん見かける。 056.gif 043.gif




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低木もいい仕事してますね~ 072.gif




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岩魚留から2.6km(徳本峠まであと2km!)地点の橋を渡ると、トレイルが沢筋から離れ北側の山腹に入る。いよいよ高度差400mの徳本峠への急登が始まる。 013.gif




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ロングルートの最後の登りはきつい。 042.gif

途中には “ちから水” と書かれた湧き水がある。

とても美味しい湧き水だ。 011.gif 063.gif

振り返れば小嵩沢山方面の山並みに残照があたっていた。 058.gif




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かなり足が重くなってきた。 042.gif ゆっくり、ゆっくりと後ろを振り返りながら最後の登りをこなす。 066.gif

スイッチバックのササ原の急斜面を登りきったところが徳本峠で、徳本峠小屋の前にとび出る。




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徳本峠小屋は、1923年(大正12年)に開業し、上高地へのメインルートとして多くの人に利用されていた。1933年(昭和8年)に上高地にバス路線が引かれてからは徳本峠を利用する人は少なくなったが、昔ながらの峠のランプ小屋として今も親しまれている。 035.gif

旧館(休憩所)は2011年に国の有形文化財に登録されているらしい。正直、建物自体はただの古い木造小屋で、文化財の価値とは、ずばり歴史そのものにあるんだな~って思った。 039.gif




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無雪期ギリギリで訪れることができた徳本峠越えは、燃えるような紅葉と、美しい渓流を私にみせてくれた。 072.gif

そして、徳本峠小屋は、槍・穂高周辺にしてはこじんまりとしたアットホームな小屋で、小屋のファンが多いというのも納得できる。 045.gif

小屋のベンチに座り、沈みゆく夕日をみながら、この路を歩いた過去の多くの岳人たちに思いをはせる。こんな山旅もたまには良いかも知れない。 049.gif

翌日は霞沢岳への登山と、明神池の散策をして上高地へ下山した。⇒ “中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(霞沢岳K1と明神池) Kasumisawadake in Chūbu-Sangaku National Park”



私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
行程距離: 登山口から約17km/二俣から約10km(安曇野支所バス停‐徳本峠登山口‐変電所‐小嵩沢渓流入口‐二俣‐岩魚止小屋‐徳本峠小屋)
標高差: 登山口から約1,400m
実動時間: 登山口から約9時間 (休憩、渓谷への寄り道込み) 

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by dream8sue | 2015-10-23 23:09 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(2)

中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(紅葉の島々谷川)     Tokugotoge in Chūbu-Sangaku NP

Friday, October 23, 2015
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“徳本” と書いて(とくごう)と読ませる。標高2,135mのこの峠は、1933年(昭和8年)にバス路線が開通するまでは、上高地へのメインルートであったことは岳人ならば誰もが知っているであろう。しかし、かつての自分がそうであったように、岳人という人種は、槍ヶ岳や穂高岳の頂に目を奪われ、栄枯の歴史などには無頓着である。

近代登山の父、ウォルター・ウェストンや、孤高の人、加藤文太郎も歩いたこの路を、いつかは自分も歩いてみたいと思っていた。 039.gif
彼らはあの時代に、頂への憧れと自分への試練を抱えてこの路を歩いたであろう。そんな路を私は、病気と向き合い、すでに岳人ではない自分を受け入れる儀式のような気持ちで歩いた。 003.gif

不本意ながら、2日間の山行レポートがさまかの3 serial (紅葉の島々谷川 / 二俣~徳本峠小屋 / 霞沢岳K1と明神池)になってしまった。本当は1レポート1ルート完結、または1日完結としたいのだが・・・それほど見所満載ってことかな? 003.gif




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行程は、マイカーでも電車でも前夜発1泊2日となるだろう。私は歴史をたどる旅らしく、行きは新幹線も使わずローカル線でアクセスし、前夜は松本にて宿泊。 014.gif

アルピコ交通(松本電鉄)上高地線の始発で新島々駅(7:02着)まで行き、そこから上高地方面行きのバスに乗り国道158号線を西に走る。徳本峠入口のバス停には道路工事のため(2015年現在)止まらないので、 “松本市役所安曇支所” で下車となる。

帰りは疲れていたので上高地から長野駅直通バス(せせらぎ号/片道¥2,900~¥3,400)を利用。 新幹線で長野駅から高崎駅まで50分。 059.gif




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安曇支所バス停より島々谷川へ向かって民家の通りを行く。郵便局、駐在所と過ぎれば、農産物加工センターの隣に “徳本峠入口” のりっぱな道標がある。

ここから島々谷川の二俣まで車の通れる林道を約6.5kmほど歩く。始めは、民家の脇のサクラ並木を川の流れと紅葉を見ながら歩く。のっけから素敵な景色に出迎えられてテンションが上る。 060.gif




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0.3kmほどのサクラ並木が終ると、獣避けゲートがあり、その先に徳本峠歩道案内板がある。

ベンチもあるので、これからの長い道のりに備えてひと休みしながら身支度を整えよう。 063.gif

案内板によれば、ウォルター・ウェストンはこの峠を11回も越えているそうだ。 005.gif

また、この路は江戸時代から明治時代まで、木材の搬出や炭焼きなどの生活を支えるルートでもあったそうだ。 027.gif




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歩き出してすぐに、先が浅く2つに裂けた袋状の形をした実を見つけた。葉が三つ葉なのでミツバウツギの実かな? 039.gif




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林道は紅葉の最盛期で、谷間から見上げる山々が紅く染まって美しい。 072.gif




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案内板から10分くらいで、林道が一際広くなっている場所がある。

マイカーの場合は、ここが駐車場として利用されているようだ。

林道の紅葉を見るだけでも十分楽しめるので、日帰り山行にはマイカー利用が便利だ。




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単調な林道歩きと思いきや、予想外の美しさに、谷に掛けられた吊橋に寄ったり、川の淵まで降りたりと寄り道三昧だ。

