タグ:クライミング ( 10 ) タグの人気記事

奥秩父 雨の小川山で避暑クライミング     Rock Climbing in Mount Ogawa in Chichibu-Tama-Kai NP

Sunday, July 23, 2017
f0308721_635825.jpg
昨年からボチボチと訪れている小川山へ今年も恒例の避暑クライミングに行ってきた。 暑い下界からの逃避が第一目的だ。 小川山は高原レタスの産地で有名な長野県川上村にあり夏でもとても涼しい。 加えて、この日は小雨混じりの天気で寒いくらいの気温であった。 
  
正直な話、フリークライミングへのモチベーションはあまりわかない。 何故かな~?と考えてみた。 昔は結構入れ込んでフリークライミングをしていた時期もあったが、それでも12bが自己最高グレードだった。 そして長期アメリカ滞在などで10年以上のブランクと、帰国後の癌の治療で身体的衰えが生じた。 今さら頑張ってフリーが上達したところで過去のグレードを越えられるとは思えないし、戻すためにどれだけの時間を費やすのかと思うと気が遠くなる。 グレードに関係なくフリークライミングが楽しいという人は本当にフリーが好きな人だと思う。 元々私がフリーを始めたのはアルパインクライミングの技術向上の目的で始めたくらいだから、それほどフリークライミング自体が好きというわけではないのだろう。 

確かにフリークライミングにおける自己の身体能力への挑戦はアスリート感覚で楽しいし、それなりの充実感もある。 しかし、足元から切れ落ちた氷河の壁をノーロープでバイルとアイゼンだけでトラバースしなければならないようなアドレナリン全開の命を懸けたクライミングを体験してしまうと、アスリートでは物足りないのだ。 もちろん今の私はアルパインクライマーでも無いのでクライミングについて語ること自体がおこがましいのだが。

前置きが長くなってしまったが、下手くそな避暑クライマーもどきの私であるが、同行してくれた登れるクライマーたちの華麗な登りに心が躍る1日だった。 




f0308721_6362255.jpg
小川山へのアクセスは昨年の記事を参照してほしい。 → “奥秩父 小川山で避暑クライミング     Rock Climbing in Mount Ogawa in Chichibu-Tama-Kai NP”





f0308721_6375625.jpg
この日訪れたエリアは小川山屈指の三ツ星ルートがならぶマラ岩である。 前日にも激しい夕立があり岩場は濡れている。 乾いていそうなルートを探して、まずは “川上小唄 5.8” を登る。




f0308721_6382235.jpg
登れるクライマーたちはリードで登るが、私はトップロープ(TR)でもビビった!  ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!!




f0308721_6384464.jpg
マラ岩から歩いて3分ほど上部にある “卒業試験 10b” をトライ中に小雨がばらつき岩が濡れてしまった。 




f0308721_639474.jpg
私は隣の “センター試験5.8” をTRでトライしたが、ボルトに足が・・・足が・・・乗ってしまった。 (ノω=;)ぅぅ…




f0308721_639377.jpg
マラ岩に戻って “レギュラー 10c” をTRでやらせてもらったが途中でギブアップ。 隣の “イレギュラー 10d” ではガイドがゲストを登らせていた。




f0308721_6395719.jpg
マラ岩の左にある妹岩の裏側に、思い出の “イエロークラッシュ12a” があるので見に行く。 とっても苦労してレットポイントした記憶がよみがえる。




f0308721_6401847.jpg
妹岩から下部にあるリバーサイドへ移動して “BUN BUN 11b” なるルートを登れるクライマーたちがトライ。 私は見ているだけで胸がいっぱい。 O(*゚∀゚*)oワクワク!  皆さん華麗でカッコいい~!
ということで、天気も悪いので午後3時には終了。 小川山は涼しいのでまた行きたいな~

f0308721_6404234.jpg
下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.
にほんブログ村にほんブログ村

by dream8sue | 2017-07-23 06:33 | Rock Climbing | Trackback | Comments(0)

千曲市 冠着山の坊抱岩でクライミング     Rock Climbing at Bokodakiiwa in Chikuma, Nagano

Sunday, June 18, 2017
f0308721_1719233.jpg
妙義山の西大星や、西上州のメンベ岩を一緒に登った先鋭クライマーに誘われて、長野県千曲市の冠着山(かむりきやま)坊抱岩(ぼこだきいわ)でクライミングをしてきた。
冠着山には坊抱岩と涼み岩の2カ所の岩場があり、坊抱岩の多くが清水博氏によって1980年代に拓かれたルートである。 私も何度か清水氏に案内していただいた遠い記憶がある。 また、坊抱岩は尾根上にあるので岩場のトップからの展望も素晴らしい。




f0308721_17195224.jpg
<マイカーの場合>
通常は、冠木山北側にある “坊城平いこいの森(キャンプ場)” からアプローチするが、私達は南側の林道からアプローチする。 上信越自動車道、坂城ICより国道18号を長野方面に走り上山田温泉を目指す。 “戸倉上山田温泉入口” の信号を左折し県道498号線に入り千曲川(万葉橋)を渡る。 その先の “城山入口” の交差点をそのまま直進して山道に入る。 澳津神社の前を通って6kmくらい走ると 道路右手の斜面コンクリート防護壁がと切れた先にフィックスの張られた踏み跡がある。 が、入口が藪に覆われているので初めての場合はわかりづらいだろう。 路肩に2~3台駐車可。 (写真は県道からみた坊抱岩)




f0308721_17201116.jpg
いきなり急登でザレた斜面から針葉樹林帯の小尾根を行く。 少し登るとボルダー群が現れ、右手に涼み岩にトラバースする薄い獣道を見送る。 小尾根を登り詰めれば、県道から20分足らずで稜線(いこいの森方面からの登山道)と合流する。


 

f0308721_17202727.jpg

f0308721_17204581.jpg稜線は冠木山の登山道でもあり、ヤマツツジが満開で、足元には小さな花が風になびいていた。 

この花は何だろう? 一見ハコベのような? オオヤマフスマかな?  (?_?)





f0308721_17211621.jpg
登山道を左に5分も行けば、見覚えのある岩場が現れる。




f0308721_17213619.jpg
坊抱岩にはいくつかのエリアがあるが、まずは下地の良いAボルダーでクライミング。 短いが5.10クラスのグレードのルートがまとまっているので、登れるクライマーでもウォーミングアップに良いエリア。 登れないクライマー(私のこと)はここだけで1日遊べる。 GO!!GO!!ヾ(>∇<*)o!!




f0308721_17254844.jpg
坊抱岩の "ライジングサン10a"  これは見た目以上にかぶったフェイスを登るルートで、登れるクライマーいわく、 “カバばかりで快適に登れる” ・・らしいが・・Sueは・・ ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!! 




f0308721_17261241.jpg
岩場からの景色は良い。 ただ、風通りが非常によいので曇りの日や気温の低い日に行くと寒い。 天気の良い日に行くべし!




f0308721_17263018.jpg
坊抱岩の前にあるヤマボウシの木が満開だった。




f0308721_17282147.jpg
看板ルートの “コズミックワールド11b” に触ってはみたものの出だしのボルダームーブができず一歩ものぼれなかった。 このルートは昔、坊抱岩で唯一私がレットポイントしたことがある5.11のルートだが、今となっては自分でも信じられないおとぎ話である。 
ちなみに、何でコスミックでは無くコズミック何だろう? カタカナ読みなら “コスミック” だし、英語発音なら “カズミック” だろ? 宇宙じゃないんかい! hahaha

下山しながら冠着山のもうひとつの岩場、涼み岩に寄ってみた。 ちょっと群馬の有笠山に似た感じのドっかぶりの岩場で、登れないクライマーには無縁のエリアだ。 
ともあれ、箸も持てないくらい前腕がパンプした感じは久しぶりである。 登れるクライマーのお陰で楽しいフリークライミングができた。感謝!

f0308721_1728497.jpg
下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.
にほんブログ村にほんブログ村

by dream8sue | 2017-06-18 16:55 | Rock Climbing | Trackback | Comments(4)

高崎市 榛名山黒岩でクライミング     Rock Climbing at Kuroiwa in Mount Haruna, Gunma

Sunday, June 11, 2017
f0308721_20324675.jpg
群馬県の榛名山は上毛三山のひとつとして多くのハイカーに親しまれている山であるが、その南面には昔からクライマーがクライミングの練習に通う黒岩という岩場がある。 群馬で育ったクライマーなら知らないクライマーはいないはず。 もう2度と来ることは無いと思っていた黒岩に、気まぐれにハイカーの岩トレを目的に訪れることになった。

黒岩独特の細かくて固い岩の感触、懐かしさの中に漂う一抹の哀感は何なのだろう。 谷川岳や穂高の壁を登りたくて毎週のように仲間とトレーニングに通った遠い記憶。 そんな仲間たちも、ある者は家庭を持ちいつしか山から去っていった。 また、たぎる想いに突き動かされ高みを目指し、そして山で散った岳友たちもたくさんいる。 

1990年代のフリークライミングの勢威とクライミングジムの普及に伴い群馬のクライマーたちは高グレードの岩場を求めて二子山や有笠山へと通うようになり、いつしか黒岩は忘れ去られた。 2000年代になると金と時間のある中高年登山者がガイド登山をするようになる。 かつて命を懸けて山と向き合っていた岳人たちの汗と涙が染みついた岩は、今はガイドや登山道具店の講習会などの金儲けの場と変わっている。  




f0308721_20334087.jpg黒岩は、榛名山の南側から榛名湖畔に上る県道28号線で湖畔から4kmほど手前の山腹にある。 
28号線を登って行くとヘアピンカーブの先に木立の間から黒岩の岩壁が見えるだろう。 
カーブの手前左側に10台ほどパーキング可能な路肩がある。 
週末は結構な数のマイカーなので、早めに行くことをお勧めする。




f0308721_20344896.jpg
感傷に浸っている暇があるなら練習しろ~ぃ! ということで、まずはピラミッドフェース(練習岩)で岩に慣れよう。 




f0308721_20491037.jpg
ランチの後は西稜、ヤンキー稜、西18番ルンゼ(ともに入門ルートでⅣ級程度のグレード)などに取り付く。 (写真は西稜の上部)




f0308721_20351677.jpg
ヤンキー稜の取付き。 壁の途中に蛇がいてびっくり!(゚д゚)!




f0308721_2035335.jpg
各ルートの終了点からはラペルで下降。 (写真はヤンキー稜のテラスからのラペル)

黒岩は私をセンチメンタルにさせる。 しかし、私の哀愁などお構いなしに、登るクライマーの年代や目的がどう変わろうと、黒岩は今日も変わらずにクライマーにその黒い岩肌を開いている。 谷川岳が私をクライマーとして強くしてくれた父なる岩場だとすれば、黒岩は、どんな時も(今はハイカーだけど・・)優しく私を迎えてくれる母なる岩場だ。  ちなみに、私が黒岩を訪れたのは、この日が11年ぶり、通算239回目であった。

f0308721_02586.jpg
下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.
にほんブログ村にほんブログ村

by dream8sue | 2017-06-11 20:31 | Rock Climbing | Trackback | Comments(4)

