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屋久島 白谷雲水峡から辻峠を越えてウィルソン株へ     Shirataniunsuikyo in Yakushima National Park

Friday, January 31, 2020
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1ヶ月に35日雨が降ると言われる屋久島(って、毎日雨かい!)の上陸2日目は、朝からぐずついた天気で時々小雨がぱらつく天気。 176.png
そんな展望が期待できない日は、ひたすら谷の中を歩くことにする。 070.gif

景勝地で知られる白谷雲水峡は、屋久島北部を流れる宮之浦川支流の白谷川渓谷のことである。

白谷雲水峡には3つの散策遊歩道がある。
この渓谷のシンボルである弥生杉を見る弥生杉コース(約2km・約1時間)
いくつもの沢を渡りながら奉行杉などのいくつもの屋久杉を見る奉行杉コース(約4km・約3時間)
苔むす森や、標高990mの辻峠を経由して展望台の太鼓岩を往復するコース(約5.6km・約4時間)

また、白谷雲水峡には、辻峠を越えて縄文杉へ至る登山道(楠川歩道)が横断している。



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宮之浦から県道594号(白谷雲水峡宮之浦線)を白谷川の出合い(白谷雲水峡入口)まで20分ほど走る。
カーブの多い山岳道路ではあるが、高度を上げるにつけ宮之浦の景色も見え、道路わきに架かる滝などもあって、楽しい山岳ドライブが味わえる。



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白谷雲水峡入口を右手に見て、白谷川を渡った先に大きなパーキングと公衆トイレがある。
白谷雲水峡入口で、森林環境整備協力金500円を払って入林。



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太鼓岩往復コースは、標高620mの渓谷入口から980mの辻峠まで約360mの標高差を緩やかに登って行く。 070.gif
花崗岩の浸食で出来た渓谷なので、意外とフィリクションは良い。
しかし、濡れたトレイル歩きに慣れていない観光ハイカーたちはちょっと苦戦していた。



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観光ハイカーたちを追い越して行くと “二代杉” という切株更新(切株の上に種が落下、発芽生育したもの)の杉が現れる。



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左側を流れる白谷川には “おしどり滝” などの美しい滝がいくつも見られる。



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飛龍橋の上流には、花崗岩の隙間を “飛龍おとし” の滝が勢いよく流れ落ちていく。



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白谷雲水峡入口から0.5kmほど進んだところで、さつき吊橋を渡って右岸へ行く。

さつき吊橋に至る間に、弥生杉コースのループトレイルの入口と出口があるが、弥生杉には帰りに寄ることにする。
また、この吊橋から奉行杉コースが始まるが、いくつもの沢を渡る奉行杉コースは、降雨後などの増水時は通行禁止となる(この日も通行禁止だった)



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右岸に渡ったところで、楠川歩道と合流する。
楠川歩道は、宮之浦の東にある集落、楠川から辻峠を越える歩道で、江戸時代に作られ現在に至っても活用されている路だ。



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楠川歩道に合流して約1kmほど登ると、根元が大きなアーチになっている “くぐり杉” をくぐる。



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その先のトレイルを右に少し行った所に 白谷小屋(避難小屋) がある。 
バックパッカーはもとより、日帰りハイカーも雨の日の休憩などには有難い小屋だ。



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トレイルに戻り、少し行くと “七本杉(樹高18m/周囲8.3m)” に出会う。 
真っ直ぐに伸びた美しい杉だ。 1本だけどね~  041.gif  



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さらに登ると、あたり一面が苔に覆われた “苔むす森” が現れる。
なんでも、アニメ「もののけ姫」のイメージになった場所らしい。



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倒木にも苔が生えて、何だかエイリアンを思わせる生き物みたい。



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辻峠に近づくにつれ、トレイルも急登となるが、次々に現れるユニークな杉が気持ちを和ませてくれる。
誰かが命名した “武家杉・公家杉”



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小学生が命名した “かみなりおんじ” おんじなんて意味、私は知らんよ。 小学生が知ってるの?



