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中之条町 秘境の名瀑を訪ねて 世立の滝     Yodate Falls in Nakanojō, Gunma

Thursday, October 23, 2025
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暑かった初秋が過ぎ、ようやく低山の紅葉が始まる晩秋に、久しぶりに滝を見るハイキングに出かけた。
場所は群馬県中之条町入山(旧六合村)の世立地区にある 世立の滝 と呼ばれる瀑布群である。

世立の滝は、世立八滝(よだてはったき)とも呼ばれる8つの滝で、白砂川の支流である八石沢川に7つ、依田尾川に1つの滝がかかっている。
渓谷にそって遊歩道が造られているが、残念ながら2025年10月現在は一部閉鎖もあり、8つの滝を全て見ることは難しい。

世立八滝の各名前は、大仙の滝、段々の滝、箱の滝、久内の滝、不思議の滝、井戸の滝、殺人の滝、仙の滝であるが、
現在まともに見ることができるのは 大仙の滝、段々の滝、殺人の滝、仙の滝の4つである。

また、遊歩道と言っても急な階段トレイルが多く、落石や浮石もあるのでしっかりした足回りで行くことを強くお勧めする。
間違ってもヒールの高い靴やサンダルなどでは行かないように! 034.gif 



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<アクセス:自動車の場合>

中之条町を走る国道145号線で長野方面に向かい、JR吾妻線の長野原草津口駅を過ぎたら、右折して国道292号に進み世立地区(旧六合村)に入る。
10kmほど走って草津方面に行く国道292号から分かれて、野反湖方面に行く国道405号に進む。

国道405号を3kmほど走るとカーブの手前に 世立の滝 の案内板が右側に見えてくる。 
駐車場は、道路を挟んだ反対側に建つ 滝見ドライブイン のパーキングを利用できる。



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大仙の滝(おおぜんのたき)

大仙の滝は、八石沢川(やいしざわがわ)に流れる7つの滝の最下流にあり、国道405号沿いの入口から100mほど遊歩道を歩けば手軽に見ることができる。



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設置されている観瀑台からの眺めも良いが、遊歩道を降って滝壺まで行けるので、正面から大仙の滝を眺めることもできる。



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大仙の滝は、落差約20m。 落口から滝壺まで一気に落下する直瀑で、水量も多く、8つの滝の中で最も滝らしい滝といえよう。



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八石沢川の上流の滝へは、入口左側の階段をたどる。 かなり急勾配の階段なので、下手なハイキングよりも息がきれる。 008.gif 042.gif 



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天狗の足跡

階段トレイルで八石沢川の右岸(川下に向かって右側)尾根に登り、今度は渓谷に一気に下降する。
途中に対岸の岩壁に 天狗の足跡 という窪みを見ることができる。



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階段トレイルを降りきって八石沢川の川底に着く。 
地形図では、このあたりから左右を岩壁に囲まれてくるが、渓相も薄暗いゴルジュ帯となっている。



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段々の滝(だったのたき)

右岸に設置されたハシゴを登れば、段々の滝の観瀑台である。 
段々の滝は、その名の通り2段滝で落差は約35m。 なかなか美しい滝だ。
“だんだん” ではなく “だった” と呼ぶらしい。 そう だった のか! 041.gif 037.gif



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階段トレイルは、右岸を高巻いているので、ゴルジュの中の 不思議の滝、井戸の滝 は見ることができない。
加えて、箱の滝、久内の滝 を見ることができた遊歩道が現在は閉鎖されているので川底に降りることができなくなっている。



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久内の滝(きゅうないのたき)

高さ3mの小さな滝だが、滝壺が大きくて、昔、久内という人がカッパに引きずり込まれたという民話から滝名がついたとか。 怖っ! 008.gif



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階段トレイルは右岸尾根へと登って行くが、途中、依田尾川にかかる 仙の滝 への分岐を左に分けると、さらに勾配を増してスティープな階段となる。



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標高990mの 金毘羅山 まで登り上げると、諏訪神社へのトレイルを左に分ける。



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右側の階段トレイルに進み、再び八石沢川の川底に向かって50mほど一気に下降する。



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殺人の滝(さつうぜんのたき)