下仁田町 星穴探検隊が行く初冬の妙義山     Hoshianadake in Mount Myōgi, Gunma

Wednesday, December 16, 2015
f0308721_1292184.jpg

高山植物の枯れる秋から冬にかけては、お花見山行ができない分、どうしてもスリルのある岩場山行になってしまう。群馬在住の私にとって、身近な岩場の山といえば妙義山だ。

日本三大奇景で有名な妙義山は、石門などに代表されるようなアーチや穴空き岩も多い。そこでかねてから気になっていた星穴めぐりに行ってきた。星穴めぐりといっても、石門めぐりのようなハイキング気分で行ける場所ではない。 046.gif

星穴岳(1,073m)までは昔は登山道があったようだが、それも45年ほど前におきた悲惨な遭難をきっかけに廃道となり、現在は登山禁止となっている。加えて、星穴(射抜き穴&むすび穴)は、稜線からラッペル(懸垂下降)で2ピッチほど下降しなくては行けない場所にある。まさに気分はインディアナ・ジョーンズ、探検山行だ。 060.gif

注意:このルートは一般ルートではありません。 必ず経験者(読図や登攀のできるレベル)と同行してください。 また入山に際しては自己責任であることを肝に銘じ、万が一の事態にも自分たちで対処してください。



f0308721_1303378.jpg<マイカーの場合>登山口となる中之獄神社までは9月に登った石門めぐりと同じなので、そちらを参照してほしい。→ “下仁田町 妙義山 石門めぐり Mount Myōgi in Shimonita,Gunma”





f0308721_1325656.jpg

中之獄神社の赤い鳥居をくぐり、品のない日本一大きな大黒像を見ながら境内奥にある急な石段を登る。 070.gif




f0308721_1345622.jpg

石門めぐりルートの逆コースになるので、中之獄神社から右へ進み、 “見晴台・第四石門方面” の道標に従って、石段のトレイルをひたすら登る。




f0308721_2503838.jpg登山口から30分ほどの登行で見晴台に着く。 042.gif

一休みしながら登攀具などを身に着ける。

見晴台からは石門群へ続くトレイルを右に分けて、さらに北に進む。

すると、“ここより上級者コース” と書かれた立て看板があり、りっぱな注意書きの標識もある。

“ザイル等装備のない方、登攀技術のない方は立ち入らないでください。” と書かれてある。

ここまで警告してあれば、さすがに一般ハイカーは入山しないだろう。 039.gif




f0308721_139534.jpg

石門分岐から30分ほどで中ノ岳(中之嶽とも書く)と西岳とのコルに着く。コル直下では真新しいクサリが設置されたルンゼを登る。 009.gif




f0308721_142827.jpg


f0308721_1422910.jpg星穴岳方面へは、コルから左(西)のトレイルに進むが、ここもロープが張られ、“この先は危険、入るな!” と書かれている。 029.gif

このロープをまたぎ、西に進む。 070.gif

さあ、探検の始まりだ! 061.gif 060.gif

岩峰の基部をトラバースしながら高度を上げていく。

振り返れば、金銅山の岩峰群が東側に広がる。 005.gif

ちなみに、金銅山には東岳、中ノ岳、西岳があり、これから向かう西岳は金銅山の一角といえる。




f0308721_1443568.jpg

星穴岳の前に、まずこの西岳を登らなければならないが、西岳ピークへは2つの岩場を越えて行く。

コルから20分ほどで最初の岩場に着く。Ⅲ級程度の短い岩場にはペツルのボルトが打たれている。

近年、星穴めぐりは、山岳ガイドのツアーが盛んで、ガイドがルートを整備しているようだ。ありがたく使わせていただこう。 040.gif

今回、我々は6人で3本のロープを用意した。3本のロープをフル稼働させて、ルート工作隊が先行し要所でフィックスしたり、ラッペルポイントでロープをセットしたりして、星穴岳まで休むことなく前進した。 070.gif





f0308721_1445324.jpg

最初の岩場を超えた場所からは、すでに素晴らしい景色が展開していた。 072.gif




f0308721_1452055.jpg

巻いてきた岩峰ごしに見える南面の景色。金鶏山の先には安中市、高崎市の街並みが見える。




f0308721_1453934.jpg

岩峰の基部にも、石門群の岩場が足元を固めるかのように取り巻いている。




f0308721_1461334.jpg

西岳直下の2つ目の岩場への途中には、プチ蟻の戸渡りのような短いナイフリッジがある。フィックスロープが張られているが、使用に関してはあくまで自己責任で。 034.gif




f0308721_1471824.jpgf0308721_14811.jpg
西岳直下の岩場に、メンバーがルート工作している。この岩場にもしっかりしたペツルのボルトが打たれている。 040.gif

易しい岩場であるが、落ちれば致命的なので、ロープをフィックスして、各自はアッセンダーやロープマンなどでセルフビレーしながら登った。 034.gif




f0308721_14914.jpg

西岳のピークに着くと、眼下に星穴岳の岩峰群が現れる。なんとも迫力のある眺めだ。 005.gif 072.gif

本当にこんな岩峰群の中にルートがあるのか!って、いうか、昔は確かに登山道があったのだよねぇ~ 008.gif

正直、この景色が見られただけでもここまで来た甲斐があった。もう満足。 043.gif

“先は悪そうだからここで帰ろうかな~”・・って・・誰も思っていないようだ。 041.gif




f0308721_303588.jpg

西岳のピークから北側には谷を隔てて裏妙義の丁須の頭から赤岩への稜線がよく見える。その奥に見えている青いシルエットは鼻曲山浅間隠山のようだ。




f0308721_158652.jpg

さて、西岳で展望を楽しみ、一抹の不安と期待感に浸ったところで、先を急ごう。

西岳ピークからは北側の泥ルンゼを降る。残置ロープなどはあるが、濡れた泥ルンゼは足場が非常に悪いのでラッペルで降る。

泥ルンゼを降り切った所から星穴岳へ続くトレイルがやや分かりずらい。 039.gif ラッペルでルンゼを降り過ぎてしまうと東側の尾根へのトラバース路を見落としてしまうので要注意。 034.gif

そして、このトラバース路も濡れていて悪い。 008.gif 北面ということもあり、気温が下がると凍っていたりして悪場感が増すだろう。今年は11月、12月が暖かでラッキーだった。 045.gif




f0308721_1582281.jpg

東の尾根からさらに急な藪の斜面を降り、星穴岳手前の二連の岩峰の南側をトラバースする。




f0308721_1584588.jpg

フィックスロープがあるが、信用できないのでここでも自分たちでロープをフィックスした。




f0308721_1591031.jpg

途中に目印になる狭い洞窟がある。




f0308721_1594213.jpg

洞窟からさらに、二連岩峰の西側に回り込むように岩壁をトラバースしていく。左側には星穴岳からのびる3兄弟のような針峰群が見える。




f0308721_201474.jpg

明るい南面の岩場にはたくさんのイワヒバ(別名、岩松ともいう)が群生していた。 005.gif




f0308721_212445.jpg

トラバースを終え、マツの木の生えるⅢ級の岩場を登ると、幅が50㎝くらいしかないナイフリッジにでる。ここは、2連岩峰と星穴岳とのコルであり、射抜き穴への下降点でもある。




f0308721_215956.jpg

ナイフリッジからは、南側に3兄弟の針峰が眼下に見える。 072.gif




f0308721_222771.jpg

東側には巻いてきた2連岩峰と、バックには表妙義主稜線の相馬岳が見える。




f0308721_231674.jpg

星穴探検の前に、星穴岳のピークに登りランチタイムとしよう。 070.gif

星穴岳へは、10mほどの傾斜のあるⅢ級の岩登りとなる。両サイドが切れ落ちた高度感のあるリッジなのでロープにセルフを取りながら安全第一で登る。 034.gif




f0308721_235384.jpg

星穴岳のピークは、東西に長いナイフリッジの岩峰で、西端に手作りの山名プレートがあった。

無駄のないルート工作のお陰で、登山口から3時間で星穴岳まで来ることができた。 070.gif 040.gif




f0308721_243021.jpg

西側にはさらに針峰が連立している。 072.gif




f0308721_252252.jpg

北側にも顕著な岩塔が見える。おそらく昔の登山道(星穴新道)があるP3の岩峰と思われる。星穴新道は、この岩峰の基部を巻いて裏妙義の妙義荒船林道(国民宿舎側)に続いていたようだ。いつか機会があったらトレースしてみたい路だ。 043.gif 045.gif




f0308721_2553766.jpg

それにしてもこのP3(と思わしき岩塔)は、USA(オレゴン州)のスミスロックの岩場にあるモンキー・フェースによく似ている。 005.gif

昨年の今頃、西上州のじじばばの岩峰を見に行った。その時に、ばば岩を西上州のモンキー・フェースと比喩した。でも、ばば岩以上にこのP3は形といい、大きさといい、まさに西上州のモンキー・フェースだ。 045.gif




f0308721_2141538.jpg

狭い星穴岳では、横並びになってランチを食べた。 063.gif そして、後半はいよいよ射抜き穴とむすび穴への探検だ。 060.gif 070.gif

星穴岳からの下降はラッペルが無難だ。 049.gif




f0308721_2153651.jpg

ナイフリッジの下降ポイントまで戻り、ここから25mのラッペルで射抜き穴へ降りる。この下降点は射抜き穴の真上なので南側、北側のどちらサイトからでも射抜き穴には降りられるようだ。が、残置スリングの状態から南側から降りるのが一般的のようだ。




f0308721_2144246.jpg

この25mのラッペルは途中から空中懸垂となる。ラッペルの途中から下を撮影。




f0308721_216313.jpg

久しぶりの空中懸垂! 060.gif




f0308721_2165145.jpg

空中懸垂の着地点は、岩場の基部から6、7mくらい離れる。が、そこは絶壁の淵なので足場が悪い。先に降りたメンバーがロープを引いて岩壁基部に引き寄せてくれた。

25m懸垂という情報で、50mロープ1本を使用するパーティーもいるようだが、このような安全対策のためにも、また不測の事態に対処するためにも、ここのラッペルは50mのダブルロープで行ったほうが良いだろう。 049.gif




f0308721_2173053.jpg

射抜き穴は、むすぶ穴より小さく高さ3mくらいかな?



f0308721_2202240.jpg

射抜き穴の南側には、星穴岳では眼下に見えていた3兄弟の針峰が、眼前にとても近くに見える。

岩稜帯から離れた、こういった針峰は地形図には表記されないので、実際に目のあたりにして初めて地形や岩峰の位置関係が把握できる。




f0308721_2205574.jpg

続いてむすび穴へは、射抜き穴の右(東)にある下降点から45mのラッペルとなる。下降支点は壁と立ち木の2か所にある。




f0308721_2211818.jpg

稜線から落ちている壁の全容。45mラッペルは壁の中間部からの下降となる。 005.gif




f0308721_2214267.jpg

降りながら上を撮ってみた。ここの岩壁にもイハヒバがたくさん生えていた。

この右のトラロープは岩壁の途中で切れている。下降点では下部まで見えないので、このロープはどこかでフィックスされているのかと勘違いしてセルフビレーなどに使ってしまう可能性があり大変危険と思われる。このようなトラロープならぬ、トラップロープであると知っていたら、下降点で回収なり切断処理しておくべきだった。これを読んだガイドやクライマーの方、このロープは危険です。回収、または切断してください。 040.gif




f0308721_222783.jpg

さて、むすび穴へは、着地点から西側の落ち葉の詰まったルンゼを登る。




f0308721_2222759.jpg

ルンゼから左の尾根の南側を詰めれば、むすび穴の縁が見えてくる。




f0308721_2231937.jpg

むすび穴下部の岩場を登り上がると、いきなりむすび穴の穴の中に立つ。 066.gif

むすび穴からは、威容を誇る表妙義の岩稜が映っている。 岩穴が額縁となってバックの景色を引き立てていた。 072.gif





f0308721_2235582.jpg

新緑や紅葉の頃も良いだろうが、こうして岩の形状がくっきり露わになる時期だからこそ、地形が創る不思議なまでの絶景を味わえるのかもしれない。 045.gif

なかなか目にすることができない景色を前に、立ち去りがたい思いを断ち切って下山にかかる。




f0308721_2244283.jpgf0308721_224599.jpg
下山ルートは、いったん45mラッペルの着地点まで戻り、南側のガレたルンゼを降る。

ルンゼはフィックスロープがベタ張りになっているが、浮石も多いので落石をしないように慎重に降ろう。 002.gif 034.gif




f0308721_2264018.jpg

尾根を越え、山腹を東にトラバースしながら進む。赤と黄色のダブルテープに沿って行けば中之獄神社まで導いてくれる。下山はルートファインディングが難しいと聞いていただけに、拍子抜けしてしまうほど分かり易いトレイルだ。

