遊佐町 鳥海山の花図鑑     Mount Chōkai in Yuza, Yamagata

Monday, July 23, 2018
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鳥海山は、山形県と秋田県の県境に位置し、日本海から一挙に立ち上がる独立峰で、その二等辺三角形の山容はなかなか美しい。

山頂は山形県遊佐(ゆざ)町に属すが、今回、私達がアプローチしたのは秋田県にかほ市象潟(きさかた)町の鉾立からである。

おりしも台風12号の影響で天気が不安定で “こんなはずではなかった” と恨めしい天気の中の入山となった。 145.png
しかし、高山植物は今が盛りとばかりに咲き誇っていた。 056.gif  056.gif  056.gif 

健脚ハイカーなら日帰りで山頂往復できるルートを、
初日は霧の中、花を愛でながら山頂御室小屋まで、翌日は眺望を見ながら鳥海湖まわりで下山という1泊2日の山旅である。

初日の折立から山頂御室小屋までは、ほとんど展望がなかったので、出会った高山植物を標高ごとに記録してみた。


なお、文中の植物名については備忘的に書いているだけなので、種名に関しては定かではありません。 
間違った記載などあれば教えていただけると嬉しいです。
 



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<マイカーの場合>
群馬からは、関越自動車道、北陸自動車道、日本海東北自動車道と乗り継ぎ、日本海東北自動車道の無料区間を走ってから国道7号線で山形県遊佐町まで約5時間。
国道7号線から鳥海ブルーラインと呼ばれる県道210号(10月下旬〜4月下旬までは冬季閉鎖)で山形県と秋田県との県境を越える。
山形県側に位置する大平(吹浦登山口)から2kmほど秋田側へ走れば鉾立(象潟登山口)のパーキング(無料)がある。



折立(5合目:1150m)~賽の河原(6合目:1520m)
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雨ではないが、濃霧で何も見えない。 134.png
出発時間を遅らせてみたが、好転の兆しはなく、翌日の好天を期待しながら、テンション下がったまま出発。 120.png
地蔵が立つ登山口から300mの地点にある展望台まではコンクリート舗装の道で観光客も訪れる。が、この日は何も見えなかった。 141.png

展望台からは、左に奈曽川の険谷が深く落ちる断崖上(霧で分からないが・・)に石畳のトレイルが続く。



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展望台付近で見つけた ホタルブクロの蕾。 
開花したお馴染みの袋状の花はよく見かけるが、蕾のホタルブクロが妙に新鮮に思えた。



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私の好きな花 カラマツソウ



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ハクサンオミナエシ(コキンレイカ)かと思ったら、新潟以北では マルバキンレイカ らしい。



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石畳トレイルの脇に ツルアリドオシ の群生が続いていた。



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すでに実を付けた アカモノ(別名:イワハゼ)



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一輪だけ咲く ツルリンドウ がとても美しい。 



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群生ではなく、トレイル脇にポツリポツリと現れるユリは クルマユリ かしら?



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こちらは群生していることが多い ウゴアザミ。 はじめまして。



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1日花で知られる ニッコウキスゲ は、朝開いた花は夕方にはしぼんでしまうという。 
実際に観察した暇人によれば、朝開いた花は翌日の夜に閉じ、実際は2日間咲いていたらしい。 暇だね~ 037.gif 



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ミヤマキンバイ かしら?



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関東圏ではあまり見ない ベニバナイチゴ  
最初はタカネバラかと思ったが、タカネバラには葉や茎にトゲが有るが、ベニバナイチゴには無い。



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キバナノコマノツメ



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こちらのスミレは ツボスミレ(ミヤマツボスミレ) かしら?



賽の河原(6合目:1520m)~御浜(7合目:1700m)
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谷沿いの断崖上を離れ、雪渓が残る賽の河原に着く。
雪解け水が豊富に流れている周辺では水を好む植物が現れる。



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イワイチョウ はどこでも大群落を形成し、みずみずしいグリーンの絨毯となる。



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ここの チングルマ は花が大きい!



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露に濡れた マイヅルソウ 



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ミツバノバイカオウレン(別名:コシジオウレン)



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白いハクサンコザクラかと思ったら、東北地方では ヒナザクラ というらしい。 
この花は、鳥海湖から長坂道に行く途中に大群落があり見事だった。



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お馴染みの イワカガミ



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草付きの緩やかな斜面を登っていくと・・ 仲良し2輪の ヨツバシオガマ



御浜(7合目:1700m)~七五三掛(1820m)
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賽の河原からの長い登りを終えると御浜小屋に達し、ここで大平からの吹浦口のトレイルが合流する。
そして、この御浜から七五三掛までの標高1700mから1800くらいが最も花の多いエリアである。



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私的には タカネツリガネニンジン という名の方が分かり易いが、一般的には ハクサンシャジン かな?
本ルートの主役を選ぶならば、数の多さと、その可愛らしさで、間違いなくこの花がヒロインだね。



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白花の ハクサンシャジン



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ウサギギク



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鳥海山では、この手のセリ科の花の存在感が半端ではない。 



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マルバダケブキかと思ったら、東北地方では トウゲブキ の方が多いらしい。 



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トウゲブキ と ミヤマアキノキリンソウ かしら?