・・と、そこは、殺人の滝の観瀑台となっている。 物騒な名前の滝だが、言い伝えでは昔、殺人があったとか・・怖っ! 008.gif



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よく見ると、一連の流れのように見えていた流水は、上部は水流がシャンプする ヒョングリ滝 になっている。 005.gif 038.gif



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落差約20mとのことだが、上部のヒョングリ滝と、滝壺に真っ直ぐ落ちる流れのミックス滝は一見の価値がある。



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金毘羅山

さて、八石沢川にかかる滝はここまでで、最後の1つは八石沢川と並行して流れる依田尾川にかかる 仙の滝 を見に行こう。



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石祠の置かれた 金毘羅山 を経由して、スティープな階段を降って、仙の滝への分岐まで戻る。 070.gif



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分岐を右に折れ右岸尾根を北側に回り込むと、すぐに依田尾川に行きつくので、世立八滝の案内板のある大岩の下を通って上流へ進む。



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仙の滝

依田尾川に架かる木橋の手前にあるアルミハシゴを登れば、ピナクルに寄り添うように流れる 仙の滝 がみられる。 



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落差約20mで、黒い岩盤に白糸のように流れる姿が美しい。



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その滝の脇に生える植物は イワタバコ だね。 花期を過ぎて垂れ下がった葉がユニークだ。

さて、いつまでも滝を見ていたいが、晩秋のつるべ落としなので、明るいうちに戻ろう。 070.gif



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世立横坑

世立八滝の案内板のある大岩の下を通って、そのまま依田尾川の左岸(川下に向かって左側)から右岸へ渡る。
と、突然、林道に出る・・と、依田尾川の横に 世立横坑 という坑道があった。

なぜこんな場所に・・!? 気になったので調べてみた。
世立横坑は、旧世立鉱山の跡地にある坑道(横坑)で、明治時代から銅を産出していた鉱山で、昭和の初期から中期にかけて最盛期だったようだ。



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天狗神社

依田尾川の右岸にある 天狗神社 の前を通って、5分も降れば 滝見ドライブイン のある国道405号に出る。 



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2時間程度の滝見ハイキングであったが、遊歩道という名の、きつい階段トレイルのアップダウンなので心して歩かれよ。 034.gif
今回、見ることができた4つの滝は、どれも個性的で良かった。

また、私はこの滝見ハイキングの前に同じく世立地区にある 松岩山 を登って岩尾根からの展望を楽しんだ。
私は2つの登山口を自動車移動したが、健脚のハイカー、たっぷり歩きたいハイカーは世立の滝から松岩山をつなげて歩くことも一考である。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 初心者・初級者向け
距離:約3km   標高差:約400m
所要時間:約2時間 (世立八滝入口 15:00‐大仙の滝‐段々の滝‐殺人の滝‐仙の滝‐世立八滝入口 17:00)


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# by dream8sue | 2025-10-23 22:34 | 群馬県エリア | Comments(0)

中之条町 岩尾根からのパノラマビューと紅葉を楽しむ松岩山     Mount Matsuiwa in Nakanojō, Gunma

Thursday, October 23, 2025
中之条町 岩尾根からのパノラマビューと紅葉を楽しむ松岩山     Mount Matsuiwa in Nakanojō, Gunma_f0308721_02004923.jpg
2025年秋、そろそろ低山も紅葉が始まるころかと思い、群馬県中之条町入山(世立地区)にある 松岩山 を歩いてきた。 070.gif
ブナやミズナラの気持ちの良い森を歩いて、天狗岩と十二山の見事なパノラマビューを堪能した。

また世立地区には、かねてより気になっていた 世立の滝 があり、久しぶりに 滝を見るトレイル と合わせて楽しんだ。 070.gif



中之条町 岩尾根からのパノラマビューと紅葉を楽しむ松岩山     Mount Matsuiwa in Nakanojō, Gunma_f0308721_02005677.jpg中之条町 岩尾根からのパノラマビューと紅葉を楽しむ松岩山     Mount Matsuiwa in Nakanojō, Gunma_f0308721_02010212.jpg
<アクセス:自動車の場合>

中之条町を走る国道145号線で長野方面に向かい、JR吾妻線の長野原草津口駅を過ぎたら、右折して国道292号に進み世立地区(旧六合村)に入る。
10kmほど走って草津方面に行く国道292号から分かれて、野反湖方面に行く国道405号に進む。