結び穴から30分ほどの下降で尾根筋にある炭焼き窯の跡と思われる場所にでる。良い目印ではあるが、樹木の根元に隠れるように存在しているので見落としやすいかもしれない。 039.gif




f0308721_2272379.jpg

とにかく東へ、東へと進み、大岩の南をトラバースしたら尾根を右に降る。さらにフィックスロープがセットされた急な尾根を左に降れば中之獄神社のすぐ西の沢に出られる。 070.gif




f0308721_2275262.jpg

フィックスロープが張られた急な尾根から沢に降りる。落ち葉が滑って歩きづらいのでフィックスロープがありがたい。 040.gif 涸れ沢を少し下れば中之獄神社の境内まではすぐだ。




f0308721_2282852.jpg

時間が許すなら、中之獄神社の上(北)に位置する“轟岩”に寄っていこう。神社へ向かう涸れ沢の左手から合流している踏み跡に入り、岩塔の下部を右にトラバース気味に登れば大きな石祠のあるリッジにでる。そこから南に君臨している岩塔が轟岩だ。狭い岩場から一段上に登り短い鉄ハシゴを登ればピークに立てる。 049.gif

轟岩は標高こそ低いが、その展望は素晴らしい。ここは、有名な石門群の陰になってしまい訪れる人も比較的少ないが、中之獄神社から近いので一般ハイカーでもアプローチし易いと思う。ただし、岩場なので足回りは適した靴で登ること。もちろん高い所が苦手な人はNGだね。 034.gif




f0308721_229414.jpg

ピークに立つと、まず目に飛び込んでくる景色は、南側の中之獄神社とパーキング、そしてその先の西上州と奥秩父の山並みだ。 072.gif




f0308721_229355.jpg

右回りで西側へ顔を向ければ、西上州の山々と、遠くには荒船山の特徴的なフラットな稜線が見て取れる。こうして見ると、本当にテーブルマウンテンだな~。 045.gif



f0308721_2295596.jpg

北側には、先ほどまで居た星穴岳の針峰群が見える。




f0308721_2301311.jpg

そして、その東延長には表妙義屈指の岩壁をもつ鷹返しなどがある主稜線の岩峰が続く。 005.gif 072.gif 004.gif




f0308721_2304069.jpg

県道を挟み、南東にはこちらも登山禁止となっている筆頭岩から金鶏山の稜線が見える。

轟岩から中之獄神社までは0.2kmの距離なので下山は10分とかからない。

星穴めぐりは、探検気分を味わえる楽しいルートだった。




f0308721_2365992.jpg今回のルートは、クライミングに慣れたリーダーとならハイグレード・ハイキング(バリエーション・ハイキング)とも言えなくはないが、クライミングに近い内容なので、私のブログではClimbingカテゴリーに分類した。

登りより危険が伴う降り中心のルートであり、体力や健脚自慢だけでは太刀打ちできない難しさがある。岩登りやラッペルといったクライミング要素は確かに濃い。しかし、そのようなテクニカルなこと以上に(実際、岩登りはⅢ級程度と易しい)、岩場における注意力やルートファインディングスキルが重要だ。そのような言わば実践テクニックの低いハイカーは安易に入山すべき場所ではない。 034.gif

それでも訪れてみたいハイカーはお金を払ってガイド登山すべきだ。しかし、何度も言うようだが、最後は自己責任であることを忘れずに。ガイドや行政は、サポートはしてくれるが自分の命まで守ってはくれない。“自分の命を守るのは自分”ということを肝に銘じて行動しよう。これは私自身にも言い聞かせていることで、けっして上から目線で言っている訳ではないので誤解のないように。(^_-)-☆ 040.gif



私のこのルートへの評価: 5★ 上級者向け(岩登り、懸垂下降あり)
行程距離: 約4km(中之獄神社‐見晴台‐中之岳とのコル‐西岳‐星穴岳‐射抜き穴‐結びあな‐轟岩‐中之獄神社)
標高差: 約350m
実動時間: 約6時間 (休憩込み)

f0308721_238610.jpg



この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.
にほんブログ村にほんブログ村

by dream8sue | 2015-12-16 01:15 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)

小鹿野町 二子山上級コースから空中散歩     Mount Futago in Ogano, Saitama

Sunday, December 6, 2015
f0308721_18284280.jpg
紅葉は終わってしまった12月初旬、せめて岩場のスリルを楽しめるルートとしてニ子山の稜線歩きに行ってきた。 070.gif

二子山は、石灰岩の岩峰で西岳(1,165.8m)と東岳(1,122m)から成る双耳峰である。岩峰ということで昔からロック・クライミングのゲレンデであった。また、岩峰基部は最大斜度135度というオーバーハングを有し、1980年代のフリー・クライミングブームからは日本を代表するフリー・クライミングエリアとしても人気が高い。

私も現役クライマーだった頃には毎週のように通った場所であるが、最後に訪れたのはいつだったか思い出すこともできない。年数以上にとても遠い記憶のような気がする。 039.gif




f0308721_18294426.jpg

f0308721_18295967.jpg
<マイカーの場合>群馬県側からは462号線(十石峠街道)で神流町に入り、神流町役場から約4.5kmほど西にある “青梨集落” から股峠に通じる林道に入る。林道はカーブの続く急な道で、途中で合流する2つの分岐は、どちらも右折すればニ子山の北側にある股峠登山口に着く。青梨集落から約9kmほどの距離である。

10台ほどのパーキングはすぐにいっぱいになってしまい、路肩駐車の列ができる。この時期のこの光景は昔とまったく同じである。なぜならば、石灰岩の岩場なので春から夏は岩からの染み出しが多くクライミングに適さない。岩が乾く秋から冬にかけてがニ子山のクライミングシーズンなのだ。 049.gif




f0308721_1831451.jpg
登山口から双峰の股にあたる股峠へは10分もかからないで着く。このあたりはニリンソウの群生地らしい。知らなかった!

股峠は十字路で左は東岳へ、右は西岳へ、直進(南側)すれば昔からの登山口がある坂本方面へ続く。




f0308721_1831365.jpg
まずは股峠から東岳を目指す。ガレた急斜面を登る。

ハイカーよりもクライマーの方が多い時期なので、パーキングの混雑ぶりほどハイキングトレイルは混まないだろう。ただ、トレイルすべてがヤセ尾根なので団体パーティーと出くわすとすれ違いが大変だ。 009.gif




f0308721_1832315.jpg
樹林帯からすぐに岩場の登りとなり、足場の悪い岩場にはクサリと人工スタンスが設置させている。




f0308721_18325852.jpg
岩場を登り切ると、西岳の岩峰が眼前にそびえる。西岳は東西に長い岩稜を有する岩山で東峰、主峰、西峰という3つのピークがある。見えているピークは東峰である。上級コースと呼ばれるルートは、この側壁の中を登るようだ。 005.gif




f0308721_18331860.jpg
まずは東岳であるが、東岳ピークまでは岩稜の北側についた踏み跡をたどる。




f0308721_18333468.jpg

f0308721_18335514.jpg
20分も岩稜帯を行けば、新しい山名プレートが掛かった東岳ピークに着く。




f0308721_1834238.jpg
東岳ピークの東端の岩頭からは西上州や奥秩父の山々、遠方には関東平野、筑波山なんかも確認できる。 072.gif




f0308721_18343944.jpg
北側の西上州方面の景色 072.gif




f0308721_18573482.jpg
南側の奥秩父方面の景色。トンガリピークがいっぱい!両神山赤岩尾根大ナゲシ、大山、天丸山、帳付山諏訪山、遠くに見えるのは御座山あたりかな?

さて、東岳で展望を楽しんだら、一旦股峠に戻り西岳へ登ろう。岩場の事故は登りよりも降りで多発している。下降は慎重にね。 034.gif




f0308721_1840372.jpg

f0308721_18405671.jpg
股峠から西岳へ向かう。スギ林のトレイルから左の自然林へ進む。落葉で埋もれた踏み跡は見失い易いので気をつけよう。 034.gif

岩場が近づくと上級コースの案内板がある。 “危険を感じたら引き返す勇気を” って書いてあった。この看板を書いた人は、クライマーではない気がする。

Facebookで誰かがつぶやいていた “引き返すのに勇気はいらない” と。同感だ。それって勇気なのか?っていつも思っていた。登り続けるほうがよほど勇気がいるよ。って思うのは私だけ? 041.gif

続いて上級コースにあったクサリを撤去した理由が書かれた看板がある。善意で私財をかけてクサリを設置したが不評に付き撤去したらしい。何だかお気の毒なことで。 003.gif 040.gif




f0308721_18413559.jpg
その上級コースと呼ばれている岩場の取付きはここから。 009.gif




f0308721_1842376.jpg
う~ん、確かに傾斜はある。でも、ホールドもスタンスもしっかりしているので、上級者と呼ばれるハイカーなら登れるだろう。岩登りグレードでⅢ級程度だ。さあ、ここで問題は、自分が上級ハイカーなのか否かの判定だ。これも自己申告、そして完全自己責任だということを肝に銘じよう。 034.gif

クサリがあろうが無かろうが、こんな危険な岩場を登る時点ですべて自己責任だよ。それは仮に行政が設置したクサリを使って、クサリが切れたとしても、クサリなんぞに命を託したハイカー各自の責任だと思う。

私はいつも、 “このクサリは切れるかもしれない” と思いながら、クサリは補助程度と考えて登っているよ。 “弁当と命は自分持ち” って先輩から教わりませんでしたか? あ、最近はガイドにお金を払って命を守ってもらう人ばかりだから、何かあればカイドを訴えればいいのか~、でも、ガイドも人間だからね~。。3Dのエベレスト観たでしょう? カイドも自然の前では無力だよ。 044.gif 045.gif




f0308721_1843383.jpg

f0308721_18442356.jpg
しかし、自己責任ではあるが、Sueスーの背中がスースーするような高度感を背中に感じる。って、スーを連発してる場合ではない! 008.gif 041.gif

