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富岡市 妙義山 妙義富士から相馬岳そして山ガールと白雲山へ縦走     Mount Myōgi in Tomioka, Gunma

Sunday, December 3, 2017
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このところの私は、群馬県の妙義山系で裏妙義の御殿東壁と、表妙義(妙義山は、南側の表妙義と北側の裏妙義に分かれている)の金鶏山と筆頭岩のクライミングが続いた。
もう妙義山系はいいかな~と思いながらも、妙義富士と聞いてやって来てしまった。 102.png

ニードル(針峰)ばかりの妙義山に富士の名前は似合わないだろう。
以前から名前だけは知っていたが、それほど大した岩峰では無いだろうと勝手に思っていた。

今回はその妙義富士に迫り、妙義の富士はやはりカッコいいニードル富士だったことを知った。  114.png


最近、Web上のブログを読んでバリエーションルートに入って遭難する人が増えているそうです。
このルートは一般ルートではありません。
入山に際しては必ず経験者(読図や登攀のできるレベル)やガイドと同行してください。  
また、何が起こっても対応できるように自己責任の概念をしっかりもって登ってくださいね。




 
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<マイカーの場合>
国道18号で軽井沢方面に向かい、松井田バイパスの先の “五料” の信号を左折し県道51号線に入る。
上信越自動車道の松井田妙義IC入口を右折して、妙義ナバファームのキノコハウスを囲むように、次ぎの三叉路を右折する。
IC入口から1.3kmほどで写真のキノコハウスが右手に見えてくる。
このハウスの前の路肩に数台パーキング可能。

なお、妙義富士から相馬岳まで登り白雲山へ縦走する場合は、下山口の妙義神社からここまで車道を2.5kmほど歩くことになる。
私達は車2台で、妙義神社に1台を回しカーシャトルした。



 
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キノコハウスの前のスギ林を登る。
下部は尾根が広いが、目印のテープなどが程よく付けられているので、地形を読みながらそれらの目印を追う。



 
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徐々に傾斜がきつくなり、岩塊なども現れるので早々に登攀具を装着して登る。



 
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岩稜の巻きでは、悪いルンゼを登る。 

まあ、こういったバリエーションルートでは、各チームのルート取りに寄るので、あくまで参考程度にね。
あまり詳しく書くと、ルートファインディングの楽しみを損ねてしまうしね・・(^_-)-☆



 
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やがて、北西方向の視界が開け、朝陽を浴びた相馬岳北稜の下部岩壁帯が現れる。



 
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さらに尾根を登っていくと、薮の中に突然妙義富士が姿を現す。
目の前の絶壁は登れないので、左の支尾根を登り妙義富士の肩に出てから、岩稜を登れば容易にピークに立てる。



 
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妙義富士のピークは、やっと2人が座れるくらいの狭いピークで、セルフビレイを取れるアンカーも無いので、くれぐれも落ちないようにね。

“次はあのピークだよ” とSueが指差しているのは・・



 
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妙義富士とP2の間に突起しているこの草付きピークだ! 

妙義富士から、登った支尾根を戻り、妙義富士の基部の巻き路を行けば、この岩峰の取付きだ。
急傾斜であるが、ブッシュが豊富なので、木の根をホールドにして藪岩のピークまで登る。



 
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登りきれば、この大岩壁帯が目の前に現れる。  113.png
手前のピークがP2で、ちょうど光と影になっているカンテを登る。



 
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岩慣れしているクライマーならロープ無でも登れるだろうが、高度感があるので万が一のことを考えてロープ確保して登る。



 
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カンテ登りは、高度感に目がくらむ!  ヒィィ((ll゚゚Д゚゚ll))ィィ!!!  

