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南牧村 一本岩を見に鹿岳からゴジョウ山を歩く     Kanadake to Gojōyama in Nanmoku, Gunma

Tuesday, December 22, 2015
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今年は南牧村、上野村という西上州の山歩きが多かった。

そして今年最後のハイキングも、南牧村と下仁田町のボーダーラインにある鹿岳からゴジョウ山(仏岩山とも言う)を歩くことにした。

何故ならば、以前から鹿岳とゴジョウ山の間にある木々岩峠の一本岩の存在が気になっていたからだ。冬枯れで見通しの良いこの時期に訪れるには最適かと考えた。

しかし、木々岩峠からゴジョウ山へのトレイルは無く、かすかな踏み跡を頼りに読図で行くバリエーションルートとなっている。 034.gif




f0308721_5303624.jpg<マイカーの場合> 登山口となる下高原集落までは、2014年12月に登った四ツ又山から鹿岳への縦走山行と同じなので、そちらを参照してほしい。→ “南牧村 個性的な2つの奇峰   四ッ又山と鹿岳     Yotsumatayama & Kanadake in Nanmoku, Gunma”




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パーキングから北に50mほどの所に下高原の鹿岳登山口がある。

登山口からすぐに植林帯に入り、薄暗いスギ林の中を20分ほど登れば、わずかな水流のあるナメ沢に行き当たる。

そこから右岸をさらに20分ほど登れば、トレイルは自然林の森へと変わる。 070.gif




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明るい自然林の森に入ると、木立の間に鹿岳の岩壁が見えだす。

落ち葉で滑る急傾斜を登り、クサリのついた短い岩場を登り上がれば、鹿岳の一ノ岳と二ノ岳のコルに着く。登山口から約1時間の登高である。 042.gif




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f0308721_535359.jpg鹿岳には、昨年の初冬に南東に位置する四ツ又山から縦走しているが、展望のよい岩峰なので今回もピークに寄って行くことにする。 070.gif

コルから往復で20分程度なので、コルにザックをデポしても良いだろう。 039.gif

一ノ岳へは、クサリ場のすぐ上に立て掛けられた木のハシゴ(写真左)を登り、手足を使って登るほどの急傾斜を5分ほど登ればピークに着く。 066.gif

一ノ岳は、岩の上に石碑があり、360度の展望が楽しめるピークだ。 072.gif




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北東の山並みの先には、西上州の下仁田町、富岡市から高崎市方面の街並みが見渡せる。 072.gif




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すぐ南側には、ピークが四つある四ツ又山(900m)が鎮座している。 072.gif

                      


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f0308721_5374170.jpg一ノ岳から南に少し降ると、ロック・クライミングの対象になっている鹿岳南壁の終了点に立てる。

私は昔、この南壁を登ったことがあるが、浮石が多く、人間の頭ほどある落石に肝をつぶした記憶がある。 008.gif

その懐かしい鹿岳南壁へ空中散歩するSue!  良い子は真似をしないようにね! 037.gif





f0308721_539120.jpg一ノ岳を往復し、コルに戻り二ノ岳へ向かう。 070.gif

リッジを北東に進むと右に四ツ又山への縦走路を分ける。 029.gif




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二ノ岳の岩壁基部にはユニークな木製のハシゴが掛けられている。 043.gif 049.gif




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続く20mの岩場にはクサリが設置されている。 009.gif




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クサリ場からナイフリッジを北に100mほど登れば二ノ岳ピークに着く。 066.gif

北面には妙義山榛名山そして赤城山と上毛三山が一望できる。 072.gif 043.gif




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北東方向には、これから向かう木々岩峠からゴジョウ山や、そのバックには物語山が、遠方にはテーブルマウンテンの荒船山が確認できる。

遠くのスカイラインは長野県との県境にあたる物見山や八風山だろうか?




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二ノ岳にも、南へ少し降った所に展望のよい岩峰があるので行ってみよう。 070.gif




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おや、岩峰のトップに一羽の鷹?と思われる大型の鳥がとどまっているではないか。 005.gif 043.gif

私達は静かに岩峰に接近した。が、気配に気づいた鳥は私達の目の前を大きな羽を広げて飛び立ってしまった。風をはらんで悠然と滑空するその姿は、美しく気高く、王者の風格をまとっていた。

きっとライト兄弟も、こんな美しい鳥の滑空を見て飛行機を発明したのだろうな~・・いいな~、なんだか無性に空が飛びたくなってきた。 045.gif




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その王者が立ち去った、王者の椅子から見た二ノ岳。




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一ノ岳の切り立った西面。




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f0308721_5452981.jpg二ノ岳で、思わぬ王者の舞を見てテンションが上がったところで、先を急ごう。 070.gif

二ノ岳からは北西側に切れ落ちた急なトレイルを降る。悪場にはフィックスロープが張られているが、北面なので斜面が全体的に湿っていて滑りやすい。細心の注意を払って降る。 008.gif

急斜面を降りきったコルから振り返って二ノ岳の北西面を見上げる。すごく急峻なトレイルだったな~ 042.gif





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コルからナイフリッジを南に行くと、先ほど王者が羽を休めていた岩峰の全容が見渡せる場所がある。写真には納まらないほどの深い絶壁だ。 005.gif




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さらにナイフリッジから北西のドロ壁を降ると、ようやく穏やかな尾根歩きとなり、ほっとする。 001.gif




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と、今度は木々岩峠方面への大下りとなる。尾根から左の山腹へ降って行くと、対岸の尾根の末端に槍のような岩塔が見えてくる。 004.gif

この岩塔を左に見ながら、フィックスロープがベタ張りされた悪い岩場を降る。




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フィックスロープ帯が終わり、降り立った場所は、植林の伐採地と思われる稜線の南側である。




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f0308721_5505024.jpg伐採地の西側には・・ “一本岩” があった!  005.gif 043.gif

