Friday, October 27, 2017
![]() 避難小屋を拠点に考えた場合、水の補給が難しいルートなので発汗の少ない秋に登るのはメリットである。 しかし、その反面、日照時間が短いことが問題となる。 この時季の新潟県の日の出は6時、日没は17時である。 きっちり11時間でこの越後の大キレットとも言うべきヤセ尾根を歩かなくてはならない。 八海山から最低鞍部のオカメノゾキまで標高差500m降ってから、中ノ岳まで800mの登り返し。 しかもエスケープルートもなく、メンテナンスされていないルートなので八合目と九合目の間は藪漕ぎとなる。 ![]() 大倉登山口から八海山避難小屋までは、前項を参照してください。 ![]() クサリのセットされたルンゼを10mほど登って左へ行けば地蔵岳である。 ![]() ![]() ![]() 各ピークの名称にはさほど意味が無いが、きっちり知りたい人は、千本槍小屋の前に案内板があるので参考にするとよい。 ただし、各ピークの名称は登山口によって相違する(この案内板は大崎口の名称)ので、必ずしもこれと同じではない。 ![]() 天空の廊下のような八ッ峰縦走は、視界を遮るものが無い素晴らしい空中散歩だ。 しかし、起きたての脳と身体はまだ歩行に馴染んでいないので、よそ見はしないで、ゆっくり慎重に歩こう。 ![]() クサリ場は、腕力で登降するのではなく、スタンスをしっかり見定めて足に重心を置き上り下りするよう心がけよう。 岩登りは洞察力とムーブである! ![]() 各ピークを越える度に、似たような景色が現れる。 岩稜歩きは楽しいが、重い荷を背負ってのそれは結構疲れる。 “次はこいつか!” とつぶやきながら岩峰を越えて行く。 ![]() が、聞くところによると迂回路も結構エグイらしいので油断大敵だよ。 ![]() 中にはこんな垂直のアルミハシゴも・・・ ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!! ![]() ![]() ![]() ![]() 西上州の妙義山や二子山の上級ルートが問題なく歩けるハイカーなら間違いなく楽しめるレベルだろう。 ![]() Exactly! That’s right! I agree with this warning. ![]() 入道岳ピーク手前の北側は切り立った崖になっているので、この稜線歩きも慎重にね。(写真は入道岳から見たもの) ![]() 振り返れば八ッ峰がもうあんなに小さい。 ![]() ![]() 本当に天使が降りてきたらいいのにな~って思うのは私だけ? ![]() ![]() 入道岳で一息ついた後は、いよいよ中ノ岳へ向けて難路が始まる。 入道岳から五竜岳へはすぐにクサリがセットされたガレ場があり、その後の踏み跡も判然としなくなる。 注意点は、左(北側)のガレについた迷いトレースに入らないこと。 あくまで稜線に沿って行くと楽である。 ![]() 幕営可能なスペースもあるので、早出が可能でテント泊できるハイカー、またはパーティーなら八海山を越えたこの辺りで泊まることもできるだろう。 そうすれば、核心部である中ノ岳までの縦走が楽になる。 ![]() ![]() ![]() 前方にはオカメノゾキへ続くヤセ尾根が見える。 こんなの見せられたら、ワクワク、ドキドキが止まらない! ![]() ![]() 滑り易い急坂が数カ所あり、灌木に捕まりながら慎重に降る。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() てっきり顕著なピークだと思っていたので意外な場所であることに驚く。 ![]() ![]() ![]() ![]() 紅葉して紅くなっているので、錆びたナイフのようだが、錆びていても切れ味は抜群なので落ちないようにね。 ![]() ![]() ![]() 左の水無川側は、覗き込むのも恐ろしいくらい切り立っているので、覗かない! ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 思わずクサリから手を放して写真撮影する。 怖ッ! ![]() ![]() 右側(南側)は、黒又沢へ険崖が切れ落ちていて、ナイフエッジから引きずり落とされるような錯覚を覚える。 ![]() ![]() 水無川の本流には多くの滝があり、関門ノ滝や幣ノ滝など落差100m~200mという壮大な滝も懸かっている。 ![]() “明日は、あの尾根を降りるのか!” と心の声。 ![]() ![]() ![]() ![]() 五竜岳から約4時間かけての、越後の大キレット越えであった。 ![]() ここからが非常につらい登りとなる。 ![]() 中ノ岳の前座には御月山の巨体が鎮座している。 ![]() 朝からの疲れも加わり、八合目から御月山までの2時間が嫌になるほど遠く感じる。 頭の中で、 “ドナドナドーナドーナ ![]() ![]() まるで売られていく牛になった気分だ。 う~ん、何だか自分が壊れていく~ ![]() ![]() ![]() ![]() その山すそには、祓川の流れが光っている。 ![]() “明日は、あそこを歩くのか~” と心の声。 ![]() ここは、中ノ岳に避難小屋ができる前は唯一の幕営地だったこともあり、今でも幕営可能な場所がある。 ![]() 川のほとりに九合目の石標があるが・・八合目と九合目が実に長く感じられたな~。 ![]() 草原からササ原に食い込んだ溝状の小沢を登る。 ![]() まさかの雪道に、足の置き場に煩わされながらも、何とか頂上までもう少しと迫る。 祓川から1時間強の辛い登りを終え、残照の御月山と、バックにそびえる八海山を振り返る。 灌漑無量! ![]() ![]() ![]() 中ノ岳避難小屋は、積雪に対応して鉄ハシゴを登り窓からの出入りとなっている。 シーズン中はポリタンクに雨水が蓄えられているようだが、この時はすでに撤収されていた。 避難小屋では居合わせた他の登山者3人と互いの労をねぎらいながら、情報交換やら雑談を楽しんだ。 越後三山縦走の核心部ともいえる八海山と中ノ岳間の縦走を終えた。 たが、翌日の中ノ岳から越後駒ケ岳を経由し十二平登山口へ下降するルートは、今回の縦走ルートでは一番距離も長く標高差も大きい。 安堵と不安と期待を胸に秘めて早々に眠りについた。 ![]() 本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け 距離:約6.5km/ 所要時間:休憩込で約11時間(八海山避難小屋 6:00‐入道岳 8:00‐五竜岳 9:00‐荒山 10:30‐オカメノゾキ‐出雲先 13:00/13:20‐御月山15:20‐祓川 15:40‐中ノ岳避難小屋17:00) 標高差: 約 -500m/+800m ![]() ↓ Thanks for reading my article. Please click the banner below, so that your access can be counted. ![]()
by dream8sue
| 2017-10-27 02:31
| 新潟県エリア
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