でも、楽しくて歓声をあげちゃうよ。 ヾ(o≧∀≦o)ノ゙♪♪♪

先ほど座っていた妙義富士のピークって、あんなにトンガリのピークだったんだね~。どうりで狭いわけだ! 150.png  



 
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P2に登ってしまえば核心部は終わり、後は時々現れる岩塊をこなしながらヤセ尾根をひたすら登るだけ。



 
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北側には相馬岳北稜(下記リング参照)の上部岩壁が頭をのぞかせている。 
P12(つづみ岩)やハサミ岩もしっかり確認できる。
そのバックに見えるのは裏妙義の稜線。




 
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しばらくヤセ尾根を行くと、見覚えのある相馬岳北稜の935mの広いピークに合流する。
このピークから相馬岳までは、1度歩いているので精神的には楽であるが、体力的には一番きついセクションだ。
前半は、まだ藪岩のヤセ尾根が続く。



 
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途中のヤセ尾根から、裏妙義の稜線に立つ岩峰がよく見える。
右から丁須の頭、赤岩、烏帽子岩である。 (バックの雪山は浅間山)
この3峰を歩く(正確には岩峰基部を歩く)裏妙義縦走路(下記リンク参照)も、表妙義縦走並みに手ごたえのある岩稜ルートである。

おまけに丁須の頭の前に立ち塞がっている岩の要塞のような壁が、先日、藪岩の困難さを思い知らされた御殿東壁である。




 
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北稜935mピークから約1時間、後半は岩場も無く穏やかな尾根をひたすら落ち葉を踏みしめながらの登高。
ようやく到着した相馬岳(1104m)では、日曜日とあって2人の山ガールを含む数人の登山者と会う。



 
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お約束のズームアップ。
鷹返し、金洞山、西岳、星穴岳の見事な岩峰群である。
星穴岳に空いている小さな穴が見えるかな? 
見える人には見える・・貴方のハートを射抜く “射抜き穴” (下記リンク参照)よ。 ( ◠‿◠ )クスクス




 
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さて、相馬岳での休憩の後は、表妙義縦走路の東半分を歩いて妙義神社へ下山する。
相馬岳から15分も降れば、中間道へのエスケープルート、タルワキ沢コースの分岐を右に分ける。



 
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分岐を直進して、天狗岩の側壁を見ながら岩稜を行けば、大展望の天狗岩のピークに着く。
天狗岩からは、登ってきた妙義富士の稜線、相馬岳北稜、裏妙義の稜線が一望できる。



 
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相馬岳北稜の全容が圧巻である。 177.png



 
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その手前には妙義富士とP2の東壁?がまるで1枚の屏風のようだ。 177.png  146.png



 
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西側には、相馬岳が藪に覆われた東壁を見せている。



 
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さて、天狗岩を過ぎると大のぞきのキレットが始まり、30mのクサリ、10mのクサリ2本と続く。

と、ここで山ガール2人をレスキュー? っていうか・・
単に山ガールと歩きたい同行者(独身の日本男児たち)が、頼まれてもいないのに自分達のハーネスまで貸してヘルプしだした。 113.png



 
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中間道からタルワキ沢コースで相馬岳に登った山ガールたちは、当初は同ルートのピストンの予定だったらしいが、
山頂で会った登山者に “行けますよ” と言われて、安易に縦走ルートに進んでしまったようだ。 140.png



 
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キレットのクサリ場を登り上げれば、そこは大のぞきのピーク。
西には、天狗岩の大岩壁がきれ落ちている。



 
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その山麓に目をやれば、先日歩いたばかりの金鶏山(下記リンク参照)が霞んでいる。




 
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そして、クサリ場はまだまだ続く。



 
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南面がスッパリときれ落ちたカンテに掛かるクサリ場 “背ビレ岩” をビビりながら下り・・ 149.png



 
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見晴らしの3連クサリ “ビビリ岩” では、足を滑らしながらも必死に下っていく山ガール。 105.png
もちろん、日本男児たちがロープで確保しているので大丈夫! 124.png



 
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そして、最後の奥の院の長いクサリ場を降りきり、ロープ確保は終了。



 
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急な岩場を下って、辻という一般路との合流点に降りて、大の字に向かう。

 Wow! 木立の間から大の字の裏側が見える。
何度も歩いているトレイルであるが、 “裏大の字” を見たのは初めてかも。



 
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大の字(正確には大の字の設置されている岩棚)までは10mくらいのクサリ場であるが、
大きなステップが刻まれているので慎重に登れば問題ないだろう。

