上信越 チャツボミゴケ公園から芳ヶ平湿原へ(前編)     Chatubomigoke Park in Jōshin'etsu-kōgen National Park

Wednesday, May 16, 2018
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群馬県中之条町にあるチャツボミゴケ公園であるが、その存在はあまり知られていない。
上信越高原国立公園の草津白根山エリアには、芳ヶ平湿地群と呼ばれる草津白根山の火山活動に影響を受けてできた湿地や池沼群がある。
チャツボミゴケ公園の穴地獄も、草津白根山の湯釜をはじめ、芳ヶ平湿原、大平湿原、平兵衛池、大池、水池などからなる芳ヶ平湿地群のひとつである。

5月の中旬、雪解け直後の芳ヶ平湿原と、強酸性の鉱泉という特殊な環境下で育つチャツボミゴケを見に行った。 070.gif
前編は、主にチャツボミゴケ公園と、その周辺の水池と大池、大平湿原までのレポートである。

なお、芳ヶ平湿地群は、2015年にラムサール条約(湿地の保存に関する国際条約)に登録されている。



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<マイカーの場合>
チャツボミゴケ公園(群馬県吾妻郡中之条町大字入山13-3)は、群馬県中之条町の西側最奥部にあり、
草津町を通る国道292号経由のルートと、品木ダム(上州湯の湖)の脇を抜けるローカルルートがある。
(下記の中之条町観光協会のHP参照)

私は、国道292号で草津町に入り、草津温泉スキー場の信号を右折して県道55号でアクセスする前者の方が、ルートも分かり易く道幅も広いのでお勧めである。 049.gif 

チャツボミゴケ公園(入園料:500円/大人  開園時間:9:00~16:30 季節や天候で変更あり  開園期間:4月下旬~10月末)は、
開園時間があるのでハイキング時間に制約が生じることを念頭に入れて計画する必要がある。(閉園時間以降はゲートが閉まるので注意)

公園の受付(パーキング)から、チャツボミゴケ群生地付近までの約1kmは、シャトルバスが随時運行している。
ハイキングトレイルもあるが、時間制限のことを考えるとバス利用を強くお勧めする。 049.gif 



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バス停からチャツボミゴケ群生地までは、元山川に沿って約300mと短いのだが、この間に見事な滝が連続する。
豪快な流れをみせる “温泉大滝”



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“湯滝” では、何やら作業中? メンテナンス作業かしら? それとも鉄鉱石の採取かしら?



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対岸にかかる滝は、“白絹の滝”。



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元山川にかかる小滝。



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そして、滝の上流には “穴地獄” と呼ばれるチャツボミゴケ群生地がある。
設置された木道を反時計廻りでGO!  070.gif 



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ちょうどレンゲツツジが満開で、清流にオレンジの花が映える。 056.gif 



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硫化水素を含む強酸性湧水(HP2.5)が流れる穴地獄。



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案内板よれば、穴地獄は、元は白根火山の爆発で出来たすり鉢状の大きな穴で、20℃ほどの硫酸性の鉱泉が湧出し、
動物が落ちると出られなくなり死んでしまうことからこの名が付いたらしい。

また、1944年(昭和19年)から1966年(昭和41年)まで、この地には国内第2位の生産量を誇る露天掘りの鉱山があった。
その際に鉄鉱石を運搬するために敷設されたのが、現在のJR吾妻線の始まりのようだ。

私も時々 “群馬の駅からハイク” で吾妻線を利用するので馴染み深い。
以前、高間山ハイキングの際に、この鉄鉱石の運搬に使われた旧太子駅跡(下記リンク参照)を訪れたことがある。




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新緑とチャツボミゴケのコラボレーションが美しい。 177.png



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チャツボミゴケは、PH2.0~4.6程度の強酸性火山性水域に生育するウロコゲ目ツボミゴケ科の苔で、
世界中の苔の中でも最も耐酸性の強い特異な苔らしい。  三( ゚Д゚) ス、スゲー!