頭のてっぺんに1本のマツノ木が生えているのが、また何ともユニークだ。 037.gif

今回の目的はこの一本岩の偵察だ。

基部まで行って確認したいところだが、だいぶ遠い。

ズームで見る限りでは、脆そうな岩質で、コケ植物に覆われた汚い岩塔だ。

登るには、大掃除が必要だな~・・ 002.gif

でも、あのピークに立てたら気持ちよさそうだな~ 043.gif 045.gif




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さて、一本岩はさておき、ゴジョウ岩へのトレイルを探さなければ・・

伐採地を横切り、北西にある境界尾根に取り付くが、ナイフリッジの先で岩壁がたちはだかり行く手を遮る。左右も切れ落ちた絶壁で、登攀具なしでは、危険である。

そこで、境界尾根南側の針葉樹林帯と岩壁の基部をトラバースすることにした。

トレイルは皆無と言ってよい。とにかく岩壁に沿って、北西に下っていく。

ひとしきり下ったあたりで右の斜面を登ると、自然林の尾根にでる。

尾根を北西に行くと、木々岩峠登山口へいく分岐と思われる赤布を発見する。(トレイルは無い)

ということは、このあたりが木々岩峠なのかな~? どうも判然としない。 039.gif




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と、すぐに視界が開け、ゴジョウ山が見えてきた。 気づけば、そこに赤テープと “木々岩峠” と書かれた小さなプレートがあった。二ノ岳からここまで、なんと2時間もかかってしまった。 059.gif

ここが木々岩峠なら地形図で判断するよりだいぶゴジョウ山側にある気がする・・何故ならば、プレートのある尾根筋から少しの距離で林道の切通しに行き当たったからだ。

それに、木々岩峠なら、北側には下仁田方面に通じるトレイルがある?あったはずだが、そのようなトレイルや、トレイルの可能性はこの周辺には見当たらない。 039.gif




f0308721_5561464.jpg何はともあれ、この切り通しを超えて、対岸の尾根を登ればもうゴジョウ山だ。

林道に降り、下仁田側に進み、コンクリートの側面が切れた所から斜面に取り付く。

しかし、トレイルなど無い斜面は、落ち葉で滑り、とても歩きずらい。 008.gif

何とか、尾根に這い上がり、やれやれと思ったのも束の間。

その先も非常に急峻なリッジで、おまけに足元がグズグズに崩れていくので大変だ。 008.gif

支えになる立ち木も無く、四つん這いになって強引に行くしかないのだが、これが非常に疲れる。 042.gif





f0308721_5573233.jpg油断すると転げ落ちてしまいそうな斜面と格闘すること約30分、最後は露岩の尾根に這い上がる。 042.gif

そこには、古い石祠と石仏が静かにたたずんでいた。

ゴジョウ山(仏岩山)のピークである。 066.gif




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ピークからは北面の景色が素晴らしい。 物語山が眼前にそびえ、そのバックには雪をまとった浅間山が美しい。 072.gif

ちなみに、一本岩はクライミング対象外であったが、この物語山の西側にも “メンべ岩” という岩塔がある。そちらの方はクライミングされているようなので、次回はメンべ岩から物語山かな~ 039.gif 060.gif




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午後の陽に照らされた妙義山が神々しい。 072.gif 072.gif




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そして東面には歩いてきた鹿岳の岩峰と木々岩峠が見える。鹿岳の左バックに見えるピラミッド型の山は赤久縄山かな? 039.gif




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ゴジョウ山からの下山は、林道の切り通しまで戻って林道を降れば簡単である。が、それでは面白くない。 021.gif

西方向にあるトヤ山を結ぶ稜線へ進み、最低鞍部から下高原の集落に戻ることにする。

ゴジョウ山から南西方向に下り、岩場を右側から巻く。この辺りは南北に尾根が派生していて主稜線がわかりづらくなっている。引き込まれないように地図でしっかり方向を確認して進もう。 034.gif

多少迷いながらも、藪っぽいスギ林の中を西に下降していくと、石垣が積まれた最低鞍部と思われる場所に降り着いた。 042.gif




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最低鞍部からは沢筋に沿って南に向かう。

林業の作業道のようなトレイルをたどれば、炭焼き窯の立派な石組が現れる。現役かしら?と思えるほどしっかりした石組だ。 005.gif




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沢筋には5mくらいの滝(ほとんど水流はない)があるが、右岸から巻き路があるので問題ない。 006.gif

沢は下流にいくにともない水量が増してくる。




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最低鞍部から1時間もしないで、スギ林が終わり前方に鹿岳の岩峰が見えだす。 005.gif

ほどなくしてゴジョウ山の切り通しにつながる林道に飛び出る。そこは、たくさんのアンテナがたつ下高原集落最奥の民家の前である。




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ここからは、舗装道路をパーキング(下高原の鹿岳登山口)まで1時間弱の歩きだ。左側には、自分たちが歩いてきた鹿岳からゴジョウ山までの稜線が見え感動的だ。 043.gif

写真のスカイラインの凹状になっている部分が伐採地で、木々岩峠は左の岩峰を超えたあたりになる。




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横目に廃屋になった民家を見ながら林道を降っていくと、路肩に “羊太夫の墓” という案内板があった。

案内板によれば、多胡羊太夫(たご ひつじだゆう)は、奈良時代に活躍したとされる上野国(群馬県)の伝説上の人物らしいが、今から1300年ほど前に都の征伐軍に追われてここで敗死したとある。