 大の字では、だいぶ低くなった展望を見ながら、山ガールたちと楽しく親睦を図る。 169.png



 
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大の字までは観光客も登れることになっている?が、
大の字下のザレた斜面(クサリあり)はすこぶる足場が悪いので、山歩きに慣れていない一般観光客にはきついだろう。



 
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大の字から30分も降れば自然林からスギ林に入り、砂防工事の柵の下を通て、妙義神社の境内へと至る。
後は、神社の境内から、旅館や土産屋の並ぶ参道を降ればパーキングに着く。

私達だけなら相馬岳から1時間は早く下山できただろうが、そこは日本男児の心意気で山ガールをアテンドしての下降となった。 162.png

妙義富士は、それほどシィビアな岩登りも無く、見事な岩峰に立つことができる。
藪岩と言いながらも、尾根の薮はそれほどでもなく、ついでに相馬岳からの稜線歩きも楽しめちゃうのだから藪岩ハイカーにはお勧めのルートである。 165.png

なお、表妙義縦走路(下記リング参照)に関しては、今回のルートとは逆廻り(反時計廻り)で歩いているので、
興味のある方はそちらと合わせて読んでもらえれば、ルートの概要が一層よく分かると思う。


本ルートのマップ は下記のヤマレコのリンクをクリックしてね (^_-)-☆

私のこのトレイルへの評価: 4★ 上級者向け
距離:約5km/ 所要時間:休憩込で約8時間(キノコハウス前 6:30‐妙義富士 8:30‐P2 9:00‐相馬岳 10:45/11:00‐大の字13:30/13:50‐妙義神社P 14:30)
標高差: 約700m

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by dream8sue | 2017-12-03 21:50 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(2)

安中市松井田町 妙義山の名ルート相馬岳北稜     North ridge of Sōmadake in Mount Myōgi

Saturday, April 16, 2016
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妙義山の相馬岳北稜は妙義のバリエーションルートの中でもピカイチだろう。地図を見れば一目瞭然、岩壁マークに沿って登るこのルートは藪岩好きの岳人ならば登っておきたい1本だ。巻き路に逃げることも可能であるが、忠実に尾根をたどれば部分的にⅣ級くらいの岩登りあり、何度もラッペルをするルート取りなどクライミング要素の強い秀作である。 049.gif

注意:このルートは一般ルートではありません。 必ず経験者(読図や登攀のできるレベル)と同行してください。 また入山に際しては自己責任であることを肝に銘じ、万が一の事態にも自分たちで対処してください。



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標準コースタイム12時間のロングルートだけに早発ちは必須だ。日の出を待って出発。取付きはダムの下流にかかる橋を渡り、0.5kmほど行った小さな沢(橋を渡ってから2つ目の沢)が入り込んだところだ。沢の右岸の尾根に取付き、最初から急登の尾根を登る。 042.gif




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登りだしていくらもしないうちに、小さな岩場が現れる。岩場を越えると木々の間から町並みが見え始める。 “あたご社” と書かれた手作りの標識があり、左の岩壁に御宮の旗が見える。こんな熊しか通らない尾根にもお宮を置いてあるのかしら? 039.gif




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春のど真ん中ということもあり、北稜下部の標高ではミツバツツジの花が満開だ。




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朝陽に裏妙義の岩壁が紅く色づく。スカイラインは丁須の頭に突き上げる御岳ルートだ。
私は、昨年の早春にこのルートを登っている。→ “群馬の駅からハイク vol.6 : 安中市 妙義山 御岳から登る春霞の丁須の頭  Chosunokashira in Mt.Myōgi




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P1に向けて、200mの急登をこなす。踏み跡もそこそこあるので、心配していたほどルートファインディングは困難ではない。 043.gif




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東面が切れ落ちた岩尾根、P1に出ると目の前には、早くもP2が現れる。 005.gif 072.gif




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P1~P5 まではさほど難しい場所もなく高度をかせげる。登るほどに視界が開けていく。




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P2は右を巻き、2つのコブのような岩の間を行く。




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東面は絶壁なので、基本的に右側(西面)を巻く。P4辺りの西壁と新緑のコントラストが綺麗だ。 072.gif




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P1~P5までは、新緑のシャワーを浴びながらルンルン気分で歩ける。 060.gif



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時々、露岩が出てくるが、このくらいならプレーシャーも無く楽しい。 060.gif



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東面に朝陽が当たり、新緑が一段と美しい。 072.gif  072.gif




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ヤセ尾根にも春の息吹が・・この花は何でしょうか?




