人気ブログランキング | 話題のタグを見る

桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma

Thursday, April 11, 2024
桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19483384.jpg
昔は和紙の原料として栽培されていたという ミツマタ は、早春の野山をいち早く彩る花でもある。
三つに枝分かれいた先にイエローの花を咲かせることが花名の由来らしいが、原産地がヒマラヤ地方というのは意外と知られていない。

群馬県桐生市に 屋敷山ミツマタ群生地 と呼ばれるミツマタの群落があるとのことで、
花見とハイキングを兼ねてミツマタ群生地から根本山までの縦走路(一般ハイキングトレイルではない)を歩いてきた。070.gif 


このルートは、一般登山道では無い部分が含まれますので、入山に際しては未整備のルート歩きの経験とスキルが必要であることに留意してください。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19484597.jpg
<アクセス:自動車の場合>

群馬県桐生市街から北東に進む県道66号線で梅田湖方面へ向かう。
梅田湖を過ぎると県道は337号線に代わり、途中に “梅田ふるさとセンター” がある。(公衆トイレあり)

“梅田ふるさとセンター”から道幅が狭くなった石鴨集落をぬけて、林道三境線の分岐に 根本山・熊鷹山パーキング(約10台駐車可能) がある。
ミツマタ群生地へは林道三境線をさらに2kmほど走ると、桐生川支流に架かる橋の手前に群生地の案内板と2、3台駐車可能なパーキングスペースがある。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19485089.jpg
屋敷山ミツマタ群生地 と呼ばれているが、正確には、林道三境線沿線の桐生川支流の左岸(川下に向かって左側)にあるミツマタの大群落である。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19485692.jpg
葉が出る前にイエローの花が咲くので、群生地は、まさにイエロー一色に染まる。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19490106.jpg
球状のハチの巣みたいな頭花が可愛い。 056.gif 016.gif 056.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19490634.jpg
山腹から下の谷まで広がっていてミツマタの雲海のようだ。005.gif 038.gif  ここも、元々は和紙の原料として植えられたものが自然繁殖したのかな?

私は、2018年に栃木県茂木町の 焼森山ミツマタ群生地 に行ったことがあるが、
そこも開花時期には特設パーキングなども用意して桐生市以上にミツマタ群生地を町おこしで観光地化していた。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19491181.jpg
葉が出る前に花が咲くのは キブシ も同じ。 フジ娘の髪飾りみたいなクリーム色の花が可愛らしい。

さて、花見がすんだら、時計回りで 三境山 から 根本山 までの縦走路に取りかかろう。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_19491622.jpg
ミツマタ群生地のパーキングから支流を二俣に分ける尾根に取りつく。 
尾根に登り上げるまでが、ザレた急登なので厄介だが、10分くらいの登高で尾根に乗ることができる。

また、国土地理院の地図には、左俣に沢沿いの旧道があるようだが、はたして通行が可能かどうかは定かではない。039.gif 034.gif 



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20025722.jpg
三境山に続く尾根は、藪漕ぎはなく広葉樹の中に マツ や ツガ が生える明るい尾根歩きである。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20030359.jpg
ツツジの低木も多く見られるが、開花時期にはまだ早く、比較的早く咲く アカヤシオ が数本見られるだけだった。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20030866.jpg
三境山がある主稜線に合流し右(北)に進むと、山頂直下にいくつもの大石が転がっている場所がある。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20031335.jpg
大石の間を縫って登っていくと 三境山(1088m) に着く。 明るい山頂で一休み。  042.gif 063.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20032073.jpg
さて、三境山から根本山へは、ひたすら北東尾根をたどれば良いのだが、尾根筋が広いので意外と迷いやすい。
ピークごとに、しっかりと方角を確認して進んだ方が良いだろう。034.gif 



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20032886.jpg
尾根の右側(東側)が植林帯、左側は自然林と言う山様が続く。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20033633.jpg
“桐生市 基準点”と刻まれた三角点のあるピーク 1069P を通過。 



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20034444.jpg
1069Pから1時間以上歩いて石祠のあるピークを過ぎる。 変化のない風景が続くので石祠が良い目印となる。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20061121.jpg
石祠のあるピークの次のピークが 1091P で、ここから進路を大きく東方向に変える。 042.gif 070.gif  