国道405号を3kmほど走ると 世立の滝 の入口が右側に見える。 道路を挟んだ反対側に建つ 滝見ドライブイン のパーキングを利用できる。

岩松山登山口へは、国道405号を滝見ドライブインの先へ1kmほど走って右折して上世立集落へ。
世立のしだれ栗 の前を過ぎたら分岐(写真左:見落としやすいので要注意)を左折する。
そのまま舗装道路を登っていくと、畑の左側に4~5台停められるパーキングがあり 岩松山登山口 の案内板がある。(写真右)



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登山口からしばらくは林道を歩く。 ダートに強い自動車なら走れる幅がある林道で、実際に車輪跡もあった。



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登山口から1.5kmほど歩くと マタギ平 という林道の交差点に行きあたり、ここから尾根路に入って行く。



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ミズナラやブナの自然林の中に緩やかなトレイルが東へと伸びている。



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やがて、何本ものミズナラの大木がみられるようになり、豊かな自然にしばし足を止めて仰ぎ見る。 016.gif 



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マタギ平から20分ほどで 天狗の踊場 と言われる平坦な地形になる。



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この標高では、紅葉はまだのようだが、グリーンの森に差し込む木漏れ陽がやさしい。



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やがて、色づき始めたコアジサイの生えるスイッチバックの急登となる。



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登り上げた尾根に 天狗岩入口 の道標がある。 天狗岩は、展望のよい小ピークなのでぜひ立ち寄りたい。 049.gif



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道標に従って左(西)へ行けば、陽当たりの良いヤセ尾根となり、紅葉がはじまっていた。



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北側は、白砂山 などの新潟県との県境尾根かな?



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小さい秋みっけ!



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ヤセ尾根の先には展望台のような 天狗岩(1404m) と呼ばれる小ピーク。 042.gif



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正面(西側)には 白根山 をはじめとする草津方面の山稜が横たわっている。



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ズームインすれば、そのすそ野に広がる 草津温泉 の街並みも見える。



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その奥には 四阿山 



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さらに南へ目をやれば 浅間山 が青いすそ野を広げている。



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歩いてきた方向に振り返れば、これから向かう 十二山 と 松岩山 が “早くいらっしゃい” と私を呼んでいる。



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天狗岩のパノラマビューを堪能したら 天狗岩入口 まで戻って、尾根を東へ進む。



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南に張り出した尾根を巻きながら北東に進むと、今度は 十二山入口 の道標があるので、松岩山へのトレイルと分れて 十二山 に向かう。



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すぐに赤テープの印があり、ここから北へ標高50mほど急下降して、20mほど登り返せば、15分ほどで十二山ピークである。 042.gif



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十二山(1426m) ピークには十二山神の石碑が置かれている。



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十二山神のバックには 松岩山 が鎮座し、オータムカラーの山肌が美しい。



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黄葉や紅葉の中で、幾重にも枝分かれしたシラカバの白い幹が絵画のようだ。



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松岩山の肩越しに見えている遠方の山並みは 谷川連峰 だろうか?



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さて、十二山への寄り道を終えたら十二山入口に戻り、松岩山への最後の道程を楽しみながら行こう。
おや、ハロウィンを連想させる古木の穴を発見!



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ミズナラやマツなどの林床ではキノコも顔をだしている。 



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秋の陽ざしがシラカバの白い幹をさらに輝かせている。 



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急坂を登りきると広くて明るい 松岩山(1512m) のピークに着く。 042.gif



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松岩山からの展望は浅間方面が見えるくらいだが、開放的な雰囲気の山頂は休憩するには居心地の良い場所だ。 045.gif 063.gif 011.gif 



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下山は、天狗岩、十二山の展望台には寄り道せずに、真っすぐに登山口に戻ったので1時間30分くらいだった。


松岩山は、途中までは林道歩きなので距離の割には高低差が少ない山である。
なので、ハイキング初心者・初級者でも取付き易いコースではないだろうか。 049.gif 
ただし、天狗の踊場を過ぎるとアップダウンやヤセ尾根もあるので滑落には十分注意しよう。 034.gif