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P5が現れる。P5のバックにはハサミ岩がぱっくりと口を上に向けている。




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P4とP5の鞍部からは岩のキレット越しに白雲山の尾根が浮かぶ。




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P5のヤセ尾根を端まで行くと、行く手が深い断崖絶壁となり、とても降りられそうにない。そしてP6と思われる岩峰が谷を隔てて立っている。




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P5からの下降点を探し20mほど戻って右側(西側)につけられた踏み跡を見つける。(ここに新たに赤布を目印に足しておいた)




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下降途中からは、P6の岩壁の向こうにP7が朝陽を受けている。え~!あの壁を登るの?・・と心の声。 005.gif 008.gif



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f0308721_1154885.jpgP5とP6のコルからは、チムニー状の岩(15mくらい)を登る。

下部のクラックから入り、右のフェイスに出る。





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f0308721_117047.jpgP6の肩にはいあがったら、西側の岩壁バンドを登る。

P6の西壁にはイワヒバ(別名:イワマツ)が群生していて見事だ。

イワヒバの葉状の茎は乾燥すると丸く縮まってしまうが、水分を得ると放射線状に美しい枝葉を広げる。

また、足元にはミョウギイワサクラも群生している。  056.gif





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f0308721_1201756.jpgミョウギイワサクラを踏みつけないようにバンドをトラバースした先には、ラッペル用の青いスリングとリングの残置がある。

ここでP6とP7のコルへ15mほどのラッペルで降りる。 071.gif




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コルに降り立ち、P7への登高ルートを探る。目の前にある悪そうな凹角はとても登れる気がしない。右側の浮石の詰まったカンテも登れる気がしない。Oh Boy! Where should I climb? 025.gif
目の前の壁にばかり気を取られてはいけない。このコルから這い上がるポイントは、どうやら10m左のルンゼを詰めたところのようだ。出だしは少し被り気味のフェイスであるが、取付きに生える立ち木をうまく使って、大きなスタンスに立ちこむ。後はオッパイのように突き出たホールドがたくさんあるのでⅢ級くらいの岩登りとなる。




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壁は30mくらいであるが、途中から傾斜が増す。ここにもイワヒバが群生している。最後はやや小さくなったホールドをこらえ、立ち木を取れば傾斜も緩くなりP7に着く。ここが前半の核心部と言ってもよいだろう。後続の2人パーティーのリードが大きな落石を起こしたので肝をつぶすが問題は無かったようだ。 008.gif




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P7から続くヤセ尾根の先には、後半の核心部となるP12が見えてきた。




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P7から西側面の岩場をクライミングダウンを交えながら下降する。P8とのコルには、ここにも一際見事なミツバツツジが咲いていた。 056.gif



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P8からP10までは小ピークをいくつも越えて行く。岩場歩きに慣れている者ならさほど問題となるセクションではない。




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東面は相変わらず絶壁である。石碑のような岩塔が立つ小尾根を見下ろす。




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振り返れば、登ってきたP5~P7の岩峰が見える。バックには榛名山が春霞の中に薄いシルエットを見せている。 072.gif




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そして、裏妙義と呼ばれるエリアにある妙義湖と岩尾根。




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やがてP11への登りにさしかかると、東面へ顕著な巻き路がある。急峻な岩壁帯のトラバースから左上に見えるコルに登り上げる。このトラバースが意外と悪いので要注意だ。 008.gif 042.gif




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さて、このルートの核心部とも言うべきP12だ。ブッシュ交じりの20mほどのカンテ状の壁である。急傾斜の泥壁をブッシュの生える中間テラスまで登る。