ずいぶんと長いな~って感じるけど、たった50mだ。そう、ロープ1本分よ。クライマーはロープ1本分を1ピッチという。1ピッチをフリーソロしているようなものだ。そしてそのラインはこんな感じかな?⇒(写真右)




f0308721_18452370.jpg
四足歩行は50mで終り、上級コースの上部は傾斜も緩み二足歩きとなる。振り向けば東岳がすでに眼下になっている。




f0308721_18454014.jpg
そして、西岳の東峰に立つ。右のほうには西岳主峰と、そのきれ落ちた絶壁が目線の先に広がっている。 072.gif

東峰の南の絶壁が “ニ子山西岳中央稜” と呼ばれるロック・クライミングのルートである。私も数十年前の岩登り初心者の頃、マルチクライミングのデビューはこの中央稜であった。 039.gif




f0308721_18462996.jpg
主峰へ向かう稜線から左下を見下ろせば、ローソク岩があんなに低く見えている。




f0308721_18465337.jpg
稜線歩きは、まさに空中散歩の気分。 060.gif




f0308721_18472495.jpg
岩頭を右に左に巻いて進む。平気な顔して岩壁をトラバースしているけど、踏み跡の幅は1mも無いよ~!




f0308721_18474319.jpg
西岳主峰には立派な標識と、三角点がある。四角なのに三角点とはこれいかに? 041.gif




f0308721_1848882.jpg
主峰から西峰へ向かうナイフリッジ。 005.gif 025.gif




f0308721_18484730.jpg
紅葉はすっかり終っているが、枯木をまとった岩稜も、岩がむき出しになって迫力があり悪くない。 043.gif




f0308721_1849196.jpg
逆層スラブのナイフリッジを行く。 070.gif 060.gif




f0308721_18492970.jpg
西峰を通過し、下降点へ向かう岩稜帯。視界の先には、叶山の石灰岩採石場の哀れな姿が見える・・なんて感傷的な表現をしてしまったが、セメントの原料である石灰岩はダムや橋や道路になって私達の生活に溶け込んでいる訳だから、有難く使わせていただこう。 040.gif
自然破壊を肯定している訳ではないが、(むしろ私は自然愛好家と自負している)文明の恩恵にあずかっていながら、単純に自然破壊を嘆くのは、人間のエゴではないかと思う。 039.gif




f0308721_1849534.jpg
大きなギャップを下ったところにクサリがかかっている。南面への下降点である。

写真で見るとたいしたことがないように見えるが、実際は垂壁でスタンスが少なく、着地点までが遠い。でも人工スタンスがここにも打ってあるので助かる。 040.gif




f0308721_18502776.jpg
クサリ場から、ガレた斜面を下りきれば、大岩のある樹林帯にでる。

ここからハイキングトレイルは、南の魚尾道(よのおみち)峠まで降ってから東に登り返すようなので、魚尾道方面には行かず、すぐ左の踏み跡を追う。西岳の岩壁基部をトラバースする、いわゆるクライマー路というものだ。ハイキングトレイルほどしっかりした踏み跡ではないが、赤テープもたくさんありローソク岩まで導いてくれる。




f0308721_1850514.jpg
クライマー路を10分ほど東に進むとローソク岩に着く。見上げれば西岳の南面岩壁が屏風のように頭上に広がっている。 005.gif




f0308721_1852252.jpg
ローソク岩からさらに下り、中央稜取付(赤いドラム缶があった)を通り、スギ林を過ぎる。 機会があったら死ぬまでに、初心者当時に登った中央稜を登ってみたいな~ 045.gif

スギ林を抜けると、祠があるから “祠エリア” と呼ばれているフリークライマー御用達エリアに着く。懐かしい場所だな~。
しかし・・若いクライマーがいない!中高年クライマーばかりだ。最近の若者はボルダー専門でロープを使うクライミングをする若者は少ないようだ。

リスクの多いアルパインクライミングに熱い想いをたぎらせ、お手軽なスポーツクライミング全盛期を苦々しい気持ちで過ごしてきた私としては、そのスポーツクライミングでさえ高齢化となり、若者はもっとお手軽な(ロープやデバイス不要の)ボルダー全盛期になっている現状は実に複雑な心境である。これも時代なのかな~ 002.gif

祠エリアから股峠までは5分の登り、さらに5分で登山口のパーキングまで戻れる。




f0308721_18524018.jpg
体力的には楽であるが、終始岩場の登り降りにナイフリッジなので、緊張感の続くハイキングとなる。特に風の強い日のナイフリッジや、降水直後は石灰岩は非常に滑り易い岩質なので注意してほしい。 034.gif

山頂はもとより稜線からの展望も素晴らしい。岩場好きなハイカーならこの時期でも十分楽しめる。むしろ樹木が枯れていて高度感が増して良い。 049.gif

Additional な楽しみを求めるなら、やはりカタクリやニリンソウが咲く4月中~下旬、ヤシオツツジの4月中旬~5月中旬、秋の紅葉時期がお勧めだ。 049.gif



私のこのトレイルへの評価: 5★ 上級者向け

行程距離: 約3km(股峠‐東岳‐上級コースから西岳‐ローソク岩‐祠エリア‐股峠)

標高差: 約200m

実動時間: 約4.5時間 (休憩込み)

f0308721_18535096.jpg

この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.

にほんブログ村

にほんブログ村

by dream8sue | 2015-12-06 18:24 | 埼玉県エリア | Trackback | Comments(0)

南牧村 岩と藪の迷宮ルート桧沢岳北西稜       Hisawadake in Nanmoku, Gunma

Sunday, November 29, 2015
f0308721_19543370.jpg
今年は、西上州の藪岩ルートを何本か登った。6月に碧岩西稜、10月に大ナゲシ北稜と、奥秩父の赤岩尾根

そして、今回訪れたのは南牧村にある桧沢岳北西稜だ。高度感のある岩稜ルートでルート後半の岩壁は手ごわい。岩壁を避けてトラバースに逃げたら迷宮に迷い込んだ! 005.gif




f0308721_0335066.jpg
<マイカーの場合>北西稜の取付きである椚橋と、下山口の大森橋(桧沢岳登山口)は徒歩2時間弱かかるので、カーシャトルすることを強くお勧めする。 049.gif

何度と無く訪れている南牧村。国道254号線(上信越自動車道下仁田IC下車)から南牧村に入る。
“道の駅オアシスなんもく” から2km弱走ると磐戸橋がある。橋のすぐ左の旧道に入り、坂を登った左にある “南牧村活性化センター” に1台を駐車する。

下山口の大森橋へは、南牧村を走る県道45号線と県道93号線の分岐である “桧沢大橋” で直角に左折して川を横ぎり、上野村に通じる湯の沢トンネル方面に走る。湯の沢トンネルの手前のヘアピンカーブの橋の手前を左の林道に入り、約2.2kmほど走れば大森橋の掛かる三差路に行き着く。




f0308721_0371787.jpg
活性化センターのパーキングから舗装道路を川の右岸に沿って0.3kmほど行くと椚沢川に掛かる椚橋に着く。橋を渡りきったところから右の作業道に入る。




f0308721_0374038.jpg
作業道を0.2kmほど行くと大きな露岩が左手にあるので、その先を尾根を目指して斜面を登る。踏み跡などは皆無なのでトポ(ルート図)と地形を読んで進む。




f0308721_038364.jpg
尾根に上ったらヒノキ林の中を尾根に沿って行く。小さな岩場を越えると、あたりは紅いモミジが浮かびあがって綺麗だった。 072.gif




f0308721_0385239.jpg
尾根上に岩がゴロゴロした場所を通過するが、この周辺も鮮やかなモミジで覆われ、まさかのモミジ狩りが楽しめた。 060.gif 072.gif




f0308721_0391546.jpg
そして、そのすぐ先が石祠の置かれたコルになっている。この石祠が江戸時代(寛延元年)のものらしい。 005.gif




f0308721_0393290.jpg
石祠のコルからひと登りすると自然林に変わり、明るい尾根を進むようになる。




f0308721_0411464.jpg
小ピークをいくつも越えながら、バリエーションルートとは思えない穏やかな尾根を行くと左手に小沢岳が見えてくる。

911mピーク(T字路ピーク)で尾根が屈折するので右に進む。ここまではさほど悪場もなく、ただの尾根歩きである。




f0308721_0423534.jpg
しかし、911mピークを越えた先で、最初の岩稜が現れる。右から巻くが、泥岩の上に落ち葉の積もったとても滑り易い斜面で神経を使う。

さらにアセビの群落を抜け、マツの木のピークへ登る。 070.gif




f0308721_046221.jpg
マツの木の生えるピークからは後方の視界が開け、越えてきた藪山を振り返る。




f0308721_0463014.jpg
右側(西側)には西上州の山並みが展開している。Wow!山ばっか! 005.gif




f0308721_0471348.jpg
そして、ようやく桧沢岳の岩峰群が姿を現す。Wow!なんだか凄いところにきてしまったな~! 005.gif 025.gif




f0308721_0473426.jpg
マツの木ピーク直下は7mのルンゼのクライムダウン。その先の岩場は、かすかに残る右側のバンドから巻く。




f0308721_0475334.jpg
バンドからさらに岩稜を右に巻き、脆い斜面をモアイ像に似た?モアイ岩のあるナイフリッジによじ登る。




f0308721_0484536.jpg
このナイフリッジ上のピークからは素晴らしい展望が得られる。北に振り返れば越えてきたマツの木ピークが凄い迫力で目の前にそびえている。 “あんな針峰だったんだ~どうりで悪いわけだ~” と納得。 005.gif 045.gif

その後方には雪をまとった浅間山や、ゴジラの背のような妙義山がくっきりと見えている。




f0308721_049533.jpg
小沢岳の後方にも顕著な山が見える。方角から推測すると・・稲含山かな? 039.gif




f0308721_0493382.jpg
両側が切れ落ちたモアイ岩の基部を慎重にへつり、続く岩稜も右側(西側)の岩稜基部を巻く。逆層の悪いスタンスと、掴んだ立ち木もポキポキと折れてしまうセンシィティブなクライミングが続く。 008.gif




f0308721_050099.jpg
急傾斜のザレ場に積もった落葉のラッセルは、足元が決まらず思いのほか疲れる登行である。 042.gif




f0308721_051106.jpg
ルート上でみかける標石は確かな目印なので押さえて進みたい。 “標石三0” I found it ! 017.gif




f0308721_051517.jpg
1,010mのピークからは左へ進み、続く “標石一九” を過ぎると、桧沢岳の本峰(左)と西峰(右のトンガリピーク)が正面に見えてくる。 005.gif




f0308721_0521273.jpg
すると岩壁の上で行き止まりとなる。マツの木に残置スリングが2本ある。ここが15mのラッペルポイントのようだ。 034.gif



f0308721_0535893.jpg
ラッペルで降りてしまったらもう敗退はできないそ! 009.gif 登山口からちょうど4時間が経過していた。 059.gif




f0308721_0545237.jpg
そして、岩稜をつめて行くと、一際高い岩壁にぶつかる。いよいよ西峰上部の岩壁帯である。岩壁基部より右方向のバンドを探るが途切れている模様。 008.gif