中之条町 岩尾根からのパノラマビューと紅葉を楽しむ松岩山     Mount Matsuiwa in Nakanojō, Gunma_f0308721_02124879.jpg
紅葉は標高1400m以上で始まったばかりで、あと2週間後くらい(11月中旬)が見頃かと思う。 039.gif
秋晴れの中、色づき始めた低山で小さな秋を見つけながら、のんびりハイキングを楽しむことができた。 060.gif 


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級者向け
距離:約8km   標高差:約500m
所要時間:休憩込で約4.5時間
(松岩山登山口 10:00‐マタギ平 10:30‐天狗岩 11:20/11:50‐十二山 12:15/12:30‐松岩山 13:00/13:20‐マタギ平 14:00‐松岩山登山口 14:30)



おまけ 【世立のしだれ栗】 

世立集落の中にある 世立のしだれ栗 は群馬県の天然記念物に指定されている栗の木で、樹齢およそ250年以上。
枝がしだれている栗は全国的にも珍しく、群馬県では唯一のしだれ栗だとか。
地面につかんばかりに垂れ下がる古木は一見の価値がある。

中之条町 岩尾根からのパノラマビューと紅葉を楽しむ松岩山     Mount Matsuiwa in Nakanojō, Gunma_f0308721_02125569.jpg

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# by dream8sue | 2025-10-23 01:49 | 群馬県エリア | Comments(0)

高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma

July 23~December 5, 2021
高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16461203.jpg
群馬県にある 榛名山 の南面には昔からクライマーがクライミングの練習に通う 黒岩 (下記リンク参照)という岩場がある。
群馬で育ったクライマーなら知らないクライマーはいないはずだ。 
 
しかし、その北側に ライオン岩 という岩場があることはあまり知られていない。 
もしくは、その存在は知っていても訪れたことのあるクライマーは多くはないだろう。 034.gif 

元々は黒岩同様に人工登攀の時代から登られていた岩場であるが、1986年に地元のクライマーが「ライオン岩ボルダー群」として山岳雑誌に発表した。
その数年後、グラン・ライオンに“獅子王 5.12a”などのリードルートが作られたが、黒岩ほどの人気はない。
なので、アンカーや支点も古いものが多く、錆びたリングボルトのルートなど今では登れないルートもある。

これは、黒岩の陰に隠れて訪れるクライマーもまばらなライオン岩を、
地元愛に満ち溢れたクライマー仲間で整備に通った2021年の夏から冬にかけての記録である。

各自がスコップやノコギリを持参してアプローチの草刈りやフィックスロープ張り、足場の悪い取付きをフラットに整地したりした。
また、そんなクライミング仲間の1人に 飯塚康弘氏(旧姓:遠藤)がいたが、2024年に他界した。
ライオン岩のルート整備に当たって、主に飯塚氏がリボルト作業のドリリングを担当してくれていた。
彼の死によってルート整備は中断してしまったが、ここに改めて感謝の意を表したい。 040.gif 


高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16461739.jpg
<アクセス:自動車の場合>

ライオン岩へは、群馬県高崎市から榛名湖に向かって北に走る 県道28号(高崎東吾妻線) でアクセスする。
県道28号を上って行くとヘアピンカーブの先に 黒岩 の岩壁が見えてくる。 
ライオン岩周辺にはパーキングは無いので、黒岩のパーキング(“カーブ24”周辺の路肩パーキング)に停めて、徒歩で県道を10分ほど登る。 070.gif 