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ぐしゃぐしゃに濡れたトレイルを水溜まりを避けながら登る。 
この水量の多い土壌が屋久杉を育ててきたんだね~



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そして最後の急坂を登りきれば 辻峠 である。
ベンチも濡れているので、立ったままひと休み。 042.gif  063.gif

ここから左側の山腹を標高差60mほど登れば、展望台の太鼓岩である。
が、この天気では眺望は全く望めないので、このまま辻峠を越えて安房林道軌道(トロッコ道)まで行くことにする。 070.gif

ちなみに、太鼓岩は晴れていれば、宮之浦岳をはじめとする屋久島中央部の山々が見渡せるので、晴れた日のハイキングには登ってみたいね。



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辻峠からトレイルを100mほど南へ下った所には “辻の岩屋” がある。
これもアニメ「もののけ姫」に登場するらしい。



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さて、ここから安房林道軌道(トロッコ道)に合流する約1kmのトレイルは、遊歩道ではなく登山道となる。
観光ハイカー向けに、警告板が設置されている。

普段から山歩きをしているハイカーなら問題ないと思うが、
観光ハイカーや、ビギナーハイカーは白谷雲水峡の中の各散策コースをチョイスした方が無難だろう。



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辻峠から濡れたトレイルを30分くらい降って(標高差260m下降)安房林道軌道(トロッコ道)との合流点、楠川分れ に出る。



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このトロッコ道は大正時代に作られたもので、縄文杉ハイキングの起点、荒川登山口から続いている。



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楠川分れからは、縄文杉へ行く大株歩道の分岐まで長いトロッコ道(約3.5km)歩きとなる。
楠川分れにはバイオトイレが設置されている。 環境に配慮しているね~さすが世界遺産! 038.gif 



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バイオトイレの先には “三代杉” がある。
白谷雲水峡で見た 切株更新の “二代杉” の三代目バージョン。



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この辺りの屋久杉は整然とした林相だな~っと思ったら、この辺りのは人工林らしい。 
すべてが原生林という訳では無いんだね。
それはそうだよね~。江戸時代から伐採されているのだから、伐採後に植林もするよね。



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大きな川にもしっかりしたトロッコ道用の橋が渡してある。



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途中にある みだれ谷 の美しい流れ。 



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しばらく行くと “仁王杉” の巨木がある。



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そして、楠川分れ分岐から歩くこと約1時間、大杉谷の橋の手前が 大株歩道 の入口となる。
ここから縄文杉までは往復4時間かかるが、ウィルソン株までなら往復1時間くらいなので行ってみることにする。 070.gif



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大株歩道入口からは本格的な登山道で、残雪も多くなり雨と渓流歩きで、もう気分は沢登り。 008.gif💦



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途中に、幹が折れてしまった 翁杉 の “翁杉跡地” がある。



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翁杉跡地から、沢を渡って、屋久杉と照葉樹林(常緑広葉樹林)の混成した美しい森の中を登って行く。 070.gif
トレイルのいたる所に、これがウィルソン株か?と勘違いしてしまう程の大きな切株がある。



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そして、大株歩道入口から約40分歩いて、ようやく人が中に入れるほど大きな “ウィルソン株” に到着。
ウィルソン株の切株の中には、小川(泉?)が流れ、祠も置かれていて、神秘的な雰囲気とその大きさを体感できる。



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また、最近では、この切株の中から見上げた形がハート形に見えることで人気があるらしい。
私も1枚撮ってみた。 切株の入口を入ってすぐ右側の小川の下流から、少しかがんで見上げるように撮ると、こんな 162.png になる。



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さて、ウィルソン株から白谷雲水峡へは、楠川分れ分岐から辻峠経由の同ルートを戻る。
辻峠への登り返しが、けっこうきつい・・ふぅ~ 042.gif💦



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白谷雲水峡のさつき吊橋を渡った先から、弥生杉コースに入り、樹齢およそ3000年を誇る “弥生杉(樹高26m/周囲8m)” を見に行く。



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弥生杉は見る角度によって印象が変わるが、何だか女人の足みたいでセクシーだ。 037.gif



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弥生杉コースを時計廻りで降って行くと、弥生杉の少し下に位置する所に “気根杉” という、絡まれちゃってる木がある。 041.gif


縄文杉こそ無いけれど、1度のハイキングで、もう屋久杉は結構です・・と言う程のたくさんの屋久杉を見た。

また、分かっているだろうが、縄文杉ねらいなら、このルートはお勧めできない。 046.gif
長い上に辻峠のアップダウンがあるので時間的にも体力的にも不利である。
健脚者以外は、迷わず荒川登山口(3月~11月はマイカー規制あり)から入林するべきだ。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆


私のこのルートへの評価: 5★  初心者、初級者向け(白谷雲水峡遊歩道)中級者向け(辻峠から楠川分れまで)
距離:約15km/ 所要時間:休憩込で約7.5時間
(白谷雲水峡入口 9:00‐白谷小屋 10:00‐辻峠 10:40‐楠川分れ 11:10‐ウィルソン株 12:40/13:00‐楠川分れ 14:00‐辻峠 15:00‐弥生杉‐白谷雲水峡入口 16:30)
標高差:約420m(累計高低差:1400m)
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by dream8sue | 2020-01-31 04:57 | 屋久島国立公園
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