川上村 さらなる藪岩を求めて大原平のキレットを越える     Mount Oharadaira in Kawakami, Nagano

Sunday, November 4, 2018
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長野県南佐久郡川上村、ロッククライミングで有名な小川山や甲武信ヶ岳に行く時に通る村である。
今回は、小川山の北東、甲武信ヶ岳の北西に位置する大原平に登る。

大原平と言っても、ピンとこないだろう。
川上村の梓山集落の南に流れる梓川(上流に詰めれば国師ヶ岳)を挟んで、東に五郎山、西に長峰がある。

大原平(大原平ノ頭)は、長峰へ続く岩稜上の小ピークで、長峰の北側に位置する。
大原平へ通じる登山道は無く、藪と岩のバリエーションルートである。


このルートは一般登山道ではありません。   
入山に際しては読図や登攀技術など未整備のルート歩きの経験が必要であることを留意してください。




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<マイカーの場合>
長野県南佐久郡川上村を走る県道68号を甲武信ヶ岳登山口の毛木平方面へ向かい、途中の梓山集落から右(南)へ入る。
集落から右方向に伸びる農道を詰めると、獣避けゲートがあるので、その前に2台くらいパーキング可能。



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黄金色のカラマツの下を気持ちよくスタート・・・と、行きたいところであるが・・・
登攀具に慣れていないメンバーも多く、1時間ほど講習会をしてからの出発となる。

まあ、本来こんな藪岩ルート(バリエーション)は大人数で歩くようなルートではないのだが、
藪岩好きなんて物好きもけっこういるもので、総勢7人の大パーティーになってしまった。 105.png



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始めは藪岩とは思えない穏やかな ナラ や シラカバの雑木林を行く。
仕事路が山腹に薄っすらとあるが、始めから尾根通しに歩く方が良いだろう。



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ひと登りすると右側に1720m付近の岩峰群と思われる2つの岩峰が見えてくる。  005.gif 
こんな所で予想外の岩場のお目見えに、岩場好きメンバーの歓声が上がる。  060.gif



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やがて、尾根上に岩稜が現れたと思ったら、その下は穴空きだらけの洞穴状だった。

まるで原住民の住処だったかのような洞穴を、童心にかえって探検する。 
でも、遊ぶのは良いが、岩稜周辺は極めて脆い岩場なので、崩壊などの危険があることはお忘れなく。 034.gif 



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その先に進むと岩稜にシャクナゲなどの薮が出てくる。 藪をかき分けて急登をこなすと展望の開けた岩稜上に出る。



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川上村の田園風景が見え、梓川の対岸にせり立った五郎山が、カラマツの紅葉をまとっていた。  177.png



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西側の山腹に植えられたカラマツの紅葉が、まるで東山魁夷の画のようだ。  146.png 177.png



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そして、シャクナゲの薮をかき分け、次にマツやツガの薮をかき分けて登った先は・・  042.gif 



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10mほどのキレットになっていてフリーでは降りられない。 149.png
藪岩のトポでは迂回ルートを取っているが、できれば稜線をつなげて歩きたい。

ということで、両サイドを岩に挟まれて、左右は切れ落ちたコルにラペルで降りる。



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しかし、コルに降り立った目の前の岩場は脆い絶壁で直登は難しい。 
うまい具合に倒木が岩場の右端まで横たわっていたので、それを利用して右端のカンテ側に活路を探す。 



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心もとない細い立木にランニングビレイを取りながらカンテを登る。(Ⅲ級くらいの岩登り)



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上部は緩傾斜のナイフリッジ。 このリッジのトップに生えるマツの木にロープをフィックスする。



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振り返れば、カラマツの大海原のバックに、先ほど見た2つの岩峰が白い南壁を見せている。



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遠望には、川上村を取り巻く山並みが広がり、どこか日本離れした砂漠の大地のようにも見える。 005.gif 



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標高もだいぶ上がってきて、登ってきた岩稜が足下に伸び、目線の先には長野、群馬、埼玉を分ける県境尾根が波打っている。



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そして進行方向(南側)の目の前には、これから登る大原平への更なる岩稜(写真では分かりづらいが・・)が立ちはだかっている。 008.gif 



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が、その岩稜は見た目ほど悪くはなく、急な藪尾根ではあるが立木をホールドにしてフリーで登れる。 166.png
岩稜の上部には、真っ白な ハナゴケ? が足元に生えていて、まるで雪のようだ。