草が生える荒地に墓石だけが落ち葉に埋まっていた。025.gif 後で調べてみたら、羊太夫にまつわる伝説はいろいろあって、墓も各地にあるらしい。027.gif

羊太夫の墓を過ぎてしばらく歩くと、左に簡易舗装された道が合流している。ここが木々岩峠に直接登る木々岩峠登山口だ。このトレイルを行けば一本岩に接近できるようだ。

木々岩峠登山口からさらに20分ほど、集落の中を流れる川に沿ってパーキングまで歩く。

パーキングに戻ったころには、初冬の山間の村に夜のとばりが下りようとしていた。




f0308721_1046410.jpg鹿岳周辺の岩場歩きもさることながら、廃道となっている木々岩峠周辺と、ゴジョウ山から西の最低鞍部までのルートファインディングが難しい。 039.gif

私的には、念願の一本岩が偵察できたことと、昨年に引き続き今年も、鹿岳からの雄大な展望を見ることができたのが何よりの収穫だった。 043.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 中~上級者向け

行程距離: 約7.5km(下高原鹿岳登山口‐一ノ岳‐二ノ岳‐木々岩峠‐ゴジョウ山(仏岩山)‐993ピークとの鞍部‐木々岩峠登山口‐下高原鹿岳登山口)

標高差: 約520m

実動時間: 約7時間 (休憩込み)


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by dream8sue | 2015-12-22 05:25 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)

下仁田町 星穴探検隊が行く初冬の妙義山     Hoshianadake in Mount Myōgi, Gunma

Wednesday, December 16, 2015
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高山植物の枯れる秋から冬にかけては、お花見山行ができない分、どうしてもスリルのある岩場山行になってしまう。群馬在住の私にとって、身近な岩場の山といえば妙義山だ。

日本三大奇景で有名な妙義山は、石門などに代表されるようなアーチや穴空き岩も多い。そこでかねてから気になっていた星穴めぐりに行ってきた。星穴めぐりといっても、石門めぐりのようなハイキング気分で行ける場所ではない。 046.gif

星穴岳(1,073m)までは昔は登山道があったようだが、それも45年ほど前におきた悲惨な遭難をきっかけに廃道となり、現在は登山禁止となっている。加えて、星穴(射抜き穴&むすび穴)は、稜線からラッペル(懸垂下降)で2ピッチほど下降しなくては行けない場所にある。まさに気分はインディアナ・ジョーンズ、探検山行だ。 060.gif

注意:このルートは一般ルートではありません。 必ず経験者(読図や登攀のできるレベル)と同行してください。 また入山に際しては自己責任であることを肝に銘じ、万が一の事態にも自分たちで対処してください。



f0308721_1303378.jpg<マイカーの場合>登山口となる中之獄神社までは9月に登った石門めぐりと同じなので、そちらを参照してほしい。→ “下仁田町 妙義山 石門めぐり Mount Myōgi in Shimonita,Gunma”





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中之獄神社の赤い鳥居をくぐり、品のない日本一大きな大黒像を見ながら境内奥にある急な石段を登る。 070.gif




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石門めぐりルートの逆コースになるので、中之獄神社から右へ進み、 “見晴台・第四石門方面” の道標に従って、石段のトレイルをひたすら登る。




f0308721_2503838.jpg登山口から30分ほどの登行で見晴台に着く。 042.gif

一休みしながら登攀具などを身に着ける。

見晴台からは石門群へ続くトレイルを右に分けて、さらに北に進む。

すると、“ここより上級者コース” と書かれた立て看板があり、りっぱな注意書きの標識もある。

“ザイル等装備のない方、登攀技術のない方は立ち入らないでください。” と書かれてある。

ここまで警告してあれば、さすがに一般ハイカーは入山しないだろう。 039.gif




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石門分岐から30分ほどで中ノ岳(中之嶽とも書く)と西岳とのコルに着く。コル直下では真新しいクサリが設置されたルンゼを登る。 009.gif




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f0308721_1422910.jpg星穴岳方面へは、コルから左(西)のトレイルに進むが、ここもロープが張られ、“この先は危険、入るな!” と書かれている。 029.gif

このロープをまたぎ、西に進む。 070.gif

さあ、探検の始まりだ! 061.gif 060.gif

岩峰の基部をトラバースしながら高度を上げていく。

振り返れば、金銅山の岩峰群が東側に広がる。 005.gif

ちなみに、金銅山には東岳、中ノ岳、西岳があり、これから向かう西岳は金銅山の一角といえる。




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星穴岳の前に、まずこの西岳を登らなければならないが、西岳ピークへは2つの岩場を越えて行く。

コルから20分ほどで最初の岩場に着く。Ⅲ級程度の短い岩場にはペツルのボルトが打たれている。

近年、星穴めぐりは、山岳ガイドのツアーが盛んで、ガイドがルートを整備しているようだ。ありがたく使わせていただこう。 040.gif

今回、我々は6人で3本のロープを用意した。3本のロープをフル稼働させて、ルート工作隊が先行し要所でフィックスしたり、ラッペルポイントでロープをセットしたりして、星穴岳まで休むことなく前進した。 070.gif





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最初の岩場を超えた場所からは、すでに素晴らしい景色が展開していた。 072.gif




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巻いてきた岩峰ごしに見える南面の景色。金鶏山の先には安中市、高崎市の街並みが見える。




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岩峰の基部にも、石門群の岩場が足元を固めるかのように取り巻いている。




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西岳直下の2つ目の岩場への途中には、プチ蟻の戸渡りのような短いナイフリッジがある。フィックスロープが張られているが、使用に関してはあくまで自己責任で。 034.gif




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西岳直下の岩場に、メンバーがルート工作している。この岩場にもしっかりしたペツルのボルトが打たれている。 040.gif

易しい岩場であるが、落ちれば致命的なので、ロープをフィックスして、各自はアッセンダーやロープマンなどでセルフビレーしながら登った。 034.gif




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西岳のピークに着くと、眼下に星穴岳の岩峰群が現れる。なんとも迫力のある眺めだ。 005.gif 072.gif