ライオン岩の入口は “カーブ34” 標識 が目印で、林道の法面が切れたあたりから尾根に乗り、50mくらい登ってから右へトラバースすればボルダーが見えてくる。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16462173.jpg
沢形の地形をトラバースすると、笹に覆われた斜面の先に、
ライオン岩のシンボルと言える プチ・ライオン(左) と グラン・ライオン(右) の2つの岩塔がそびえている。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16463627.jpg
まずは、グラン・ライオンに引かれた “イージー・アクション 5.10a” の伐採作業から。
元々はカムとボルトのミックスルートであったが、登る人がいないため下部のクラックは藪だらけになっていた。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16462678.jpg
いっそのことボルトルートにした方が取付き易いだろうと、開拓者にことわりを入れてボルトルートに再生した。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16463051.jpg
さらにハング上のRCCボルトに変えてハンガーボルトをうち足したうえに、アンカーも信頼できるボルトアンカーに打ち直した。
下部に2本、核心とアンカーなど全9本のボルトを設置した。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16464005.jpg
ボルトルートに再生した “イージー・アクション 5.10a” は、
下部のクラックから中段のテラスに登り、中間部のハングの乗越が核心で、さらにピーク直下の高度感のある壁を登る25mの長いルートだ。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16464594.jpg
ちなみに、グラン・ライオンの東面には、上部で左右に分かれて “丑王 5.11d” と “獅子王 5.12a” というライオン岩を代表するルートがある。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16522620.jpg
グラン・ライオンのトップからの展望。 眼下に黒岩の西稜のある岩峰が見えている。
昔は、黒岩の西稜がある左端から尾根伝いにライオン岩まで登っていたが、現在は踏み跡も消えている。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16523045.jpg
プチ・ライオン と グラン・ライオン の間は大凹角となっている。
その大凹角の左、プチ・ライオン側に錆びたリングボルトのルートがある。このルート(仮名:大凹角左ルート)を再生した。

ちなみに、プチ・ライオンの左のリッジ(南稜)を回り込んで左のフェイスを登るのは “スタンディング・エクササイズ 5.11a” だが、回り込んだ後の立ちこみが難しい。 
ルート名通り、まさにスタンディング・エクササイズだ。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16523516.jpg
再生作業は、まずは、お決まりのクラックに生えたブッシュの伐採作業から。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16524044.jpg
リボルト作業は、福島の大日岩の開拓者である飯塚氏が手際良く設置してくれた。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16524731.jpg
見違えるように綺麗になった 大凹角左ルート(仮名)



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16525337.jpg 高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16525943.jpg
さて、すでに登られているルートをいくつか記載しておこう。

アプローチのササの斜面(長いフィックスロープあり)を登りきった所のボルダー(Fブロック)に3本の短いルートがある。
左から “スネーク 5.10+” “クエスチョン 5.10+” “バード 5.9+” のようだ。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16530581.jpg
グラン・ライオンの基部を右に回り込んで右に10m登ったところのボルダー(Bブロック)にあるスラブが “春の坂道 5.10b”
苔と埃だらけだったので、デッキブラシで磨いて再生させたが、粒子が細かくて小川山などの花崗岩のスラブよりも格段に難しい。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16573095.jpg
“春の坂道” の左側壁にも 5.9 くらいのルートがある。 こちらは冬の岩が乾いたコンディションの良い時期なら快適に登れるだろう。



高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16573724.jpg
ルート整備協力者:飯塚康弘氏(写真上)・松本浩氏・栗田松音氏・原田義明氏・柘植文代氏・SueNazuka 040.gif 

ライオン岩は陽当たりが良いので標高が高いわりには冬でも気温の高い日を選べば登れる。 174.png
夏は夕方や降雨後は蚊やブヨが出るので防虫剤を持参した方が良いだろう。 034.gif 
焚火や火器の仕様は禁止。当たり前のことだがタバコの火の始末はしっかりと、吸い殻は捨てないこと。 034.gif 


高崎市 榛名山 ライオン岩 2021年ルート整備の記録     Rock climbing at Lion Rock in Mount Haruna, Gunma_f0308721_16574216.jpg

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# by dream8sue | 2025-10-17 17:00 | RC 群馬県の岩場 | Comments(0)

南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park

Wednesday, August 20, 2025
南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_17504516.jpg
南アルプス国立公園に属す 塩見岳 ハイキングの2日目は、塩見小屋の朝から始まる。
本日は、塩見小屋から塩見岳のピークハントをして、往路を鳥倉林道登山口まで忠実に戻る。

塩見岳は東西に分かれる双耳峰であるが、ドーム型の山容は遠くから眺めると独立峰のような重厚さがある。
また、ピークからの見晴らしは抜群で、秀麗な富士山をはじめ、赤石山脈(南アルプス)、木曽山脈(中央アルプス)の山々を望むことができる。

鳥倉登山口へのアクセスや塩見小屋までの登高は 前編 をチェックしてね。 034.gif



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塩見小屋を出て、いったん下り、 天狗岩 と呼ばれる急な岩場をクサリなどを使って登り返す。



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天狗岩 は南面に巻き路がついている。



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高山植物は盛りを過ぎているようだが トウヤクリンドウ だけが花盛りを迎えていて、あちらこちらで見られた。 056.gif 056.gif 



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南面の巻き路は、岩場やガレ路もあるので、特に下山では気をつけよう。 034.gif  



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天狗岩 に太陽が昇る。



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山脈に雲が流れていく。



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天狗岩 の南面を巻いて振り返れば、朝陽を受ける天狗岩がかっこいい!