ならば左のバンドを探ってみたが、濡れた逆層の悪い泥壁で、ホールドも頼りないブッシュだ。どうにも嫌な感じで、ロープを出せば行けそうだが、それも面倒だ。 002.gif




f0308721_055268.jpg
結局、岩峰の北東面を大きくトラバースすることにした。岩峰の基部スレスレを踏み跡など皆無の湿った斜面を巧みにルートを探して進む。 008.gif




f0308721_056449.jpg
トラバースの途中、頭上にいくつもの急峻なルンゼが切れ込んでいて、まるで迷宮のようだ。 005.gif その迷宮ルンゼには入らないでひたすら左上トラバースする。




f0308721_0562781.jpg
北面ということもあり、湿った岩壁からはツララが下がり、斜面には雪も積もっていた。 005.gif



f0308721_0571144.jpg
まさに藪岩クライミング全開って感じだ。

トポには “8mのクライミング” “立ち木ピーク” “8mの懸垂下降” とあるが、それってどこだろう?などど思いながら左上のコルを目指して藪をこぐ。と、突然フィックスロープがセットされているトレイルに出てしまった。




f0308721_0572829.jpg

f0308721_0574199.jpg
フィックスロープを伝って右に登れば、なんと西峰ピークに到着した。 066.gif

どうやら大きく巻きすぎて最後の最後で稜線から離脱してしまったようだ。 039.gif 002.gif

西峰ピークの石祠の賽銭箱の中に縁のかけた寛永通宝があった。 005.gif

寛延元年の石祠といい、江戸時代の古銭といい、こんな人里離れた里山でちょんまげ時代の気配を感じるなんて奇妙な気分だな~。




f0308721_059318.jpg
西峰の北側へ戻って、巻いてしまった岩峰を見る。 005.gif 072.gif




f0308721_0592696.jpg
西峰の南西面は切れ落ちた絶壁。

西峰の方が、本峰よりも展望が良いので、西峰で展望を楽しみながらゆっくりランチタイムを過ごす。 063.gif




f0308721_0594832.jpg
本峰へは、フィックスロープでコルまで降り、洞穴のあるユニークな岩峰についたトレイルを進む。コルから往復20分ほどなので、コルにザックをデポしてピストンする。 070.gif




f0308721_101628.jpg

f0308721_104234.jpg
途中の展望岩から西峰を望む。

あっちもこっちも岩峰だらけだね。これぞまさに西上州! 004.gif

東西に長い桧沢岳本峰(1,133m)のピークには木祠と石の灯篭が立っいる。

鹿岳などの北面の景色が素晴らしい。




f0308721_115842.jpg
さて、コルに戻りザックを回収し下山にかかろう。

コルから根草集落へは一般ハイキングトレイルで降るが、あなどれない急傾斜の下降となる。

急斜面に積もった落葉が滑る、滑る!尻もち1回! 008.gif




f0308721_121596.jpg
見事なサルノコシカケ3つ! 005.gif




f0308721_123671.jpg
30分ほどの急下降をこなすと、緩やかな尾根となり、左斜面が植林地帯となる。




f0308721_131679.jpg
程なく左に大きく曲がり植林地帯から、廃屋となった民家の庭先をたどる。

民家の人が作ったと思われる発砲スチロールの道標がモミジの木に付けられていた。 003.gif





f0308721_135725.jpg集落の中を縫って林道に出るまでが、道標も無く分かりずらい。

車2台くらいのパーキングスペース(写真左)にでたら、左に進み桧沢川を渡る。




f0308721_143634.jpg
桧沢川は急峻で水量も多い。左岸をひと下りすれば、車をデポした大森橋に着く。 下山時間は約1時間と短いコースだった。 059.gif




f0308721_151676.jpg藪岩魂の著者、打田鍈一氏も、 “上部は険悪な岩稜帯で、行くたびに意図せず異なるルートをとってしまう” と書かれているので、やはり藪と岩の迷宮であることは間違い無さそうだ。 025.gif

初見の私達が稜線離脱してしまったのもやむなしとしよう。

悪い北面(北東面)トラバースから適当な所でルンゼを登り稜線に戻るのが理想的なルートのようだ。


私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け

行程距離: 約4km(活性化センター‐椚橋‐北西稜‐西峰‐桧沢岳本峰‐根草集落‐大森橋桧沢岳登山口)

標高差: 約800m

実動時間: 約7時間 (1時間のランチタイム、休憩込み)

f0308721_1955345.jpg

この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.

にほんブログ村

にほんブログ村
by dream8sue | 2015-11-29 00:26 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)

奥秩父 赤岩尾根は2つの峠を繋ぐ岩稜縦走     Akaiwaone in Chichibu-Tama-Kai NP

Tuesday, October 27, 2015
f0308721_161110.jpg
西上州随一の岩稜ルートとして定評がある赤岩尾根を歩いてきた。 070.gif (写真は赤岩峠付近からみた赤岩岳)


赤岩尾根は群馬県と埼玉県の県境尾根で、西は赤岩峠から東は両神山へ続く八丁峠までの間の岩稜である。

主なピークは、赤岩岳~前衛峰~1,583m峰~P4~P3~P2~P1の7つであるが、小さなピークもいくつもあり、距離の割には時間がかかる。 059.gif

バリエーションルートなので道標などは無いが、比較的ポビュラーなルートなのでテープや踏み跡は結構しっかりしている。

岩登りのグレードはⅢ級程度だが、ルートの取り方やメンバーの力量によってはロープなどが必要になるだろう。 034.gif




f0308721_23274894.jpgf0308721_2328374.jpg
<マイカーの場合>入山口は、赤岩峠への最短ルートである小倉沢の赤岩橋(ニッチツ鉱山住宅跡)からなので、秩父市まわりで国道140号線を西に走る。中津川の滝沢ダムに掛かる中津川大橋の手前を右折し県道210号に入る。

県道は途中で中津川から支流の神流川沿いを走り、雁掛トンネルをくぐって(直進ではなく右折なので注意)鉱山がある山麓に入って行く。鉱山の建物を横目に見ながら、雁掛トンネルから約2kmほど走れば赤岩橋に着く。橋の先の路肩(鉱山住宅跡入口付近)に数台が駐車可能だ。

廃虚となった鉱山住宅地(写真左)を廃虚めぐりしながら、石標、木標の立つ登山口(立入禁止ゲートの手前/写真右)へ向かう。 005.gif 070.gif




f0308721_23285559.jpg
登山口からは、植林のスイッチバックのトレイルをひと登りすれば、雑木林の尾根に出る。早くも遠くに八丁尾根が見えてくる。 072.gif




f0308721_23291170.jpg
左側が広葉樹林の紅葉で、右側が針葉樹林の植林帯だ。奥多摩などでもよく見かける光景だ。 072.gif



f0308721_23295493.jpg

f0308721_23301143.jpg登山口から約1時間で赤岩峠に到着。 066.gif

私はつい数週間前に、大ナゲシ北稜を登った際に通ったばかりの峠である。




f0308721_23322880.jpg
さて、峠でひと休みしたら、赤岩尾根の最初のピークである赤岩岳への登りにとりかかろう。 063.gif

峠から東に岩稜伝いに行き、左に巻いて北側のガレたルンゼをひと登りすればコルに出る。




f0308721_23324819.jpg
コルを左に登れば、大ナゲシの展望台だ。ルートは右に行き、短い岩場の岩登りでケルンの積まれた支尾根に上る。




f0308721_2333286.jpg
ここからも大ナゲシを目前に見て、県境尾根の山々や奥秩父の山並みが一望できる。 072.gif 043.gif




f0308721_23332682.jpg
判然としない踏み跡を左に行き、回り込むように南に戻れば、そこは赤岩岳の岩峰の上で西側は切れ落ちている。 066.gif




f0308721_23335448.jpg
赤岩岳の東の稜線からは、登山口の小倉沢方面が良く見える。谷の中に鉱山の施設だけが密集して建っている。




f0308721_23341170.jpg
山のヒダが美しい。 072.gif 072.gif




f0308721_23344326.jpg
東に岩稜を下って行くと、尾根が左に曲がる。



f0308721_23351754.jpg
石標が良い目印になるので、所々で確認して行くと良い。 049.gif “山”と刻まれた石標で右に曲がると、いよいよ前衛峰への登行が始まる。 070.gif




f0308721_23361875.jpg
前衛峰の末端岩稜は、正面をロープを使って登った。トポには、北面のルンゼもよいと記されてあり、確かに暗い立木のある急な凹角状の岩場にフィックスロープが下がっているのが見える。

しかし、フィックスロープに行くまでのトラバースが悪そうだし、下手に悪いフィックスを確保無しで登るより、ロープを使って各自が確保を取って登るほうが安全と思い、あえて正面を登った。

正面リッジは、傾斜のつよいⅢ級程度の岩場である。中間部で脆そうな岩を使って登るのでセンシティブなクライミングとなる。




f0308721_23364434.jpg
ロープをたたんで、前衛峰のピークまで向かう。いよいよ、岩登り交じりの登行となる。




f0308721_2337051.jpg
前衛峰のピークを過ぎて、ナイフリッジを行く。




f0308721_23373391.jpg
右前方には両神山の八丁尾根が、いったいいくつのピークを越えるのか?!ってくらいに小さなピークが連なっている。 005.gif 072.gif

八丁尾根ハイクはこちらから⇒“奥秩父 アカヤシオ咲く八丁尾根から両神山  Ryōgamiyama in Chichibu-Tama-Kai NP”





f0308721_021636.jpg
と・・絶景に感動しながらナイフリッジを行けば、やがて核心といわれる1,583m峰が眼前に現れる。

どうも、あの岩壁の中にラインがあるようだ。

心の声が・・・ “え~、あんな所を行くのかいな~!” 008.gif

ワクワク、ドキドキ、この胸のときめきは危険な恋より刺激的!って、何のこっちゃい! 041.gif




f0308721_2339056.jpg
まずは、基部までクライミングダウンで慎重に下り、切れそうなフィックスロープを頼りに・・しないでトラバース。 008.gif




f0308721_23392248.jpg
その先で、色あせたトラロープを頼りに・・しないで岩壁のど真ん中までクライムアップ。




f0308721_23394922.jpg
岩壁のど真ん中で完全にフリー。

心の声が・・・ “ロープが欲しいな~” 008.gif

慎重に慎重に、岩の弱点を見定めて、何とかロープなしでリッジまでたどり着く。 042.gif




f0308721_2341413.jpg
この岩壁に張り付くように生えていたコメツツジが鮮やかに紅葉していた。 072.gif




f0308721_23415659.jpg

f0308721_23442041.jpg核心を終えた安心から、空腹感を感じランチを取る。

このランチタイムで緊張の糸が切れたのが良くなかったのか・・・

石標 “一四” “一ニ” と確認しながら歩く。

行く手にはP4、P2が見えている。ここまでは良かったのだが・・・

この後、岩稜を下り、右手立ち木の斜面から左の尾根に戻らなければいけなかったのだが、右にも踏み跡があり右の支尾根に下ってしまった。

下りの足は速い、最低鞍部までの下りだと思い込み急な斜面をラペル交じりで下ってしまった。
結局、戻ってルート修正すること1時間のタイムロスとなる。

最低鞍部には石標 “一”(写真左)があるので、石標 “一ニ” と最低鞍部の間は迷いトレイルに要注意だ。 034.gif




f0308721_23483585.jpg
最低鞍部から南面のガレた斜面を登る。このセクションは大きな石が不安定な状態で転がっている斜面でとてもdemandingである。 042.gif




f0308721_23485594.jpg
チョックストーンのはまったコルを目指して登り、チョックストーンの左側からコルによじ登る。




f0308721_23524512.jpg
コルからP4、P3と藪尾根のアップダウンを繰り返す。P4、P3のピークは樹木に囲まれた岩稜上のピークなのではっきりしない。 039.gif

P2の岩場への手前には5mほどのチムニー状の岩場もあり、疲れた身体には、なかなか楽しい? 042.gif



f0308721_23535495.jpg
P2の岩場は左から巻く。 071.gif




f0308721_23543273.jpg
P2のピークにはすっかり色あせてしまった標識がある。 003.gif




f0308721_23545414.jpg
眼前には赤岩尾根の最高峰P1と、その先に八丁尾根が見えている。 072.gif 最後のピークまでもう少しだ!