本当にこんな岩峰群の中にルートがあるのか!って、いうか、昔は確かに登山道があったのだよねぇ~ 008.gif

正直、この景色が見られただけでもここまで来た甲斐があった。もう満足。 043.gif

“先は悪そうだからここで帰ろうかな~”・・って・・誰も思っていないようだ。 041.gif




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西岳のピークから北側には谷を隔てて裏妙義の丁須の頭から赤岩への稜線がよく見える。その奥に見えている青いシルエットは鼻曲山浅間隠山のようだ。




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さて、西岳で展望を楽しみ、一抹の不安と期待感に浸ったところで、先を急ごう。

西岳ピークからは北側の泥ルンゼを降る。残置ロープなどはあるが、濡れた泥ルンゼは足場が非常に悪いのでラッペルで降る。

泥ルンゼを降り切った所から星穴岳へ続くトレイルがやや分かりずらい。 039.gif ラッペルでルンゼを降り過ぎてしまうと東側の尾根へのトラバース路を見落としてしまうので要注意。 034.gif

そして、このトラバース路も濡れていて悪い。 008.gif 北面ということもあり、気温が下がると凍っていたりして悪場感が増すだろう。今年は11月、12月が暖かでラッキーだった。 045.gif




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東の尾根からさらに急な藪の斜面を降り、星穴岳手前の二連の岩峰の南側をトラバースする。




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フィックスロープがあるが、信用できないのでここでも自分たちでロープをフィックスした。




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途中に目印になる狭い洞窟がある。




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洞窟からさらに、二連岩峰の西側に回り込むように岩壁をトラバースしていく。左側には星穴岳からのびる3兄弟のような針峰群が見える。




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明るい南面の岩場にはたくさんのイワヒバ(別名、岩松ともいう)が群生していた。 005.gif




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トラバースを終え、マツの木の生えるⅢ級の岩場を登ると、幅が50㎝くらいしかないナイフリッジにでる。ここは、2連岩峰と星穴岳とのコルであり、射抜き穴への下降点でもある。




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ナイフリッジからは、南側に3兄弟の針峰が眼下に見える。 072.gif




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東側には巻いてきた2連岩峰と、バックには表妙義主稜線の相馬岳が見える。




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星穴探検の前に、星穴岳のピークに登りランチタイムとしよう。 070.gif

星穴岳へは、10mほどの傾斜のあるⅢ級の岩登りとなる。両サイドが切れ落ちた高度感のあるリッジなのでロープにセルフを取りながら安全第一で登る。 034.gif




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星穴岳のピークは、東西に長いナイフリッジの岩峰で、西端に手作りの山名プレートがあった。

無駄のないルート工作のお陰で、登山口から3時間で星穴岳まで来ることができた。 070.gif 040.gif




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西側にはさらに針峰が連立している。 072.gif




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北側にも顕著な岩塔が見える。おそらく昔の登山道(星穴新道)があるP3の岩峰と思われる。星穴新道は、この岩峰の基部を巻いて裏妙義の妙義荒船林道(国民宿舎側)に続いていたようだ。いつか機会があったらトレースしてみたい路だ。 043.gif 045.gif




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それにしてもこのP3(と思わしき岩塔)は、USA(オレゴン州)のスミスロックの岩場にあるモンキー・フェースによく似ている。 005.gif

昨年の今頃、西上州のじじばばの岩峰を見に行った。その時に、ばば岩を西上州のモンキー・フェースと比喩した。でも、ばば岩以上にこのP3は形といい、大きさといい、まさに西上州のモンキー・フェースだ。 045.gif




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狭い星穴岳では、横並びになってランチを食べた。 063.gif そして、後半はいよいよ射抜き穴とむすび穴への探検だ。 060.gif 070.gif

星穴岳からの下降はラッペルが無難だ。 049.gif




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ナイフリッジの下降ポイントまで戻り、ここから25mのラッペルで射抜き穴へ降りる。この下降点は射抜き穴の真上なので南側、北側のどちらサイトからでも射抜き穴には降りられるようだ。が、残置スリングの状態から南側から降りるのが一般的のようだ。




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この25mのラッペルは途中から空中懸垂となる。ラッペルの途中から下を撮影。




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久しぶりの空中懸垂! 060.gif




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空中懸垂の着地点は、岩場の基部から6、7mくらい離れる。が、そこは絶壁の淵なので足場が悪い。先に降りたメンバーがロープを引いて岩壁基部に引き寄せてくれた。

25m懸垂という情報で、50mロープ1本を使用するパーティーもいるようだが、このような安全対策のためにも、また不測の事態に対処するためにも、ここのラッペルは50mのダブルロープで行ったほうが良いだろう。 049.gif




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射抜き穴は、むすぶ穴より小さく高さ3mくらいかな?



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射抜き穴の南側には、星穴岳では眼下に見えていた3兄弟の針峰が、眼前にとても近くに見える。

岩稜帯から離れた、こういった針峰は地形図には表記されないので、実際に目のあたりにして初めて地形や岩峰の位置関係が把握できる。




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続いてむすび穴へは、射抜き穴の右(東)にある下降点から45mのラッペルとなる。下降支点は壁と立ち木の2か所にある。




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稜線から落ちている壁の全容。45mラッペルは壁の中間部からの下降となる。 005.gif




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降りながら上を撮ってみた。ここの岩壁にもイハヒバがたくさん生えていた。

この右のトラロープは岩壁の途中で切れている。下降点では下部まで見えないので、このロープはどこかでフィックスされているのかと勘違いしてセルフビレーなどに使ってしまう可能性があり大変危険と思われる。このようなトラロープならぬ、トラップロープであると知っていたら、下降点で回収なり切断処理しておくべきだった。これを読んだガイドやクライマーの方、このロープは危険です。回収、または切断してください。 040.gif




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さて、むすび穴へは、着地点から西側の落ち葉の詰まったルンゼを登る。




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ルンゼから左の尾根の南側を詰めれば、むすび穴の縁が見えてくる。




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むすび穴下部の岩場を登り上がると、いきなりむすび穴の穴の中に立つ。 066.gif