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ザレ場にまだ咲き残っている イワツメグサ の存在が嬉しい。 056.gif  



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_17540343.jpg南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_17540800.jpg
タカネツメクサ や イワギキョウ も終盤だ。 056.gif 056.gif   



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天狗岩を越えてからも岩場が続く。 正直、塩見岳の山頂付近がここまで岩場とは思っていなかった。 なめていたなぁ~ 008.gif 042.gif 



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浮石の多い岩場を登りきれば山頂まではもう一息だ。



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塩見小屋をでてから約1時間半、ようやく 塩見岳・西峰(3047m) に到着! 066.gif 042.gif
西峰の標高は東峰より5m低いが三角点は西峰に設置されている。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_17543117.jpg南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_17543666.jpg
西峰からわずかな距離を隔てて東峰がある。 その東峰の遠方には富士山が浮かび(写真左) 西には木曽山脈がそびえている(写真右)



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伊那谷側の雲海が見事だ。 こんなファンタスティックな天空ショーが見れるのも高山の魅力だね。 



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塩見岳・東峰(3052m) からの展望も素晴らしい。



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東峰から北に伸びる稜線は、北荒川岳 から 仙丈ヶ岳 まで続く長~い 仙塩尾根 だ。



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東側に見える近景は 蝙蝠(こうもり)岳 だ。 マントを広げたコウモリみたいだね。 



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その遠景には 富士山 が雲海から飛び出している。 この美しさは文句なしの世界遺産だね。038.gif 049.gif 



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東峰から西峰を見る。 



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下山は右手(西側)に木曽山脈を見ながら、クサリ連打の岩稜を慎重に降る。



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塩見小屋の建つ小ピーク(2766mピーク)まで戻れば、今日も 千丈ヶ岳 と 甲斐駒岳 がよく見えている。 



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塩見小屋から塩見岳まで、山頂での休憩を含めて往復約3時間。 
塩見小屋 で、しっかり休んでから下山に取りかかろう。



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下山は、往路と同じトレイルなので詳細は割愛するが、
塩見小屋から三伏山まではアップダウンを繰り返すだけで標高がなかなか下がらないので、この間の樹林帯がとても長く感じられた。 008.gif 042.gif



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三伏山 で最後の稜線展望を眺めてから三伏峠へ向かおう。



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三伏峠小屋までは30分くらいで着くが、そこからは標高差約800mを一気に下降する。

鳥倉林道登山口に着いたタイミングが1日2往復しかしない登山バス(伊那バス・7月中旬~8月下旬運行)の往路便の時刻だった。
疲れた身体には 鳥倉登山口第1駐車場 までの1時間の林道歩きをスキップできるとあって、とてもラッキーだった!


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約23km   標高差:約1400m(累計標高差:約2200m)

1日目:休憩込で約9時間
(鳥倉林道第1P 5:20‐鳥倉林道登山口 6:25/6:40‐豊口山コル 8:00‐ほとけの清水 8:50/9:10‐三伏峠小屋 10:30‐三伏山 11:00‐本谷山 11:50‐塩見小屋 14:10)

2日目:休憩込で約10.5時間
(塩見小屋 4:30‐塩見岳 5:50/6:20‐塩見小屋 7:20/8:00‐
本谷山 10:10‐三伏山 11:10‐三伏小屋 11:40‐ほとけの清水 12:20‐豊口山コル 13:15‐鳥倉林道登山口 14:00/14:36=バスにて鳥倉林道第1P 15:00)

南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(後編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_17582914.jpg

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# by dream8sue | 2025-08-20 17:28 | 南アルプス 国立公園 | Comments(0)

