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中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(霞沢岳K1と明神池)  Kasumisawadake in Chūbu-Sangaku NP

Saturday, October 24, 2015
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徳本峠越えの2日目は、上高地へ下山する前に、霞沢岳を往復することにする。

私がこの山の存在を知ったのは、登山を始めた20代の頃に読んだ新田次郎の小説の中でだったと思う。

また、それから何年か後に、岳人列伝という村上もとか著作の漫画でも厳冬期の霞沢岳を舞台にしたエピソードがあった。 045.gif

気になる山ではあったが、その存在は余りに地味で、血気盛んな若き日の自分には、穂高の峰々を前にこの山に登る価値が見出せなかった。 044.gif

頭の片隅にありながら訪れる機会のないまま年月だけが経ち、もう登ることはないだろうな~と思っていたが、その機会がまさか癌の治療を終えた今年訪れるとは。 039.gif

前日の島々谷から登る徳本峠のレポートはこちらをチェックしてね。紅葉と渓流が素晴らしいです。⇒
“中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(紅葉の島々谷川) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”
“中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(二俣~徳本峠小屋) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”





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徳本峠から霞沢岳へは、樹林帯の尾根路で往復6~7時間を要する。標高差は510mであるが、アップダウンを繰り返すため累積標高差は930メートルもある。 008.gif

予約した午後3時30分のバスに乗るためには小屋を早朝4時くらいには出発する必要がある。 014.gif

真っ暗な中、ヘットライトをつけて小屋を出る。(上の徳本峠&徳本峠小屋の写真は前日に撮ったもの)




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久しぶりに(本当に何十年ぶりだろうか・・)ヘットライトの明かりで登る山路だ。

小屋からは概ね樹林帯の中を行くトレイルなので暗くても危険な場所は無い。

小屋を出て、5分ほどで明神への分岐を右(北)に見送る。

そこからは西の尾根に取り付くが、いきなりスイッチバックの急登が続く。

暗闇の中、光沢のあるイワカガミの葉だけがライトを反射して光っていた。

急登を1時間ほどこなすと、ジャンクションピークに着く。 042.gif

この辺りからようやく白んでくる。こんな朝焼けを見るのは何年ぶりだろうか。ちょっと感激だな~ 043.gif




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トレイルは、展望の無いコメツガやシラビソなどの針葉樹林の中を行く。

ジャンクションピークから下った所に小さな池?湿地帯?があるらしいが、秋のシーズンには涸れてしまうのか、それらしい池は発見できなかった。




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ジャンクションピークからは、長い下りが続き、南側の展望が開けたポイントからは霞沢が一望できる。

昔は、この霞沢も穂高へのアプローチとして登られていたというから驚きだ。 005.gif 038.gif

もちろん、あくまでバリエーションルートとしてで、メインは徳本峠越えであるが。




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ジャンクションピークからおそらく200mくらいは降っただろう・・ってことは、帰りはここを登るのか~!

なんて考えていると、小ピークへの登りとなり、木の幹に “P2” と書かれた2,261mのピークに着く。




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2,261mのピークを少し降ると、左側が大きく崩壊した斜面が見える。

朝日は差してきたが、残念ながら霞沢岳には厚い雲がかかっている。 002.gif




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崩壊地の淵を通り、ザレ場を登ると、K1ピークが眼前に立ちはだかる。 005.gif トレイルは、中腹から右手側を巻いて登る。




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K1ピークの東側をトラバースするように進み、途中に生えるダケカンバの根元をよじ登る。高度感もぐんぐん増してくる。




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K1直下のトレイルは、ナナカマドなどの灌木帯で覆われた急坂で、ガレた斜面は丸太の階段で補強されている。登るに従って霧が濃くなり、歩いてきた山並みにもガスがかかっている。 002.gif




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胸突き八丁の急登にあえぎながらも、足元のコケモモの実にほっと一息つく。 042.gif

この実は食べられるものなのか分からず(実際は可食)同行メンバーと、誰が先に試食するかワイワイと戯れた尾瀬のハイキングを思い出す。 003.gif ⇒ “尾瀬 富士見下から皿伏山を越えて色づく尾瀬を行く     Fujimi to Ozenuma in Oze NP”

実際に食べた感想は、甘みの少ない酸味のつよい味だ。
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そして、徳本峠小屋をスタートしてから約4時間強、ようやくK1ピークに到着。 066.gif

K1ピークは、360度の大パノラマが広がる・・はずなのだが・・霞沢岳方面も手前にあるはずのK2すら見えない。当然、北に見えるはずの穂高連峰も見えない。 002.gif

K1ピークから霞沢岳までは往復約1時間であるが、この霧では展望も無いだろうし、私はピークにこだわるピークコレクターでもない。帰りのバスの時間もあるので、ここで引き返すことにした。 029.gif

ちなみに、ピークを現す “P” ならわかるけど、なんでK1とかK2という “K” のアルファベットを使うのかな?