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クロトウヒレンかと思ったら オクキタアザミ だって。  



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アオヤギソウ(タカネアオヤギソウ) は、ライトグリーンの花で目立たないが、じっくり見れば、その美しさに惚れること間違いなし。



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御田ヶ原で鳥海湖への分岐を右に見ながら八丁坂の登りとなる。
タカネトウウチソウかと思ったら、東北地方に多いのは シロバナトウウチソウ らしい。

ちなみに、タカネトウウチソウ は 尾瀬の至仏山(下記リンク参照)で見ることができる。




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赤いけど シロバナトウウチソウ。 



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八丁坂でみかけた ヤマハハコ は特大ブーケのような株だった。



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鳥海の冠名がついている チョウカイアザミ。 重そうな頭を常に下げて群生している。



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光沢のあるイエローの花は ミヤマキンポウゲ。 訪問者が舞いおりているね。 



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日本各地の高山に咲く ハクサンイチゲ は高山植物の代表選手。

ふぅ~ 042.gif 高山植物が多くて息切れがしてきた・・・まだまだ続くが、頑張っていってみよう!  GO!!GO!!ゞ(>∇<*)o!!



七五三掛(1820m)~御室(山頂小屋:2200m)
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七五三掛の休憩場(御苗代)から千蛇谷へは木道が整備されている新規ルートを登る。
ちなみに、左の薮の中に旧ルートがあるが、火口の内壁にあたる断崖に細々とついたトレイルなので、旧ルートを歩く場合は慎重に。



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新規ルートは コバイケイソウ の群落の中を登る。



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コバイケイソウ を清楚と表現する人もいるが、どう見てもこのお化けは清楚とは言えないな~ 046.gif 



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七五三掛の休憩場から50mほど登ると、右へ外輪山コースと分かれる。 そこで見かけたのは ダケカンバの実 かしら?



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左の千蛇谷コースへ進むと、湿った岩壁に ダイモンジソウ が咲いていた。



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尾根から千蛇谷に下るトレイルは、お花畑の中に作られた急坂である。 



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お花畑は、とりわけトウゲブキなどのイエローの花が目立つが、そんな中で ハクサンフウロ の色と形は、実に魅力的だ。



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う~ん・・シモツケ かしら?



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雪渓の残る千蛇谷に降り立つ。



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トレイルは、雪渓を横断して左側の尾根を行くのだが、そのまま雪渓通しに行くこともできる。
ただし、両岸からの落石や雪渓の崩落もあるので、歩く場合は自己責任で・・って、Sueは歩いてるし! 070.gif  041.gif



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 やがて雪渓のセクションが終わり、荒神ヶ岳南面をトラバースするようになる。
ボルダーが転がる草原を行くと、こんなイネのような植物が・・なんだろう?



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ハクサンボウフウ? だか シラネニンジン? だかわからないが、セリ科の花が草原に広がっている。
地味な花で、他の山ではあまり美しいとは思わなかったが、ここではセリ科の花が実にいい仕事をしている。 Good Job!!!



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高山の砂れきや岩壁でよく見かける イワギキョウ。 コバルトブルーが気品を感じさせるね。



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一瞬、霧がはれて残雪をまとった外輪山が見える。



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アオノツガザクラ も山の斜面一面に群生していた。



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大物忌神社のある山頂御室小屋付近では、絹毛に覆われた姿が印象的な イワブクロ が現れる。
この花は意外と花の時期が短く、年によっては満足な花に出会えないこともあるらしい。 
私達は運よく見事な花付きに出会えた。 狙いは7月中旬とのこと。



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淡いライトグリーンの花と葉のコントラストが美しい ホソバイワベンケイ。
雌雄異株で大きな塊で群生しているのは雄株で、熟成すると子房が赤くなるのが雌株。



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ミヤマホツツジ と ホソバイワベンケイ



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こちらも鳥海山を代表する花の チョウカイフスマ。
岩の割れ目などにも咲くたくましい花でありながら、その美しい形から学校の校章にもデザインされているらしい。



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階段状の石畳みを登り上げると、突然、十合目の鳥居と山頂御室小屋が現れる。
山頂御室小屋がこの日の宿舎であるが、この小屋は雨水と雪を溶かした水を使うので、水は貴重品である。


ガスガスの霧の中で、展望のない分、高山植物にフォーキャスするハイキングとなった。
鳥海山は、日本海の豪雪と風土が創り出す花の園だった。

後編は、かろうじて登れた新山のピークハントと、鳥海湖まわりでの下山である。
素晴らしい展望も合わせて check out してね。 (^_-)-☆


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆

 
私のこのトレイルへの評価: 4★ 中級者向け
距離:約8km/ 所要時間:休憩込で約6時間(鉾立口 10:00‐賽の河原 12:00‐御浜小屋 13:00‐御田ヶ原分岐 13:30‐七五三掛 13:50‐千蛇谷‐山頂御室小屋 15:50)
標高差: 約1050m


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by dream8sue | 2018-07-23 13:10 | 山形県エリア | Trackback | Comments(0)
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