支流が滝となって島々谷川へ流れ込んでいる。

陽だまりの路肩には、ムシトリナデシコやメマツヨイグサなどもまだ咲いていた。 056.gif




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しばらく行くと、変電施設が現れる。両岸の紅葉に陽が当たって凄く綺麗~ 072.gif




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変電施設からしばらく行き、左岸(下流に向かって右側の岸を右岸、左側を左岸という)から右岸へ、右岸からまた左岸へ渡り、しばらくは左岸を行く。右側には山の斜面が迫っている。




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渓谷沿いのトレイルと、背の高い樹木。何だか南カリフォルニアの West Forkを思い出すな~

“ピカイチ渓流美ならここ!    West Fork - San Gabriel River in Azusa” 




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林道は紅葉のトンネル、紅葉の並木道状態だ。




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山の上にはガスが掛かっているけど、本日はずう~っと谷の中だから問題ないな。




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どこを見ても、額縁にはまった紅葉の絵みたい。 072.gif




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右手に一枚岩の壁が現れる。林道を作るために削ったんだろうな~ 039.gif




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対岸に見える、白い樹木の枝ぶりが綺麗だ~ 072.gif




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しばらく行くと、左に “床沢渓流入口” の標識がある。

スイッチバックのの階段を降りきりと吊橋が掛かり、対岸から床沢の流れが合流している。




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この渓谷は水際まで降りられるので流れの音を聞きながら紅葉狩りが楽しめる。 072.gif




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島々谷川は明るい谷で、床沢渓谷入口のすぐ先に、本流を堰き止めた砂防ダムがある。このあたりが二俣までのほぼ中間点(登山口から約3km)である。




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砂防ダムの先に、車止めのバリケードがある。




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バリケードを少し行くと、 “小嵩沢渓流入口” の標識があり、大きな吊橋がある。




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ここの紅葉が実に素晴らしい。 072.gif 072.gif




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この吊橋は高い位置に掛けられているので渓谷が一望できる。下流の紅葉。 072.gif




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上流の景色。 072.gif




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山肌の紅葉にズームしてみれば、針葉樹の緑と広葉樹の赤や黄色のコントラストが美しい。 072.gif




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眼下の河原に自分の影が写っていた。 005.gif 043.gif

対岸まで渡ってみたかったのだが、何やら野猿の住みかがあるようで、キーキーと凄い鳴き声がするので怖くなって途中で引き返した。 008.gif




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半分だけ紅いモミジの葉!  005.gif 043.gif




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燃えてます! 005.gif

AB型(血液型)の習性?で何でも理論的に考えてしまう癖がある。モミジの葉が紅く変化するのは、葉の中にアントシアンという色素ができるからだ。 034.gif

ちなみに、モミジの語源は “色をもみ出す” であるそうだ。秋の妖精の手によって色がもみ出されると思うほうがメルヘンチックでいいね。 037.gif




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さて、だいぶ道草をくってしまった。二俣まで先を急ごう。林道をまたいで島々谷川に流れ込んでいる沢がある。




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日当たりの良い場所では、燃える秋がまだまだ現れる。枯れていく生命が眠りにつく直前にすべてのエナジーを燃え尽きようとするかのようだ。




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紅葉の遅い日当たりの悪いポーションも、しっとりしていて落ち着くな~ 043.gif




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再び右岸に渡ると林道が洪水状態になっている。靴を濡らさないように水流を避けて歩いていくと、洪水の原因がわかった。左の山腹から支流が林道に落ちていたからだ。 005.gif




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黄葉は、モミジの紅い葉とは紅葉のシステムが違う。こちらは葉緑素が無くなり、もともとあったカロチンという色素が目だってくるだけだ。 034.gif




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林道が徐々に川床に近くなってきた。林道から外れてまたまた河原遊び。単独だと寄り道が多くなってしまうのはいつものこと。 003.gif




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二俣に近い場所に “戦国落人悲話” の碑がたっている。 いつの時代も戦いは悲しいね。 002.gif

悲話の碑の先で、右に進むトンネルが見える。が、トンネルには行かず右岸を直進すれば二俣はすぐだ。




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寄り道ざんまいして登山口から約3時間で二俣に到着。 042.gif

おそらく普通に歩けば、歩き易い平坦路なので2時間くらいだろう。

島々谷川の北沢と南沢を分ける二俣には東京電力の取水場がある。

2つの沢が清流を湛えながら合流している。

トイレやベンチがあるので、休憩ポイントとして最適だ。 063.gif

二俣までの林道は、燃えるような紅葉ロードであった。 072.gif

二俣から先も紅葉に加え渓流美も見られる素敵なトレイル歩きが楽しめる。
続きはこちらをチェックしてね。⇒ “中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(二俣~徳本峠小屋) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”



私のこのトレイルへの評価: 5★(春・秋限定) 初級者向け
行程距離: 約7km(安曇野支所バス停‐徳本峠登山口‐変電所‐小嵩沢渓流入口‐二俣)
標高差: 約200m
実動時間: 約3時間 (休憩、寄り道込み) 注:徳本峠小屋までは約9時間行程

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by dream8sue | 2015-10-23 02:23 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

日光市足尾町/足尾から紅葉の社山南稜を登る     Shazan in Nikkō,Tochigi

Thursday, October 15, 2015
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いつか訪れてみたいと思っていた奥日光の社山に、まさか足尾町からのバリエーションルートで登ることになるとは! 003.gif

社山は、奥日光の中禅寺湖の南岸に位置する1,827mの地味な稜線の1座である。男体山、白根山などの奥日光のスターに比べて陰が薄い存在であるが、そこからの展望は一級品である。 072.gif

しかし、足尾から社山の南稜を登って阿世潟峠から戻るこの行程は長く(約15km、沿面距離20km)、日の短い秋にはいささか厳しいコースである。 042.gif




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<マイカーの場合> 登山の起点である、足尾の銅親水公園(あかがねしんすいこうえん)へは、群馬県みどり市経由で国道122号線を日光方面に走る。足尾町の田元交差点で左折し県道250号に入り北に3.5kmほど走れば左に足尾砂防ダムがみえてくる。そこをエアピンカーブで下っていけば銅親水公園のパーキングに着く。