f0308721_23563510.jpg
P1への岩場の登りはⅡ級くらいの快適な岩登りだ。 060.gif




f0308721_23572519.jpg
そして、ようやくP1(1,589m)に到着。 066.gif 東西に長く樹木に囲まれたピークである。

登山口から6時間40分。赤岩峠から5時間30分かかった。ロスタイムの1時間は大きかったな~ 025.gif



f0308721_2358552.jpg

f0308721_23582078.jpg時間も押しているのでさっさと下山にかかる。

まずは、八丁峠までの急下りだ。

途中の山ノ神の祠には西日が差していた。

P1から30分の下降で、八丁峠に到着。 042.gif




f0308721_235859100.jpg
八丁峠から上落合橋登山口までは、一般ハイキングトレイルなので問題はない。

春にはコバイケイソウ?バイケイソウ?の群落だったトレイルは、その跡形もなく落葉に埋もれていた。

40分ほどの下りで、暗くなり始めた上落合橋に到着した。 042.gif

上落合橋から赤岩橋(赤岩峠登山口)までは、通常はさらに30分ほどの車道歩きである。が、私達は車2台を利用して1台を上落合橋のパーキングにデポしてカーシャトルした。疲れた身体には30分の車道歩きとて長く感じるので実に有難い。 043.gif 040.gif




f0308721_23593999.jpgバリエーションルートとはいえ、すでに定番になっているルートだけに、逆に迷いトレイルなども多く、それらの踏み跡に惑わされるので注意が必要だ。 034.gif

日の短い秋は、足並みのそろったメンバーでスムーズに歩きたいところだ。 045.gif

また、それとは別に朝早くから取付き(時間に余裕をもたせ)、新人のロープワークや岩登りやルート取りの訓練を兼ねて登るにも最適な尾根ではないだろうか。 045.gif 049.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約9km(ニッチツ鉱山住宅跡‐赤岩峠‐赤岩岳‐前衛峰‐1583m峰‐P4‐P3‐P2‐P1‐八方峠‐上落合橋)
標高差: 約650m
実動時間: 約8時間 (休憩込み、ルート迷い時間ロス約1時間含む)


f0308721_004540.jpg

この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.

にほんブログ村

にほんブログ村

by dream8sue | 2015-10-27 23:24 | 秩父多摩甲斐 国立公園 | Trackback | Comments(0)

上野村 路なき藪岩の大ナゲシ北稜     Ōnageshi in Ueno,Gunma

Monday, October 12, 2015
f0308721_17598.jpg
大ナゲシは両神山の西側に位置し360度の展望が楽しめるピークだ。

群馬県側からの一般ルートは、赤岩沢に沿って赤岩峠経由で登られている。

その赤岩沢と所ノ沢を分けるのが北稜だ。(トップの写真は、赤岩尾根から見た大ナゲシと北稜)

今回は、この北稜をたどる路なき藪岩ルートを登る。

参考文献は、5月に上野村公募ハイク、マムシ岳でご一緒した、打田鍈一氏の “藪岩魂” のトポ(ルート図)である。 040.gif

打田氏にお会いしたこの時に、西上州のバリエーションルートとして一押し(最難関)のルートとして、このルートをリコメンドしていただいたのが今回の山行の動機となった。




f0308721_16191536.jpgf0308721_16193190.jpg
<マイカーの場合>前橋、高崎方面から上野村へは、最近では下仁田ICより南牧村を経由し、湯ノ沢トンネルを越えてアクセスするのが時間的にはやいようだ。

しかし、大ナゲシは上野村の最も東に位置する山なので、今回は国道462号線で神流町に入り、国道299号線を左から合わせ上野村に入る。向屋温泉 “ヴィラせせらぎ” の手前を左に曲がり野栗地区を通過し、“すりばち荘” の前を直進する。胡桃平集落を過ぎ赤岩沢に沿って左に進めば、“赤岩橋”(写真左)があるので、そこに数台のパーキングスペースがある。

北稜の取り付きは、赤岩橋から少し下流に戻り、小さな “くりみ橋” (写真右) の左岸に入る。(右岸は水源地なので入山禁止とのこと) 034.gif

 


f0308721_16212546.jpg
沢の左岸から植林の作業道をたどり、石垣の残る小平地から尾根の急登をこなす。

取り付きから1時間弱で、アカマツ林のある支尾根に出る。

支尾根は倒木も多く、歩きずらいが、20分くらいの辛抱で北からの主尾根に合流する。




f0308721_16214884.jpg
主尾根を20分くらい行くと、1,073mのピークに着く。ピーク周辺からは右側の山並みが迫って見える。




f0308721_16224759.jpg
1,073mのピークの先で、20mほどの絶壁となるので、ここはラペル(懸垂下降)となる。  下部はややハングぎみなので確かなラペル技術が必要だ。 034.gif




f0308721_1623312.jpg
絶壁の先に現れる岩稜を左に巻き、突き当たった岩壁を右に登り高度を上げる。

深い谷の様相を感じながら、この先に何が待っているのかワクワクした気持ちになる登行だ。 060.gif




f0308721_16232937.jpg
岩尾根の右は絶壁で行けない、絶壁の右を巻くか、左のルンゼを行くか迷うところだだが、左の汚いルンゼをつめることにする。




f0308721_1624633.jpg
ルンゼを登り、先の岩壁を右に巻き、野栗沢諏訪山のピークを目指す。

ルートの途中で、人が座ってもびくともしない座布団大のサルノコシカケを発見。まさに猿の腰掛ならぬ、人間の腰掛だ。 005.gif




f0308721_16244145.jpg
やがて、尾根を登り切ると壊れかけた祠がある野栗沢諏訪山に着く。登山口からここまで約3時間。 066.gif

野栗沢諏訪山の南側が60mの岩壁なので降りられない。 005.gif 008.gif




f0308721_1625434.jpg
野栗沢諏訪山からルートを大きく左(東)にとり、紅葉の小岩稜から沢に降り主尾根に登り返す。




f0308721_16252062.jpg
登りきったコルには、標石 “七” があるので、目印になるだろう。 034.gif




f0308721_16255013.jpg
コルの先で現れる岩稜は右を巻く。



f0308721_16265159.jpg
標石 “八” の先の岩壁も右を巻く。1,356mのピークの先でヤセ尾根となり左から巻き降る。




f0308721_16272629.jpg
次に現れる岩壁はどこから行くか判然としない。仕方がないので、シャクナゲの群落に突っ込み、不安定な急斜面を長々と登る。 042.gif




f0308721_16274233.jpg
最後は四足になって尾根上に這い上がる。 042.gif




f0308721_1628359.jpg
這い上がった尾根上は、紅葉が盛りの前衛峰(1470m/小ナゲシ)だった。 072.gif 072.gif




f0308721_16282657.jpg
先端の岩場からは大ナゲシが目前に見える。




f0308721_16284661.jpg
先端の岩場から少し戻り、急な泥ルンゼをラペルする。25mいっぱいのラペルなので、ロープは50mを持参しよう。 034.gif




f0308721_1629285.jpg
ラペル後も短い岩場のクライムダウンがある。ラストコルに降りたら、右(西側)の斜面をのぼり、突き当たった岩場(写真)を越えれば、大ナゲシの南側に付けられた一般ハイキングトレイルに合流する。 071.gif




f0308721_16294867.jpg
一般ハイキングトレイルで北に少し行けば、大ナゲシの岩壁が現れる。




f0308721_16302045.jpg
ピークへは、クサリが設置さえているので、クサリをたどって登れば程なく大ナゲシのピークに着く。




f0308721_16305494.jpg
大ナゲシ(1,532m)山頂からの眺望は素晴らしい。遠く上越の山々、八ヶ岳、西上州の山並みが望める。 066.gif 072.gif




f0308721_16311084.jpg
南方には赤岩岳が、切り立った西壁に色づき始めた姿を見せている。 005.gif 072.gif 043.gif




f0308721_14135074.jpg
その赤岩岳から東に伸びる尾根が、すでに定番となっている西上州随一のバリエーションルートの赤岩尾根である。 私はこの数週間後に、この赤岩尾根もトレースした。




f0308721_16321494.jpg
西方に見えるピラミドゥルな山は何だろう?大山、宗四郎山あたりだろうか? 039.gif う~ん、いいね~~次はあちらの三角お山を登りに行こう! 070.gif 035.gif




f0308721_1634534.jpg
眼前には紅葉の海が広がっている。072.gif おや?顔なし人間か? 041.gif




f0308721_1633527.jpg
大ナゲシのピークは広くはないが東西に長い。山頂で展望を楽しみながらランチを食べたら下山にとりかかろう。 063.gif

下山は3.5kmほどの一般ハイキングトレイルを降るが、赤岩沢沿いのそれは不明瞭で、浮石などの多い上級ルートなので油断はできない。

降り始めてすぐに、先ほど藪をこいで登った前衛峰(小ナゲシ)が眼下に見える。




f0308721_16351589.jpg
クサリ場を降り、南の紅葉の波の中に下って行く。




f0308721_16353497.jpg
岩場に掛けられたフィックスロープを降りきり、尾根を南にたどる。シャクナゲの群落を過ぎさらに行くと、雁掛峠からの県境尾根と合流する。




f0308721_16361266.jpg
県境尾根を東に進み、桧などが混じった雑木林を登り降りすると、前方に岩肌をむき出しにした赤岩岳が見えてくる。




f0308721_16363534.jpg赤岩岳の雄姿に感動しながら、急坂を下りきれば小さな石祠のある赤岩峠に着く。

赤岩峠は交差点で、東前方には赤岩岳へのトレイルが続き、

南側には秩父側の登山口(小倉沢登山口)へのトレイルが続く。

群馬側へはここから北側の赤岩沢へ降る。




f0308721_1646014.jpg
赤岩峠からブナ林、雑木林の尾根を行くと、雨量観測計跡があり、トレイルがガレ場になる。

左側の木立の間から大ナゲシが見える。大ナゲシは、稜線からはみ出た孤高の尖峰なので、It looks so cool!...だね。




f0308721_1646171.jpg
シダの群落のあるスイッチバックの急坂を下り、沢筋に入って行く。




f0308721_16464641.jpg

一般トレイルのガイド本にある “水場” の沢を横切り、急峻な渓谷の中に入って行く。




f0308721_1647568.jpg

f0308721_16485424.jpg渓谷を構成している岩壁の下を行く。

おや?何やら見つけたようだ。 013.gif

Wow! 美味しそうなドラ焼?が・・ 005.gif 041.gif




f0308721_1649514.jpg
小滝が連続する赤岩沢は急峻で長い、そして実に美しい。小滝の写真を撮りながら下っていくと鉄製パイプの橋を渡る。




f0308721_16501894.jpg
薄暗い渓谷の中で、白い色を際立たせて咲いている花があった。ダイモンジソウに似たジンジソウである。

よく見ればあちこちに群落となって咲いている。 056.gif 056.gif

思わぬ場所で、初めて見る花にも出会えて疲れを忘れてしまう。 043.gif




f0308721_16503817.jpg
山路トレイルから林道に出て、砂防ダムが右手に見えてくれば、登山口の赤岩橋のゲートはすぐそこだ。 042.gif




f0308721_1651304.jpg打田鍈一氏は “藪岩魂” の中で、本書中で最高難度のルートと明記している。が、数週間後に赤岩尾根をトレースした私の感想としては、踏み跡が無いという点ではルートファインディングは大ナゲシ北稜の方が難しいかもしれないが、岩稜ルートとしての難易度(岩登りが多い)や面白みは赤岩尾根の方が勝っている気がする。 039.gif

下降路のハイキングトレイルは沢筋のガレ場歩きなど、歩きずらい部分も多いが、バリエーションルートの北稜の後だったので、“トレイルがあるって(ルートを探さなくてよいって)いいね~”とか、“何も考えないで歩くだけって楽だね~”などと軽口をたたきながら歩いた。 003.gif


私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約6km(赤岩橋‐北稜合流‐前衛峰(小ヤスリ)‐大ヤスリ‐県境尾根‐赤岩峠‐水場- 林道合流‐赤岩橋)
標高差: 約800m(累計標高差;1150m)
実動時間: 約9時間 (1時間のランチ休憩込み/登行5時間/下降3時間)

f0308721_16521548.jpg

この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.