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中間テラスからクラックの走る壁を左上するのだが、出だしの2mがハングしていてホールドも乏しい。
残置ハーケンと残置スリングがかかっている。ここには赤のエイリアンがばっちり決まる。トップはクラックから左のドロ壁にアイスバイルを打ち込みホールドにして越えて行く。私はフォローで、残置スリングを掴みハイステップに何とか足をのせ、残置してもらったアイスバイルを使って同じくドロ壁に打ち込みホールドとする。もしやと半信半疑で用意したアイスバイルであったが、本当にドロ壁によく効いた。
ちなみに、P12は大きく西側に巻き仙人屈に登りあげるエスケープルートがあるようだ。




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P12 は “つづみ岩” とも呼ばれていて、手をたたくと辺りの岩にこだまの様に反響する不思議なピークだ。そして、P12からは南東にハサミ岩の刃にあたる大小の岩塔が見下ろせる。そこから935mのピークへと続く尾根を目で追う。




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その右(南西)に目をやれば、下降路となる相馬岳コースと、そのバックには表妙義主稜線である鷹戻しや金洞山、そして星穴岳が黒いカーテンのように立ちはだかっている。




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さらに西には、裏妙義の風穴尾根の岩峰や西上州の山々が望める。




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振り返れば、北にP11と、バックに裏妙義の主稜線とも言うべき丁須の頭から谷急山への岩尾根が見える。




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核心部が終わり一息入れたいところであるが、P12は狭いピークなので仙人屈まで行って休憩しよう。それに、ここからの下降もあなどれない。 034.gif




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両サイトが切れ落ちた、まさにナイフエッジ。ここは無理をしないで左側(東面)へ立ち木で短く切って2回のラッペルをする。




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ラッペル後も足場の悪い斜面をトラバースしてハサミ岩の大きい方の岩の肩に出る。




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f0308721_1331718.jpgハサミ岩の肩からⅢ級くらいのクライミングダウンで降りたったところが岩のアーチになった仙人屈である。 005.gif




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f0308721_1352691.jpgアーチをくぐった西側が大きな岩のルーフをもつケーブで、千人(仙人)は無理だが百人くらいはビバークできそうな大きな洞窟である。 041.gif

取付きからここまで6時間とまずまずの速さだ。トップがフィックスしたロープにセカンドとサードはアッセンダーなどでセルフビレーを取って登るシステムでスピードアップを図った。 034.gif





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仙人屈でしばし休憩したら、先を急ごう。続くハサミの小さい方の岩は右側から巻く。




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岩場が終わったあたりで振り返って見たら、あっちもこっちも岩塔で、まるで岩の森に棲む小人にでもなった気分だ。 037.gif




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仙人屈から30分ほどで幕営敵地と思われる935mの広いピークに着く。この先はもう岩場は無いかと思いきや・・尾根にちょこんと立つボルダーを右から巻く。




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最後の短いナイフエッジを越えて、いよいよ樹林帯の尾根登りとなる。




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緊張感から解放されてただ足を前に出せばよいだけの尾根歩きだ。が、緊張感がなくなった分、朝からの疲れが気になりだす。相馬岳山頂はまだかまだかと何度も偽ピークに騙される。 042.gif




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935mのピークから約1時間、取付きから約7時間で相馬岳に到着!疲れた~! 066.gif ビバーク用にと多めに背負ってきた水をがぶ飲みする。山頂でゆっくりお茶を沸かして互いの労をねぎらい、北稜を無事に完登した喜びに浸る。 051.gif 063.gif




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下山は、1週間前に偵察済みの相馬岳コースなので、そちらを参照してほしい。一般道とはいえ50mのクサリ場やヤセ尾根が続くルートなので、疲れた身体には結構くる。(写真は北稜から見た相馬岳コースのシルエット)
→ “安中市松井田町 妙義山 裏妙義から登る相馬岳   Sōmadake in Mount Myōgi, Annaka, Gunma




f0308721_14066.jpgロングルートなので、体力と持久力が必要である。が、体力自慢だけでは登れない。
岩登りのテクニックが必要なのは言うまでもないが、テクニック自慢だけでも不安材料はある。
ここは、西上州の脆い岩質を熟知した経験知が必要なルートだと思う。