<公共機関の場合> わたらせ渓谷鐵道、間藤駅から徒歩となるが、電車は1時間に1本程度なのであらかじめ時刻確認が必要だ。 034.gif

銅親水公園(写真左)には足尾銅山の歴史を紹介した資料館や環境学習センターなどがある。

パーキングから久蔵川に沿って北に車道を歩くと、ゲート(写真右)がある。
昔、松木渓谷にアイスクライミングでよく通ったが、ダートの道を松木渓谷の中ほどまで車で入った記憶がある。今はこんな手前で一般車両は完全に入れなくなっているんだね。 013.gif




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車道は、松木渓谷への道を左に分けると舗装道路から未舗装の道になる。広場のような空地を過ぎ、さらに行くと九蔵川に下降するもの(安蘇沢林道/写真左の道)と、九蔵川をさらに北に進むものと分かれる。 039.gif

地形図から判断すると、左の道の先で九蔵川と安蘇沢が合流していて、その2つの川を社山南稜が分けている。つまり南稜の末端から取りつくなら左の道を行ことになるが、それではかなりの藪漕ぎを強いられる。ここは九蔵川を渡らずに右の道に進み上流へ向かう。  070.gif




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九蔵川の左岸(川下に向かって左)を行くと、川の対岸に特徴的な岩塊が見えてくる。




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社山の南稜は国土地理院の地形図や昭文社の登山地図に記載は無い。取付き探しが最大のポイントとなる。 046.gif 034.gif

パーキングから林道を1時間弱歩いて、久蔵川を渡ったところに茂みに覆われた路?らしきところがある。木に赤テープがあったので、そこから藪漕ぎとなる。




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秋はススキの群落となっている支尾根を地形図の1,182mの主稜線上のピークを目指して、ひたすら藪を漕ぐ。始めは背丈以上ある成長したススキが生えた急斜面で面食らう。鹿の尿や糞と思われる悪臭もあるが、惑わされずにとにかく藪を漕ぐ。 021.gif 070.gif




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この支尾根が意外と長く感じられる。所々から展望が覗き、歩いてきた九蔵川下流の景色を見ながら息を整える。 042.gif




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藪を漕ぐこと約2時間弱、ようやく南稜の1,182mピークにたどり着く。ひと休みしながら、身体にくっついた藪漕ぎの植物を取り除く。 042.gif 063.gif




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南稜に上ってしまえば、後はひたすら稜線を北に登るだけだ。始めはススキの生えるマツ林を行くが、次第に視界が開けトレイルもはっきりしてくる。

右側には、九蔵川の谷を挟み、赤倉山から半月山へつづく尾根が見渡せる。 072.gif




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進行方向の尾根には、ダケカンバの紅葉と白い幹が美しい。 072.gif




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左下に安蘇沢を見て、さらにその左奥には松木渓谷のジャンダルムが頭を覗かせている。 072.gif




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南稜を北に進むにつれ、自然林の紅葉が鮮やかになる。 072.gif 060.gif




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ダケカンバがすらっと伸びて青空に映えている。 072.gif




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1,182mピークから2時間弱、前方に社山のたおやかな峰が見えてくる。 060.gif




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あたりはササ原とダケカンバ、ミズナラなどの自然林となる。




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やがて安蘇沢側が荒涼とした山肌を現す。足元から崩落した斜面が一気に沢へ落ち込んでいる。




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崩落地を過ぎ、さらに登ると段々と稜線の風景になってくる。左手の山は大平山かな?




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ナナカマドの実が真っ赤に熟している。




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そして、社山への最後の登りが始まる。




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この周辺はツツジの木が多く、見事な紅葉だ。 005.gif 072.gif




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今年の “燃える秋体験” は、社山で体感することになったな~ 043.gif




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ササ原の草原を登り岩場を通過する。ここまでもすごく長かったが、近そうに見えて遠い社山ピークだ。 042.gif




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ようやく傾斜が緩くなってくれば、山頂まであと少しだ。 042.gif




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北東方面に目をやるとスカイラインには日光白根山から錫ケ岳へと続く白錫尾根が姿を現す。 072.gif

手前には社山から続く黒檜岳への稜線が穏やかに伸びている。今度は春シーズンに中禅寺湖畔から黒檜岳方面に歩いてみたいな~。 045.gif




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スタートから約7時間、ようやく社山(1,827m)山頂に到着。 042.gif 山頂付近はコメツガの林なので、男体山や中禅寺湖は見えないが、長かった南稜や足尾方面の眺めは最高だ。




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そして、社山から東の阿世潟峠までは約1,3kmの稜線で、北側に男体山と中禅寺湖が臨める素晴らしいトレイルだ。

写真の山は、右から男体山、太郎山、山王帽子山。これほど絵になる光景は、さすが国立公園だ。日本の絶景は日本の財産だね。 072.gif 049.gif




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紅葉と青い湖のコントラストが綺麗だ。 072.gif




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稜線を挟んで、南側の斜面の紅葉もいい感じ。 060.gif




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男体山と中禅寺湖を左に見ながらダケカンバの生える急なトレイルを降る。 071.gif




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眼下の中禅寺湖畔、八町出島に西日が当たっている。 072.gif




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まさに紅葉最盛期で右も左も前も後ろも、どこを見てもAmazing! 072.gif 進行方向の先に見えるのは半月山だ。




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半月山から連なる赤倉山方面への山並みが、黄金色に輝くカラマツの林のバックに浮かんでいる。 072.gif




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西に傾きだした太陽が、ススキの穂をスポットライトのように照らしていた。 043.gif




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カラマツとススキ。綺麗~・・・だけど何だか物悲しい気持ちになるのは私だけ? 037.gif




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疲れた身体には、意外と長かった1.3km。

ようやく降りたった阿世潟峠。

ゆっくり休みたいところであるが、足尾町への下降も長い道のりなので先を急ぐ。




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この光輝く紅葉が見るれのもこのポイントが最後だ。阿世潟峠から右に曲がり長手沢の谷に下っていけばもう陽は差さない。