むすび穴からは、威容を誇る表妙義の岩稜が映っている。 岩穴が額縁となってバックの景色を引き立てていた。 072.gif





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新緑や紅葉の頃も良いだろうが、こうして岩の形状がくっきり露わになる時期だからこそ、地形が創る不思議なまでの絶景を味わえるのかもしれない。 045.gif

なかなか目にすることができない景色を前に、立ち去りがたい思いを断ち切って下山にかかる。




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下山ルートは、いったん45mラッペルの着地点まで戻り、南側のガレたルンゼを降る。

ルンゼはフィックスロープがベタ張りになっているが、浮石も多いので落石をしないように慎重に降ろう。 002.gif 034.gif




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尾根を越え、山腹を東にトラバースしながら進む。赤と黄色のダブルテープに沿って行けば中之獄神社まで導いてくれる。下山はルートファインディングが難しいと聞いていただけに、拍子抜けしてしまうほど分かり易いトレイルだ。

結び穴から30分ほどの下降で尾根筋にある炭焼き窯の跡と思われる場所にでる。良い目印ではあるが、樹木の根元に隠れるように存在しているので見落としやすいかもしれない。 039.gif




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とにかく東へ、東へと進み、大岩の南をトラバースしたら尾根を右に降る。さらにフィックスロープがセットされた急な尾根を左に降れば中之獄神社のすぐ西の沢に出られる。 070.gif




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フィックスロープが張られた急な尾根から沢に降りる。落ち葉が滑って歩きづらいのでフィックスロープがありがたい。 040.gif 涸れ沢を少し下れば中之獄神社の境内まではすぐだ。




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時間が許すなら、中之獄神社の上(北)に位置する“轟岩”に寄っていこう。神社へ向かう涸れ沢の左手から合流している踏み跡に入り、岩塔の下部を右にトラバース気味に登れば大きな石祠のあるリッジにでる。そこから南に君臨している岩塔が轟岩だ。狭い岩場から一段上に登り短い鉄ハシゴを登ればピークに立てる。 049.gif

轟岩は標高こそ低いが、その展望は素晴らしい。ここは、有名な石門群の陰になってしまい訪れる人も比較的少ないが、中之獄神社から近いので一般ハイカーでもアプローチし易いと思う。ただし、岩場なので足回りは適した靴で登ること。もちろん高い所が苦手な人はNGだね。 034.gif




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ピークに立つと、まず目に飛び込んでくる景色は、南側の中之獄神社とパーキング、そしてその先の西上州と奥秩父の山並みだ。 072.gif




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右回りで西側へ顔を向ければ、西上州の山々と、遠くには荒船山の特徴的なフラットな稜線が見て取れる。こうして見ると、本当にテーブルマウンテンだな~。 045.gif



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北側には、先ほどまで居た星穴岳の針峰群が見える。




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そして、その東延長には表妙義屈指の岩壁をもつ鷹返しなどがある主稜線の岩峰が続く。 005.gif 072.gif 004.gif




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県道を挟み、南東にはこちらも登山禁止となっている筆頭岩から金鶏山の稜線が見える。

轟岩から中之獄神社までは0.2kmの距離なので下山は10分とかからない。

星穴めぐりは、探検気分を味わえる楽しいルートだった。




f0308721_2365992.jpg今回のルートは、クライミングに慣れたリーダーとならハイグレード・ハイキング(バリエーション・ハイキング)とも言えなくはないが、クライミングに近い内容なので、私のブログではClimbingカテゴリーに分類した。

登りより危険が伴う降り中心のルートであり、体力や健脚自慢だけでは太刀打ちできない難しさがある。岩登りやラッペルといったクライミング要素は確かに濃い。しかし、そのようなテクニカルなこと以上に(実際、岩登りはⅢ級程度と易しい)、岩場における注意力やルートファインディングスキルが重要だ。そのような言わば実践テクニックの低いハイカーは安易に入山すべき場所ではない。 034.gif

それでも訪れてみたいハイカーはお金を払ってガイド登山すべきだ。しかし、何度も言うようだが、最後は自己責任であることを忘れずに。ガイドや行政は、サポートはしてくれるが自分の命まで守ってはくれない。“自分の命を守るのは自分”ということを肝に銘じて行動しよう。これは私自身にも言い聞かせていることで、けっして上から目線で言っている訳ではないので誤解のないように。(^_-)-☆ 040.gif



私のこのルートへの評価: 5★ 上級者向け(岩登り、懸垂下降あり)
行程距離: 約4km(中之獄神社‐見晴台‐中之岳とのコル‐西岳‐星穴岳‐射抜き穴‐結びあな‐轟岩‐中之獄神社)
標高差: 約350m
実動時間: 約6時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-12-16 01:15 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)

小鹿野町 二子山上級コースから空中散歩     Mount Futago in Ogano, Saitama

Sunday, December 6, 2015
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紅葉は終わってしまった12月初旬、せめて岩場のスリルを楽しめるルートとしてニ子山の稜線歩きに行ってきた。 070.gif

二子山は、石灰岩の岩峰で西岳(1,165.8m)と東岳(1,122m)から成る双耳峰である。岩峰ということで昔からロック・クライミングのゲレンデであった。また、岩峰基部は最大斜度135度というオーバーハングを有し、1980年代のフリー・クライミングブームからは日本を代表するフリー・クライミングエリアとしても人気が高い。

私も現役クライマーだった頃には毎週のように通った場所であるが、最後に訪れたのはいつだったか思い出すこともできない。年数以上にとても遠い記憶のような気がする。 039.gif




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<マイカーの場合>群馬県側からは462号線(十石峠街道)で神流町に入り、神流町役場から約4.5kmほど西にある “青梨集落” から股峠に通じる林道に入る。林道はカーブの続く急な道で、途中で合流する2つの分岐は、どちらも右折すればニ子山の北側にある股峠登山口に着く。青梨集落から約9kmほどの距離である。

10台ほどのパーキングはすぐにいっぱいになってしまい、路肩駐車の列ができる。この時期のこの光景は昔とまったく同じである。なぜならば、石灰岩の岩場なので春から夏は岩からの染み出しが多くクライミングに適さない。岩が乾く秋から冬にかけてがニ子山のクライミングシーズンなのだ。 049.gif




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登山口から双峰の股にあたる股峠へは10分もかからないで着く。このあたりはニリンソウの群生地らしい。知らなかった!