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20061755.jpg
大蛇!・・みたいな倒木。 005.gif 037.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20062338.jpg
展望の無い縦走路であるが、ここにきてようやく北側に日光の 男体山 や 女峰山 が垣間見えるようになる。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20062957.jpg
単調なアップダウンを繰り返し、ようやく 鎖場 と言われる、長いフィックスロープが張られたトラバース路にさしかかる。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20063698.jpg
鎖場を過ぎて最後の急登をこなせば 根本山(1199m) である。 
ここもあと1ヶ月もすれば新緑とツツジの花で彩られるはずだが、他の山域に比べて低い標高の割に芽吹きが遅い山のように思える。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20064490.jpg
根本山周辺は “天狗の見晴らし” というビューポイントがあり 皇海山 や 庚申山 が一望できる。049.gif
袈裟丸山 には何度か登っているが、4つもピークがあることは知らなかった! いるか、4つ繋げて登ってみたいな~ 045.gif 070.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20065058.jpg
根本山からの下山は、一般ハイキング路の尾根コースを降る。
スギの植林帯を通り抜け、マツの木が生える尾根路に出ると、アカヤシオとマツのコラボレーションが美しい。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20065721.jpg
他のツツジに先駆けてピンクの花を咲かせる アカヤシオ はハイカーの間では人気が高い花だ。
かくいう私もその1人で、帰国後、日本でハイキングを始めるようになってからその存在を知り、毎年、春になると1度は見ておきたいと思う花のひとつだ。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20085266.jpg
標高900mあたりで尾根が2つに分れ、トレイルは右の尾根に進むが、倒木の下を通るような崩壊地があるので要注意。034.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20085871.jpg
崩壊地のクサリ場の先は、岩稜に石祠が置かれた 石祠ピーク(887m) に着く。
岩のテラスから見渡せる対岸の尾根が、歩いてきた三境山からの稜線で、こうして見ると、けっこう長い稜線だと改めて思う。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20090828.jpg
そして、ここからの景色が実に美しく、アカヤシオと、ようやく眠りから覚めた山々の新緑がピカイチだ。 038.gif 016.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20091542.jpg桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20092235.jpg
石祠ピークを過ぎると、再び植林帯の急なスイッチバックの下降となり、沢コースの分岐を右に分けると桐生川の右岸の林道に合流する。



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20092878.jpg
沢音を聴きながら林道を歩いて行くと、ハナネコノメソウ(写真) や、スミレ、キケマン、トウゴクサバノオ などの春の花がたくさん咲いていて楽しくなる。 056.gif 060.gif 056.gif 



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20093633.jpg
渓流には モミジ の新芽が良く似合う。 038.gif 016.gif



桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20094322.jpg
やがて、沢コースで歩く根本沢に架かる 不死熊橋 を渡れば登山口は近い。

ちなみに、根本山には、今回のバリエーションルートも含めていくつもの登山コースがあるが、やはり風光明媚で味わいがあるのはこの沢コースだと思う。
まだ、根本山に登ったことが無い方には、この沢コースをお勧めする。(下記リンク参照)
ただし、中級者向けのトレイルで、増水時などは難易度が高くなるので要注意。034.gif





桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20124154.jpg
今回はミツマタ群生地が第一目的だったが、和紙の原料として植えられ、忘れ去られていた過去の遺物とも言えるミツマタの群落が、
このように町おこしとして再び脚光を浴びるマテリアルとなることは、とても素敵なことだね。

群生地から三境山を経由して根本山につなげる縦走路は、一般トレイルでは無いが、バリエーションルートと言うほど悪場も無く歩きやすい尾根だった。
しかし、うっかりすると違う尾根に入ってしまうので、ピークピークでしっかりルートファインディングをした方が良いだろう。
三境山への登高路と、少し道標などを整備するだけで十分新しいトレイルとして使える山路になるだろう。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆ 

私のこのトレイルへの評価: 3★ 中級者向け
距離:約9.5km   標高差:約600m(累計標高差:+800m/-970m)
所要時間:休憩込で約8時間 (屋敷山ミツマタ群生地P 8:40‐三境山 10:15/10:30‐1069ピーク‐1091ピーク‐根本山‐14:15/14:30‐石祠ピーク‐根本山P 16:30)

桐生市 屋敷山ミツマタ群生地から根本山へ     Mount Nemoto in Kiryū, Gunma_f0308721_20124849.jpg

下のバーナーをクリックしていただけたら嬉しいです。 ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
 ↓ Thanks for reading my article. Please click the banner below, so that your access can be counted.

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へにほんブログ村

by dream8sue | 2024-04-11 04:41 | 群馬県エリア | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード
<< 小鹿野町 新緑の二子山スーパー... 奥多摩の岩場訪問 天王岩   ... >>