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南八ヶ岳 初夏の南八ヶ岳縦走(後編)稜線散歩で見た景色と花     Akadake in Southern Yatsugatake

Tuesday, June 7, 2017
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無雪期の南八ヶ岳山行の二日目は赤岳鉱泉から硫黄岳に登り、赤岳まで縦走して行者小屋を経由し柳川南沢ルートを降る。 お目当てのツクモグサなどの高山植物を愛でながらの山行である。 花は主に横岳から赤岳周辺に集中している。 今年は雪解けが遅いせいかツクモグサは蕾のものが多く、他の高山植物にも少し早い感じであった。 やはり八ヶ岳の花見山行は、6月中旬から7月中旬までの1ヶ月間が最も華やかな季節だろう。




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赤岳鉱泉の小屋を早い時間に出発するには、朝食時間を気にしないですむ素泊まり(または朝食無し)が良いだろう。 硫黄岳へのトレイルは前日に行ったジョウゴ沢と同じだ。 ジョウゴ沢出合で左側の尾根を登る。 シラビソの針葉樹林帯の中を残雪に気をつけながら登って行く。 
赤岳鉱泉までのアプローチはこちらから → “南八ヶ岳 初夏の南八ヶ岳縦走(前編)柳沢北沢とジョウゴ沢     Akadake in Southern Yatsugatake ”




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林床には花こそまだであるがイワカガミやコケモモが至る所に生えている。 




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シラビソの森がハイマツに変わると森林限界となる。 視界が開け南に阿弥陀岳が現われれば、赤岩ノ頭はもうすぐである。




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赤岳鉱泉から1時間半の登行で雪を残す赤岩ノ頭に着いた。 南アルプスから中央アルプス、乗鞍岳、北アルプスなどの西側の展望が一気に開ける。




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赤岩ノ頭の少し上部で左へオーレン小屋へのトレイルを分け、さらに20分ほど登れば硫黄岳に着く。 山頂は無数の石で覆われた広い稜で、東側の火口壁が圧巻である。 




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北側には風除けになりそうな小さな石室(実は雨量計跡)があり、眼前には北八ヶ岳の広大な原生林が広がっている。




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そして、南側にはこれから向かう赤岳までの稜線が続く。 




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大きなケルンに導かれて南下すれば、そこは高山植物の宝庫である緩やかな大ダルミである。 あと一月もすれば吹き渡る風に花々が揺れる素敵な場所になるだろう。 トレイルの左側には硫黄岳山荘がある。




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さて、まずは横岳へ向けて西側が切れた長い稜線歩きが始まる。 




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避雷針地獄! 雷注意報の時にはここは歩きたくないね。  (*_*;




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横岳主峰の西側が黒い影を作っている。 横岳西壁には大同心、小同心の岩塔をはじめ何本ものクライミングルートがあり、もっぱら冬期登攀の入門ルートとして登られていた?いる? 今でも登るクライマーはいるのかな~? 




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陽当たりの良い稜線では、何種類もの高山植物が咲き始めている。 

まずは、米の様な葉に小さな花冠をつけて群生しているコメバツガザクラ(写真上)が広範囲で見られる。 

ミヤマキンバイやミヤマダイコンソウ(写真右)のイエローの花はまだまだこれからだ。

意外に多いな~と感じたのは、オヤマノエンドウというパープルの花だ。




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硫黄岳から横岳の周辺はキバナシャクナゲの自生地らしく、丸い葉っぱのキバナシャクナゲの低木が多くなる。奥秩父などでよく見かけるアズマシャクナゲやハクサンシャクナゲより生息環境が厳しい高所に生えるため樹高がとても低い。 残念ながらまだ蕾だった。 キバナシャクナゲを見るならあと1週間後の方がベターだろう。 GO!!GO!!ヾ(>∇<*)o!!