股峠は十字路で左は東岳へ、右は西岳へ、直進(南側)すれば昔からの登山口がある坂本方面へ続く。




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まずは股峠から東岳を目指す。ガレた急斜面を登る。

ハイカーよりもクライマーの方が多い時期なので、パーキングの混雑ぶりほどハイキングトレイルは混まないだろう。ただ、トレイルすべてがヤセ尾根なので団体パーティーと出くわすとすれ違いが大変だ。 009.gif




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樹林帯からすぐに岩場の登りとなり、足場の悪い岩場にはクサリと人工スタンスが設置させている。




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岩場を登り切ると、西岳の岩峰が眼前にそびえる。西岳は東西に長い岩稜を有する岩山で東峰、主峰、西峰という3つのピークがある。見えているピークは東峰である。上級コースと呼ばれるルートは、この側壁の中を登るようだ。 005.gif




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まずは東岳であるが、東岳ピークまでは岩稜の北側についた踏み跡をたどる。




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20分も岩稜帯を行けば、新しい山名プレートが掛かった東岳ピークに着く。




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東岳ピークの東端の岩頭からは西上州や奥秩父の山々、遠方には関東平野、筑波山なんかも確認できる。 072.gif




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北側の西上州方面の景色 072.gif




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南側の奥秩父方面の景色。トンガリピークがいっぱい!両神山赤岩尾根大ナゲシ、大山、天丸山、帳付山諏訪山、遠くに見えるのは御座山あたりかな?

さて、東岳で展望を楽しんだら、一旦股峠に戻り西岳へ登ろう。岩場の事故は登りよりも降りで多発している。下降は慎重にね。 034.gif




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股峠から西岳へ向かう。スギ林のトレイルから左の自然林へ進む。落葉で埋もれた踏み跡は見失い易いので気をつけよう。 034.gif

岩場が近づくと上級コースの案内板がある。 “危険を感じたら引き返す勇気を” って書いてあった。この看板を書いた人は、クライマーではない気がする。

Facebookで誰かがつぶやいていた “引き返すのに勇気はいらない” と。同感だ。それって勇気なのか?っていつも思っていた。登り続けるほうがよほど勇気がいるよ。って思うのは私だけ? 041.gif

続いて上級コースにあったクサリを撤去した理由が書かれた看板がある。善意で私財をかけてクサリを設置したが不評に付き撤去したらしい。何だかお気の毒なことで。 003.gif 040.gif




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その上級コースと呼ばれている岩場の取付きはここから。 009.gif




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う~ん、確かに傾斜はある。でも、ホールドもスタンスもしっかりしているので、上級者と呼ばれるハイカーなら登れるだろう。岩登りグレードでⅢ級程度だ。さあ、ここで問題は、自分が上級ハイカーなのか否かの判定だ。これも自己申告、そして完全自己責任だということを肝に銘じよう。 034.gif

クサリがあろうが無かろうが、こんな危険な岩場を登る時点ですべて自己責任だよ。それは仮に行政が設置したクサリを使って、クサリが切れたとしても、クサリなんぞに命を託したハイカー各自の責任だと思う。

私はいつも、 “このクサリは切れるかもしれない” と思いながら、クサリは補助程度と考えて登っているよ。 “弁当と命は自分持ち” って先輩から教わりませんでしたか? あ、最近はガイドにお金を払って命を守ってもらう人ばかりだから、何かあればカイドを訴えればいいのか~、でも、ガイドも人間だからね~。。3Dのエベレスト観たでしょう? カイドも自然の前では無力だよ。 044.gif 045.gif




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しかし、自己責任ではあるが、Sueスーの背中がスースーするような高度感を背中に感じる。って、スーを連発してる場合ではない! 008.gif 041.gif

ずいぶんと長いな~って感じるけど、たった50mだ。そう、ロープ1本分よ。クライマーはロープ1本分を1ピッチという。1ピッチをフリーソロしているようなものだ。そしてそのラインはこんな感じかな?⇒(写真右)




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四足歩行は50mで終り、上級コースの上部は傾斜も緩み二足歩きとなる。振り向けば東岳がすでに眼下になっている。




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そして、西岳の東峰に立つ。右のほうには西岳主峰と、そのきれ落ちた絶壁が目線の先に広がっている。 072.gif

東峰の南の絶壁が “ニ子山西岳中央稜” と呼ばれるロック・クライミングのルートである。私も数十年前の岩登り初心者の頃、マルチクライミングのデビューはこの中央稜であった。 039.gif




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主峰へ向かう稜線から左下を見下ろせば、ローソク岩があんなに低く見えている。




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稜線歩きは、まさに空中散歩の気分。 060.gif




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岩頭を右に左に巻いて進む。平気な顔して岩壁をトラバースしているけど、踏み跡の幅は1mも無いよ~!