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阿世潟峠から足尾に下る路(登山マップに記載なし)は、利根倉沢を徒渉するくらいまで倒木や石がゴロゴロした歩きづらい路だ。 008.gif




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トレイルは、野菊の咲く尾根の山腹から、やがて長手沢の左岸に沿って降る。

荒れたトレイルには道標は無いが、赤と黄色のプレート(写真右)が所々に設置されているので、確認しながら進もう。 034.gif




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沢筋にはツタ類の大きな葉が紅いカーテンのように垂れ下がっていた。




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長手沢と利根倉沢の合流地点で徒渉が始まる。長手沢の右岸に渡り、沢に沿って下流へ進む。




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そして堤防を左に見て、堤防の下流で再度、左岸へ渡れば林道(久蔵沢林道)に出る。

徒渉ポイントには、誰かが書いた道案内の石が置いてあった。




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林道から見た対岸の山の紅葉が、薄暗い光の中でモコモコした山容を作り出していてユニークだ。 072.gif

長手沢はやがて大きな流れとなり久蔵川となる。




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久蔵沢林道は、想像していたものとは違い、荒れに荒れて今まさに自然に返ろうとしていた。 005.gif

落石で埋められた林道は石だらけで実に歩きづらい。場所によっては太い樹木が生えて林道なのか判らなくなっている。カーブミラーだけが、ここが林道であったことを示している。 002.gif

林道は何度もカーブを繰り返し思った以上に長く感じる。 042.gif

南稜取付き手前で何度も川を渡り返す。川の中ほどで壊れている鉄板橋や、橋の無い河原の徒渉などもあるので、ただの林道歩きだと思うと痛い目にあう。 008.gif

林道歩きは、パーキングまで通常なら2時間ちょっとくらいだが、私達は途中で日没をむかえてしまった。ヘッドライトでの下降でルートを見失ったりしてだいぶ時間をロスしてしまい3時間くらいかかった。 008.gif
秋シーズンに行くなら、時間に余裕を持って朝早くに出発したほうが良いだろう。 034.gif




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社山南稜は南稜と呼ぶより、南尾根と言ったほうが妥当な広い尾根だ。

下部の藪漕ぎはdemandingであるが、登るにつれ美しい自然林と眺望が待っている。 045.gif

バリエーションルートと行っても、地形が複雑な西上州などに比べれば、ルートファインディングはさほど難しくは無い。が、登りも降りもハードな健脚向きなので、体力と持久力が要求される。

私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け

行程距離: 約15km(銅親水公園‐南稜支尾根取付き‐南稜1,182mピーク‐社山‐阿世潟峠‐久蔵沢林道‐銅親水公園)

標高差: 約1,130m

実動時間: 約12時間 (休憩、日没によるタイムロス込み)


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by dream8sue | 2015-10-15 06:51 | 栃木県エリア | Trackback | Comments(0)

上野村 路なき藪岩の大ナゲシ北稜     Ōnageshi in Ueno,Gunma

Monday, October 12, 2015
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大ナゲシは両神山の西側に位置し360度の展望が楽しめるピークだ。

群馬県側からの一般ルートは、赤岩沢に沿って赤岩峠経由で登られている。

その赤岩沢と所ノ沢を分けるのが北稜だ。(トップの写真は、赤岩尾根から見た大ナゲシと北稜)

今回は、この北稜をたどる路なき藪岩ルートを登る。

参考文献は、5月に上野村公募ハイク、マムシ岳でご一緒した、打田鍈一氏の “藪岩魂” のトポ(ルート図)である。 040.gif

打田氏にお会いしたこの時に、西上州のバリエーションルートとして一押し(最難関)のルートとして、このルートをリコメンドしていただいたのが今回の山行の動機となった。




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<マイカーの場合>前橋、高崎方面から上野村へは、最近では下仁田ICより南牧村を経由し、湯ノ沢トンネルを越えてアクセスするのが時間的にはやいようだ。

しかし、大ナゲシは上野村の最も東に位置する山なので、今回は国道462号線で神流町に入り、国道299号線を左から合わせ上野村に入る。向屋温泉 “ヴィラせせらぎ” の手前を左に曲がり野栗地区を通過し、“すりばち荘” の前を直進する。胡桃平集落を過ぎ赤岩沢に沿って左に進めば、“赤岩橋”(写真左)があるので、そこに数台のパーキングスペースがある。

北稜の取り付きは、赤岩橋から少し下流に戻り、小さな “くりみ橋” (写真右) の左岸に入る。(右岸は水源地なので入山禁止とのこと) 034.gif

 


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沢の左岸から植林の作業道をたどり、石垣の残る小平地から尾根の急登をこなす。

取り付きから1時間弱で、アカマツ林のある支尾根に出る。

支尾根は倒木も多く、歩きずらいが、20分くらいの辛抱で北からの主尾根に合流する。




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主尾根を20分くらい行くと、1,073mのピークに着く。ピーク周辺からは右側の山並みが迫って見える。




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1,073mのピークの先で、20mほどの絶壁となるので、ここはラペル(懸垂下降)となる。  下部はややハングぎみなので確かなラペル技術が必要だ。 034.gif




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絶壁の先に現れる岩稜を左に巻き、突き当たった岩壁を右に登り高度を上げる。

深い谷の様相を感じながら、この先に何が待っているのかワクワクした気持ちになる登行だ。 060.gif




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岩尾根の右は絶壁で行けない、絶壁の右を巻くか、左のルンゼを行くか迷うところだだが、左の汚いルンゼをつめることにする。




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ルンゼを登り、先の岩壁を右に巻き、野栗沢諏訪山のピークを目指す。

ルートの途中で、人が座ってもびくともしない座布団大のサルノコシカケを発見。まさに猿の腰掛ならぬ、人間の腰掛だ。 005.gif




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やがて、尾根を登り切ると壊れかけた祠がある野栗沢諏訪山に着く。登山口からここまで約3時間。 066.gif

野栗沢諏訪山の南側が60mの岩壁なので降りられない。 005.gif 008.gif




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野栗沢諏訪山からルートを大きく左(東)にとり、紅葉の小岩稜から沢に降り主尾根に登り返す。