私のこのルートへの評価: 5★ 上級者以上
行程距離: 約7km(ダム下流取り付き‐P1~P5‐P6~P12‐仙人屈‐ハサミ岩‐935mピーク‐相馬岳‐国民宿舎分岐‐相馬岳コース下降 – 裏妙義国民宿舎=カーシャトルにて取付きまで戻る)
標高差: 約720m
実動時間: 約10時間 (取付きから仙人屈まで約6時間、仙人屈から山頂まで約1時間20分、山頂から相馬岳コース下降約2時間、山頂での40分休憩込み)


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by dream8sue | 2016-04-16 00:11 | Rock Climbing | Trackback | Comments(2)

安中市 妙義山 裏妙義女坂から登る相馬岳      Sōmadake in Mount Myōgi, Annaka, Gunma

Sunday, April 9, 2016
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今春中に相馬岳北稜と、表妙義縦走を行う計画があるので、そのための偵察山行として裏妙義から相馬岳に登ってきた。目的の一つは表妙義縦走の一部である茨尾根(ばらおね)を歩くこと、そしてもう一つは相馬岳北稜の下降路となる相馬岳コースの下見である。
表妙義は最近では、石門めぐりと、星穴探検を行っているが、久しく主稜線を歩いていないので数十年ぶりに歩いた茨尾根は岩の要塞、岩の迷路で楽しかった。  060.gif
→ “下仁田町 妙義山 石門めぐり   Sekimon in Mount Myōgi




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<マイカーの場合> 登山口の裏妙義国民宿舎までは、昨年の2月の丁須の頭ハイクを参照してほしい。 040.gif
→ “安中市松井田町 妙義山 篭沢から登る冬の丁須の頭   Chosunokashira in Mount Myōgi

訪れたこの日は、裏妙義国民宿舎の周辺は桜が満開で裏妙義の岩壁とのコントラストが素晴らしかった。 072.gif
ちなみに、裏妙義国民宿舎は2016年3月末で閉館となった。いろいろな思い出がある宿だったのでとても残念だ。こんなに素敵なロケーションに建つ宿なのになぁ~  007.gif




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国民宿舎から中木川の右岸(川下に向かって右側)の林道を30分ほど上流に歩き、星穴分岐から星穴沢(女坂)に取り付き茨尾根に登る。
1ヶ月前に雪稜の谷急山に登るためにこの林道を歩いているが、この一月で一気に春の息吹が噴き出している。
道端にはキブシやスミレ、マムシグサなどが咲き、単調な林道歩きを楽しくさせてくれる。 056.gif 060.gif
→ “安中市松井田町 妙義山 雪稜の谷急山    Yakyūsan in Mount Myōgi




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星穴分岐のケルン(慰霊碑)の横を通り中木川から分かれ左の星穴沢に続く路を行く。 070.gif




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以前に星穴沢を登っているのだが、まったく記憶が無い。008.gif。。星穴沢出合いには立派な堤防が作られている。こんな堤防あったかなぁ~? 039.gif




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堤防を右の林道から回り込む。現在は廃道となっている星穴新道への登山口を右に見て左へ進めば、星穴沢へと入って行く。




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しばらく沢筋に沿って、沢を何度か渡りながら上流に進む。木立の間から星穴岳の岩稜が見え隠れする。




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星穴沢にはいくつもの小滝がかかり、淡い芽吹きの樹木と白い流筋のコントラストが美しい。沢の風景ってやっぱりいいなぁ~ 043.gif 049.gif




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出合いから30分ほど沢筋を登れば、沢が二俣になる。国民宿舎から約50分歩いたので一休みする。 063.gif




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二俣の中間尾根に取り付く。いよいよ本格的な登りとなる。 042.gif




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針葉樹林帯をひと登りすると892m地点の岩峰基部のトラバースにさしかかる。このトラバースが意外と悪い。湿った岩盤の上に落ち葉が積もり、とても滑りやすく2mほどずり落ちた! 005.gif 足場の悪い急斜面で、なかなか脱出できずに落ち葉の中でしばらくもがく。 008.gif 041.gif




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岩峰基部から茨尾根に続く尾根を東に進む。 070.gif