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そして、シャクナゲの薮を越えた先には展望の良い岩峰(大原平北峰?ジャンダルム?)に出た。
バックにそびえている山群は御座山(おぐらやま)だろう。




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大原平の三角点ピークはもう目と鼻の先。 ピークの手前には岩好きなら登りたくなるようなピナクルが立っている。



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・・・って、登ってるし!  005.gif
このピナクル、登るは易しだがクライムダウンが結構怖いので、岩登りに自信が無い人は登らない方が身のためだ。 
落ちたらまず助からない高さである。 149.png



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ピナクルは左(東側)を巻いて行ける。



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ピナクルの先の樹林の間を登れば大原平ノ頭(1970m)である。
山名板は無いが、枯れ木が石のファンデーションに固められて立っている。



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ピークからは、眼下にジオラマのような風景が広がっている。



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川上村のシンボルのような男山と天狗山(下記リンク参照) 雲の切れ間から、ときどき八ヶ岳の稜線も見える。




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まるでグランド・キャニオンのミニチュア版のようなブラウンの大地だ。
・・・って、グランド・キャニオン(下記リンク参照)に行ったことがあるのかって・・うふふ、それがあるんだな~ 037.gif 




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驚いたことに、大原平から先(南側)の千平、長峰まで、まだまだ鋭い岩稜帯が続いているではないか!  005.gif 
出来ればこのまま長峰まで岩稜通しに行ってみたいものだが、今回は時間切れだ。



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東に目を転ずれば、五郎山(下記リンク参照)の山頂部の岩場も顕著に見えるようになった。 
五郎山の山麓には 幻の滝 という滝もあるので、滝と岩山の両方が楽しめる良い山だ。




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さらに北東方向には、県境尾根のバックに両神山の山塊が頭をのぞかせている。



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山頂で展望を楽しんだ後は、ジャンダルム(北峰?)まで戻って、ランチ休憩。 063.gif 
壮大な景色を見ながらの休憩はあっという間に時間が過ぎる。 024.gif 059.gif  

ランチ後は、重い腰を上げて下山にかかるが、もちろん下山も路なき路のバリエーションである。



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ジャンダルムから5分ほど戻って右(東)へ伸びる支尾根を探す。
尾根と呼べるほどはっきりしたものは無いが、東へ降れそうな緩斜面を見つけトラバース気味に下って行く。

すると、ザレた脆い尾根上に乗るので、浮石に気をつけながら岩稜をコルまで降る。
コルから左へ回り込み、落葉が岩礫を隠し、足を取られる悪い斜面をひたすら降る。
うっかり握った枯れ木が折れてバランスを崩す、厄介な急斜面である。



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悪い急斜面と格闘すること約30分、古い道形に降りたった。
やれやれと思ったのも束の間で、道形も倒木の多い悪路である。 008.gif 



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この道形は、昔、この奥にあった木材加工場へ通じていた馬道らしい。
時たま現れる石垣が、かろうじて昔、ここに道があったことを偲ばせている。



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あら、タンポポンの種みたいな このモコモコは・・・マルバダケブキの種かしら?  



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やがて、行く手に岩稜が立ちふさがり道形は消える。 岩稜の基部に沿って右下へ右下へと降ることになる。



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岩稜が終わると ナラ や シラカバ の美しい雑木林となる。



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やがて、山麓の農道が見えてくるが農道には出ずに、左方向の支尾根に登り返し、最後は獣避けの柵に沿って農道終点のゲートまで戻る。


久しぶりの藪岩バリエーションに加え、7人という大パーティーでどうなるかと心配であったが、
蓋を開けてみれば足並みのそろった楽しい山行であった。 060.gif

また、このあたり一帯はカラマツ林で、ゴールドに色づいたカラマツが織りなす景色は見事としか言いようがない。
秋の日の低山ハイキングは、バリエーションが面白い! 049.gif 


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者~熟達者向け
距離:約4km/ 所要時間: 1時間のトレーニングと1時間のランチ休憩込で約8 時間(農道終点の獣避けゲート前 7:40‐岩穴‐展望岩‐キレット‐ジャンダルム(北峰)‐大原平ノ頭‐ジャンダルム‐東の支稜‐古い道形‐農道終点 15:40)
標高差: 約470m


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by dream8sue | 2018-11-04 23:08 | 長野県エリア | Comments(0)
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