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登りきったコルには、標石 “七” があるので、目印になるだろう。 034.gif




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コルの先で現れる岩稜は右を巻く。



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標石 “八” の先の岩壁も右を巻く。1,356mのピークの先でヤセ尾根となり左から巻き降る。




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次に現れる岩壁はどこから行くか判然としない。仕方がないので、シャクナゲの群落に突っ込み、不安定な急斜面を長々と登る。 042.gif




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最後は四足になって尾根上に這い上がる。 042.gif




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這い上がった尾根上は、紅葉が盛りの前衛峰(1470m/小ナゲシ)だった。 072.gif 072.gif




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先端の岩場からは大ナゲシが目前に見える。




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先端の岩場から少し戻り、急な泥ルンゼをラペルする。25mいっぱいのラペルなので、ロープは50mを持参しよう。 034.gif




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ラペル後も短い岩場のクライムダウンがある。ラストコルに降りたら、右(西側)の斜面をのぼり、突き当たった岩場(写真)を越えれば、大ナゲシの南側に付けられた一般ハイキングトレイルに合流する。 071.gif




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一般ハイキングトレイルで北に少し行けば、大ナゲシの岩壁が現れる。




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ピークへは、クサリが設置さえているので、クサリをたどって登れば程なく大ナゲシのピークに着く。




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大ナゲシ(1,532m)山頂からの眺望は素晴らしい。遠く上越の山々、八ヶ岳、西上州の山並みが望める。 066.gif 072.gif




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南方には赤岩岳が、切り立った西壁に色づき始めた姿を見せている。 005.gif 072.gif 043.gif




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その赤岩岳から東に伸びる尾根が、すでに定番となっている西上州随一のバリエーションルートの赤岩尾根である。 私はこの数週間後に、この赤岩尾根もトレースした。




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西方に見えるピラミドゥルな山は何だろう?大山、宗四郎山あたりだろうか? 039.gif う~ん、いいね~~次はあちらの三角お山を登りに行こう! 070.gif 035.gif




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眼前には紅葉の海が広がっている。072.gif おや?顔なし人間か? 041.gif




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大ナゲシのピークは広くはないが東西に長い。山頂で展望を楽しみながらランチを食べたら下山にとりかかろう。 063.gif

下山は3.5kmほどの一般ハイキングトレイルを降るが、赤岩沢沿いのそれは不明瞭で、浮石などの多い上級ルートなので油断はできない。

降り始めてすぐに、先ほど藪をこいで登った前衛峰(小ナゲシ)が眼下に見える。




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クサリ場を降り、南の紅葉の波の中に下って行く。




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岩場に掛けられたフィックスロープを降りきり、尾根を南にたどる。シャクナゲの群落を過ぎさらに行くと、雁掛峠からの県境尾根と合流する。




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県境尾根を東に進み、桧などが混じった雑木林を登り降りすると、前方に岩肌をむき出しにした赤岩岳が見えてくる。




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赤岩岳の雄姿に感動しながら、急坂を下りきれば小さな石祠のある赤岩峠に着く。

赤岩峠は交差点で、東前方には赤岩岳へのトレイルが続き、

南側には秩父側の登山口(小倉沢登山口)へのトレイルが続く。

群馬側へはここから北側の赤岩沢へ降る。




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赤岩峠からブナ林、雑木林の尾根を行くと、雨量観測計跡があり、トレイルがガレ場になる。

左側の木立の間から大ナゲシが見える。大ナゲシは、稜線からはみ出た孤高の尖峰なので、It looks so cool!...だね。




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シダの群落のあるスイッチバックの急坂を下り、沢筋に入って行く。




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一般トレイルのガイド本にある “水場” の沢を横切り、急峻な渓谷の中に入って行く。




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渓谷を構成している岩壁の下を行く。

おや?何やら見つけたようだ。 013.gif

Wow! 美味しそうなドラ焼?が・・ 005.gif 041.gif




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小滝が連続する赤岩沢は急峻で長い、そして実に美しい。小滝の写真を撮りながら下っていくと鉄製パイプの橋を渡る。




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薄暗い渓谷の中で、白い色を際立たせて咲いている花があった。ダイモンジソウに似たジンジソウである。

よく見ればあちこちに群落となって咲いている。 056.gif 056.gif

思わぬ場所で、初めて見る花にも出会えて疲れを忘れてしまう。 043.gif




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山路トレイルから林道に出て、砂防ダムが右手に見えてくれば、登山口の赤岩橋のゲートはすぐそこだ。 042.gif




f0308721_1651304.jpg打田鍈一氏は “藪岩魂” の中で、本書中で最高難度のルートと明記している。が、数週間後に赤岩尾根をトレースした私の感想としては、踏み跡が無いという点ではルートファインディングは大ナゲシ北稜の方が難しいかもしれないが、岩稜ルートとしての難易度(岩登りが多い)や面白みは赤岩尾根の方が勝っている気がする。 039.gif

下降路のハイキングトレイルは沢筋のガレ場歩きなど、歩きずらい部分も多いが、バリエーションルートの北稜の後だったので、“トレイルがあるって(ルートを探さなくてよいって)いいね~”とか、“何も考えないで歩くだけって楽だね~”などと軽口をたたきながら歩いた。 003.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約6km(赤岩橋‐北稜合流‐前衛峰(小ヤスリ)‐大ヤスリ‐県境尾根‐赤岩峠‐水場- 林道合流‐赤岩橋)
標高差: 約800m(累計標高差;1150m)
実動時間: 約9時間 (1時間のランチ休憩込み/登行5時間/下降3時間)

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by dream8sue | 2015-10-12 16:10 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)

奥秩父  “Joyful moment” 瑞牆山 十一面岩 奥壁     “Joyful moment” in Mount Mizugaki

Wednesday, October 7, 2015
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クライマー仲間たちと瑞牆山 十一面岩 奥壁 “Joyful moment 5.9(5P)” を登ることになった。Joyful momentはプロガイドの佐藤裕介氏が昨年(2014年)に古いラインを再整備したばかりの好ルートだ。 072.gif