そのチャツボミゴケがこれほどまで広範囲に自生しているのは全国でも珍しく、
国の天然記念物であり、世界的にも重要な生態系が保存させている。



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地獄穴はさほど広い公園ではないが、その稀な存在価値と、周囲の美しい景観が揃っている。
もっとポピュラーな場所となってもおかしくないだろう。 045.gif



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チャツボミゴケ群生地のすぐ西側には、モリアオガエルやクロサンショウウオの繁殖地と思われる池がある。
と言うことは、こちらの湧水は清流なのかな?



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清流には、この植物が群生していた。 何という植物かな? ご存知の方がいたら教えてください。



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穴地獄を1周してチャツボミゴケとレンゲツツジの共演を堪能した後は、北周りで大平湿原まで行こう。
チャツボミゴケ公園の遊歩道の東側からハイキングトレイルに入る。 070.gif



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すっかりグリーンの世界になった山路を、スミレやチゴユリなどの花を見ながら登る。



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30分弱で、水草の茂る水池入口(下)に着く。



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トレイルから分かれ、西へ100mほど行けば新緑の美しい水池がある。
今の時季は明るい池であるが、緑が濃くなればうっそうとした感じになるだろう。 140.png
訪れるならやはり新緑の時期か、紅葉シーズンがお勧めだ。 049.gif 



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水池から北側の坂路を登り、水池入口(上)でハイキングトレイルに合流する。
そこからミツバツツジの咲く樹林をぬけて、涸れ沢沿いのダケカンバの林を行けば大池はすぐである。



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大池はその名の通り、チャツボミゴケ公園周辺の池の中では最も大きい。 177.png



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湖面に映える新緑。 Amazing! 101.png



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池の周りにはシャクナゲの群落があり、今が花盛り。 Beautiful!  056.gif 



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足元には、カラマツの松かさと植物の新芽がダブルで素敵。 Wonderful! 110.png



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これはマイヅルソウのベイビーだね。 Lovely!  126.png



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つづら折りの坂路を登り、倒木と大岩が転がる荒れた沢を横ぎれば十字路に出る。



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十字路を直進すれば平兵衛池へ、右(西)へ曲がれば大平湿原(芳ヶ平方面)である。
ちなみに、左へ行けば、標柱の立つ登山口を経由してチャツボミゴケ公園へ戻る路である。



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大平湿原へ続く路にも花がいっぱい。 056.gif 



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まあ、大きな花をつけたミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ) 056.gif 



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そうこうするうちに、植生が変わり周囲がカラマツの森となる。

カラマツと言えば、唯一、針葉樹でありながら落葉する木であるが、
紅葉時にハラハラと葉を落とすカラマツの森の中を歩くのは、まるでメルヘンの世界にまぎれ込んだかのようだ。
紅葉時も良いが、新緑も綺麗だね~ 146.png 049.gif 



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Wow! 幹から顔を出す新葉が可愛い~  037.gif 



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カラマツ林をぬけると、突然目の前が開け、大平湿原(おおだいらしつげん)が現れる。
湿原と言うが、ササに覆われたドライな感じで一見草原のように見える。 



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大平湿原からは、芳ヶ平方面(北西方向)の山が見える。



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その芳ヶ平方面へは、大平湿原を横ぎり大沢川を渡渉して約1時間の登高である。
時間制限があるので、ここから芳ヶ平湿原までのピストンは健脚ハイカー向けである。 034.gif

子供連れや、ゆっくりとチャツボミゴケ公園周辺を楽しみたいハイカーは、ここからUターンして、八石山、平兵衛池をまわるコースがお勧めだ。

この先の芳ヶ平湿原へのトレイルと、八石山、平兵衛池は後編に記載してあるので、併せてご覧ください。 101.png


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 初級~中級者向け
距離:約14km/ 所要時間:休憩込で約6.5時間(チャツボミゴケ公園P 9:30‐穴地獄 10:00‐水池‐大池 11:00‐大平湿原‐大沢川渡渉 12:00‐芳ヶ平湿原 13:00/13:30‐大沢川渡渉 14:00‐大平湿原‐八石山 14:30‐平兵衛池‐穴地獄 15:30‐チャツボミゴケ公園P 16:00)
標高差: 約600m


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by dream8sue | 2018-05-16 17:17 | 上信越高原 国立公園 | Trackback | Comments(0)
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