南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park

Tuesday, August 19, 2025
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2023年の夏に “南アルプスの真珠” と呼ばれる 池ノ沢池 が見たくて 広河内岳(ひろごうちだけ) に登った。(下記リンク参照)
その時、西側の稜線に独立峰のようにそびえていた 塩見岳 の重厚な山容に心惹かれた。

そして、2年後の2025年の夏、多くのハイカーが利用するメジャールートである 鳥倉林道側 から登ってきた。





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<アクセス:自動車の場合>

長野県大鹿村役場より152号線を3kmほど南下したところにある三叉路(鳥倉方面の看板あり)を左折し林道に進む。
途中の分岐には案内標識があるので、それに従って40分ほど走ると 越路ゲート にたどり着く。

越路ゲート前には無料の 鳥倉登山口第1駐車場 がある。(満車の場合は第2・第3駐車場あり) 
夏季は一般車両の越路ゲート奥への通行が禁止されている。

なお、越路ゲートから登山口まで登山バス(伊那バス・7月中旬~8月下旬運行)のみ通行可(1日2往復)
この登山バスは、始発はJR東海飯田線の伊那大島駅から、次発は松川インターチェンジ前から運行されている。



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鳥倉登山口第1駐車場から鳥倉登山口まで(約2.5km)50分ほど、法面が皮膚病のようにボロボロになった林道をテクテクと歩いて行く。



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途中、水無川にかかる滝を見たり、 イケマ(写真上) や センニンソウ や ウメバチソウ などの花を観賞しながら歩く。
そのお陰で、林道歩きも思っていたよりも退屈ではなかった。



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登山ポストのある 鳥倉林道登山口 は、1993年に開通し、多くのハイカーがこの登山口から塩見岳を目指すようになった。



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登山口から最初はカラマツ林の急登が続き、
林床には オオバノイノモトソウ が生い茂り、マルバダケブキ のイエローの花だけが薄暗い森の中を明るく照らしていた。



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急登を終えると、その先は比較的勾配が緩やかになり、豊口山から落ちる南尾根の右側を巻くように西尾根のコル(豊口山のコル)まで登る。



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その後も、2248mピークの北側を巻きながら、しばらく樹林帯を行く。 赤い実が秋の気配を感じさせる。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10235467.jpg
なん箇所か古い木製のラダーや足場があるが、濡れていると滑り易いので要注意だ。 034.gif



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登山口から2時間くらい登ると、水場(ほとけの清水)がある。 荒れた感じの小さな沢で、水量もチョロチョロの水場だ。 063.gif 011.gif



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トレイル整備がされているようで、水場を過ぎると、足場が鉄製の強固なものになってくる。 040.gif  



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おや、この可憐な花は セリバシオガマ かな。 056.gif 056.gif 



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水場から30分ほど登ると、塩川小屋からの登山道(塩川ルート分岐)が左から交わる。 
以前はこちらのルートが多くのハイカーに利用されていたらしいが、現在はアクセスの林道が通行止めのためほとんど登られていないようだ。



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塩川ルート分岐から、さらに30分ほど緩やかな登りで、日本一高いと言われる三伏峠に建つ 三伏峠小屋 に到着! 042.gif 



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三伏峠小屋の前は高山植物の花壇のようになっている。



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塩見岳に近い塩見小屋にはキャンプサイトは無いので、テント泊する場合は、三伏峠小屋のキャンプ場が拠点となる。



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三伏峠で南アルプス縦走路に合流して、分岐を右へ進めば 烏帽子岳 や 小河内岳 を経由して 荒川岳・赤石岳 へと続く。



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塩見岳へは分岐を左に進む。すると、すぐ先に小さなピークの 三伏山(2615m) がある。

眼下に(三伏峠の東側)高山植物のお花畑が広がっている。 
初日が三伏峠小屋のキャンプ場までで時間に余裕があるなら散策してみたい場所だ。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10254628.jpg
三伏山は小さいピークながら眺望が開けて 塩見岳 が目の前に現れるので一気にテンションが上がる。 060.gif 060.gif 



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西側には伊那谷の広大な森が広がっている。



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三伏山から塩見岳までは、まだまだ長い道程が待っている。 まずは、北にある 本谷山 を目指そう。 070.gif



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いったん降って、再び登り返すと、本谷山が大きく高く迫ってくる。