ヒマラヤのK2という山はカラコルム山脈にある2番目に高い山ということで、 Karakoramのイニシャル “K” が使われているけど、もしかして、これを真似て霞沢=Kasumisawaの “K” かな?だとしたら笑える。 041.gif




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なんて、愉快な想像をしながら20分ほど霧がはれるのを待ったが、はれないので下山にかかる。

ところが、おやおや、私が下山にかかると、先ほどまで霧に覆われていた空が明るくなってきた。どうも霞沢岳は私のことが嫌いなようだ。嫌いな女が去ったので、そのベールを上げたのか!? 058.gif

K1の急斜面を降りながらギリギリ穂高連峰が見えた。

航空気象学もかじっているので、穂高連峰上空の雲の形が気になる。 “Virga” という雲かな~日本語では何ていうのかなぁ~・・・尾流雲かな? 039.gif

この雲は、雲から落ちる水滴や氷の粒子が地面に到達する前に上空で蒸発してできる状態で、雲の周辺の空気が低湿度で、ある程度温度が高いことを意味する。

空を飛ぶには厄介な雲だが、今日は良いお天気になるぞ!ってことで、霞沢岳もこの時間から晴れていくもよう。




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ほら、視界が良くなった! 058.gif




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朝は霧に覆われていた霞沢岳が見えてきた。 058.gif 朝からこの天気がほしかったな~




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アップダウンの多いこのトレイルは下山も登りと同じくらいに時間がかかる。でも朝には見えなかった樹林帯の中の植物たちに会えるので、さほど苦にならない。

ヘットライトを反射していたイワカガミをはじめ、赤い実をつけているツルリンドウなどなど。

ジャンクションピークへの登りでは、写真左のロゼット状に葉を広げる植物が群生していた。後でしらべたら、なんとショウジョウバカマではないか!早くも中心に芽のようなものがあるね。 005.gif

ショウジョウバカマは、湿原に他の高山植物より一足早く春の訪れを告げるようにピンクの花を咲かせる(写真右)




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長い登り返しを終え、ジャンクションピークに到着。すっきり眼下の山並みが見える。 072.gif




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そして、ジャンクションピークから徳本峠への下りでは、朝は真っ暗で見えなかった前穂高岳、奥穂高岳の高峰がそびえる。上高地から見る穂高とは一味違う眺めだ。 072.gif




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そのすそのには梓川の流れが白く蛇行してる。 072.gif




f0308721_149436.jpg徳本峠との分岐(右が徳本峠)に戻る。

K1までの往復に約6時間ほどかかった。霞沢岳まで往復するなら7時間はみておきたい。 034.gif

下山は左のトレイルに進み、白沢沿いの路で明神まで行く。

徳本峠から明神間のルートは、よくメンテナンスされているので問題ない。




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分岐からしばらくは展望のきかない樹林帯の路をスイッチバックに降る。

すぐに白沢支流の黒沢に沿って急坂を下るようになる。

30分ほど降ると沢(水場)がある。

水場からさらに下って2つの沢を横切れば、眼前に明神岳が迫る。





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対岸の山肌にみえるダケカンバの白い幹が美しい。 072.gif




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峠から1時間ほど降ると傾斜が緩み、路幅の広い針葉樹林の森(林道)に入って行く。 070.gif




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林道は約1kmくらいあり、あたりが自然林になり明るく開けてくれば明神は近い。 072.gif




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明神の徳本峠登山口である白沢出合に到着すると、横尾街道(上高地~横尾までの林道)に合流するので、槍ヶ岳や穂高岳への登山者、明神散策の観光客で大賑わいだ。 005.gif

白沢出合からは明神岳の峰々が天を刺すようにそびえている。 072.gif




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白沢出合から西に少し行ったところに明神館があり多くのハイカーや観光客で賑わっている。