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この尾根からは西に鬼のような顔をした星穴岳が良く見える。昨年の初冬に星穴岳に登り、2つの星穴探検をした。右の大きな穴が “結び穴” で、左が “射抜き穴” だ。
→ “下仁田町 星穴探検隊が行く初冬の妙義山   Hoshianadake in Mount Myōgi




f0308721_15514524.jpg星穴分岐のケルンから星穴沢ルート(女坂)を登ること約1時間30分で表妙義の主稜線、茨尾根に出た。 042.gif

ここからは、相馬岳を目指し茨尾根を左(北東方向)へ進む。 070.gif




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ヤセ尾根につけられた東側のトレイルを降ると、右側に要塞のような高い岩壁が出てくる。この岩壁基部をトラバースして行く。 071.gif




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f0308721_16463648.jpgホッキリに向かう手前の稜線から南側に君臨する “鷹戻し” の岩峰がよく見える。

鷹戻しに登っている登山者がいたのでズームしてみた。

赤丸の中が登山者で、赤破線がルートである。

対岸から見ているせいもあるがほぼ垂直の岩壁だ。 005.gif

よくぞこんな壁にクサリやハシゴをかけたものだ、と感心する。 045.gif




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鷹戻しの岩壁の南側には石門群の岩塔が連立している。そのバックには筆頭岩から続く金鶏山が見える。
→ “富岡市妙義町 寒風の中の筆頭岩クライミング   Rock Climbing at Hitōiwa in Mount Myōgi,Gunma




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さらにヤセ尾根を降りて行くと、ホッキリというコルに行き着く。ここから右に20分ほど降れば中間道と呼ばれる表妙義自然探勝路にエスケープできる。 029.gif




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ホッキリのコルを登り、浮石の多いヤセ尾根を登る。右側(東面)の切り立った絶壁越しに相馬山がその雄姿を現す。 004.gif



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西面の岩場を登り上げ、チョックストーンのトンネルをくぐり東面の絶壁帯に進んでいく。




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チョックストーンをくぐると、眼下に東面の景色が広がる。金鶏山のすそ野を巻く県道や平野が見渡せる。




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その先は、後ろ向きでなければ降りられないほどの急な斜面の下りとなる。 008.gif




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足元には転げ落ちたら止まらないであろう急斜面が続く。いつものお花見ハイクのようなよそ見歩きはできない。 034.gif




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ハイカー同士のすれ違いもままならないような岩壁帯の通過。




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岩壁帯を越えると、西面の沢へ降りたつ。




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沢からザレた尾根を登る。




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ザレた尾根の先には、30mのクサリ場が現れる。



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相馬岳への登り返しは思った以上にきつく心臓も神経も張りに張っている。が、そんな時に足元の小さなピンクの花が心を和ませてくれる。 “ミョウギイワザクラ” のようだ。きっと以前にも見ているのだろが、以前は花などには全く興味がなかったので認識していなかった。改めて初めまして。 035.gif 051.gif




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クサリ場をこなして、左に今日の下山ルートである相馬岳コースの分岐をみる。分岐の先を東に行けば裏相馬岳がある。裏相馬岳には寄らずに鞍部に降りていやらしい岩場を登り上げれば相馬岳山頂に着く。 066.gif 登山口から約3時間30分の登高であった。 059.gif 山頂からは北西方向にわずかな残雪をつけた浅間山が春霞のなかに浮かんでいる。




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そして、眼前(南西)には鷹戻し、金洞山、星穴岳の岩峰群が威圧的に横たわっている。バックにはテーブルマウンテンの荒船山がその特徴的なシルエットを浮かべている。
→ “下仁田町 西上州のテーブルマウンテン荒船山   Mount Arafune in Shimonita, Gunma




f0308721_166689.jpg風もなく暖かな春の陽気だ。

妙義の展望を楽しみながらゆっくりとランチタイムを楽しむ。 063.gif

ランチの後は、今回の目的のひとつ相馬岳北稜を探る。

北稜と思われる踏み跡に進んでみるも、藪で北稜側は良く見えない。 046.gif

山頂からは見えないが、下降路の相馬岳コースから、北稜の全容がうかがえる。

山頂をあとにして相馬岳コース分岐(国民宿舎の目印)へ戻る。




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ザレた歩きにくい尾根路を降っていくと、右側の展望が開け、相馬岳北稜が一望できる岩峰に着く。北稜の東面の絶壁と、一目でそれと分かるハサミ岩、そして右側に続く935mのピーク。
“OMG! あのゲジゲジ(岩壁マークの比喩)の上をいくのか~!あんなところ登れるのか!” と、Sueの心の声。 025.gif 037.gif そのワクワク、ドキドキ山行は来週のお楽しみ! 024.gif 060.gif