5.9までの易しめのルートで、力あるリーダーに導いてもらえばビギナーでも登れるらしい、しかし、あなどるなかれ、そこは何と行っても瑞牆エリアだ。小川山のなんちゃってマルチルートや、西上州の藪岩のマルチルートとは違う。

10年以上、クライミングらしいクライミングから遠のいていた私としては、フォローとはいえいささか気合が入る。力あるリーダーのH氏に、前日に湯川の岩場で付け焼刃の特訓を受けた。 040.gif 042.gif




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<マイカーの場合>群馬からは長野県佐久市経由で国道141号線から県道68に進み川上村に入る。村の中心街で信州峠を越える道(県道106)で県境を越え山梨県に入る。峠道を下って左に集落が見えてきたら三差路を左折する。5kmほど走れば瑞牆山荘があるが、その手前の三差路を左に2kmほど行けば、みずがき山自然公園のパーキングだ。

私たちは、前日に野辺山にある滝沢牧場に泊まった。そこは、9月の小川山の時に比べ、すっかり秋の気配に包まれていた。 005.gif 043.gif




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みずがき山自然公園のパーキングから、上段にある植樹祭広場(トイレ有り)を横切り、天鳥川北沢の右岸についたプロムナードを北東に進む。

綺麗に整備されたプロムナードは東屋の先で終わるので、右の山路へ入る。 070.gif




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山路に入り、沢を渡り少し行くと、上に木の根が張り出した大岩がある。チョークのついたこのボルダーが瑞牆ボルダー最難課題のアサギマダラ(五段+)ってやつかしら? 039.gif




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ボルダーを過ぎ、水の染み出る小さな沢を渡ると傾斜がきつくなる。 042.gif




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この辺りの山腹から尾根にかけて一面がシャクナゲの群落地である。 005.gif やはり瑞牆山といえばシャクナゲなんだね。シャクナゲの花の咲く時期に花を見に来るだけでもいいだろう。 045.gif056.gif

ちなみに、10年前にはプロムナードがまだ整備されていなかったので、十一面の岩場へは北沢をつめてアプローチしたので、私はこのアプローチ路を歩くのは初めてだ。




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尾根に出て右に行くと見覚えのある涸れ沢をトラバースする、先の支尾根に出ると、右手の木々の間から天鳥川北沢右岸スラブと思われる岩壁が見えてくる。 072.gif




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さらに尾根を東に行けばこれまた見覚えのある岩小屋の下を通り、末端壁に至る。 Oh~!やはり末端壁は見事だ! 005.gif 049.gif




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10年前も、自分とは無縁だと思っていた末端壁だが、易しいマルチルートがあるからと誘ってくれたのが今回のメンバーのひとりNao嬢だった。2人で “調和の幻想” (写真中央)を登った記憶がよみがえる。




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そんな末端壁にも紅葉が見られる。 072.gif 10年前は、そんな自然美に気づくことも無く、ただひたすら壁のラインだけを見つめていた。こんな綺麗な場所だったんだね~ 072.gif




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末端壁の基部には水場がある。ひと休みしてから、さらに広い沢状のガレ場を登る。進行方向には小ヤスリの岩峰がバベルの塔のように立っている。 005.gif




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振り返れば、末端壁が大きく眼下に展開している。 005.gif 072.gif




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その先には、秩父の山並みが美しい。 072.gif




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さらにガレ場を登ると、頭上には クラシックの三ツ星ルートの “ベルジュエール” などがある十一面岩正面壁が現れる。 005.gif 072.gif




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急峻なガレ場の上部はルート取りを誤ると、思わぬ岩登りを強いられるので、ルートファインディングには要注意だ。 034.gif




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ガレ沢を登りきると、左上に正面壁が迫ってくる。樹林帯に入り、正面壁への踏み跡には行かず、ケルンやテープに導かれて右方向へ登る。




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傾斜はどんどん急になってくる。踏み跡も判然としないのでしっかりと踏み跡を追おう。上部でやや左に寄りながら進むと、フィックスロープのかかる凹角状の岩場がある。濡れていて足場が悪いので要注意だ。 008.gif 034.gif

フィックスロープを超えて右に少し行けば樹林の中の広場(白砂の広場というらしい)に着く。目の前の壁には“ズルムケチムニー”という痛そうな名前のクラックがあり、クライマーが取り付いていた。

スタート地点の植樹祭パーキングから約2時間のアプローチだ。私たちもここで登攀具を身につけ、余分な荷物をデポする。 059.gif 042.gif




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“Joyful moment” へは広場から岩壁の基部を右に巻くように行くと、松の木の根元から左上するクラックがあるので、そこが取付きだ。

1P目(5.9/20m)、左上のクラックを右足をクラックにかませながら、身体を左のスラブ側に出して登って行く。朝一の身体には緊張する1ピッチ目だ。 008.gif




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2P目(5.6/15mm)、左方向へのバンドのトラバース、 “ハイハイ・トラバース” という名の通り、途中から這うように進む。

易しいセクションなので私がリードで行く。フォローのために途中のクラックにカムをセットして進み、3P目のフレーク下の広いテラスでブッシュでアンカーを取る。




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ビレー点のテラスからは眺めが良く、八ヶ岳や南アルプスが見える。 072.gif




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眼前には、小ヤスリ(写真の黒いシルエット)が目の高さに見え圧巻である。この小ヤスリのピークは広く、我がチームのリーダーは小ヤスリのピーク上で、佐藤裕介氏と一緒に焼肉パーティーをして満天の星空を見ながら一夜を過ごしたとのこと。なんて贅沢な時間と空間だろう。いいな~ 006.gif




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3P目(5.9/40m)、出だしから傾斜のあるフレーク登り。フレークの中間部から身体を左のスラブに出すのが難しい。 008.gif

コーナーが途絶えた所を右上する。このラインだとトポには40mとあるが、ぎりぎり30mで届く。




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4P目(5.8/15m)、グレードは5.8とあるが、ワイドクラックなのでワイドに慣れていない私のようなクラッカー(普通のクラックにも慣れていないが・・笑)には、ここが核心だ。 008.gif