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花を見ながら緩やかなアップダウンを繰り返す。 やがて大同心を右下に見るあたりで、東側のクサリ場に取り付く。




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東側のクサリと階段で写真の岩峰を越えれば、横岳主峰に着く。




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横岳(2829m)からの展望。 北側は歩いてきた硫黄岳のたおやかな稜線が見える。 正面に見える残雪の辺りが赤岩ノ頭で、その左(西側)にそびえるピークは峰ノ松目のようだ。 大同心、小同心もいつの間にか眼下に低くなっている。




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この日、東面は朝から雲海が広がり、雲が下界を覆い隠していた。 雲の切れ間から見える田園風景は水をはった苗代かな? 高原野菜のビニール畑の反射かな?




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そして南側は、これから向かう赤岳と阿弥陀岳の美しい山容。




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バックの雲海にズームしてみれば、南アルプスのマウンテンレンジが見える。 北岳、甲斐駒、千丈あたりだと思うけど・・




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さて、赤岳を目指して前進。 しばらくして同行者が足元の砂れきに生えるウルップソウ(写真上)を発見。
まだ蕾? 何だか青いコーンのようだね。 (^<^)クスクス

この稜線では、他にもたくさんの開花前の植物を確認した。
特に多かったのはチョウノスケソウ(写真右)で、小さな葉があちらこちらに広がっていた。

トウヤクリンドウ、ハクサンイチゲ、イワウメ、イワヒゲ、チシマアマナなどは葉っぱだけか、まだ蕾状態であった。 残念!




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横岳からピークをひとつ超えると三叉(さんじゃ)峰で、杣添(そまぞえ)尾根が東側へ下っている。 




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この辺りはオヤマノエンドウが花盛りで、さしずめエンドウ畑だ。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪ オヤマノエンドウに関してはドンピチャの時期であったようだ。 陽当たりの良い場所だと枯れ始めているものもあるのでオヤマノエンドウを見たいなら今すぐ行くべし! GO!!GO!!ヾ(>∇<*)o!!




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そして、ちらほらとお目見えくださったのが、お目当てのツクモグサ!
このモコモコ感がたまらないよね~  o(*゚∀゚*)ウキウキ♪

同じキンポウゲ科のオキナグサという花を群馬県の王城山で見て以来、このツクモグサにも会ってみたいと思っていた。 → “群馬の駅からハイク vol.10 : 長野原町 オキナグサを訪ねて王城山    Mount Ōjyō in Naganohara”





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こちらもお初にお目にかかります、ミネズオウ。
蕾の状態のものは、見落としてしまいそうなほど小さな小さな赤い蕾だ。

やはり花が出てくると歩みが止まるね。  GO!!GO!!ヾ(>∇<*)o!!  




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三叉峰からは石尊峰、鉾岳、日ノ岳、二十三夜峰とご丁寧に名前がついている小ピークを越えて行く。 場所によっては西壁側を巻いたり・・




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一枚岩の急なクサリ場を降りたりして行く。




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赤岳の東面がかっこいい! 遥か後方に富士山が雲の上に頭をのぞかせている。




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加えてこの日は、上空に湿度があるようで、何本もの飛行機雲が出来ていた。 見ている間にも飛行機が上昇していき、さながらエアホースのエアショーを見ているようだった。




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おっと、ここにも何か咲いているし! ミヤマタネツケバナのようだ。 たくさんの花をつけるが根本は一つ。




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そして、稜線上に立つピナクルの横を通り、登り返せば地蔵尾根の分岐(地蔵ノ頭)である。




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地蔵ノ頭から振り返れば、峻険な横岳の群峰がそびえている。 




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西側には中岳と阿弥陀岳が手の届きそうなほど近くに、そして大きく見える。 右のスカイラインが阿弥陀岳の北西稜で、その左の尾根が北稜である。 南に伸びる岩稜が阿弥陀岳南稜で、ともに冬期のバリエーションルートとしてお馴染みだ。 と、どうしても過去に登ったラインに目がいってしまう。 (^.^)




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地蔵ノ頭からひと下りした所に赤岳展望荘(赤岳石屋)がある。 ここで赤岳への最後の登りに備えて一休みしておこう。