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西岳主峰には立派な標識と、三角点がある。四角なのに三角点とはこれいかに? 041.gif




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主峰から西峰へ向かうナイフリッジ。 005.gif 025.gif




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紅葉はすっかり終っているが、枯木をまとった岩稜も、岩がむき出しになって迫力があり悪くない。 043.gif




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逆層スラブのナイフリッジを行く。 070.gif 060.gif




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西峰を通過し、下降点へ向かう岩稜帯。視界の先には、叶山の石灰岩採石場の哀れな姿が見える・・なんて感傷的な表現をしてしまったが、セメントの原料である石灰岩はダムや橋や道路になって私達の生活に溶け込んでいる訳だから、有難く使わせていただこう。 040.gif
自然破壊を肯定している訳ではないが、(むしろ私は自然愛好家と自負している)文明の恩恵にあずかっていながら、単純に自然破壊を嘆くのは、人間のエゴではないかと思う。 039.gif




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大きなギャップを下ったところにクサリがかかっている。南面への下降点である。

写真で見るとたいしたことがないように見えるが、実際は垂壁でスタンスが少なく、着地点までが遠い。でも人工スタンスがここにも打ってあるので助かる。 040.gif




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クサリ場から、ガレた斜面を下りきれば、大岩のある樹林帯にでる。

ここからハイキングトレイルは、南の魚尾道(よのおみち)峠まで降ってから東に登り返すようなので、魚尾道方面には行かず、すぐ左の踏み跡を追う。西岳の岩壁基部をトラバースする、いわゆるクライマー路というものだ。ハイキングトレイルほどしっかりした踏み跡ではないが、赤テープもたくさんありローソク岩まで導いてくれる。




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クライマー路を10分ほど東に進むとローソク岩に着く。見上げれば西岳の南面岩壁が屏風のように頭上に広がっている。 005.gif




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ローソク岩からさらに下り、中央稜取付(赤いドラム缶があった)を通り、スギ林を過ぎる。 機会があったら死ぬまでに、初心者当時に登った中央稜を登ってみたいな~ 045.gif

スギ林を抜けると、祠があるから “祠エリア” と呼ばれているフリークライマー御用達エリアに着く。懐かしい場所だな~。
しかし・・若いクライマーがいない!中高年クライマーばかりだ。最近の若者はボルダー専門でロープを使うクライミングをする若者は少ないようだ。

リスクの多いアルパインクライミングに熱い想いをたぎらせ、お手軽なスポーツクライミング全盛期を苦々しい気持ちで過ごしてきた私としては、そのスポーツクライミングでさえ高齢化となり、若者はもっとお手軽な(ロープやデバイス不要の)ボルダー全盛期になっている現状は実に複雑な心境である。これも時代なのかな~ 002.gif

祠エリアから股峠までは5分の登り、さらに5分で登山口のパーキングまで戻れる。




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体力的には楽であるが、終始岩場の登り降りにナイフリッジなので、緊張感の続くハイキングとなる。特に風の強い日のナイフリッジや、降水直後は石灰岩は非常に滑り易い岩質なので注意してほしい。 034.gif

山頂はもとより稜線からの展望も素晴らしい。岩場好きなハイカーならこの時期でも十分楽しめる。むしろ樹木が枯れていて高度感が増して良い。 049.gif

Additional な楽しみを求めるなら、やはりカタクリやニリンソウが咲く4月中~下旬、ヤシオツツジの4月中旬~5月中旬、秋の紅葉時期がお勧めだ。 049.gif



私のこのトレイルへの評価: 5★ 上級者向け

行程距離: 約3km(股峠‐東岳‐上級コースから西岳‐ローソク岩‐祠エリア‐股峠)

標高差: 約200m

実動時間: 約4.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-12-06 18:24 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)

上野村 西上州の秘峰 帳付山と天丸山     Chōtsukeyama & Tenmaruyama in Ueno, Gunma

Wednesday, December 2, 2015
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今秋に西上州の奥山とも言うべき諏訪山に登ったが、帳付山はそのすぐ東に位置する山である。群馬県上野村と埼玉県秩父市の県境であり、こちらも諏訪山同様に西上州の秘峰といえるだろう。




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<マイカーの場合>
帳付山の玄関口である野栗地区までは、10月に歩いた大ナゲシ北稜のアクセスと同じなので、合わせてチェックしてほしい。 040.gif

国道462号線で神流町に入り、国道299号線を左から合わせ上野村に入る。向屋温泉 “ヴィラせせらぎ” の手前を左に曲がり野栗地区を通過する。野栗沢に掛かる橋を渡り “すりばち荘” を過ぎてから分岐を右折して奥名郷集落に入る。集落から約2kmで大山、天丸山の登山口である天丸橋に到着する。

帳付山の登山口である社檀乗越へは、天丸橋からさらに1.5kmほど登る。林道の切通しのカーブの所(写真左)で、パーキングスペースは1台がやっとである

車2台の場合は天丸橋周辺(駐車20台可能)に1台を置き、カーシャトルすれば社檀乗越間の車道歩き(約40分)を省略できる。 049.gif




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馬道は、路幅の広い水平道で歩き易い。小さな尾根を巻き、沢筋を横切りながら南に位置する県境尾根へと向かう。




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馬道は自然観察路として整備されているが、横切る沢筋(地図に水場マークあり)などは倒木なども多く荒れている。




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登山口から1時間強ほど歩くと、北面の日陰路となり、いきなり雪の斜面となる。 005.gif




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雪路に足を滑らせないように西に向かって山腹を行けば、陽射しが嬉しい馬道のコルに着く。 058.gif

標識が付いていたと思われる支柱が見事にえぐられている。 005.gif

これって森の熊さんの仕業だよね~?ここに限らず、あちらこちらのトレイルで道標が破壊されているのを見かけるが、熊って道標を壊すのが好きなのかしら?自然界の中では異質な物だという認識ができるのかしら?熊の習性に詳しい方がいましたら教えてください。 040.gif




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コルで一休みしたら帳付山へ向かう。始めは正面の岩場を巻き、平坦な尾根を西に行く。




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やがて、ヤセ尾根となり岩場が現れるようになる。




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石標のある尾根まで登ると、帳付山が進行方向に一際大きく姿を現す。




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北側の展望も開けて、雪をまとった浅間山が遠くに浮かび上がって見える。