にほんブログ村

にほんブログ村

by dream8sue | 2015-10-12 16:10 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)

奥秩父  “Joyful moment” 瑞牆山 十一面岩 奥壁     “Joyful moment” in Mount Mizugaki in Chichibu-Tama-Kai NP

Wednesday, October 7, 2015
f0308721_218829.jpg
クライマー仲間たちと瑞牆山 十一面岩 奥壁 “Joyful moment 5.9(5P)” を登ることになった。Joyful momentはプロガイドの佐藤裕介氏が昨年(2014年)に古いラインを再整備したばかりの好ルートだ。 072.gif

5.9までの易しめのルートで、力あるリーダーに導いてもらえばビギナーでも登れるらしい、しかし、あなどるなかれ、そこは何と行っても瑞牆エリアだ。小川山のなんちゃってマルチルートや、西上州の藪岩のマルチルートとは違う。

10年以上、クライミングらしいクライミングから遠のいていた私としては、フォローとはいえいささか気合が入る。力あるリーダーのH氏に、前日に湯川の岩場で付け焼刃の特訓を受けた。 040.gif 042.gif




f0308721_2184461.jpg
<マイカーの場合>群馬からは長野県佐久市経由で国道141号線から県道68に進み川上村に入る。村の中心街で信州峠を越える道(県道106)で県境を越え山梨県に入る。峠道を下って左に集落が見えてきたら三差路を左折する。5kmほど走れば瑞牆山荘があるが、その手前の三差路を左に2kmほど行けば、みずがき山自然公園のパーキングだ。

私たちは、前日に野辺山にある滝沢牧場に泊まった。そこは、9月の小川山の時に比べ、すっかり秋の気配に包まれていた。 005.gif 043.gif




f0308721_21102732.jpg
みずがき山自然公園のパーキングから、上段にある植樹祭広場(トイレ有り)を横切り、天鳥川北沢の右岸についたプロムナードを北東に進む。

綺麗に整備されたプロムナードは東屋の先で終わるので、右の山路へ入る。 070.gif




f0308721_21111031.jpgf0308721_21112588.jpg
山路に入り、沢を渡り少し行くと、上に木の根が張り出した大岩がある。チョークのついたこのボルダーが瑞牆ボルダー最難課題のアサギマダラ(五段+)ってやつかしら? 039.gif




f0308721_211261.jpg
ボルダーを過ぎ、水の染み出る小さな沢を渡ると傾斜がきつくなる。 042.gif




f0308721_21124433.jpg
この辺りの山腹から尾根にかけて一面がシャクナゲの群落地である。 005.gif やはり瑞牆山といえばシャクナゲなんだね。シャクナゲの花の咲く時期に花を見に来るだけでもいいだろう。 045.gif056.gif

ちなみに、10年前にはプロムナードがまだ整備されていなかったので、十一面の岩場へは北沢をつめてアプローチしたので、私はこのアプローチ路を歩くのは初めてだ。




f0308721_2113748.jpg
尾根に出て右に行くと見覚えのある涸れ沢をトラバースする、先の支尾根に出ると、右手の木々の間から天鳥川北沢右岸スラブと思われる岩壁が見えてくる。 072.gif




f0308721_21133248.jpg
さらに尾根を東に行けばこれまた見覚えのある岩小屋の下を通り、末端壁に至る。 Oh~!やはり末端壁は見事だ! 005.gif 049.gif




f0308721_21135556.jpg
10年前も、自分とは無縁だと思っていた末端壁だが、易しいマルチルートがあるからと誘ってくれたのが今回のメンバーのひとりNao嬢だった。2人で “調和の幻想” (写真中央)を登った記憶がよみがえる。




f0308721_21143791.jpg
そんな末端壁にも紅葉が見られる。 072.gif 10年前は、そんな自然美に気づくことも無く、ただひたすら壁のラインだけを見つめていた。こんな綺麗な場所だったんだね~ 072.gif




f0308721_2115314.jpg
末端壁の基部には水場がある。ひと休みしてから、さらに広い沢状のガレ場を登る。進行方向には小ヤスリの岩峰がバベルの塔のように立っている。 005.gif




f0308721_21151552.jpg
振り返れば、末端壁が大きく眼下に展開している。 005.gif 072.gif




f0308721_21154848.jpg
その先には、秩父の山並みが美しい。 072.gif




f0308721_211669.jpg
さらにガレ場を登ると、頭上には クラシックの三ツ星ルートの “ベルジュエール” などがある十一面岩正面壁が現れる。 005.gif 072.gif




f0308721_21164686.jpg
急峻なガレ場の上部はルート取りを誤ると、思わぬ岩登りを強いられるので、ルートファインディングには要注意だ。 034.gif




f0308721_211771.jpg
ガレ沢を登りきると、左上に正面壁が迫ってくる。樹林帯に入り、正面壁への踏み跡には行かず、ケルンやテープに導かれて右方向へ登る。




f0308721_21192778.jpg
傾斜はどんどん急になってくる。踏み跡も判然としないのでしっかりと踏み跡を追おう。上部でやや左に寄りながら進むと、フィックスロープのかかる凹角状の岩場がある。濡れていて足場が悪いので要注意だ。 008.gif 034.gif

フィックスロープを超えて右に少し行けば樹林の中の広場(白砂の広場というらしい)に着く。目の前の壁には“ズルムケチムニー”という痛そうな名前のクラックがあり、クライマーが取り付いていた。

スタート地点の植樹祭パーキングから約2時間のアプローチだ。私たちもここで登攀具を身につけ、余分な荷物をデポする。 059.gif 042.gif




f0308721_21191347.jpg
“Joyful moment” へは広場から岩壁の基部を右に巻くように行くと、松の木の根元から左上するクラックがあるので、そこが取付きだ。

1P目(5.9/20m)、左上のクラックを右足をクラックにかませながら、身体を左のスラブ側に出して登って行く。朝一の身体には緊張する1ピッチ目だ。 008.gif




f0308721_2120084.jpg
2P目(5.6/15mm)、左方向へのバンドのトラバース、 “ハイハイ・トラバース” という名の通り、途中から這うように進む。

易しいセクションなので私がリードで行く。フォローのために途中のクラックにカムをセットして進み、3P目のフレーク下の広いテラスでブッシュでアンカーを取る。




f0308721_21203254.jpg
ビレー点のテラスからは眺めが良く、八ヶ岳や南アルプスが見える。 072.gif




f0308721_21204852.jpg
眼前には、小ヤスリ(写真の黒いシルエット)が目の高さに見え圧巻である。この小ヤスリのピークは広く、我がチームのリーダーは小ヤスリのピーク上で、佐藤裕介氏と一緒に焼肉パーティーをして満天の星空を見ながら一夜を過ごしたとのこと。なんて贅沢な時間と空間だろう。いいな~ 006.gif




f0308721_21212274.jpg
3P目(5.9/40m)、出だしから傾斜のあるフレーク登り。フレークの中間部から身体を左のスラブに出すのが難しい。 008.gif

コーナーが途絶えた所を右上する。このラインだとトポには40mとあるが、ぎりぎり30mで届く。




f0308721_21221764.jpg
4P目(5.8/15m)、グレードは5.8とあるが、ワイドクラックなのでワイドに慣れていない私のようなクラッカー(普通のクラックにも慣れていないが・・笑)には、ここが核心だ。 008.gif

出だしのハングしたコーナーから、中間部のフレアーしたワイドクラックへ。このワイドが悪い! 008.gif 足は何とかTスタックでずり上がるが、フレアーの奥が遠く、ハンドも届かず、ワイドすぎる広さにアームロックも決まらない。 007.gif リービテーション?なんじゃい、それは!013.gif そんなテクニック知らんワイ!そんなテクニックは私の現役時代には無かったんじゃワイ! 021.gif ということで、呼吸が乱れに乱れて、最後はカムをつかんでずり上がりました。 042.gif ごめんなさい。 040.gif 007.gif




f0308721_21261479.jpg5P目(5.7/25m)、易しいピッチなので再度、私のリードでピークへ。

歩きまじりで大岩の間を抜け、巨岩にぶち当たったら、右の短いクラックを登る。

クラックに取り付く地点が足元が切れているの要注意。 008.gif




f0308721_21272972.jpg
そして、360度の展望の奥壁ピークに到着! 066.gif

まさに “これぞクライミング” って感じのマルチルートだった。 058.gif




f0308721_21463873.jpg
奥壁ピークからは西に八ヶ岳の全容が見える。 072.gif




f0308721_21274814.jpg
東には富士山も見え、最高のビューだ。この達成感の中で見る富士山だから一層美しく見えるのかな? 




f0308721_21465671.jpg
そして、北には瑞牆山の本峰が、大ヤスリを従えてそびえている。6月のシャクナゲ色の瑞牆山ハイキングを思い出す。




f0308721_21284026.jpg
奥壁ピークからは、歩いて下降できるが、ピークから樹林帯に降り立つまでに、ぱっくりと口を空けた岩場の下降があるのでフリーでは怖い。私はリーダーに確保してもらいクライムダウンした。 071.gif

樹林帯に降り立ったら、右に右に行くこと。途中に左にも踏み跡らしきものがあるので要注意だ。 034.gif





f0308721_21292178.jpg
4人で一連繋がりでワイワイとゆっくり登って約4時間30分ほどでデポのある広場に帰り着いた。ひと休みしてから下山にかかる。

緊張感を秘めて歩いた朝とは違い、下りでは側らの花を見たり、紅葉を愛でたりしながら歩いた。 056.gif




f0308721_21295218.jpg
とはいうものの、疲れた身体には1時間半の下山路は楽ではない。ヨレヨレになって帰りついた植樹祭広場にはすでに陽が傾いていた。 042.gif




f0308721_21302624.jpg
パーキングから見上げる瑞牆山は残照に照らされ紅く燃えるようだ。 心地よい疲労感と共に、燃える瑞牆山をいつまでも見ていたい私だった。 072.gif

なお、すでにクライマーではない私のレポートは、当てにならないものなので、詳しいクライミングタイムやカムのサイズなどは同行者のレポートと合わせて読んでもらいたい。⇒岩小屋 Iwagoya by climbingrose




f0308721_21325115.jpg←写真は、佐藤裕介氏のHPより


私のこのルートへの評価: 5★

コースタイム: 植樹祭パーキング(2:00)取付き広場(4:00)奥壁ピーク(0:30)取付き広場(1:40)植樹祭パーキング

実動時間: 約9.5時間 (休憩込み)

f0308721_21341174.jpg

この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.
にほんブログ村にほんブログ村

by dream8sue | 2015-10-07 21:05 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)