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赤岳へはザレた岩場をより安定したスタンスを探しながら登る。
標高は約2900m。 さすがに息が切れる。 
辛抱つよく頑張って登って行くこと約40分、八ヶ岳随一の展望をもつ赤岳に着く。
硫黄岳からの稜線散歩が約4時間といったところだ。
南峰山頂にはコンクリートで固められた石祠などが多数ある。
ちなみに、赤岳頂上山荘の裏手から県界尾根が東の野辺山高原へと下っている。




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赤岳山頂で360度の眺望を楽しんだ後は、文三郎尾根を降ることにする。 山頂からまっすぐ南に向かう尾根はキレット小屋を経由して権現岳へ続くトレイルである。 




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文三郎尾根は、山頂直下のギャップから右(西)ヘ曲がり阿弥陀岳を眼前に進む。 足場の悪いクサリ場が続き、“落石注意”の看板のあるセクションは浮石も多いので、上からの落石に加え、自分も落石を起こさないように細心の注意を払おう。 




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岩場が終わると中岳のコル(文三郎尾根分岐)なので、中岳へは行かず、行者小屋を目指して右へ下る。
阿弥陀岳南稜がスカイラインに浮かんでいる。 自分が新人の頃は先輩に連れられ、そして何度も後輩を連れて登った思い出のバリエーションルートだ。 改めてこうして見ても長くて良いルートだな~。




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文三郎道は、昔、行者小屋を経営していた茅野文三郎氏が開いたもので、行者小屋と中岳のコルを直線的に結ぶバイパスルートである。 確かに下降は速い!




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当時は樹林とハイマツの急斜面を木登りを交えながら登ったらしいが、現在は階段地獄になっている。 でも、赤岳の西壁を観察するには好いルートだ。




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赤岳から1時間強、中岳のコルから約40分で行者小屋に到着。




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小屋のベンチで、朝から歩いてきた稜線を見上げながらの休憩は、心地良い疲労感と達成感を味わえる。 ハイカーなら誰しもが味わう common sense だろうね。




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横岳西壁をいつまでも眺めていたいが、そろそろ下山に取りかかろう。 下山の柳川南沢ルートは、入山時に歩いた柳川北沢と中山尾根を挟んで南に流れる沢である。 川と言ってもはじめは涸れた沢筋を行き樹林帯へ降る。  昔は無かった河原に作られたヘリポートをみて、時の流れを感じてしまうSue であった。 (*_*;




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行者小屋から1時間くらい歩くと、南沢は水流のある支流を合わせながら徐々に沢水を増していく。 しかし、北沢とは違い、ほとんど花などは咲いていなかった。




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右へ左へと数回沢を渡り返し、やがて大きな堤防をかけた水量のある南沢の右岸に出る。 ここまで降ると一気に標高を下げた感がある。 




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再び樹林の中を行くと、ロープで仕切られたエリアがあり、案内板によれば、絶滅危惧種のホテイランの保護地区のようだ。 初めて見るホテイランに感動しつつも、名前通りに布袋様のメタボ腹のような顔立ちと、大阪のおばちゃん顔負けのトラ模様、加えて花の下から伸びる2本の貝柱のような物のいやらしさに・・う~ん、私の趣味ではないな~ やっぱりツクモグサの方が好きだな。
ホテイランの保護地から美濃戸山荘、赤岳山荘のパーキングへは5分ほどで着く。

八ヶ岳は登ってよい山だとは思っていたが、その展望は素晴らしく、改めて良い山だと認識した。 また、ツクモグサの他にもたくさんの花を見ることができ、ここまで高山植物の宝庫であることに驚いた。 まあ、もっとも訪れていた時期が冬ばかりだったので気づくはずもないのだが・・(^◇^)hahaha  

本ルートのマップ
私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
距離:約11km/ 時間:約10時間(赤岳鉱泉5:30‐赤岩ノ頭7:00‐硫黄岳7:20‐横岳中8:50‐赤岳展望荘10:30/10:45‐赤岳11:30‐中岳のコル12:00‐行者小屋12:40/13:00‐ホテイラン群生地15:00/15:20‐赤岳山荘P 15:30)
標高差: 約+700m / -1200m

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by dream8sue | 2017-06-06 13:27 | 八ヶ岳エリア | Trackback | Comments(2)