出だしのハングしたコーナーから、中間部のフレアーしたワイドクラックへ。このワイドが悪い! 008.gif 足は何とかTスタックでずり上がるが、フレアーの奥が遠く、ハンドも届かず、ワイドすぎる広さにアームロックも決まらない。 007.gif リービテーション?なんじゃい、それは!013.gif そんなテクニック知らんワイ!そんなテクニックは私の現役時代には無かったんじゃワイ! 021.gif ということで、呼吸が乱れに乱れて、最後はカムをつかんでずり上がりました。 042.gif ごめんなさい。 040.gif 007.gif




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5P目(5.7/25m)、易しいピッチなので再度、私のリードでピークへ。

歩きまじりで大岩の間を抜け、巨岩にぶち当たったら、右の短いクラックを登る。

クラックに取り付く地点が足元が切れているの要注意。 008.gif




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そして、360度の展望の奥壁ピークに到着! 066.gif

まさに “これぞクライミング” って感じのマルチルートだった。 058.gif




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奥壁ピークからは西に八ヶ岳の全容が見える。 072.gif




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東には富士山も見え、最高のビューだ。この達成感の中で見る富士山だから一層美しく見えるのかな? 




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そして、北には瑞牆山の本峰が、大ヤスリを従えてそびえている。6月のシャクナゲ色の瑞牆山ハイキングを思い出す。




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奥壁ピークからは、歩いて下降できるが、ピークから樹林帯に降り立つまでに、ぱっくりと口を空けた岩場の下降があるのでフリーでは怖い。私はリーダーに確保してもらいクライムダウンした。 071.gif

樹林帯に降り立ったら、右に右に行くこと。途中に左にも踏み跡らしきものがあるので要注意だ。 034.gif





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4人で一連繋がりでワイワイとゆっくり登って約4時間30分ほどでデポのある広場に帰り着いた。ひと休みしてから下山にかかる。

緊張感を秘めて歩いた朝とは違い、下りでは側らの花を見たり、紅葉を愛でたりしながら歩いた。 056.gif




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とはいうものの、疲れた身体には1時間半の下山路は楽ではない。ヨレヨレになって帰りついた植樹祭広場にはすでに陽が傾いていた。 042.gif




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パーキングから見上げる瑞牆山は残照に照らされ紅く燃えるようだ。 心地よい疲労感と共に、燃える瑞牆山をいつまでも見ていたい私だった。 072.gif

なお、すでにクライマーではない私のレポートは、当てにならないものなので、詳しいクライミングタイムやカムのサイズなどは同行者のレポートと合わせて読んでもらいたい。⇒岩小屋 Iwagoya by climbingrose




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←写真は、佐藤裕介氏のHPより


私のこのトレイルへの評価: 5★

コースタイム: 植樹祭パーキング(2:00)取付き広場(4:00)奥壁ピーク(0:30)取付き広場(1:40)植樹祭パーキング

実動時間: 約9.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-10-07 21:05 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)

南佐久郡南牧村 湯川の岩場でクライミング     Rock Climbing at Yukawa Rock in Minamimaki

Tuesday, October 6, 2015
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長野県の南牧村にある湯川の岩場は、小川山同様、日本にフリークライミングの思想が入ってきた1980年代に開拓された古い岩場だ。小川山などに比べ地味なエリアであるが、ほとんどがクラックルート(5.10クラスが多い)なので、中級者までのクラッカーのトレーニングには最適のゲレンデだ。

クライマーの友人に誘われて、友人のクライマー仲間たちと瑞牆山 十一面岩 奥壁 “Joyful moment” ルートを登ることになった。・・はいいが、ゲレンデならともかく、マルチルートなんて登れるのか?ということで、湯川の岩場で、にわかレッスンをしてもらうことにした。ちなみに私が最後に湯川の岩場を訪れたのは10年前だ。というか、クライミング自体10年以上のブランクがある。 008.gif







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<マイカーの場合>上信越自動車道または国道254号線で長野県佐久市に入り、国道141号を野辺山方面に向かう。海尻郵便局を過ぎて1kmほど走り右折(灯明の湯の看板あり)。灯明の湯をすぎ、砂利工場を過ぎ、右に登る道を分けると道はダートになる。ここからおよそ1キロほど、河原に降りる道が分岐する場所で右上を見ると岩場がある。駐車はこの付近に5台くらい駐車可能だ。ここより手前にも2台くらい置けるスペースがある。

林道は荒れているので車種によっては、林道の途中にパーキングして10分ほど歩くことになるだろう。歩き出して、林道が荒れる原因がすぐにわかった。山際の斜面からいくつもの沢が滝状になって林道側に流れ込んでいるのだ。湯川には過去に何度か岩登りや、冬にアイスクライミングで来たことがあったが、林道がこんなに滝だらけだとはまったく気づかなかった。 005.gif 057.gif








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取り付きから急な踏み跡をたどるとすぐに岩場に到着した。

広場になっている岩場の基部には見事なクラックが2本ある。 “コークスクリュー 5.9” (写真左)とこの岩場の3大クラックのひとつ “サイコキネシス 10d” である。







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岩場は広場から右(東)へ50mくらい続いている。岩場の紅葉がはじまっていた。 072.gif




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まずは、岩場をずっと右へ行った所にある “デゲンナー 5.8” でウォーミングアップ。

パートナーのH氏は、あの吉田和正氏にクラックマスターといわれているクラックのスペシャリストだ。

トップロープ(TR)で1度やってから、Sueもリードで登る。中間部のハンドジャムが決めずらく苦戦するが何とかリードする。 042.gif







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岩場の中間地点(サイコキネシスと、デゲンナーのある岩場の間)にある “バンパイア 10c” もとても綺麗なルートで、この岩場の看板ルートだ。 072.gif

この日は平日にも関わらず遠く九州から登りに来ているクライマー達がいた。彼らの登りを見ながら、私も10年前にこのルートをオンサイトしたことを思い出した。今となっては、自分のことながら、信じられない。 “本当にこんなルートをオンサイトしたのか? 私!” 005.gif 039.gif