明神館から明梓川を渡った対岸に明神池がある。せっかくだから明神池に立ち寄ることにする。

明神池を見るには、明神館の北側に掛かる橋を渡り、嘉門次小屋の横を通って穂高神社奥宮で拝観料(¥300)を払う必要がある。何故なら、明神池は神降地らしい。まあ、山岳宗教の一種なんだろね~。





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宗教とは無縁の私であるが、神社の私有地?に立ち入って美しい景色を見させていただくということでお金を払ってみさせてもらった。

明神池を訪れるのはおそらく4度目だと思うけど、そのうちの2回は残雪期&冬期だったので(神社は閉鎖していた)お金は払っていない。神様、タダ見しちゃってごめんなさい。 日本の神様ってお金が大好きだよね~ 041.gif 065.gif 065.gif 065.gif




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カラマツがいい仕事してますね~




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水草がいい仕事してますね~ ちなみに、ここにはイチョウバイカモという珍しい水草があるらしい。 034.gif




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明神から上高地バスターミナルまでのトレイルは過去に何度となく歩いている路だ。でも、よく考えてみると残雪期の5月と夏か冬にしか通っていない気がする。 072.gif




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この黄金色の明神岳を見るのは初めてだ。 072.gif




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カラマツの落葉が、トレイルに黄色の絨毯を敷き、沢を黄色く縁どっていた。 072.gif




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小梨平も黄金ワールドだった! 005.gif 072.gif 043.gif

週末の上高地は、周知の事実の混雑ぶりなので、人気スポットのカッパ橋などはスルーした。 021.gif

霞沢岳に行かなかったので、1時間の時間調整に明神池に寄って、15時30分のバスに調度よい具合にバスターミナルに到着した。 059.gif

2日間の徳本峠越えの山旅は、栄枯の歴史に思いを馳せ、紅葉に心躍らせ、渓流のせせらぎに心が洗われる旅だった。 043.gif


私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
行程距離: 約17km(徳本峠小屋‐霞沢岳往復(約9km)‐明神館‐明神池‐明神館‐小梨平‐上高地バスターミナル)
標高差: 約510m gain / 約1,100m down
実動時間: 約10.5時間 (休憩、明神池散策込み)

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by dream8sue | 2015-10-24 02:05 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)

中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(二俣~徳本峠小屋)     Tokugotoge in Chūbu-Sangaku NP

Friday, October 23, 2015
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栄枯の歴史をたどる徳本峠越えは、前半の島々谷川に沿った6kmに及ぶ林道歩きと、後半は島々谷川の北沢と南沢を分ける二俣からの渓流歩きに変わる。

南沢に入ると、今までの林道とはぐっと趣を変え、深い瀞の上にかかる赤や黄色の紅葉が絵はがきのように美しい。 072.gif

前半の燃えるような紅葉の林道歩きはこちらから⇒ “中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(紅葉の島々谷川) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”




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島々谷南沢沿いのトレイルに入ると、いよいよ山路となる。

二俣のすぐ先に、 “じゃがりこチーズ味” じゃなくて~ “あがりこサワラ” の案内板がある。 041.gif

周辺には、あがりこ型樹形という奇妙な形のサワラの木が数本みられる。 005.gif




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南沢右岸(下流に向かって右側の岸を右岸、左側を左岸という)から始まり、いくつもの橋を渡り左右の岸を縫うように進む。 070.gif

二俣から徳本峠までは約10kmもある。栄枯の歴史をたどるトレイルは思った以上にロングルートだ。




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“行き橋” で右岸から左岸に渡る。




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0.5kmほど歩き、“戻り橋” で左岸からまた右岸に渡る。 071.gif




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南沢の清流と紅葉、そして深山の静寂が私を日常から遠ざけていく。 043.gif




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足下の流れはけっこう激しく岩を噛み、紅葉を映えさせている。 072.gif




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トレイル脇には、苔むした石垣の炭焼き釜なども残っていて、往時を偲ばせる。




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沢に近いトレイルは、時にこんなブリッジ状の崩れ方をする。 005.gif




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そして、激しく土砂崩れを起こし、通行を困難にさせる。 008.gif




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いくつもの山のヒダは沢になり、トレイルを切断している。




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すべての小さな流れは、南沢へ流れ込んでいく。




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“瀬戸下橋” で右岸から左岸へ




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どこまでも続く流れは美しく、魚になってこの清流を遡ってみたいと思わせる。




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“離れ岩”のある “瀬戸上橋” で左岸から右岸に渡り返す。




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標識には “離れ岩” とあるが、横からは何故離れ岩なのか分からない。が、橋の上から下流を見て納得。確かに岩が離れている。 045.gif