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視界が開けたのは三伏山のピークだけで、ずうっと樹林帯のトレイルである。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10262754.jpg
そんなトレイルに飽きてきたころ、路傍に置かれた “のぞき岩” の標識に誘われて、西側の絶壁の上に寄ってみた。 
そこからは、塩川の谷底が一望でき、その高度感にゾクゾクする。 008.gif



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10273329.jpg
その先は バイケイソウ の草原を見ながら陽にさらされた斜面を登って行く。 
花期ならばお花畑になっているのだろうが、このところの暑さで植物はカラカラに枯れていた。 



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そして、ようやく三等三角点が置かれた 本谷山(2658m) に到着。  042.gif 
この本谷山から塩見小屋までは、権右衛門山の南面を巻いて行くのだが、この間がとても長い!



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本谷山から北東方向に緩やかに降って行くと、立ち枯れ群のバックに塩見岳がぐんと迫ってくる。
“あれを登るのか~” と果てしなく高い峰を目を細くして見上げるSue・・008.gif 042.gif 



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10275423.jpg
2512m ピークに向かう途中で、1頭の鹿に出会う。 帰路でも再び見かけたので、おそらくこの周辺に生息している同じ個体の鹿と思われる。 039.gif 

近年、各地で高山植物の若芽などを食べ尽くす鹿の食害が著しい。 
地元の大鹿村では増えすぎた鹿を捕獲し、その肉を「大鹿ジビエ」の名で販売しているらしいが、大鹿村だけに鹿肉とはナイスなネームングだね。 034.gif 037.gif



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やがて美しいシラビソの森となり、いよいよ権右衛門山の南面の巻き路にさしかかる。



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南面のトラバース路は、変化の無いこんな風景が1kmくらい続き、だんだん飽きてくる。 141.png



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10282526.jpg
やがて、屈曲した中俣の上流域にさしかかり沢状地形となってくる。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10283370.jpg
塩見小屋が建つ2766mピークから張り出した西尾根を登って行くと、突然、 塩見新道分岐 が左側から合流する。 
権右衛門山を経由して北に伸びる 塩見新道コースも現在は通行止めとなっている。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10302590.jpg
分岐からほどなくしてハイマツの生える主稜に出れば、仙丈ヶ岳 や 白峰三山 の秀峰が現れる。



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10303252.jpg
ズームインして 千丈ヶ岳(左)と 甲斐駒岳(右) 



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10303834.jpg
2766mピークに登り着く手前の左側に 塩見小屋 がある。 066.gif 059.gif ふぅ~ 042.gif 思ったより長かったな~ 008.gif 

塩見小屋は稜線に建つ山小屋のため、水は天水とポンプアップした沢水を活用している。
また、トイレも廃止してヘリコプター輸送で処理する携帯トイレ専用ブースが設置されている。
宿泊は 完全予約制 で13000円(1泊2食付き)9000円(素泊まり)



南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_11014116.jpg
夕方になると塩見岳に残照が当たって、まるで薄化粧したようなピンク色に染まっていた。
さて、翌日は、いよいよ塩見岳のピークハントだ。 晴れるといいな~ 039.gif 174.png


・・・ 後編 へ続く


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約23km   標高差:約1400m(累計標高差:約2200m)

1日目:休憩込で約9時間
(鳥倉林道第1P 5:20‐鳥倉林道登山口 6:25/6:40‐豊口山コル 8:00‐ほとけの清水 8:50/9:10‐三伏峠小屋 10:30‐三伏山 11:00‐本谷山 11:50‐塩見小屋 14:10)

2日目:休憩込で約10.5時間
(塩見小屋 4:30‐塩見岳 5:50/6:20‐塩見小屋 7:20/8:00‐
本谷山 10:10‐三伏山 11:10‐三伏小屋 11:40‐ほとけの清水 12:20‐豊口山コル 13:15‐鳥倉林道登山口 14:00/14:36=バスにて鳥倉林道第1P 15:00)

南アルプス 鳥倉林道コースから登る塩見岳(前編)     Mount Shiomi in Minami Alps National Park_f0308721_10305103.jpg

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# by dream8sue | 2025-08-19 08:43 | 南アルプス 国立公園 | Comments(0)