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過去を懐かしんでも始まらない。練習、練習!ということで、“うたかたの日々 5.9 ” をフォローで登らせてもらった。

中間部のテラスを境に下部と上部に分かれているので、2Pと考えてテラスでピッチをきった方が良いだろう。

下部はフィンガーサイズのコーナー(写真左)上部はハンドサイズの浅いコーナー(写真右)。下部はなんとかこなしたが、上部はジャミングが上手く決まらないうえに、スタンス無く、フットジャムも難しくて・・落ちた! 007.gif

“本当に5.9か?” と、登れない人間はグレーディングを疑ってみたくなるものだ。 041.gif

最後は広場に戻り “コークスクリュー” と “サイコキネシス” をTRでトライするも、 “うたかたの日々” での消耗が激しく、“サイコキネシス” にいたっては、離陸も出来なかった。 007.gif

10年ぶりの湯川での久しぶりのクラック・クライミングでヨレヨレになったSueだった。 026.gif 042.gif







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この日の宿は、前回の小川山に引き続き、野辺山の滝沢牧場だ。八ヶ岳をバックに控え何とも美しいロケーションだ。 072.gif 043.gif

翌日は、これまた10年ぶりの瑞牆山でのマルチクライミングだ。どうなることやら・・・   025.gif 




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by dream8sue | 2015-10-06 01:33 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)

高崎市 二度上峠から登る秋の浅間隠山     Mount Asamakakushi in Takasaki, Gunma

Saturday, October 4, 2015
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浅間隠山のピークは、群馬県の東吾妻町と長野原町の境にあるが、今回のハイキングの起点である二度上峠登山口が高崎市なので、わかり易くアプローチの所在地にした。 039.gif

浅間隠山は、お隣の鼻曲山同様に浅間山の展望台として定評がある。二度上峠口からは、山頂まで2~3時間で登れることもあり、最近のハイキングブームに乗じてハイカーに人気のある山らしい。 044.gif

また、浅間隠山(あさまかくしやま)なんてユニークな名前は、中之条や東吾妻方面からみると、浅間山を隠してしまうことからつけられたとされている。 034.gif

写真は角落山(群馬県高崎市倉渕町)から見た浅間隠山。




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<マイカーの場合> 公共交通機関は無いので、マイカー利用が便利だ。国道18号または高崎環状線から国道406号を北上する。高崎市倉渕町の“権田”の信号を左折し県道54号線(長野原倉渕線)に入り、二度上峠の1kmほど手前に登山口がある。

登山者向けのパーキングは、登山口より100mほど二度上峠方面に行った路肩に10台くらい駐車可能である。さらに200m先にも広いパーキングがある。




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はじめは涸れた沢に沿って登り、しだいに樹林帯に入り緩やかに高度を上げて行く。




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支尾根に出たら左に行き、道標(写真)に従ってカラマツの樹林帯を行く。




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やがて自然林に変わるが、何故かササが枯れている。ササが枯死するときは一度に周辺全部のササが枯れるようだ。 002.gif




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枯死する植物もあれば、来年に命を繋ぐ多年草もある。チゴユリの葉が美しいグラデーションを描いていた。また来年会おうね。 029.gif




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やがて、北軽井沢方面に行く分岐を左に分け、主稜線を北東に進む。 070.gif




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ミズナラなどの広葉樹林は、ちらほらと紅葉が始まっている。木漏れ日の差す明るい森を行く。




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樹林帯の下にはササ原が広がっている。




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日当たりの良い山腹にはオヤマリンドウがたくさん咲いていた。 056.gif 056.gif




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トレイルがスイッチバックになってくると徐々に傾斜を増し、登りきった尾根上が広いスペースになっているので、ひと休みするには良い場所だ。




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その広いスペースにはこんな大きなサラシナショウマが実をつけていた。 056.gif




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この先から、ややトレイルコンディションが悪くなる。深く溝になった砂地の斜面は歩きづらく、トレイルの左右に足場を見つけながら歩く。 008.gif




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登山口から2時間弱でわらび平キャンプ場へ行く路との分岐に着く。分岐と行ってもわらび平方面へは余り歩くハイカーがいない様でトレイルはササに覆われていた。ここで進路を左にとる。 070.gif




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山頂まではもうすぐだ。だいぶ高度を上げてきたせいか、木々の紅葉も鮮やかになってきた。 072.gif




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ミズナラの木も黄金色に輝いている。Wonderful! 072.gif 072.gif




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高い樹木がなくなり、ササの間に山頂へ伸びる稜線のトレイルが続いている。

振り返れば、手前のピークの奥に榛名山や赤城山などの山並みが見える。




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南側には鼻曲山、角落山が眼前に聳え、遠くには妙義山や西上州の山々が霞んでいる。




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傾斜がフラットになり左側に浅間山が大きく見えてくれば、もうそこは山頂だ。




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浅間隠山(1,757m)に登山口から約2時間で到着だ。 066.gif

360度の展望であるが、この日は無風で温度が高く視界は霞みがちのイマイチの展望。

眼前の浅間山からは噴煙がモクモクとたち昇り、火山活動が活発化していることがうかがえる。 005.gif

20年以上前に、火口近くまで行ったことがあるが、今とは比べ物にならないほど静かな浅間山だった。こんな浅間山を見てしまうと、とても怖くて登る気にはならない。 008.gif

But,there are people who do not care about volcanic activity. Be careful!!!! 005.gif 034.gif

下山は同ルートの下降で、1時間ほどで登山口に戻れる。まさにお手軽なルートである。 049.gif 006.gif




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私のこのトレイルへの評価:4★ 初心者、初級者向け

行程距離: 約4.5km(二度上峠登山口‐北軽井沢分岐‐わらび平分岐‐浅間隠山ピーク‐わらび平分岐‐北軽沢分岐‐二度上峠登山口)

標高差: 約450m

実動時間: 約4時間 (休憩、1時間のランチタイム込み)

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by dream8sue | 2015-10-04 22:52 | 群馬県エリア | Trackback | Comments(0)