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湿った大岩の下に桟道が付けられている。 ここの景色はまるで中国の水墨画のようだ。 072.gif




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トレイルを切断している流れを飛び石で横切る。こんな崩れた路も落葉模様で楽しい。 072.gif




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f0308721_0494227.jpg一際大きな流れの “ワサビ沢” が左から合流している。

午後の陽射しが差し込み、紅葉が一層輝き、まさに黄金の世界に紛れ込んだ感覚になる。

What a lovely trail Tokugotoge is! 049.gif 003.gif




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ハイキングポールに落葉が刺さって、カエルの串刺し・・じゃなくて~カエデの串刺し状態。 041.gif




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二俣から5.2km、2時間20分ほどで、ようやく “岩魚留橋” に着く。  名前の付いた橋は、岩魚留橋が最後である。




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岩魚留橋で左岸に渡った高台には、廃屋になりつつある “岩魚止小屋” が建っている。 バックの紅葉に陽射しが差して美しい。 072.gif




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f0308721_0533964.jpgさすがにここまで来ると、朝からの疲れが出てくる。 042.gif

小屋の縁側に座ってひと休みして行こう。 063.gif

一息ついて、ふと頭上を見ると、ギョギョ! 005.gif

物干しになんとヘビの皮が干してあった。 008.gif




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岩魚留周辺には、山葵沢、岩魚留沢、中ノ沢などの多くの支流が南沢に流れ込んでいる。

この先しばらくは左岸沿いに辿るが、小さな橋をいくつも渡る。 071.gif




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沢は樹林の中に続き、流れはどんどん細くなっていく。




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この橋は使用不可能! 005.gif 046.gif




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丸太橋をいくつも渡る。 こんなラダーも設置されている。




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そうそう、二俣からのトレイルでは、この妖精のイヤリング(ツリバナの実?)もたくさん見かける。 056.gif 043.gif




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低木もいい仕事してますね~ 072.gif




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岩魚留から2.6km(徳本峠まであと2km!)地点の橋を渡ると、トレイルが沢筋から離れ北側の山腹に入る。いよいよ高度差400mの徳本峠への急登が始まる。 013.gif




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f0308721_145724.jpgロングルートの最後の登りはきつい。 042.gif

途中には “ちから水” と書かれた湧き水がある。

とても美味しい湧き水だ。 011.gif 063.gif

振り返れば小嵩沢山方面の山並みに残照があたっていた。 058.gif




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かなり足が重くなってきた。 042.gif ゆっくり、ゆっくりと後ろを振り返りながら最後の登りをこなす。 066.gif

スイッチバックのササ原の急斜面を登りきったところが徳本峠で、徳本峠小屋の前にとび出る。




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徳本峠小屋は、1923年(大正12年)に開業し、上高地へのメインルートとして多くの人に利用されていた。1933年(昭和8年)に上高地にバス路線が引かれてからは徳本峠を利用する人は少なくなったが、昔ながらの峠のランプ小屋として今も親しまれている。 035.gif

旧館(休憩所)は2011年に国の有形文化財に登録されているらしい。正直、建物自体はただの古い木造小屋で、文化財の価値とは、ずばり歴史そのものにあるんだな~って思った。 039.gif




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無雪期ギリギリで訪れることができた徳本峠越えは、燃えるような紅葉と、美しい渓流を私にみせてくれた。 072.gif

そして、徳本峠小屋は、槍・穂高周辺にしてはこじんまりとしたアットホームな小屋で、小屋のファンが多いというのも納得できる。 045.gif

小屋のベンチに座り、沈みゆく夕日をみながら、この路を歩いた過去の多くの岳人たちに思いをはせる。こんな山旅もたまには良いかも知れない。 049.gif

翌日は霞沢岳への登山と、明神池の散策をして上高地へ下山した。⇒ “中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(霞沢岳K1と明神池) Kasumisawadake in Chūbu-Sangaku National Park”



私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級者向け
行程距離: 登山口から約17km/二俣から約10km(安曇野支所バス停‐徳本峠登山口‐変電所‐小嵩沢渓流入口‐二俣‐岩魚止小屋‐徳本峠小屋)
標高差: 登山口から約1,400m
実動時間: 登山口から約9時間 (休憩、渓谷への寄り道込み) 

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by dream8sue | 2015-10-23 23:09 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(2)

中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(紅葉の島々谷川)     Tokugotoge in Chūbu-Sangaku NP