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南側には、奥秩父の山並みがグラデェーションを描き美しい。 043.gif




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ヤセ尾根は場所により、尾根直登ルートと巻き路の二手に分かれる。巻き路を選択してみたら、そこはシャクナゲの群落だった。




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やがてフィックスロープがセットされた南側への巻き路となる。曲がった木の幹に馬乗りになって岩場を降る。




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小さなアップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げて行く。尾根がやや南西に向かうと、左手の木立の間から大山、天丸山の山並みが見え、正に波頭のようにウェーブしている。




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山頂へ段々と近づくと、尾根も細いナイフリッジとなる。




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右側(北側)のエッジの下は断崖絶壁となっているので、ブッシュがあるとはいえ、高度感がヒシヒシと伝わってくる。 008.gif 落ちたらいかんぜよ!って、何で坂本竜馬弁なんじゃい! 041.gif




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帳付山のピークがすぐそこまで迫ってきた。北壁が凄い! 004.gif




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最後は尾根が平坦になり、マツの木に覆われた山頂に着く。 066.gif

登山口から約3時間、馬道のコルから約1時間30分ほどだ。 059.gif





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山頂西端の岩場の上からは北東面の展望が良い。手前には9月に登った下ヤツウチグラと諏訪山が良く見える。奥の山並みは御座山方面だ。




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御座山のバックをズームすれば、白い衣をまとった八ヶ岳連峰も見えている。 072.gif




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八ヶ岳の横には、蓼科山もはっきりと見えていた。そして、何と言っても浅間山、西上州の山々の展望が素晴らしい。 072.gif




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さて、山頂で展望を楽しんだら馬道のコルまで戻ろう。下山は1時間ほどで馬道のコルに戻れるだろう。 059.gif

馬道のコル周辺からは天丸山が木々の間から姿をのぞかせている。天丸山は岩山なので倦厭されるハイカーは馬道を戻ろう。 034.gif




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天丸山へは、馬道のコルから東へ続く県境尾根を行く。10分も登ると天丸山への分岐に着く。




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天丸山分岐を左(北)に降っていけば天丸山の岩場の基部へ着く。




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岩場には、山頂直下までフィックスロープが設置されているが、傾斜が急なので十分な注意が必要だ。 034.gif




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馬道のコルから、天丸山ピークまでは30分程で着く。 059.gif

山頂から西側には帳付山の全容が見える。

天丸山一帯は、1995年(平成7年)の山火事で壊滅的な被害を受けたらしい。

山頂にも今だ焼け焦げた樹木の痛々しい姿が残っていた。




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東側には、目の前に大山が立ちはだかり、その奥にはニ子山方面の山々が見える。

ちなみに、私はこの翌週にニ子山の空中散歩を楽しんだ。  → “小鹿野町 二子山上級コースから空中散歩   Futagoyama in Ogano, Saitama




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天丸山の北端からは、北側に社檀乗越へ続く北尾根P3が見える。この北尾根にも登山路があったようだが、現在は廃道のようだ。でも、顕著な三つのピーク(P1~P3)をもつ北尾根は魅力的でいつか歩いてみたいルートである。




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ここでも、浅間山がさえぎる物何ひとつ無く直線距離に見える。雪をまとった山頂部だけが浮き上がったように見え何とも優美である。こんな綺麗な浅間山を見るのは初めてかも。 043.gif 072.gif




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下山は、天丸山から県境尾根にもどり天丸山分岐を左に行く。

ひと登りで倉門山(1,572m)に着く。

倉門山はピークとは言えない稜線の一部のような、余りありがたみの無い山だ。 026.gif




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倉門山を過ぎてすぐに北へ大山へ行く派生尾根がある。天丸橋登山口へはこの尾根に入り、大山へ行く手前で左(西)の斜面に降る。




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一面雪で覆われた西斜面を降ると、大山に登るトレイルを右に分ける。




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開けた沢を下り流水のある沢を横切り、西に大きく曲がれば急な斜面の下りに入る。急傾斜なうえに雪も積もっているので、スリップしないように神経を使う下降である。 008.gif

右上には大山の山稜に並走する二重山稜の岩峰がそびえている。 005.gif




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急斜面を下りきれば、苔むした石がゴロゴロ転がる荒れた沢筋に入る。




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スチールパイプ製の短いハシゴを降りると、三段の滝を左に見る。傾斜が緩やかになりだせば、沢床の中を歩くようになる。




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やがて基部がえぐれた岩壁が見えてくる。このあたりはルートが判然としないので、テープやペンキの目印を見落とさないようにしよう。まあ、基本的には沢筋を行けば大丈夫だ。 034.gif




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フィックスロープの張られた右岸へ登り、二つの滝がかかる沢筋に降りていく。




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その先には、苔むした美しい滝を右手に見ながら下流へ進む。最後まで小滝が連続していて楽しいトレイルだ。 060.gif




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石ころが多いので歩きづらい点はあるが、渓流や水辺のトレイルが好きな私には嬉しいルートだ。 043.gif



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最後は、可愛い顔文字のような堤防がある天丸橋に出てゴールとなる。天丸山から約1時間30分ほどの下山であった。 037.gif




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今回は、日の短い初冬と言う事もあり、大山へは登らなかったが、帳付山、天丸山、大山の3つのピークを登ることも可能である。

今回登れなかった大山は、近隣の焼山や宗四郎山などとセットで登るプランもいいだろう。小さな岩峰がニョキニョキあるこのエリアはまだまだ楽しいトレイルがあるようだ。 060.gif

私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け

行程距離: 約9km(社檀乗越‐馬道のコル‐帳付山‐馬道のコル‐天丸山分岐‐天丸山‐天丸山分岐‐倉門山‐大山分岐 -天丸橋)

標高差: 約+420m/ -620m

実動時間: 約7.5時間 (休憩込み)

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by dream8sue | 2015-12-02 02:22 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)