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とりあえず、無事に下山せねば・・展望の良い岩峰を降ると、クサリが連打されたルンゼへの下降となる。




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このクサリ場は急傾斜な上に湿っていて、なかなかシビレル。しかも50mくらいある長いクサリ場である。ここは暗くなってから歩くのは危険だと判断する。 008.gif 034.gif




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クサリ場を過ぎてもヤセ尾根が続く。




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ヤセ尾根からは、登ってきた星穴沢コース(女坂)のバックに金洞山や星穴岳が見える。 072.gif




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そして、下降路にも岩塔がニョキニョキと現れる。




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岩塔の基部まで登り、そこからクサリの掛かった岩場をトラバースして、さらにヤセ尾根を降る。 071.gif




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岩塔の基部からは裏妙義の稜線と岩峰群の雄大な景色が広がる。この角度から裏妙義の全貌を見るのはちょっと感動的だ。写真では分かりづらいが、肉眼では裏妙義のシンボル “丁須の頭” もくっきりとスカイライン上に見ることができる。感動的な裏妙義の一大パノラマに疲れた身体も息を吹き返す。 043.gif




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続いて現れる岩場は、西面をクサリと鉄棒のスタンスに足を置いて慎重に降る。行く手には “のぞき穴” のある岩塔が見える。




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岩塔のバックには妙義湖が見える。




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f0308721_1614449.jpgほどなくして、のぞき穴の岩塔に着く。

のぞき穴からは、相馬岳北稜の核心部P12(つづみ岩)やハサミ岩がまるで絵画のような構図で見えている。

どこかで見たことがあるこの風景。でき過ぎでしょう! 041.gif 049.gif




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その相馬岳北稜をのぞき穴からのぞいて見る。来週はそこに行くからね。待っててね~! 017.gif
→ “安中市松井田町 妙義山の名ルート相馬岳北稜    North ridge of Sōmadake in Mount Myōgi”




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のぞき穴の岩塔のすぐ下に “見晴し” の岩テラスがある。鉄の手すりは危険なので立入禁止のテープが張られている。入るなら自己責任でね。っていうか、手すりも立入禁止テープも、地図上の見晴しなどという案内もすべて撤去してしまったほうがよろしいのでは?登山なんてものはすべて自己責任ですよ。 026.gif 034.gif




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見晴しを過ぎると、トレイルの様子は一転して穏やかになる。




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f0308721_16183053.jpg標高が低くなってきたせいか、辺りはツツジロードへと変わった。 056.gif 043.gif




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“新緑” と言うけれど、新緑の芽吹きは、緑ではなく赤や黄色に近い色あいで秋の紅葉みたいである。 ツツジロードでテンションが上がり、下山の疲れも忘れる。




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f0308721_16202788.jpgそして、自然林から植林に入り、落ち葉の詰まった急な斜面をひと降りすれば、道幅のある平坦なトレイルとなり国民宿舎前の車道に飛び出す。




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中木川に掛かる橋の周辺もサクラや新緑の木立ちが美しい。心地よい疲労感と春爛漫の穏やかな空気に包まれる。何故だか、この美しい景色の中を歩ける健康と、日本の春に感謝したい気持ちになった。 043.gif

f0308721_17112968.jpg私のこのトレイルへの評価: 5★ 中級~上級者向け

行程距離: 約6.5km(裏妙義国民宿舎‐星穴沢橋‐星穴沢出合‐女坂分岐‐ホッキリ‐茨尾根ピーク‐国民宿舎分岐‐相馬岳‐国民宿舎分岐 -相馬岳コース- 裏妙義国民宿舎)

標高差: 約670m

実動時間: 約6.5時間 (山頂での1時間休憩込み)

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by dream8sue | 2016-04-09 15:13 | 群馬県 西上州エリア | Trackback | Comments(0)