Friday, October 23, 2015
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“徳本” と書いて(とくごう)と読ませる。標高2,135mのこの峠は、1933年(昭和8年)にバス路線が開通するまでは、上高地へのメインルートであったことは岳人ならば誰もが知っているであろう。しかし、かつての自分がそうであったように、岳人という人種は、槍ヶ岳や穂高岳の頂に目を奪われ、栄枯の歴史などには無頓着である。

近代登山の父、ウォルター・ウェストンや、孤高の人、加藤文太郎も歩いたこの路を、いつかは自分も歩いてみたいと思っていた。 039.gif
彼らはあの時代に、頂への憧れと自分への試練を抱えてこの路を歩いたであろう。そんな路を私は、病気と向き合い、すでに岳人ではない自分を受け入れる儀式のような気持ちで歩いた。 003.gif

不本意ながら、2日間の山行レポートがさまかの3 serial (紅葉の島々谷川 / 二俣~徳本峠小屋 / 霞沢岳K1と明神池)になってしまった。本当は1レポート1ルート完結、または1日完結としたいのだが・・・それほど見所満載ってことかな? 003.gif




f0308721_232169.jpg行程は、マイカーでも電車でも前夜発1泊2日となるだろう。私は歴史をたどる旅らしく、行きは新幹線も使わずローカル線でアクセスし、前夜は松本にて宿泊。 014.gif

アルピコ交通(松本電鉄)上高地線の始発で新島々駅(7:02着)まで行き、そこから上高地方面行きのバスに乗り国道158号線を西に走る。徳本峠入口のバス停には道路工事のため(2015年現在)止まらないので、 “松本市役所安曇支所” で下車となる。

帰りは疲れていたので上高地から長野駅直通バス(せせらぎ号/片道¥2,900~¥3,400)を利用。 新幹線で長野駅から高崎駅まで50分。 059.gif




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安曇支所バス停より島々谷川へ向かって民家の通りを行く。郵便局、駐在所と過ぎれば、農産物加工センターの隣に “徳本峠入口” のりっぱな道標がある。

ここから島々谷川の二俣まで車の通れる林道を約6.5kmほど歩く。始めは、民家の脇のサクラ並木を川の流れと紅葉を見ながら歩く。のっけから素敵な景色に出迎えられてテンションが上る。 060.gif




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0.3kmほどのサクラ並木が終ると、獣避けゲートがあり、その先に徳本峠歩道案内板がある。

ベンチもあるので、これからの長い道のりに備えてひと休みしながら身支度を整えよう。 063.gif

案内板によれば、ウォルター・ウェストンはこの峠を11回も越えているそうだ。 005.gif

また、この路は江戸時代から明治時代まで、木材の搬出や炭焼きなどの生活を支えるルートでもあったそうだ。 027.gif




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歩き出してすぐに、先が浅く2つに裂けた袋状の形をした実を見つけた。葉が三つ葉なのでミツバウツギの実かな? 039.gif




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林道は紅葉の最盛期で、谷間から見上げる山々が紅く染まって美しい。 072.gif




f0308721_1525394.jpg案内板から10分くらいで、林道が一際広くなっている場所がある。

マイカーの場合は、ここが駐車場として利用されているようだ。

林道の紅葉を見るだけでも十分楽しめるので、日帰り山行にはマイカー利用が便利だ。




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単調な林道歩きと思いきや、予想外の美しさに、谷に掛けられた吊橋に寄ったり、川の淵まで降りたりと寄り道三昧だ。

支流が滝となって島々谷川へ流れ込んでいる。

陽だまりの路肩には、ムシトリナデシコやメマツヨイグサなどもまだ咲いていた。 056.gif




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しばらく行くと、変電施設が現れる。両岸の紅葉に陽が当たって凄く綺麗~ 072.gif




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変電施設からしばらく行き、左岸(下流に向かって右側の岸を右岸、左側を左岸という)から右岸へ、右岸からまた左岸へ渡り、しばらくは左岸を行く。右側には山の斜面が迫っている。




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渓谷沿いのトレイルと、背の高い樹木。何だか南カリフォルニアの West Forkを思い出すな~

“ピカイチ渓流美ならここ!    West Fork - San Gabriel River in Azusa” 




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林道は紅葉のトンネル、紅葉の並木道状態だ。




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山の上にはガスが掛かっているけど、本日はずう~っと谷の中だから問題ないな。