群馬の駅からハイク vol.6 : 安中市 妙義山 御岳から登る春霞の丁須の頭  Chosunokashira in Mt.Myōgi

Sunday, March 22, 2015
f0308721_2434884.jpg
今回の群馬の駅からハイクはJR信越線横川駅を起点とする上級者向けトレイルだ。昨年の夏にトライし、コンディションの悪さから敗退した、御岳コースから登る丁須の頭だ。丁須の頭には今年の2月にも妙義湖方面の篭沢から登っているが、御岳コースの方が尾根伝いなので見晴らしも良く、総体的に岩場も多い。 049.gif

篭沢コースはこちらから→ 安中市松井田町 篭沢から登る冬の丁須の頭  Mushroom Rock “Chosunokashira” in Mount Myōgi



f0308721_2443425.jpgJR信越線横川駅から国道18号線に沿って坂本方面に向かう。
時間があれば、駅の北側を通る旧中山道を歩き日本三大関所の “碓井峠関所跡” の史跡に立ち寄るのもよい。 049.gif
この間の詳細は群馬の駅からハイク vol.3で詳しく記載してあるのであわせてチェックしてね。→ “群馬の駅からハイク vol.3: 安中市松井田町  碓井峠のアプトの道を歩く”

旧中山道から国道18号線に合流したら、坂本方面(旧国道18号)に向かい霧積隋道を渡り国道18号のバイパス道である碓氷バイパスの上を越える。
すぐに道路が大きくカーブする左手に “麻苧ノ滝” とかかれた標識があり、狭い下り坂の道がある。下り切った所に写真の “麻苧の吊橋” が見える。横川駅から麻苧の吊橋まで約20分くらいだろう。 059.gif

マイカー利用の場合は、この橋から右に50mほど行った所にトイレ設備を有した駐車場がある。15台くらいは駐車可能と思われる。




f0308721_2452475.jpg


f0308721_2454132.jpg麻苧の吊橋から麻苧ノ滝(第一不動の滝)までのトレイル詳細、そして昨年の御岳コース敗退理由は、滝が見れるトレイルで書いてあるのでそちらをチェックしてね。→ “安中市松井田町 麻苧ノ滝はウォーターワールド  Asaonotaki in Annaka, Gunma”

それにしても、こうして比べてみると渇水期と雨季の水量の違いがよく分かる。 045.gif




f0308721_2462436.jpg

鍵沢に架かる “たきみ橋” を渡り、右手に落差40mの麻苧ノ滝を見て、直進するとクサリが設置された滝が現れる。この滝が雨季には増水していて登れなかった。水量の少ない今回は楽々と越えられる。 071.gif




f0308721_2465399.jpg

滝を越えてからも、いきなり岩壁が眼前に現れ、御岳コースが岩の要塞を越えていくトレイルであることを暗示している。 009.gif




f0308721_23101492.jpg

足場が外形した岩の要塞の基部をクサリを頼りにへつっていく。




f0308721_2472396.jpg

10mほどのガレた垂壁にもクサリがある。右側はすっぱり切れ落ちた崖で、徐々に高度感も増していく。




f0308721_058578.jpg

マツの木の混ざる雑木林をひと登りすれば “ザンゲ岩” が岩壁に突起した鼻曲り(龍駒山)に着く。 登山口から約1時間弱の岩の洗礼であった。 042.gif
ザンゲ岩からの展望は良く、悪行多し過去の自分を懺悔したくなる。
懺悔すべきことが多すぎてザンゲ岩で時間を費やしてしまうSue。 041.gif




f0308721_249535.jpg

この日は春霞で見通しがあまり良くなかったが、近くにニョキニョキと立つ岩塔が良く見える。 072.gif




f0308721_2492351.jpg

横川駅に隣接する碓井峠鉄道文化むらの敷地内に展示されている電車が、まるでおもちゃの電車のように眼下に見えている。 072.gif




f0308721_2494471.jpg

鼻曲りを過ぎると、一変してのどかな雑木林の急登となる。樹木の幹が白くて、まるで白い森の中を歩いているようだ。
カリフォルニアでも白い森を歩いた記憶がある。だが、それは灰に覆われた白い森であった。 002.gif“白い森の最後の奇跡  Cuyamaca Peak in Cleveland National Forest”




f0308721_174250.jpg落ち葉で滑る斜面は思いのほか体力を消耗する。 042.gif

それでも鼻曲りから約40分ほどで石碑の立つ、産泰山に着く。

この先から、御岳まではナイフリッジが続く。




f0308721_251659.jpg

ナイフリッジから、岩壁の下部に降り、急峻なルンゼの左側の草付きを行く。よくもこんな複雑な地形にトレイルを見出したものだと感心する。




f0308721_3392145.jpgナイフリッジには、こんな洞窟もある。 005.gif

洞窟内には石碑もあり、焚き火をした跡もあるので、実際に修験者などがビバークで使っていた洞窟のようだ。 045.gif




f0308721_2319101.jpg

やがて右側にクサリのついた岩壁が現れ、左側は遠望がきく絶壁帯を行くようになる。米粒状岩峰基部のトラバースってやつかな?ここでも過去に死亡事故があったようだ。乾いていればさほど難しくはないが、濡れているといやらしい岩場だ。 008.gif




f0308721_253399.jpg産泰山から約1時間強、ようやく御岳に着く。 042.gif

ピークはフラットで5~6人はくつろげる広さだ。

小休憩するには適地である。 063.gif




f0308721_2535137.jpg

御岳から丁須の頭に至るまでの稜線は実に楽しい岩稜歩きとなる。危険マークもたくさんあるナイフリッジであるが、そのぶん両サイドの展望が素晴らしく、丁須の頭を目指して標高を上げて行く登高は自ずとテンションが上る。 070.gif しかし、丁須の頭はまだまだ遠い!奥のピークの上にちょこんとあるのが丁須の頭だ。見えるかな?




f0308721_254999.jpg

左手には表妙義の岩稜が見えるが、春霞の中のそれはまるで水墨画のようだ。 072.gif




f0308721_194839.jpg

危険マークの一つ、7mの振られやすい岩場が現れる。




f0308721_23233141.jpg

クサリを頼りに、振られないように慎重に岩場をこなす。岩場は上手くこなせるのに、何故、男性には振られてしなうのか?まったく分からない! 041.gif




f0308721_1102250.jpg

小ピークのアップダウンを繰り返すうちに、気づけば丁須の頭が近くに迫ってきている。




f0308721_1104342.jpg

右側には “西大星” の岩場がそびえている。西大星本峰付近はロッククライミングの領域となるが、藪クライミング的なかなりマニアックなルートではないだろうか。西大星基部までの尾根(北稜)も物好きな藪ハイカーには登られているようだ。機会があれば登ってみたいな~ 045.gif




f0308721_2561295.jpgそんなこんなで、篭沢のコルに到着だ。 042.gif

一月前は雪がべったりついていた北斜面は今はすっかり夏道が出ている。




f0308721_2325294.jpg

篭沢のコルから丁須の頭の北側を巻いて、丁須の頭の下部岩壁に行く。




f0308721_3184535.jpg

クサリの付いた丁須の頭の下部岩壁は易しい岩登りであるが、長いのでしっかり三点支持で丁須の頭の肩まで登るようにしよう。 034.gif




f0308721_319111.jpg

さて、最後の丁須の頭の垂壁は、過去に死亡事故が起きている妙義山域でも屈指の悪場である。岩登り熟達者以外のハイカーが同行の場合は、必ず安全確保をして登ってほしい。 034.gif




f0308721_1145291.jpg


f0308721_2575363.jpg

丁須の頭は4~5人が座れる程度の狭い岩頭だ。視界をさえぎるものが無い展望は格別である。 072.gif




f0308721_2581562.jpg

ラッペル(懸垂下降)で丁須の頭から下降する同行者。




f0308721_23335626.jpg

さて、下降は鍵沢を下り、麻苧の吊橋に行くループトレイルで戻る。鍵沢へは、丁須の頭の下部岩壁の取り付きから少し西に行った湿ったルンゼを降る。クサリがセットされているがスリップには要注意だ。 034.gif




f0308721_319282.jpg

急な岩場をクサリを使ってトラバースし、沢筋に降りる。




f0308721_2597100.jpg

沢筋に降り立てば、あとは落ち葉を踏みしめながらのトレイル歩きである。 006.gif




f0308721_2592632.jpg

やがて沢筋に大きなボルダーが目に付くようになる。 005.gif




f0308721_2595140.jpg

いくつかの支流が合流し、涸れ沢だった(上流部)鍵沢に水流が増してくる。 057.gif




f0308721_3404586.jpg


f0308721_303631.jpg

下降を始めて約1時間、3筋の流れを有する第二不動の滝に着く。鍵沢はヒルの温床なので春から秋の間にこのトレイルを歩く場合は、しっかりヒル対策をして歩いたほうが良い。市販の防ヒル剤も良いが、高価で量が少ない。飽和食塩水(沸騰したお湯に塩が溶けるぎりぎりの量を溶かしたもの)を自作して携帯するのが安くて効果的だ。 034.gif 065.gif




f0308721_311483.jpg

鍵沢は自然林の多い美しい沢だ。 072.gif ヒルさえいなければいつでも歩きたい沢なのになぁ~ 002.gif




f0308721_313069.jpg

やがてトレイルは沢筋から離れ、左岸の山腹を高巻くようになる。ガレた斜面のトラバースにはクサリやロープが張られている。




f0308721_32634.jpg

第二不動滝から1時間弱、ようやく眼下に麻苧の吊橋が見えてきた。鍵沢コースの登山口は近い! 056.gif 071.gif




f0308721_322459.jpg

ところが・・ 007.gif 一昨年の台風でトレイルが崩壊し、臨時に作られた迂回路が最後の難関だった。足場の悪い急な尾根にハシゴやクサリがセットされているが、脆い足場は歩くたびに崩れていく。落石も誘発しやすいので前後にハイカーがいる場合は配慮が必要だ。雨季に大雨でも降ればまた崩壊してしまいそうな迂回路だ。 025.gif 迂回路を降りきれば鍵沢登山口まではすぐだ。




f0308721_01229100.jpg鍵沢登山口には “立入禁止” の案内がおかれているが、これは崩壊したトレイルへの立入禁止案内であり、迂回路経由なら鍵沢コースに入れる。(安中警察署へ確認済み)
岩場好きなら、御岳からの丁須の頭トレイルは篭沢からのものより楽しい。
ただ、鍵沢(篭沢も)にヒルが多い点や迂回路が安定していない点はマイナス要因である。 050.gif

私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
行程距離: 約11km(駐車場からは8km)(横川駅‐麻苧吊橋‐麻苧ノ滝‐御岳‐篭沢のコル‐丁須の頭‐鍵沢第二不動の滝‐鍵沢登山口‐麻苧吊橋‐横川駅)
標高差: 約600m
実動時間: 約9時間 (駐車場からは約8時間/登高4h・下降3h・休憩1h)


f0308721_334740.jpg


この情報は役にたちましたか? 下の画像をクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
↓ Thanks for reading my article. Please click the photo below, so that your access can be counted.
にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ
にほんブログ村

by dream8sue | 2015-03-22 22:58 | 群馬の駅からハイク | Trackback | Comments(0)