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どこを見ても、額縁にはまった紅葉の絵みたい。 072.gif




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右手に一枚岩の壁が現れる。林道を作るために削ったんだろうな~ 039.gif




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対岸に見える、白い樹木の枝ぶりが綺麗だ~ 072.gif




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しばらく行くと、左に “床沢渓流入口” の標識がある。

スイッチバックのの階段を降りきりと吊橋が掛かり、対岸から床沢の流れが合流している。




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この渓谷は水際まで降りられるので流れの音を聞きながら紅葉狩りが楽しめる。 072.gif




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島々谷川は明るい谷で、床沢渓谷入口のすぐ先に、本流を堰き止めた砂防ダムがある。このあたりが二俣までのほぼ中間点(登山口から約3km)である。




f0308721_273736.jpg砂防ダムの先に、車止めのバリケードがある。




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バリケードを少し行くと、 “小嵩沢渓流入口” の標識があり、大きな吊橋がある。




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ここの紅葉が実に素晴らしい。 072.gif 072.gif




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この吊橋は高い位置に掛けられているので渓谷が一望できる。下流の紅葉。 072.gif




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上流の景色。 072.gif




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山肌の紅葉にズームしてみれば、針葉樹の緑と広葉樹の赤や黄色のコントラストが美しい。 072.gif




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眼下の河原に自分の影が写っていた。 005.gif 043.gif

対岸まで渡ってみたかったのだが、何やら野猿の住みかがあるようで、キーキーと凄い鳴き声がするので怖くなって途中で引き返した。 008.gif




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半分だけ紅いモミジの葉!  005.gif 043.gif




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燃えてます! 005.gif

AB型(血液型)の習性?で何でも理論的に考えてしまう癖がある。モミジの葉が紅く変化するのは、葉の中にアントシアンという色素ができるからだ。 034.gif

ちなみに、モミジの語源は “色をもみ出す” であるそうだ。秋の妖精の手によって色がもみ出されると思うほうがメルヘンチックでいいね。 037.gif




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さて、だいぶ道草をくってしまった。二俣まで先を急ごう。林道をまたいで島々谷川に流れ込んでいる沢がある。




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日当たりの良い場所では、燃える秋がまだまだ現れる。枯れていく生命が眠りにつく直前にすべてのエナジーを燃え尽きようとするかのようだ。




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紅葉の遅い日当たりの悪いポーションも、しっとりしていて落ち着くな~ 043.gif




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再び右岸に渡ると林道が洪水状態になっている。靴を濡らさないように水流を避けて歩いていくと、洪水の原因がわかった。左の山腹から支流が林道に落ちていたからだ。 005.gif




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黄葉は、モミジの紅い葉とは紅葉のシステムが違う。こちらは葉緑素が無くなり、もともとあったカロチンという色素が目だってくるだけだ。 034.gif




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林道が徐々に川床に近くなってきた。林道から外れてまたまた河原遊び。単独だと寄り道が多くなってしまうのはいつものこと。 003.gif




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二俣に近い場所に “戦国落人悲話” の碑がたっている。 いつの時代も戦いは悲しいね。 002.gif

悲話の碑の先で、右に進むトンネルが見える。が、トンネルには行かず右岸を直進すれば二俣はすぐだ。




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f0308721_2192695.jpg寄り道ざんまいして登山口から約3時間で二俣に到着。 042.gif

おそらく普通に歩けば、歩き易い平坦路なので2時間くらいだろう。

島々谷川の北沢と南沢を分ける二俣には東京電力の取水場がある。

2つの沢が清流を湛えながら合流している。

トイレやベンチがあるので、休憩ポイントとして最適だ。 063.gif

二俣までの林道は、燃えるような紅葉ロードであった。 072.gif

二俣から先も紅葉に加え渓流美も見られる素敵なトレイル歩きが楽しめる。
続きはこちらをチェックしてね。⇒ “中部山岳 栄枯の歴史をたどる徳本峠越え(二俣~徳本峠小屋) Tokugotoge in Chūbu-Sangaku National Park”



私のこのトレイルへの評価: 5★(春・秋限定) 初級者向け
行程距離: 約7km(安曇野支所バス停‐徳本峠登山口‐変電所‐小嵩沢渓流入口‐二俣)
標高差: 約200m
実動時間: 約3時間 (休憩、寄り道込み) 注:徳本峠小屋までは約9時間行程

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by dream8sue | 2015-10-23 02:23 | 中部山岳国立公園 | Trackback | Comments(0)